ツイテル話   作:笹鉄砲

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第二話

 

 9歳のあの日から初代火影とやらが修行を始めようとしたが、俺は頑なに断った。

 

 俺は考え付くありとあらゆる理由を言ったが、初代はそれは嬉しそうに全てを聞き流した。

 

 しかしだ、相手は所詮幽霊である。俺に触れることはできない。つまり、ただうるさいだけで無害なオヤジが隣にいるだけだと俺はできるだけその存在を認識しないようにしていた。

 

 そんなある日の事、俺は目を覚ましたら、忍者アカデミーから試験の通知がきた。合格の二文字とそれぞれ実技と筆記の試験。全てが満点だ。

 

 だが考えてほしい。俺は確かに転生しているし、幽霊が見えるがそれ以外は普通だと自負している。しかし、無意識に試験を受けに行くような異常な人間になった覚えは全くない。

 

 無意識と言えば他にも俺の肉体にいつ傷付けたのかわからんような怪我も増えているし、体のだるさもここの所毎日感じている。最近は良く解らんことが多発しているのである。

 

 そんな風に最近の自分が分からず、混乱していた俺に初代は衝撃の事実を突き付けた。

 

『お前があまりにも忍者になると言わんから、無理やり憑依して、試験を受けてきてやったぞ。見ろこの成績、全て満点だ!!』

 

 なんて腹立つドヤ顔だ。何が満点だ、だ。お前は火影だろ。子供の受ける試験で良い点だしたからって喜ぶもんじゃないだろ。

 

 それよりも待て、こいつは今何と言った憑依しただと。あれだよね、つまり勝手に俺の体を使ったってことだよね。やばいんじゃないかなこの状況は。

 

「あんたさ、勝手に人の肉体使うとかふざけんじゃねぇよ。どうすんだよ、今からやっぱり入学しませんって言いに行かなくちゃいけなくなっただろ!!」

 

『安心しろ、これは全てお前を一流の忍者にするための準備だ』

 

「どこにも安心する要素が無いんだよ。あれか、俺にあの魔法学園に通えってか、ホグ○―ツに行けって言うのか!?」

 

『ホグ○―ツが何かは分からんが通えばいいだろう。友達も増えるし良いことづくしじゃないか』

 

「俺をぼっちみたいに言うんじゃねぇ!! こう見えても学校に行く前から友達100人ぐらいいるわ!!」

 

『はっはっはっは、友達が少ない奴はみんなそういうんだよ。実際にマダラもそんなこと言ってたからな』

 

 

 よく分からんがそのマダラさんとやらがあまりにも不憫に思えた。

 

 

『お、もうこんな時間か。修行せねば』

 

「修行って、お前もう死んでるだろ」

 

『うむ、だからお前の修行だ』

 

「は?意味がわからん。何言ってんだお前」

 

『お前さんは寝てるだけで終わるから大丈夫だ』

 

 そう言いながら、近づいてくる柱間の手が俺の肩に触れた瞬間、俺は気を失った

 

 

 その翌日、俺は今までの体の傷やだるさの原因はあのあほだと理解した。

 

 

 


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