〜龍斗side〜
龍斗が悪魔になって、少し雑談をしてから部活はお開きとなった。その帰り、龍斗は小猫と一緒に帰っていた。
二人は何も話さず非常に気まずい空気に包まれていた。
[何この空気?すげぇ気まずい。何か話さないと]
龍斗はそう焦っていたが、何を話せばいいのかわからずオロオロしていた。
「……中島君。」
「ひゃい!」
突然小猫が話した事に驚き声が裏返ってしまった。
「ひゃい?」
「はは…。なんでもないよ。それでどうしたの?」
「いえ、中島君に謝りたくて。」
そう言って小猫が立ち止まる。龍斗もそれに足を止め小猫の方を向く。その時龍斗は何かされったっけな?と思っていた。
「謝りたい事って?」
「私は昨日、中島君の事情も知らずに出すぎた真似をして中島君を傷つけた事を謝りたくて。あの時はすいませんでした。」
塔城さんは頭を下げながらはっきりと謝ってきた。俺はそれを聞いて慌てて否定した。
「塔城さんが悪いんじゃないよ。人を信用していなかった俺が悪いんだよ。だから頭上げてよ。」
「それでも私は……。」
「あれは俺の心の弱さのせいだから謝らないで。どちらかといえば俺の方が謝らなくちゃいけないんだよ。塔城さんあの時、怒鳴ってしまってごめんなさい。」
そう言って俺も頭を下げる。
「いえ、悪いのは私で中島君が悪くないです。」
「違う俺が悪いんだ!」
「いえ、私が……………」
「違う俺が………………」
そう言って互に謝る。
「クスクスクス。」
「クスクスクス。」
そして俺達は何時しか笑い合っていた。俺達はなんて不毛な争いをしているのかと思い、可笑しくなって笑ってしまった。
俺達は一通り笑うと顔を見合わせて、
「中島君。中島君の事情を知った上でもう一度言います。私に何かできることがあれば言って下さい。力になります。」
「うん。お願いします。俺も力になるから何かあったら言ってね塔城さん。」
俺はそう言って塔城さんにとびきりの笑顔を向ける。
「…………………………………………………。」
塔城さんが黙り込んでしまった。どうしたんだろう?
「塔城さんどうかした?」
「い、いえ…。なんでもありません。…………中島君お願いがあるのですけどいいですか?」
「お願いって?」
「その…………私の事を下の名前で読んで欲しいんです。」
「え!?し、下の名前で!?」
「駄目…ですか?」
「ぐっ。………わかった。……え〜と、小猫ちゃん…。」
「………はぃ…。」
消え入りそうな声で小猫ちゃんが言う。
龍斗の心臓は爆発するかと思うくらいバクバクしていた。
さっきとは打って変わって俺達の周りをピンク色の空気が包む。
「じゃ、じゃぁさ。俺の事も下の名前で呼んでよ。」
「…………はい。…………龍斗くん……。」
それを聞いた龍斗電柱に思いっきり頭をぶつけた。そうでもしないと小猫ちゃんを襲ってしまいそうだったのだ。龍斗は人を避けていたとはいえ、健全な高校生だ。性欲だってある。今の小猫から発せられる小悪魔的オーラに理性をもって逝かれそうになったが、なんとか踏みとどまった。
2人は今顔を真っ赤にして見つめあっている。
もう他人から見たら付き合い始めたカップルにしか見えないだろう。
俺達は少しの間沈黙して、
「そ、それじゃあまた明日学校で。さ、さようなら小猫ちゃん。」
「は、はい。また明日、龍斗くん…。」
そう言って俺達は逃げるように別れた。
〜小猫side〜
私は龍斗くんと別れて自宅まで戻ってきた。私はそのまま玄関にへたりこんでしまった。そして鏡で自分を見ると、そこには顔を真っ赤にさせた自分がいた。
私は龍斗くんに謝ったが、それを龍斗くんは悪く無いと言ってくれた。それからは私達は不毛の争いをしてひとしきり笑ったあと、もう一度力になりたいと言ったら今度は受け入れてくれた。それどころか龍斗くんは、私達の力にもなってくれると言ってくれた。私は嬉しかった。私はが抱えている問題も龍斗くんなら解決してくれそうな気がする。
けど私が一番嬉しかったのが、力になると言ってくれた時に見せた笑顔だった。
私は見とれてしまっていた。普段龍斗くんは笑顔を見せないのでそれが新鮮で見とれてしまった。それに龍斗くんは顔がいいので余計だったかもしれない。
そこから私は暴走してしまっってあまり記憶がない。
けど、『小猫ちゃん』と言う龍斗くんの姿ははっきりと覚えている。
龍斗くんの事を考えると胸が熱くなる。
そいてもっと自分の事を呼んで欲しいという衝動にかられる。
「…………龍斗くん。」
そう言って小猫は自分の胸に手を当てるのだった。
~龍斗side~
突然だが俺の朝は早い。毎日朝の五時に起きて筋トレをしている。毎日腕立て伏せ500・腹筋500回を毎日している。
筋トレが終わりシャワーを浴びて朝食の準備をする。朝食を食べ終わり、身支度をし、学校にいく。今の時刻六時半。
「今日はちょっと遅くなったな。早く行こ。」
決して遅い時間では無いのだが、通学中人に会いたくないがために早い時間に出るようにしている。
そして俺が学校へ行こうと玄関を開けると、
「あっ……………。」
今まさにチャイムを押そうとしている小猫ちゃんに会った。
俺は夢でも見ているかと思い頬をつねるが、痛みがある。
「………え~と、おはよう小猫ちゃん?」
「おはようございます。なんで疑問何ですか?」
「だって、小猫ちゃんが家の家知ってる訳ないし、もしかしたら別の人かなって。」
「龍斗くんの自宅はサーゼクス様から教えていただきました。」
「………そうだったんだ。えっとそれでこんな朝早くに何か用だった?」
「………………………………。」
急に小猫ちゃんが黙った。あれ?なんで黙るの?
