「ああああああああああああああ」
生気の無い声をあげ絶望に浸る。俺の両脇に幸せそうに霊夢とアリスが腹をさすっている。デジャブである。
「あーもうお婿に行けない・・」
『私のお婿に来ればいいじゃない』
「こういう時にシンクロ決め込んでんじゃねぇよ‼︎」
ハァ、全くこいつらは・・。
ドンドンドンドン
「ん?魔理沙か?」
また、全裸を見られるのも嫌だからいつものスタイルになり玄関に向かう。魔理沙ならズケズケ入ってくるはずなんだが。
「へいへい、今開けまっせ〜」
鍵を開けガラガラと扉を開ける。
「こんにちは」
そこには、昨日見たケモミミ天狗がいた。
「て、てんめぇぇぇ‼︎‼︎昨日の天狗か‼︎‼︎何しに来た‼︎‼︎」
「え⁈え⁈わ、私は、別にお話をしに来ただけですよ⁈」
「大声あげてどうしたの?あら、椛じゃない。」
後ろを振り向くといつものスタイルに戻ったアリスがいた。
「あ、こんにちは。アリスさん。」
「ええ、こんにちは。落ち着きなさい。氷坂。知り合いよ。」
「え?ああ、そうなのか。いきなり怒鳴って悪かった。椛?さん。」
椛というケモミミ天狗の方を向いてそう言う。
「椛でいいですよ。昨日妖怪の山で起きたことについて大天狗様に調査を頼まれお伺いに来たのですが。」
「そんな事言ってるけど千里眼で見てたんでしょ?」
「見てましたけど音が聞こえるわけじゃ無いので状況を全て把握してるわけじゃないんです。」
ほぉ、命令に忠実なんだな〜。
「そう、分かったわ。」
〜少女説明中〜
「そういうことだったんですか。氷坂さんのところに行かなくて正解でした・・・」
「なんだ?天狗の上司から俺を殺せとか命令がきたりしてんのか?」
「い、いえ。そういう命令は特に無いですよ。天狗複数人相手に皆殺しにするような人ですもん・・仲良くしたいぐらいですよ・・ハハ」
結構冷静なもんなんだな。無駄な被害は、願い下げと。
「成る程な。まあ、俺もやり合うなんて嫌だからな。」
「というわけで氷坂さん。来てもらっていいですか?」
「・・・・は?何ね急に。」
「大天狗様から宴会のお誘いです。」
「は、はぁ。さいで。まあ、誘いを断る理由も無いし行くか。」
そんな事言ってるけど天狗殺したばっかなのにその上司から宴会のお誘いとか絶対なんかあるだろ。まあ、いいか。
「んじゃあ、そう言うわけだから行って来るわ。って俺飛べんわ。椛俺掴んで飛べるか?」
「分かりました。私の両手に捕まって下さい。」
椛の両手に捕まり飛ぶ。
「出来るだけ早く帰って来てね。」
手を小さく振りながらアリスがそう言う。
「うい。じゃあの〜」
あっという間に妖怪の山につき目の前にある建物を見る。
「これまたでっかいな〜」
バーとかにでも誘われるのかと思ったら普通に神殿のような神社のようないかにも神様が住んでいそうな建物に連れて来られた。
「こちらです。」
椛に案内されるまま建物の中に入る。中も広いな。しかも、ちゃんとした明かりがあるのか。明かりは、多分電気だ。天狗って結構文明先いってね?
