紐野郎と人形使いの百物語   作:刹那 久賀

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投稿づす。


34話 異変物語 天界

「さて、行くか」

 

「そうだな」

 

案山子と、準備を整え外に出る。

つい、さっきまで寝てたんだけど魔理沙のやつ来たのか?

 

「行くかとか言った手前悪いんだが、魔理沙ってもう来たのか?」

 

「お前が寝ている間にとっくに来た。異変の事も聞いた。移動してる時に話す」

 

「あ、そうなのか。つか、何だよ。来てたんなら起こしてくれよ」

 

「お前の寝相が凶悪で起こせなかった」

 

「おいおいおい、人が寝ながら荒れ狂ってるみたいに言うなよ!俺の寝相が悪いなんて初耳だぞ!」

 

ヒューヒューと、口笛を吹いて誤魔化す案山子。なんだよ。仲良くなれたかなって思ってたのに。よく分からん。

 

「そういや、お前傷大丈夫なのか?かなり、重症だったはずだが」

 

「霊力がいくらな戻れば自分で治せるから。もう、完治した」

 

ホント化け物じみてるなぁ・・。腕とかが千切られてなきゃあんま、心配する必要は無いかな。

 

「行くぞ。ついてこい」

 

ダッと、走って行く案山子。そういや、こいつ飛べないんだっけ。回りが飛べるやつばっかだから当たり前になってた。

天狗になり、案山子の後ろから腹に糸の手を回し持ち上げる。

 

「わっ!何するんだ!」

 

少し暴れて抵抗するが、一気に飛ぶ高度を上げるとすぐ大人しくなる。やっぱり、人間は空怖いよね。俺もそうだったし。

 

「飛んだ方が楽だし、早いだろ?」

 

「やるなら、やるって言え!」

 

「えー、だって直ぐ走り出しちゃうんだもん」

 

「だからっていきなり

 

「はいはい、んで何処に向かえばいいんだよ」

 

「流すな‼︎」

 

「うぉうぉ、暴れるなよ。落ちるぞ!」

 

「全く・・。あっちだ」

 

「あいよ」

 

ピッと案山子が指を指した方向に向きを変え、とばす。

 

「はい、着いた」

 

「はやいな・・・・まあ、いいここで話そう」

 

「ん」

 

近くの手頃な岩に座る。

 

「先ずは、異変だと思われる現象から話そう。一つは、お前も知っているとおり博麗神社の局地地震。二つ目は、各人周辺だけ天候が変わるという異常気象。三つ目は、この緋色の雲だ」

 

びっと、上空を指差す案山子。それにつられて真上を見る。

 

「うわっ、すげぇ、本当に緋色だよ!全然気付かなかった」

 

空一面に広がる緋色の雲。なんだか、渦渦しいとまではいかないが気味が悪いな。しかし、俺たちの天候は変わってないな。いや、こういう気候なのか。

「んで?犯人は?」

 

「天人だそうだ」

 

「天人?」

 

聞きなれないワードだな。あまり、イメージもわかない。だが、天人と言うからには神様的ポジションにいるのか?

 

「ああ、私も良くは知らないが非常に長寿で神通力を使いこなすと聞いたことがある。そして、その生には快楽が満ち溢れており苦しみは無いとされている、らしい」

 

「ほぉー、だがなして博麗神社なんぞに地震を?」

 

「それは、まだ分からないらしい。まあ、そこら辺は私達が直接聞き出せばいいだろう」

 

成る程。しかし、地震に異常気象の上に緋色の雲と来たか。本人を見るまでは、分からんが話を聞く限り俺ら勝てんのか?

