転生して主人公の姉になりました。ダンまち編《凍結》   作:フリーメア

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こっちも無事投稿出来ました!


事情

「それで?どんな感じだった?」

 

リリルカと別れエイナに今日の報告をした直後、早速リリルカのことを聞かれた。

 

「僕的には良い子だと思いましたよ?」

 

「あ~、ベル君はお人好し過ぎてちょっとあてにならないかなぁ」

 

「ちょっ!?」

 

若干泣き崩れているベルをスルーし、「和葉ちゃんは?」と聞いた。

 

「そうですねぇ、確かにサポーターとしては非情に優秀でしたが、信頼は出来ないけど信用は出来る、というとこでしょうか」

 

和葉は今日一日リリルカと行動して自分の思ったことを言った。

 

「そうなんだぁ、和葉ちゃんが言うなら大丈夫だね」

 

と笑顔で言ったら急に真剣な顔になり

 

「でも本当に気をつけてね。たとえリリルカちゃんが良い子でも基本的に【ソーマ・ファミリア】は良い噂はあまり聞かないから」

 

「もちろん、分かっていますよ」

 

 

しばらくして、二人は帰ることにした。

 

「それではエイナさん、また明日」

 

「うん、気をつけてね~」

 

二人はドアをくぐろうとしたが

 

「あれ?」

 

エイナの声で引き止められた。

 

「?どうしました?」

 

「ベル君、ナイフどうしたの?」

 

「へっ?」

 

ベルは腰にあるはずのナイフを手をかけた、否、かけようとした、何故ならナイフが無かったからだ。

 

「お、落としたぁぁぁぁぁあ!!?」

 

 

 

現在、和葉とベルの二人は路地裏を走っていた。

 

「迂闊でした...空気の流れをよめると言っても小さな物は意識しなければ察知出来ないようです...」

 

「え!?じ、じゃあ、落ちているナイフって察知出来ないの!?」

 

「動いていないので、恐らく難しいでしょうね」

 

と走っていると前方にリューとシルがいた。

 

「あ、シルさん!リューさん!」

 

ベルが呼ぶと二人は振り向いた。

 

「あ、ベルさん、和葉さん、どうしたんですか?」

 

「落とし物をしてしまいまして...これくらいの黒いナイフを見ませんでしたか?」

 

和葉が手でナイフの大きさを表すと二人は

 

「あれ?それって...」

 

「こちらのことですか?」

 

リューがそう言って差し出した手には《神の(ヘスティア)ナイフ》があった。

 

「ああああああああああ!?」

 

「昨日お会いしたときに珍しい武器だったので覚えていまして」

 

そこまで言った所でベルがガシッとリューの手をつかんだ。

 

「ありがとうごさいますっ!!本っ当にありがとうごさいますっ!!」

 

「クラネルさん、その、困る、このようなことは私にではなくシルにむけてもらわないと...」

 

「リューはなに言ってるの!?」

 

ベルに手を掴まれ、至近距離で子供のような泣き顔を見せられて珍しくリューは困惑していた。

その様子を見ていた和葉は苦笑していた。

 

「ところで、ベルのナイフはどこにありましたか?」

 

和葉の質問に答えたのはシルだった。

 

「あそこの路地裏に落ちていましたよ?」

 

やはり落としていたようだ。最悪リリルカを疑わなければならなかったところだ。まぁ和葉がきょうはk...おどs...説得していたから大丈夫だと思うが...。

ベルがいまだに「ありがとうごさいますっ」を繰り返しているので、首根っこをつかんで帰ることにした。

 

「それではリュー、シル、ありがとうごさいました」

 

「本っ当にありがとうごさいましたっ!!」

 

シルもリューも二人に(苦笑しながら)手を振った。

 

 

 

教会にて二人は今日のことをヘスティアに話していた。

 

「ふむ、よそのサポーターかぁ...」

 

「やっぱり不味いですか?」

 

「う~ん、ボクが直接見たわけではないし、そもそも下界に降りてきて日が浅いから【ファミリア】同士でのいざこざに関してはなにも言えないなぁ

でも和葉君がいるから大丈夫なんじゃないかい?」

 

「結局、僕頼みですか...」

 

ベルも悪意に敏感ならいいんですけどねぇ、と呟いた、ヘスティアは苦笑しながらも、まぁね、と同意しベルはまたしても若干泣き崩れた。

 

 

 

翌日、二人はリリルカを待っているのだが

 

「リリ、来ないね」

 

三十分ほど待ち合わせ場所に待っているのだがリリルカが見えないのだ。

 

(...昨日は言いすぎたでしょうか?)