そう俺が思っていると、
「………一緒に……学校行きませんか?」
「…………………………うん………いいよ………。」
よし!なんとか言えた。余りにも驚きでフリーズしてしまう所だった。昨日の出来事がフラッシュバックしてきて恥ずかしくなった。
「そ、それじゃあ学校行こうか。」
「そうですね。……行きましょう。」
そう言って俺達は学校へ向かう。俺の半歩後ろを歩く小猫ちゃん。俺達は学校に着くまで会話はしなかったが、気まずいとは思わなかった。むしろ心地よかった程だ。
俺達は学校に着き、職員室に向かう。
先生方に挨拶をし、俺用の授業プリントをもらう。
教室に向かう最中、小猫ちゃんが、
「先生は知っていたんですね。」
「まぁそうじゃないと俺授業受けれないからね。」
そして教室に着きそれぞれの席に着く。
俺は授業が始まる前まで寝ることにした。
~小猫side~
今日は龍斗くんと一緒に登校しました。
登校中は特に喋りませんでしたけど、決して気まずいのではなく逆にそれが心地よかったです。
学校に着いて、龍斗くんと先生方に挨拶をして、プリントをもらっていました。
やっぱり目が見えないんだなと思いました。だって龍斗くん、まるで普通に見えているように振舞っているんです。けど見えていないんだなと思い落ち込む。
私の顔も見えないんだよね。そう思ってしまう。これはしょうが無い事なんですけどやっぱり私の本当の姿を見てほしいです。
[わ、私は何を考えてるんだろ。龍斗くんはただのクラスメイトで部員の関係でそれ以上の関係では……………]
小猫は自分の胸に手を当てる。さっきから心臓の音がうるさかった。体も熱い。
[でも、なんで龍斗くんの事を考えると胸がこんなにも熱くなるのだろう…………。]
そう思い、龍斗くんの席を見る。龍斗くんは寝ている。龍斗くんの寝顔はどんな顔なんだろう?昨日は眠れ無かったのだろうか?そういう思いが込上がり、頭が龍斗くんでいっぱいになる。そこで私は、
[……あっ…………私、龍斗くんの事好きなんだ。]
私は自分の気持ちに気づいた。決して彼過去に同情したのではなく、あの時見せてくれた笑顔をずっと見ていたいんだ。多分私は、あの笑顔を見た時からもう龍斗くんこと好きになっていたのかもしれない。
自覚した途端顔の温度が急激上がるような感覚に見舞われる。今の自分の顔は昨日より赤いだろう。
顔が熱い。私は顔の熱を取るように机に顔をつける。
そして私も龍斗くんのように寝る事にした。
[いつかこの気持ちが届けばいいな。]
と思いながら、眠りに着いた。
勿論HR前には起きましたけど。ほんとうですよ。
最後まで読んでいただきたいありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
最近、小猫の出番が無かったので登場させたらこんな事になってしまいました(笑)
ちなみにこの話は、小猫ちゃんとこんな青春を送りたいな~と妄想全開で書きました。
凄く楽しかったのですが、結局次回書くと言っていたアーシアとフリードのとこまでいきませんでした。
すいませんorz
次はちゃんと書きますので許して下さい。
あぁそれとこれは本編の話なんですが。小猫ちゃんと龍斗は両想いですが、まだ龍斗が小猫ちゃんの事を好きと自覚していません。これからの進展が気になりますねヾ(≧∀≦*)ノワクワク……
それではここまで読んで下さてありがとうございます。
よかった次回も見ていって下さい。
感想・評価待ってます。
それではさようなら(・ω・)ノ