今更そんな事を考えても仕方ないが。

 

「んで、振り出しに戻る様で悪いがそいつはどこにいるんだよ」

 

「上だ」

 

「ん?」

 

「天人だぞ?天界に住んでいるに決まっている」

 

「んん⁇」

 

「ここの真上にある要石の上の有頂天にいるらしい」

 

あ、なに?天界とかって、異次元の話じゃなくあるの?え、じゃあ地獄とかも・・・・って地霊殿て旧地獄だったか。思えば、そんなに珍しい話でも無い・・か。

 

「しかし、相手の土俵で構えられたんじゃ攻撃のしようが無い。囲まれでもしたら手のうち用がないな・・・・」

 

「そんなの蹴散らせばいいじゃないか」

 

「あのなぁ、得体の知れん奴らに俺らだけで突っ込んでどうすんだよ。もし、強かったらどうすんだよ」

 

「むぅ・・」

 

俺の反論にぐぅ、と引き下がる案山子。まだ、こいつは考えが危ないなぁ・・・・。単騎で突っ込まなきゃいいけど・・。

それにしても、情報が少なすぎる・・。これじゃあ、動こうにも動けない。

 

「そういえば異変の犯人の事で、まだ話してないことがある」

 

「ん?」

 

「要石の有頂天に住む天人は、異常気象やこの緋色の雲を緋想の剣という物を使って起こしているらしい」

 

ふむ。人物の特徴は、掴めたし間違えることは無いか。

 

「それ以外の情報は?」

 

手を上げ首を横に振る案山子。

ふぅむ、どうせなら天人とやらのの事をもう少し詳しく教えて欲しかったんだが・・。

 

「ダメだ。ここで、悩んでても仕方ない。俺が様子を見に行って来よう」

 

「ん?なら私も

 

「いや、回復力の高い俺が先に行って見てくる。お前は、此処で待ってろ。様子を見たら直ぐ帰って来るがもし当分たっても帰ってこない様だったらおもいっきりこの糸を引っ張ってくれ」

 

案山子の発言を遮り、言いたい事を全て言う。言い終えると、直ぐに飛ぶ体制をとる。

 

「え、ちょっとまっ

 

「んじゃ、行って来ます」

 

上空を目指して飛び立ち、一気に加速する。こういう時は、無視に限るね。説得するの面倒だし。

しかし、要石っつうのはどのくらいの高度にあるんだ?天狗の速度の全速力で来てるわけだから、もう既にかなり来てると思うんだが。

その場に、ピタッと止まり辺りを見渡す。辺り一面に、緋色の雲が広がっている。

 

「もっと、上にあんのか」

 

また、更に加速し上へ上へ飛んで行く。

 

「ハァ、ハァ流石にこの高度になると息をするのが辛いな」

 

空気がうすいため自然と呼吸が荒くなる。

ダメだ、一旦休もう。呼吸を整えないと。空中で止まり二、三度深呼吸をする。

深呼吸を終えたところでまた上へ飛ぶ。

 

「ハァ、ハァしかし、遠いな。このスピードでもう二十分は飛んでる。ハァ、そろそろ、着いてくんないと案山子が糸、引っ張っちゃうからなぁ」

 

案山子に渡した糸は俺と繋がっている。もし俺が捕まった時、案山子が引っ張ってくれれば一応逃げられはするだろう。

 

「つか、本当に遠いな。まだ、みえすらしない。もっと、スピード上げるか」

 

10分後

 

「・・・・」

 

どこだよ!ねーよ!これ以上飛びたくないーー‼︎疲れたーー‼︎あーー、もうやだーー‼︎

 

「・・・・」

 

・・・・今、なんか見えたな。なんか、何処ぞの大妖怪が見えたな。金髪スキマb

 

「し

 

「すいませんでした」

 

「まだ、し、しか言ってないわよ」

 

どうせ、罵詈雑言を俺に浴びせた上でそれを実行する気でしょ。し、から並び立つ言葉が大体想像出来るわ。

 

「で、なんでお前がこんな所にいるんだよ。冬眠の準備しなくていいのか?」

 

「本当に反省する気あるのかしら・・・・。まあ、いいわ。貴方、天界に向かってるのよね」

 

「え?まあ、そうだな」

 

「天界は、妖怪の山を昇っていけばあるけど上空にあるわけじゃ無いのよ?知ってるかしら?」

 

「・・・・おうふ」

 

え?なに?じゃあ、やっぱり異界にあるわけ?

えー、どうすんの?これ?異界にあるんじゃどーしよーもないんですけどー?

