「ひ・・ん‼︎・・・ん‼︎・き・て!」
「んうぅ・・・・うぅあ?」
起きるとそこには、輝夜。朝日が眩しい。
どうやら、二度寝しちゃったみたいだな。
「ひーくん、朝よ。起きて。怪我の方も大分良くなってるでしょ?」
なんの違和感も無く上体を起こす。
「ん、大分良くなってるな」
「朝食よ、行きましょう」
俺の身体を気遣い手を差し伸べる輝夜。手を取り、ベッドから出ようとすると脚が重い。
「え?」
左脚に抱きつきぐっすりと眠っているアリス。
「随分とぐっすり寝てるな・・おい」
「仕方無いわよ。私達が帰って事情を説明した途端、治療中にも関わらず貴方に抱き付いて離れなくて」
「へぇ、そんな事がねぇ」
輝夜の話を聞きながらアリスの頭を撫でる。むっ、と輝夜から睨まれたが気にしない。
「まあ、それだけなら良かったんだけどこの子寝付くまでずっと泣き喚いて五月蝿いたらありゃしなかったわ」
「・・・・!そうかぁ・・」
家に帰ったらたっぷり可愛がってやんないとな。
取り敢えず、起こすかな。
「ほら、アリス。アーリースーおーきーろー」
ゆさゆさとアリスの体を揺する。
「んぅ・・あれ・・?私、寝ちゃって・・?」
寝ぼけ眼を擦りながら体を起こすアリス。
「おはよう、アリス」
「・・・・う、うぐ、えぐっ、ひさか、ひさかぁぁ‼︎」
「げふっ⁈」
俺の顔を見るや否や泣き出し俺の胸に飛び込んでくるアリス。まだ、傷が完治したわけじゃないんだが・・
「ごめんなさい、ごめんなさい、私、私、何も出来なくて・・‼︎‼︎」
「おおう・・、まさかずっとこんな感じだったのか?」
「そうよ。困ったものよ」
「うーん・・どうしたもんかな」
あんまり輝夜に迷惑をかける訳にもいかないし・・
「なあ、アリス。あんまり、気にしないでくれよ。俺はアリスが居てくれりゃいい。大体、あの場にアリスが居たら怪我させてたかもしれないし最悪殺してたかもしれない。そんな事になったら、俺もう立ち直れないよ」
「なにそれ、私なら良かったの?」
「おいコラ、話をややこしくするな。んなこと、一言も言ってないだろ」
そう言うと、ふんと言ってそっぽを向く輝夜。こいつ、分かってて言ってるな・・
「まあ、そういう訳だからもう泣くな。っていうか、俺が謝る方だしな」
「・・・・ぇ?」
泣くのを止め、まだ涙の残る赤い目で此方を上目遣いで見るアリス。
「アリスに何も言わずに飛び出して、こんなに心配させたからさ。だから、ごめん!」
アリスが胸に抱き付いて頭を下げることが出来ないため、代わりに強くアリスを抱き締める。
あー、輝夜の視線が・・視線が痛い〜
「まあ、あれだお詫びと言っちゃなんだけど今日限りなんでも言う事聞くよ」
まあ、今日に限らず割と聞いてる方なんだけど
「・・・・いいの?」
「ああ、もちろん。どんとこい」
「じゃ、じゃあ、今日
「ちょちょ、ちょっと、待った!」
かなり、焦った様子で会話を止めて来る輝夜。
「なんだよ」
「私には・・・・⁈」
「ゑ?」
「わ た しには⁈」
「えええ、なんでたよ!」
「私は、この娘と違って身体をはって貴方を止めたのよ⁈労りの一つや二つあってもいいと思うのだけど⁈」
うおお、なんて迫力・・
「うぅ・・確かにまあ、そうだが」
「どうなの⁈」
「わ、分かったよ。分かった、分かった。じゃあ・・明日!明日な!」
「うーん、その娘の後っていうのが気に食わないけどまあ、いいわ。その代わり、明日は覚悟してなさいよ?」
人差し指をぴんと立てて顔をぐっと近づける輝夜。
「あはは・・お手柔らかに」
