2-Fの教室は騒然としている、なぜなら近くから爆発音が聞こえてきたからだ生徒は客を静めることに精一杯だった
静まってくれ、という声、たすけてくれ、という声が教室中に響いていた
「はぁ、これは粉塵爆発かな。まいったなこれは」
床に小麦粉とガラスの塵が織り成す銀世界が広がる教室でそうつぶやいた
「よく今のをかわせたね」と言いながら教卓の陰から変なスーツを着た男が姿を現した
「実は僕は先天的に超能力って言うのが使えるんだよ」そしてポケットの中に手を突っ込んで引き抜くと手に火が点いていた
「どうどう、これ」
「どうって言われても」かわいそうな男だったなぜなら見抜かれていたから
奇術じゃないか
今にも鼻を穿ろうとしそうな空気で政明は言い放った
「簡単なことしかしていないじゃないか」
まず二つのポケットの中にローションみたいなものと摩擦マッチの原料で作った火薬をそれぞれ入れて手をまずローションに浸す、それからその手を火薬につけてポケットから手を抜くときにスーツに擦る。そうすると火は点くがローションで熱は伝わらない。と説明した後テロリストの顔が青くなっていく
「何でわかったんだよ!」
「え、下手だからですが何か」
「ぐっ、でも君を火傷させて動けなくしたらいいんだから」
その言葉を聴いた瞬間の彼の行動は速かった、日本刀の鞘を抜かずに天井に向かって突き上げてスプリンクラーの口を破壊して水を強制放出させることで小麦粉が空気中に舞うことを防ぎ、テロリストの火を消した
「じゃあ俺はどうしようかな」
と懐に手を伸ばした
校庭には首だけ残して埋められたテロリストと綺麗に鋸が置いてある
そして三階の廊下には硝子片が散らばっている
「まったく、殿下はやりすぎですよ」
店内改築を終了させた国康は空き教室の修復を手伝っていた窓があったところにはダンボールをガムテープで貼り付けている
あと小麦粉はテロリストの財布を徴発してばら撒かれた分を小麦粉を買いなおした本当は少し金が余っていたり様々なカード類が入っていたのは政明だけの秘密だ
「あー、あと木材が足りないので仮にバルサ材でもいいので買ってきて頂けませんか」
「ああ、桐材を――」
「――やめてください」
その後木材だったらあそこで取れるぞ、と出て行きEクラスの教室の中に堂々と入っていき「何だ、やめろ」の声の後暫く、取ってきたぞ
阿呆と殴られそうになると大柄の癖に華麗に少ない動きでかわされるので怒られない
徴発だよ徴発だよと言って誤魔化すのはいつものこと
そしてここは空き教室、そして謎の直径10cmで変な電極がついたポット三つがある
「それはいいんです、それよりこの変なポットはなんですか」
「よく聞いてくれた」これは私の理想をかなえる『人造人間製造計画』に使うポットなのだよ、と言う
政明はポケットの中から自分の『爪』『髪』『皮膚』を取り出しそれぞれ詰め込んだ
「ああそういえばありましたねそんな計画」という国康の言葉を聞きつつコンセントにポット内の電極に繋がる電源プラグをさした
「そういえばここって技術の要塞なんですよね国康」と聞く。それがどうしたのですかと国康は答える
「だったら抜け穴でも在るのではないのでしょうかと考えたのですがどうでしょう」
「在るわけ無いでしょう」との国康の返しにそうですよねと政明は言う
改修が済んだばかりの扉が大きな音を立てて開かれて「……ウェイトレスが攫われた」とムッツリーニが叫んだ
「え、それは本当か」
こくりとムッツリーニが首を縦に振った「馬鹿達に伝えておけ、後場所はどこだ」
「……新市街」だったら何とかなるな、と政明と冷静に言葉を放った
「新市街なら一棟残らず俺のものだからな。あと馬鹿共にGPSでも持たせておけ。そしてこれやるから先に潜入しとけ」紙に何かを書いて印鑑を捺した
政明はムッツリーニから預かったGPSに目を通し位置を把握した後、鞄からタッチパネル付きパソコンを取り出し起動した
「流石新市街で作られた倉田電子機器の製品、力が違う」と呟くと一つのソフトを起動し新市街の地図が表示されたら『青信号』のアイコンを触り一直線に街道をなぞった
そのころ
「雄二、やっぱり自転車なんだね」
ただいま自転車で二人は爆走している赤信号が旧市街と新市街の間にゲートがありそこを通過する方法を考えつつ足を動かしていた
その時明久の携帯電話が震えた「はい、もしもし」スピーカーから声が聞こえてきた『直進した先の真ん中の三十七番口第三門を開けておくから突っ走れよ』
「だってさ雄二」新市街はある種の要塞であり市内に入るにはパスが必要で通行手段は徒歩、自動車、専用列車、航空機である
ゲートを通過したら延延と青信号が続く世界になっていた
「「よし、暴れるてやるか!」」