フランが、先程とは比べものにならない程の弾幕を展開する。
「キャハハハハ‼︎‼︎」
フランは、楽しくてたまらないらしく夢中になって弾幕をうち続けている。だが、その弾幕は決して俺には当たらない。今、俺に発現している能力は母親から受け継いだ天狗としての能力。千里眼、風を操る能力だ。
その中の千里眼は、千里を見通すという能力、すなわち千里の中に千里を見通すための無限に近い視点を持つということだ。複数の視点から動く物を見ることにより動く物の速度が一瞬にして把握する事が出来る。更に、天狗としての筋力までもが発現しているため避けるのは容易い。
「ダメだ・・!弾幕が濃すぎて、近づけねぇ‼︎」
「キャハハハハ、どうしたのお兄さん‼︎これじゃあ、つまらないわ‼︎‼︎」
しびれをきらしたフランが、フラン自身の体長をゆうに超える程大きな光る槍を出し俺に襲いかかる。それを、ギリギリで躱しフランの小さな腰を抱き、真後ろの地面に叩きつける。
「うらぁ‼︎‼︎‼︎‼︎」
地面にクレーターが出来フランがその場に倒れる。
「ハァハァ、これでどうだ!」
「うぅ・・ああああああ‼︎‼︎」
フランが我を失ったかのように襲いかかってくる。かなり効いたみたいだがまだ気絶にまでは追い込めんか。フランの単調な攻撃を躱し腹に蹴りを入れる。
「カハッ‼︎」
そのまま壁に向かって突っ込み壁にクレーターを作る。
「あぁ・・うぅ・・」
まだ意識があるのか・・!だが、体が動かないようだ。そのまま倒れたままピクリとも動かない。
「ごめんな、こんな事しちまって。でも、死ぬ訳にはいかないんだ」
「うぅ・・」
「・・・・!な、な、泣いてるのか⁈おいおいおい、俺はお前を殺したりしないぞ⁈大丈夫だ‼︎ダイジョーブ‼︎ワタシ、アナタ、トモダーチ‼︎」
「フランは、フランはね。ずっと一人だったの。お姉様も、パチュリーも、咲夜もみんなフランを仲間外れにして遊んでくれなくてこんな所に何百年も閉じ込められて・・寂しかったの。だから・・だから‼︎」
涙をボロボロと流し顔をぐちゃぐちゃにしている。
「おい、一体どうしたんだ⁈」
「だからお兄さんと遊ぶのが楽しくて、でもお兄さんも何処か行っちゃうんでしょ?フラン・・フランは・・もう寂しいのは嫌なの・・!だから、お願いだから!いかな・・え?」
気づいたらもう俺はフランを抱きしめていた。さっきまで、俺を殺しに来た子だっていうのに可哀想で哀れでただ、ただ守ってあげたくなった。ハハ、さっきまでボコられてたのに守りたいって何のギャグだよ。
「大丈夫。大丈夫だ。ずっと一緒にいてやる。ずっと一緒に遊んでやる。だから、もう泣くなよ」
「ホント?」
「ああ」
「ホントにホント?」
「ああ、本当だ。」
「嘘じゃない?」
「ああ、嘘じゃない」
すると、顔をパアッと明るくさせ
「絶対に絶対に絶対だからね⁈嘘だったら、絶対に許さないからね⁈嘘だったら壊しちゃうからね?」
「お、おう」
フランは、安心したような顔をしてあーあ、なんつー約束してまったんや。けど、可愛いからテイクアウトで。ん?ちょっと待てよ?ずっと一緒に遊んでやるってつまり、毎日殺し合うの?え、何それヤダ。
あれこれ考えていると何か上の方から轟音がする。
「ん?」
「?どうしたの?お兄さん」
千里眼を使う。
「霊夢?もう、来てたのか。戦ってんのは・・幼女?」
正に吸血鬼という容姿から察するにあれがお嬢様か?幼女ってとこが引っかかるけどこの世界に常識なんてもんを適応させたら負けだ。ここは、思考を柔軟に。