明日が思いやられるな・・
「取り敢えず、飯だ飯。腹減ったがな」
「それもそうね、着いてきて」
輝夜についていき、案内された部屋に入ると既に朝食は、並べられそれを囲む様に紅魔の連中やら永遠亭の連中やらが座っている。洋風なのは、ベットだけか。卓袱台とは、また風情あるものが・・
「って、おおおお⁈紅魔の連中じゃねぇか‼︎なんで、こんなとこに⁈」
「私が、ここに住まわせてるのよ。貴方、館壊しちゃったでしょ?大丈夫、もう敵意は無いわ」
「そういうこと、住まわせて貰ってる分際で暴れ出すなんて馬鹿なこと思い付いてもやらないから安心して頂戴」
なにを、偉そうにこの幼女は。
「ほう、フランがいない様だが?」
「あの娘は、まだ寝てるわ。吸血鬼は、本来そういうものよ」
「へぇ〜、そういえばあのメイドと門番ってどうなったんだ?縛ったまんまにしてたけど・・」
ていうか、あのメイドあの館ん中で潰れたりして無いだろうな。
「その心配は、いりませんわ。この通り、無事でしたから。瓦礫に埋まって居たところをそこの方に助けて頂きましたから」
「私もですよ〜」
そう言って、台所の方から出てくるメイドと門番。
ていうか、輝夜が助けたのか。
てか、なんで知ってんだ?そこの、幼女から聞いたのかな?
「悪いな、家壊して」
「いいのよ・・とは言わないけど貴方の意思でやったわけでは無いのでしょう?なら、貴方を責めるのは酷というものだわ」
「・・・・ありがとう」
殺そうとしていた割りには、優しいな。というより、冷静なのか。こういう割り切りはいい方なんだな。
「大体、貴方が謝るのなら私も謝らなければならないし知らないとはいえ原因を作ったのは私だしね。ごめんなさい」
俺を殺した魔女が此方に向き直り頭を下げる。
今更だが、魔女の隣でふよふよしてるあの・・なんだ?吸血鬼?悪魔?
それと、兎人間?みたいなのが二匹・・。片方は、まだ分かるがもう片方なんかワイシャツ、ネクタイ、ブレザー身につけて・・まんま外の服装じゃねぇか!
「まあ仲良くしようぜ。取り敢えず、飯じゃ飯じゃ」
用意されていた席にどかっと座り手を合わせ
「いただきます」
『いただきます』
「そうか・・ごめんな」
「謝らないでよ、私達が勝手にやった事よ。謝られちゃ、立つ瀬が無いわ」
食事中に、紅魔館であったことを輝夜から全て聞いた。
食事中だけあって周りがガチャガチャ話し声やらなんやらで五月蝿いがまあ、聞こえるからよしとしている。
どうやら、霊夢はまだ眠っているらしい。力を使い切っていたためまだ、起きるまで時間がかかるとのこと。起きたら、謝んないとなぁ・・
文は、怪我がすっかり良くなり今は新聞の配達をしているらしい。俺が言うのもなんだが流石の再生力・・恐るべし
「そういえば、フランと戦っている時に天狗の力が発現したのってどういうことなんだ?」
「ひーくんが、霊夢とある程度修行して身体能力が上がったっていうのと、強い意志があったっていうのが主な理由、だと思うわ。あと、発現じゃなくて再発のほうが正しいわね」
「ほ〜う、そういや俺がいっつも腰につけてた機械ってどうなった?」
ちょっと、壊れてるかもしれないが少しくらいなら直せるしな
「ああ、あれなら完全に壊れていたわよ。木っ端微塵よ、木っ端微塵」
「ぇぇぇぇぇぇ」
ああ、もう終わった。糸が消えた上にあの機会まで無くなったとかもう終わりだ。もう、ダメだ・・お終いだぁ・・
絶望の表情で伸びていると
「そんなに絶望しなくても大丈夫よ。魔法の森の入り口辺りに外の世界の物を扱っている店があるわ。確か・・香霖堂っていったかしら」