 

「今回の異変解決は、協力させて貰うわ」

 

「というと?」

 

「天界に、連れてってあげる」

 

そう言い指をパチンとする紫。すると、俺の目の前にスキマが出現する。

 

「ああ・・助かるんだが下に連れを残して来てるから連れて来ていいか?」

 

「その娘なら先に行ったわよ?」

 

「・・・・マジで?」

 

「マジ、マジ、大マジ」

 

「悪い、もう行く」

 

あのバカ・・やられてなきゃいいけど・・

スキマの中に入ると、目の前に景色が広がる。

 

「・・・・おぉ」

 

思わす言葉を失う。広がる草原に、そこに生える桃の木。そして、歌って踊る人。ここでは、天人か。

 

「ここが天界か・・いや、というより桃源郷って感じだな」

 

桃だけに。

しかし、ここが天界か。成る程。快楽が満ち溢れ苦痛がないというのも頷けるな。

そういえば、糸を繋げてた筈だがスキマのせいで切れてたりするのかな。自分に繋がる糸を手に取る。

 

「・・あれ?切れてない」

 

切れないよう配慮してくれたのかな?まあ、いい。それより、案山子の所に行かないと。

糸を辿り、飛んで行く。ある程度飛ぶと、先の方から轟音がする。

 

「おいおい、もうはじめてんのか?」

 

音のする方に向かうと、案山子と少女が戦っているのが見える。

あの髪が青っぽい奴が今回の異変の犯人か。

 

「案山子ーー‼︎」

 

案山子に繋がる糸を引っ張り案山子を手元まで持ってくる。

 

「うわっ‼︎何するんだ‼︎」

 

「お前こそ先行くなよー心配するだろー」

 

「それは・・ごめん」

 

少し嬉しそうな顔をして項垂れる案山子。

 

「んで?あれが、犯人か?」

 

「ああ、そうだ。天人だと思ってどんな大した奴だと思ったら、かなりふざけた奴だぞ」

 

ふむ。周りには、人気無し。ここまで派手に戦っていても駆けつけないとなるとこの戦いに干渉するつもりは無さそうだ。

 

「あらあら、また新しい異変解決の専門家?」

 

異変の犯人と思われる少女が俺に語り掛ける。

 

「おうよ。お前がこの異変の犯人か?」

 

「ええ、そうよ。いかにも私がこの異変の原因」

 

「そうか。何故、異変を起こしたのかきいていいか?」

 

すると、手に持っている剣を地につき話し始める。

 

「私は、比那名居の人。比那名居天子。思っての通り私は、ここの住人であり天人。そして、見ての通り天人の生涯には苦痛という言葉が無いの。毎日、毎日、歌って踊って酒を飲んでの生活よ」

 

「・・・・?どういうことだ?」

 

「はぁ、鈍いわねぇ」

 

溜息をつき、両手を上げ首を横に振る少女。なんか偉そうだなこいつ。

 

「簡単に言うとつまらなかったのよ。毎日毎日、歌って踊って酒を飲むだけ。退屈で仕方ないの」

 

「は?」

 

「そこで、あんた達が異変が起こる度に解決しているのを見て興味が湧いたのよ」

 

「・・・・」

 

「さあ、始めようじゃない。楽しませーーー⁈⁈」

 

俺の拳が、天子の腹を捉え少女が後方に大きく飛び岩に減り込む。

 

「そんな理由で、異変を起こすとか馬鹿か?動かされるこっちの身にもなれ」

 

成る程。確かにふざけた奴だ。まあ、今のパンチ直撃したし結構きいてるはずなん・・

 

「ふふふ本番は、これから。せいぜい楽しませなさい」

 

ちっとも、効いてねぇ。結構強く打ったんだが。まあ、いい。

 

「そうだな。本番はこれからだ。行くぞ、案山子。こいつを退治する」

 

「了解」

 




はぁ、もっと戦闘シーン上手くかけないかなぁ・・なんて思う今日この頃です。まあ、全体的に上手くかけるようになりたいですけどね。氷坂君にもっと輝いて欲しい!(・・;)
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