紐野郎と人形使いの百物語   作:刹那 久賀

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投稿づす。


10話 地底物語

「ウェェェェェエ。」

 

「ちょ、私の背中に吐かないでくださいよ⁈」

 

只今椛に背負ってもらっている今日この頃。結局飲み倒した後ベロンベロンに酔っ払い立つことすらできずにいたところで清涼が椛の家に泊めてやるよう指示し家まで飛んで運んでもらってる最中なのだが

 

「椛、出そう」

 

「え、ええ⁈我慢してください‼︎私の背中で吐かないでくださいよ⁈もう少し待ってください!もうつきますから!」

 

「う、う、で、出る‼︎」

 

「や、やめてえぇぇぇぇぇ‼︎」

 

「オェェェェェェ」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁあ‼︎」

 

あー、やっちまった。ゴメンね、椛我慢出来なかったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァー、吐くぐらいなら酒なんて飲まないでください‼︎ウエ、くっさ。」

 

椛は、白狼天狗という天狗らしくそれなりに鼻もいいらしくゲボの匂いがそれなりにきついらしい。因みに椛にはゲボをかけてしまったが俺は上手い具合に回避しゲボが服についていない。

 

「誠に申し訳ございません。」

 

土下座である。

 

「ハァ、私はお風呂に入ってきます。貴方は、お布団敷いてありますからそこで寝てください。」

 

「はい。」

 

まるで飼い犬のように従順に言うことを聞く。だってあんなことしちゃったんだもんこれ以上迷惑かけられないじゃない。

 

「・・・・一応張っとくか。」

 

床に就きそのまま寝てしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと大きな音がしたから目を覚ましたんだけど目の前では刀を持った椛が空中で静止し眉間の少し前で刀が止まっている。

 

「あーえっと俺寝首かかれそう?」

 

「うっ、ぐ、何故体が動かない‼︎貴様何をした・・・・‼︎」

 

敬語が消え敵意を剥き出しにした椛がこちらを睨みそう言う。

 

「いやぁ、軽く結界張っといて正解だったな。流石にお前でも目を凝らさないと見えないだろ?細いからな〜」

 

「はっ‼︎糸の結界・・・・‼︎」

 

「大体見当は、つくけどなんで俺殺されそうなの?」

 

「仲間を・・仲間を殺された復習だ‼︎」

 

「まあ、そうだよな。別に言い訳するわけじゃないが俺だって殺されそうだったんだ。悪いとは思わない。」

 

「そんなの知るか‼︎殺してやる・・‼︎」

 

動かない体を必死に動かそうとしながら言う。

 

「お前には関係無いからな。そうなるのも当然か。でも俺は、死にたくないからな〜。まあ、いいや。お休み。」

 

「な‼︎この糸を解け‼︎」

 

「やだよ。それ解いたら俺殺されちゃうじゃん。じゃあ、お休み。」

 

目の前でギャンギャン騒いでるけどこちとら眠いんでね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び起きたのは昼間の事だった。椛は、空中に静止したまま寝てしまっている。刀を持ってるだけに絵がカオスなんだけど・・。

 

「まあ、いま寝てるし解放してあげるかな。」

 

結界の糸を回収し椛を布団に寝かせる。

 

「剣・・どうしようかな・・。」

 

また、これで襲われると困るし隠しとくかな。

椛が起きたのは、俺が起きてから一時間後の事だった。

 

「んぅ、ううう」

 

「よ、よぉ、起きたか、ハハ」

 

我ながらとても引きつった笑顔である。

 

「ッッッ‼︎なに・・なに笑ってやがる‼︎」

 

「ブッ‼︎」

 

顔面がねじ曲がる程のパンチをもろに喰らう。後ろに倒れた俺の体に馬乗りになり何度も殴ってくる。

 

「お前が‼︎お前なんかがいなければ‼︎ああああああああ‼︎」

 

椛の顔は、涙でグチャグチャになっていた。

 

「ブッ‼︎ゴッ‼︎言って、殴って気がすむんならいくらでもしてくれても構わないぞ。でもな、お前以外は何も変わらないぞ?ブゴッ」

 

「ッッッ‼︎ううぁぁぁぁあああ‼︎」

 

何度殴られたか分からなくなり気を失ってしまった。

目を覚ますと布団に寝かされていた。顔は、ズキズキと痛むが手当てがされていた。

 

「いっつ、殺さないのか?」

 

「ハァ、貴方を殺しても無駄なだけですし私にいい事ないですし。確かに貴方が殺しましたが、あちらにも非はあったみたいですしね。」

 

「そうかい。」

 

あーーよかったーー‼︎死なずにすんだーー‼︎超怖かったーー‼︎ま、ここにはいられなくなるわけだけど。

 

「何処に行かれるんですか?」

 

「清涼んとこにな」

 

来いとか言われたし取り敢えず清涼んとこに行ってこれからのことは、そこで考えよう。

 

「一人で、ですか?」

 

「ああ」

 

「ハァ、送りますよ」

 

「寝不足なら遠慮せず寝てていいぞ〜」

 

「私は正気ですよ!送るって言ったんです、黙って送られなさい‼︎」

 

いつ見つけたのか刀を抜きブンブンと振り回してくる。

 

「ヒ、ヒィィィやめて、わかった‼︎言う通りにするから刀をおろして‼︎」

 

というわけで清涼のところまで送ってもらうことにした。

 

 

 

 

 

 

「む、来たか。ってその顔どうしたんじゃ?」

 

「ハ、ハハ色々あってね〜」

 

無理に笑顔を作りそう言う。椛は、俯いてしまっている。

 

「まあ、よかろう。で昨日の話の続きじゃったな。何処まで話したかの?」

 