「大天狗様、連れて参りました。」
かなり大きい宴会用と言わんばかりの活気を帯びた部屋に案内された。床は畳で。罠だったりしたら怖いから軽く糸張っとくか。
「おう、御苦労じゃ」
大天狗と思われる人物は、長身の女性だった。その女性は、中央の席にどかっとあぐらをかき、霊夢の巫女服のように脇が開いた椛と同じ天狗の装束であろう服を身にまとっており頭には天狗のお面をつけ透き通るような長めの銀髪を後ろで結わいていた。そして何よりこれがまた美女。
「私がお主を呼んだ大天狗じゃ!そこに座るがよいぞ!」
もう既に酒が回っているのか大きく笑いながらがそう言う。
「座る前になんで呼ばれたか聞いていいか?」
気づかれないように糸を張りながらそう聞く。
「む?そう警戒するな!久々に会ったというのに冷たいやつじゃなあ。お主から全然顔を見せないから私の方から呼んだだけじゃ!」
「は?久々に会ったもなにも初対面だよね?」
「・・・・は?」
大天狗の笑みが一瞬にして消え
「え?私だぞ⁈覚えていないのか⁈」
「おい、こいつ酒まわり過ぎてんぞ。」
幻覚とか記憶改変が起こるレベルまで酒飲んでたとか洒落にならないんだけど。
「おいおいおい、私だぞ⁈本当に分からないのか氷坂⁈」
「ん?なんで俺の名前知ってんだ?」
「だから昔からの付き合いじゃろ⁈まさか、本当に覚えてないのか⁈」
物凄い必死に問いかけ詰め寄ってくる。名前も合ってるとなると確かに俺の事を呼んだのだろう。
「そんな事言われてもなぁ。俺ここに来てまだ二ヶ月程度だしあんたに会った記憶なんてこれっぽっちもないぞ?」
「な⁈二ヶ月前にもう帰って来ていたのか・・。じゃが本当に私の事を覚えていないのか?」
「残念ながら」
そう答えると大天狗は、肩を落とし悲しそうな顔をする。
「そう、か。残念じゃ。まあ、折角来たのじゃ一緒に飲もうではないか!」
そうとう残念だったのか無理に笑顔を作っているのがわかる。
「大天狗様のお誘いとあらば仕方ない。」
「私の名は、清涼じゃ。清涼で構わん。」
「んじゃあ清涼、宴会を始めようか。」
そう仕切り直すように言い。清涼の隣の用意されていた席に座る。
「うぃ〜。この酒むっちゃ美味いな〜。めちゃくちゃ飲んじまった〜。ヒック」
度々トイレに行ったとはいえ明らかに自分の容量を超える酒を飲んだということに驚愕しつつもこの世のものとは、思えない程美味い酒に酔いしれる。
「お主も昔と変わらずよく飲むのぅ‼︎ま、私より先に酔い潰れてもらっても困るがな‼︎」
俺と同じくらい飲んでいる清涼が酒を飲みハイになってるのか顔を赤く染めながら大声で言う。だが清涼の言ったことにふと疑問が浮かぶ。
「俺って昔ここにいたって言うことだが、どんくらい昔のことなんだ?」
酒をぐいぐい飲みながらそう聞く。
「むぅ。ざっとニ、三百年くらいまえの事じゃったかな〜」
ぶぅーーー‼︎
口の中にあった酒全てを吹いてしまう。
「は、はぁ⁈何言ってんだお前⁈耳から脳みそ染み出してんじゃねぇか⁈」
「何を言うか‼︎私の脳みそは、正常じゃ‼︎酒飲むと口が悪くなるのは、変わらんのぅ。」
「待て、そんな何百年も前って俺人間だぞ⁈」
「む?確かに半分は、人間じゃが半分は天狗の血が混ざっておるぞ?お主そんな事も忘れているとは外の世界に脳味噌置いてきたんじゃないのか?」
「あ?」
「お?」
両者ともに青筋を立て空気が凍る。
「ゴホン!つまり俺は、半分人間で半分天狗って事なのか?嘘いえ、俺の親は人間だ。」
大きく咳払いをし、清涼に疑問をぶつける。
「お主がどの人間を親と思っとるかは知らんが、お主の生みの親は天狗じゃ。まあ、お主はどちらかというと人間よりじゃから見分けるのは難しいがの。お主この山で暴れとったじゃろ?その時のお主の力が何よりの証拠じゃあ。」
「そう・・なのか」
「お主の母親は、天魔クラスの力を持っていたから受け継いだんじゃろう。お主も強くなるよう厳しく仕込まれていたしのう。なんじゃ?動揺しておるのか?」
「いや、そういう訳じゃ無い。ただ驚いただけだ。」
そう動揺なんてしていない。安心すらしている。あんな人間の血をひかずにすんだ、と。
「因みに俺って生まれてからどれぐらい経つんだ?」
「むぅ。今話してもいいんじゃが、ここは宴会の席ぞ。明日また来るがよい。私もお主に積もる話があるが今は楽しめ。」
「そうだな。じゃあお言葉に甘えて飲んじゃおっかな〜」
その日は、真夜中まで飲み倒した。
あー早くフラン様との戦闘シーン書きたい。ていうか何処で主人公の過去を話そうかな・・・・。
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