ツイテル話 作:笹鉄砲
あのまま特に何もなく試験会場に着けると思っていたところにさっきのマユゲが現れて勝負を仕掛けてきた。俺の頭の中で野生のマユゲが襲ってきたというテロップが流れた。
どうやらサスケと俺に用があるらしい。サスケの一族は有名なのでそれで勝負を挑むらしい。俺は関係ないだろう。
しかしそこに自分の名前が無いことにキレたナルトが挑むがすぐに蹴り飛ばされてやられた。またまた哀れだなナルトよ。
「僕は木の葉の下忍の中では一番強いです。だから僕には勝てません」
残念ながら木の葉の下忍で一番強いだけでは俺には勝てませんと言いたいが俺以外には勝てるはずなので気にしない。
「サスケは分かるが俺に勝負を挑む理由は何だ?」
「僕は前から君には注目していました」
『一目ぼれから始まる恋もある~』
『る~』
鬱陶しいから歌うなゾンビども。
「それはまた何で?」
「そう、あれは僕が二重跳びの修行をしていた時です」
ああ、あのえげつないやつか。
「僕は最後まで出来ずに落ち込んでいました。しかしその時君を見たんです。君が分身に縄を持たせて片手で二重跳びをしているのを。さらに失敗した時にはその分身と組み手までしているのを見て思い知りました。僕は失敗した自分を甘やかしていたということを。それから僕はより厳しい訓練をするようになりました。君よりも厳しい修業をするために!」
「それは、また、ご苦労様です」
違うんだよマユゲくん。それは修行じゃなくて拷問されてたんだよ。扉間と柱間が『これできたら今日の修行は終わりだ』というから信じたのに片手二重跳び(高速)連続で50回。そんなの出来るわけ無いのに失敗したら組み手というなの1対2の拷問をしてくるのだ。
心の底から言おう。君には俺よりも厳しい修行は無理だから諦めて欲しい。
「サスケ、お前から相手してやれ。おいマユゲ、お前の相手はサスケからだ。サスケに勝てたら俺に挑んでいい!」
「お前なんかに回ってこねぇよ。俺で終わる」
「そう? なら先に行くわ。じゃあなマユゲ。もし勝てたらかかってこい」
俺はそれだけ言って先に進んだ。
『これはウツロを含む三角関係!?』
『いや、マユゲは無いわ』
『そうよねー』
あなたたちは酷いですね。
そのまま歩いているとカカシ先生がいた。
「あれお前一人か?」
「いえ、なんかみんな少し前の場所でヤンチャしてます」
「? まあ来てるならいいか」
「一人なら駄目なんですか?」
「そうなんだよ、今回はスリーマンセルじゃないと受験できないことになっているんだよ」
「それなら俺たちは誰か一人抜けるんですか?」
「いや、スリーマンセルが重要と言うよりも全員で受けることが重要だから大丈夫だ」
まあ、一人でも受かる自信があるので良かったけど。
「受けてもいいなら俺は先に行ってますよ」
「ああ、頑張ってこい」
「はいよ」
俺はカカシ先生に応援され部屋の中に入った。そして周りを見渡すと人がたくさんいる。まともな服のセンスの奴が全然いないと思っていると左から見覚えのある奴が来た。
「久しぶりだなシカマル! あいかわらずちょんまげしてるな。お願いだからそれを切り落とさせてくれない?」
「お前もあいかわらずだなウツロ。前から言っているが絶対に嫌だからな」
「それは残念」
シカマルとはアカデミー前からの付き合いなので結構親しい間柄だ。
「しっかしお前は暴れまくっているようだな」
「何の話?」
「何だ知らないのか? お前が霧隠の鬼人を殺してその武器を奪ったって」
何だ、その物騒な話は?
「そんな訳ないだろ。相手はあの鬼人だぞ。やったのはカカシ先生」
「やっぱりそうだよな。でも最近ではこの話で持ちきりだぞ。カカシ先生と一緒にいる青髪の木の葉の下忍が鬼人をボコボコにしたって。他にも波の国は化物がいっぱいいるって話」
「まったく心当たりないわ」
全て心当たりあるわ―。おそらくこの情報を流したのはあの変態だろう。あいつ、服の事でからかったのを恨んでたからな。けれども今度会ったらただでは済まさん。
その後、会話していたらマユゲが到着して「次は君と戦います」と言って歩いていった。
サスケ、負けたの? 前にも白と戦って死にかかってたしそろそろうちは(笑)になるぞ。
そんなことを考えていると負け犬二人とサクラが来た。そして話していると他の同期も来てルーキー10人がこの場に揃ったのだった。
ちなみにさっきから気になっているのだけど俺に対して怯えた目で見てくる包帯だらけの人たちと俺を思いっきり睨んでくる瓢箪を担いだ人たちは誰?