「別に、外に売っているもの全て売っている訳でも無いんだろう?結構望み薄な気がするが・・」
「そこに無いのなら河童のところに行くといいわ。作ってくれるはずよ」
「河童?河童が作るのか?」
河童が作るとかそれなりにシュールな絵だな。ていうか、本当に作れるのか?なんか心配だな・・
「心配は、無用よ。見たことあると思うけど、天狗の高度な文明を支えているのは他でもない河童だから」
「ほー、河童がね〜」
輝夜がここまで言うんだからそれなりに信じても良さそうだ。
「今日にでも、行きたいところだな」
ていうか、さっきからアリス静かだな。なにやってん
「うおっ⁈」
アリスの方に視線を送るとアリスが此方を物凄い睨んでいる。並の人間ならショック死してるんじゃなかろうか。
「今日は、私の日なのに・・」
「ごめんごめん。なあ、アリス今日香霖堂ってとこ行ってもいいか?」
「むー、なんで私じゃなくて氷坂がお願いしてるのよー」
「お願い‼︎この通り‼︎」
アリスの方に向き直り、手を合わせ頭を下げる。
「まあ、いいけどね。氷坂が行きたいなら」
「ありがとーー‼︎流石アリス‼︎」
そう言うと、アリスに抱き着く。
「え、あ、ぅぅぅ」
顔を真っ赤にして身を任せるアリス。可愛いなぁ、もう!
あれ?こんなに幸せな状況なのに、背中から寒気が・・あるぇ?
「ひいいぃぃ‼︎」
後ろを振り向くとにらみ殺さんとばかりに強烈な視線を送る輝夜。
あら、アリスといい勝負。
一旦アリスから離れる。睨み殺されたくないからね。アリスは、名残おしそうな顔してるけど輝夜がなにしでかすか分からないからダメ。
「ゴホン、じゃあ飯食ったら早速行ってみるかな。河童って何処に居るんだ?」
「天狗にきけば分かるわよ」
あちゃー、完全にへそまげちゃってるよ。まあ、天狗にきけば分かるってことだしいいか。
「さって、行くかな」
食事を終え、少ししてから香霖堂とやらに行くためにアリスと永遠亭を出る。少しってのは、アリスと秘密のリハビリを・・ぐへぐへへへ
「はい、じゃあ掴まって」
そんな様子の俺を無視してアリスが、俺に手を差し伸べる。あの下りは、もうさせてくれないのか・・
「いや、大丈夫。多分俺天狗の力、使えると思う」
「え?」
フランと戦っていた時を鮮明に思い出し、集中する。
「・・・・何やってるの?」
アリスがやや困惑している。
それもそのはず、あの時の様子を再現して今ぶっ倒れている所なのだから。
「え?え?氷坂?どうしたの?え?」
「死ねねぇんだよおおおおお‼︎」
「ヒッ(ビクッ」
アリスがかなり驚いたらしく二、三歩後ずさりしている。
「よっしゃ!イメージばっちり!」
少しばかり集中して地面を蹴る。すると、身体が宙に浮く。
あの時は、気付かなかったが背中に黒い羽の様なものが生えている。
「どうだ?アリス、凄いだろ!って、アリスは飛べるんだっけか・・」
有頂天になって天然はいっちまった・・恥ずかしい・・
「あ、あはは良かったわね・・」
?なんで、少し残念そうなんだ?
「ま、行こうぜ」
「あーあ、もう氷坂運べないんだ・・残念(ボソッ」
「・・・・」
聞こえてるんだよなぁ・・・・聞こえちゃってるんだよなぁ・・・・
しっかし、外の物かぁ・・。中々久々だなぁ。どんな物が置いてあるんだろうなぁ・・
うーん、いつもこの位書きたいかなー・・頑張ります・・
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