「年くいすぎてボケてきてんじゃないか?」

 

「あ?」

 

「お?」

 

青筋を立てて睨んでくる清涼に対し睨み返していると

 

「ゴホン‼︎じゃあ、私は山の警備に戻りますね。」

 

この意味不明な空気に耐えられなくなったのか椛は咳払いをしそう言う。

 

「おう、ありがとな椛‼︎」

 

「御苦労じゃ」

 

「んじゃ、まあ話を戻すけど俺が生まれてからどのくらいってとこからだ」

 

「そうじゃったの。私と同い年じゃったから今年で2120じゃな」

 

「・・・・はあ?もう一度お願い。」

 

「2120」

 

「・・・・え?マジで?」

 

「マジで」

 

「えぇぇぇぇぇ‼︎俺そんなに年くってたのかよ‼︎」

 

「そうじゃな〜というか私がいろいろと話すより記憶を取り戻した方が早いじゃろ」

 

「出来たらやってるわボケ」

 

「出来るあてを教えてやろうと言っとるんじゃ素直に聞けアホ」

 

「あ?」

 

「お?」

 

なんですぐこうなるし。原因は、いつも俺なんだけど。

 

「ゴホン‼︎で?出来るってどう言うことだ?」

 

「うむ。地霊殿におるこいしという者なんじゃがこやつが無意識を操る程度の能力での。うまくいけば記憶を引き出してくれるじゃろ。」

 

「ほぉ〜。そんなことが出来るのか。んで、その地霊殿って何処なんだ?」

 

「うむ。地図に行き方を書いておくから行ってくるがよい。」

 

そう言うと何処からともなく地図を取り出し行き方を筆でかきはじめた。

 

「ほれ。好きな時に行ってくるが良い。」

 

「あいよ」

 

椛とかの上司だけあってそれなりに仕事があるのだろう。俺にばっかかまってらんないんだろうな。まあ、どうせやることもないんだ。今から行ってみようか。

 

「じゃあ行ってくるわ」

 

「気ぃーつけてのー」

 

途中で妖怪とかに襲われないといいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぅ、まあ今行き詰まってるわけだけど。

 

「この大穴降りなきゃならんの?」

 

この穴の中に地霊殿があるらしいけど底暗くて見えないしどんだけ深いんだよ。幸いここに来るまで襲われなかったけどこりゃ詰んだかもな。

 

「今から引き返すのも面倒だしな〜どうしよっかなー。」

 

まあ、糸があるから根性出せば降りられるんだけど。ここまで来たんだ根性だすか。

近くの大木に腰の機械に繋がった状態で結びつける。

 

「うし。じゃあ行くか。」

 

大穴に飛び込む。ゆっくりと穴を降下する。真っ暗だから何も見えない。

 

キュルキュルキュルキュル

 

「それにしても深いなぁ。」

 

五分程すると段々明かりが見えてきた。ゆっくりと地面に降り、糸を回収する。

 

「ここが地霊殿?」

 

え、何これ分かんないよ超広いんだけど。何処にいんだよそのこいしって子は。あ、地図見ればいいのか。

 

「あ、ここは地霊殿ではないのね。ってここから道書かれてないし‼︎・・」

 

地底のところで途絶えた地図の墨は、忘れちゃった☆と書かれて終わっている。

 

「野郎ぶっ殺してやらぁぁぁ‼︎」

 

地図をグシャグシャにし地面に叩きつけ一人で盛り上がっていると

 

「あんたさっきから騒々しいのよ妬ましいわね。」

 

金髪エルフ耳の少女がいた。

 

「き、き、」

 

「は?」

 

「金髪エルフ耳ちゃんだぁーー‼︎ゲフッ‼︎」

 

「うるさいって言ってんでしょ。」

 

だからって、蹴り入れること無いじゃない。ちょっと興奮しちゃっただけですよ。

 

「ところでエルフちゃん地霊殿って何処にあるかわかる?」

 

「なに?地霊殿に用でもあるの?」

 

エルフちゃんって言われたこと普通にスルーされたし。

 

「おうよ!」

 

「でも私今仕事中なの。残念だけど他を当たって頂戴。」

 

「えー。そうお堅いこと言わないでサー、お願いしますよ〜。」

 

エルフちゃんにベタベタとまとわりつき嫌味ったらしくお願いする。

 

「ちょっと離れなさい!ああ、もう妬ましいわね‼︎」

 

「鬱陶しいじゃなくて?」

 

「分かってるんなら離れなさいよ‼︎」

 

「ええー、地霊殿までの行き方教えてくれたら離れるー」

 

「ああもう妬ましいわね‼︎分かったわよ‼︎案内すればいいんでしょ⁈案内すれば‼︎ホントに妬ましいわね‼︎」

 

「おおーありがとー。この借りは、いつか返す☆」

 

そう言うとエルフちゃんから離れた。あれ?仕事中なのに頼むとか俺って結構クズ?ま、気にしなくていいよね☆

 

「ハァ」

 

エルフちゃんは、大きくため息をつき面倒臭そうな顔で渋々了承する。

 

「エルフちゃんそんなこといいながら優しいんだな。普通に殺そうとするかと思ってたんだけど。」

 

「ハァ、そういう考え方も妬ましいわね。私の名前は、水橋パルスィよ。そのエルフちゃんいい加減妬ましいからやめてくれる?」

 

「妬ましいのかよ。俺の名前は、夜麻鳥氷坂だ。よろしく。」

 

握手しようと手を出すがプイっと顔を背けてしまう。なんでい。

 

「こっちよ。」

 

「へいへい。」

 




いいところで区切ろうと思ったんですけどなかなか上手い具合に区切れずこんな半端なところで・・・。
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