てことは、俺がボス戦をする必要は無い訳だ。じゃあ、安心して帰れるな。ていうか、さっきから当たり前の様に能力を使ってたけどなんで使えんだ?いつも、みたいに暴走してないし。
「ああああああ⁈」
「え?」
急に身体中が痺れて動けなる。フランがどうしたものかと俺の方を心配そうに見ている。気付けば足元に魔法陣が発生している。クソッ‼︎新手か⁈
「思っていたより簡単に捕まってくれて良かったわ」
後ろから女性の声がする。
「あ・・パチェ・・」
フランが俺の後ろにいるであろう人物を見て固まっている。
「フラン、今貴方と遊んでいる暇は無いの。今まで通りおとなしくしてて。」
すると、フランの周りに魔法陣が発生し結界を作り出すとフランを中に閉じ込めた。
「さて、フランをここまでボロボロにするなんて貴方、かなり強いようだけど残ね
ドォォォンと轟音を鳴らし天井が崩れる。
「な、何⁈」
崩れた天井から霊夢と霊夢と戦っていた幼女が姿を見せる。
「れ、霊夢⁈」
「氷坂⁈何やってるの⁈」
「捕まってんだ!助けてくれ!」
「あ、待ちなさい‼︎」
助けを求めると一直線に霊夢が此方に向かってくる。その後ろから、霊夢と戦っていた幼女が追いかけている。
「させないわ!」
「な!」
動けない俺の首周りにナイフのような氷が出現する。マズイ!このままだと、間に合わない!死ぬと勇儀が言ってたみたいに暴走するかもしれない!
「来るな‼︎逃げ
氷の刃が首を貫き首を切り落とす。切り口から血が吹き出している。その場に、首を切り離された体が力なく横たわる。
「あ、あ、あ、いやあああああああ‼︎」
霊夢が血飛沫を浴びながら悲痛な叫びをあげる。
「ふぅ、ギリギリ間に合ったようね」
「いや、いや、そんな、いかないで・・あ、あ」
霊夢が死体に揺すりながら必死に語りかけている。フランは、結界の中で何が起こったか分からないようで目を見開いたまま硬直している。
「起きて?ねぇ、起きて?お願い、お願いだから、起きてよ・・・」
「レミィ、巫女にトドメを」
「ええ、わかっ・・?霧?パチェ、何かした?」
「私は、何もしてないわよ」
辺りには、紫色の霧がたちこめている。巫女の仕業ではないかと霊夢の方を見る幼女。そして、異変に気付く。
「死体が無い?」
そう、あるはずの死体が消え視界には放心状態の霊夢の姿しかうつらない。紫色の霧は、段々と濃くなり霧しか見えなくなった瞬間、霧が氷のように割れ崩れ去った。開けた視界に、映るのは紫色の氷を纏う先程まで居たフランの部屋。
「・・・・何、これ」
不気味な空間にパチュリーという女性は、唯恐怖を感じていた。本能が、危ない、と。
「ウッギャギャギャオエエエエ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
「⁈」
鼓膜が破れる程の咆哮が突然部屋に響く。驚き、咆哮の主を見る一同。瞬間、その場の全員が感じた。それが、死んだはずの者が生きている事への驚きだとか喜びなどでは無かった。
殺される
本能がそう告げていた。本能だけでは無かった。見ただけで力の差を理解した。あの、化け物に夜麻鳥 氷坂の意思が無いと理解した。体から滲み出る狂気、殺気が明らかに我々に向いていることを理解した。そして、霊夢だけがその化け物の正体を理解した。
「お母様が言っていた・・大戦の終わりの妖怪・・」
「イヒィィィィィ、エモノ、モノはよニン、ニン」
化け物は、笑った。
なんか、段々文字数少なくなってるような・・・・。が、頑張らんと
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