 

などと和葉が思っていると

 

「あ!リリ~!」

 

とベルがリリルカを発見したのか名前を呼びながら手を振っていた。和葉もそちらを見ると確かにリリルカがこちらに走ってきていた、全速力で。

 

「はぁ...はぁ...す、すいませんお二人とも...遅れてしまいまして...」

 

「ううん、大丈夫だよ?それより、なんで全速力で走ってきたの?」

 

「い、いえ、ただでさえ遅れていたのにお二人を待たせるのは悪いと思いまして...」

 

そこでチラッとリリルカは和葉を見たのを和葉は気づかないふりをした。別に和葉は遅れたぐらいではなにもするつもりもないのだが...

 

「さて、そろったので行きますか」

 

 

道中

 

「...?ベル様、ナイフが見えないようですがいったいどこに?」

 

「え?あぁ、昨日ナイフを落としちゃったんだ。それでこのプロテクターに武器が仕舞えるみたいだから落とさないように仕舞ってるんだ」

 

「今あるということは見つけられたのですよね?」

 

「知り合いの人が僕の武器を覚えててくれたんだ。だから拾ってくれたみたい」

 

「気をつけてくださいね?知り合いの方が拾ってくれたのでよかったですが、最悪、盗られてた可能性もあるんですよ?」

 

「心配してくれてありがとう」

 

和葉は会話を聞きながら静かにホッと息をはいた。恐らく今のリリルカの言葉は本当に心配をしてくれているのだろう。これなら自主的に盗みをすることはなさそうだ。

 

一方のリリルカは改心したわけではない、と自分で思っている。盗みをするのと、盗みを行わず報酬を貰う、どちらの方が利益が高くリスクが低いのか天秤にかけ、報酬を貰った方が利益が高くリスクが低いと判断しただけだ。

 

自主的に盗みをすることはないとは言っても、改心したわけではないと和葉は確信している。そんなすぐに人は変われない。理由がどうあれ、盗みを行わなければいい。和葉はそう思った。

 

 

 

さて、ダンジョンに向かい、和葉とベルはいつもどおり大暴れした。ただ、いつもと違うのはいつもより長くダンジョンに潜っていたことだろうか。いつもは持ち物がいっぱいになり、下の階層に行くにつれて往復時間が長くなるので短時間しか潜れなかったのだ。だが今回はサポーターのリリルカがいるので、非常に不本意ながら、持ち物の心配をしなくてもいい。

今回、長く潜っていた=多くのモンスターを倒したことになる。倒したモンスターの数はおよそ三百、この数の魔石+ドロップしたアイテムを課金した結果。

 

「「......」」

 

大きな袋いっぱいに金貨金貨金貨金貨。大小さまざまな金貨が狭苦しいと言わんばかりにひしめきあっていた。その金額は...

 

「「四五〇〇〇ヴァリス...」」

 

「わぉ、すごい稼ぎましたねぇ」

 

「「やあぁーーーーーーーっ!!!」」

 

ベルとリリルカの二人は奇声を上げ飛び上がった。

 

「すごいっ!すごいですっ!!ドロップアイテムは数えられるほど(およそ二十)しかなかったのにっ!!」

 

「わっ、わっ、わっ!夢じゃないよね!?現実だよね!?サポーター万歳!!」

 

「いつもは二〇〇〇〇ヴァリスぐらいしか稼げてませんもんね。今回はいつもの倍以上の稼ぎになりました。これもリリルカ・アーデさんのおかげです」

 

「馬鹿言っちゃいけないですよ、ベル様っ!和葉様っ!モンスターの種類やドロップアイテムにもよりますけど、Lv.1の五人組パーティーが一日で稼げるのが二五〇〇〇ヴァリスちょうどぐらいなのですっ!つまりベル様と和葉様のお二人だけで彼等を優に凌ぐ稼ぎをしたことになりますっ!」

 

「ほら、兎もおだてりゃ木に登るって言うじゃない!それだよそれ!」

 

「ベル様が何を言いたいのかリリには全くわけがわかりませんが、とりあえず便乗しときます!」

 

「正確には、豚もおだてりゃ木に登る、ですけどね」

 

ベルとリリルカは稼ぎについてはしゃぎ、和葉はベルの言った言葉を訂正した。

そして今日の稼ぎの三分の一、一五〇〇〇ヴァリスをリリルカに渡した。

 

「はい、リリ」

 

「...今回も分け前をくださるのですね...」

 

「当然です」

 

和葉の言葉にベルはウンウンと頷いていた。

 

「...」

 

「なんでリリが遠慮しているのか僕には分からないけど、僕達はパーティーなんだから遠慮しなくてもいいんだよ?」

 

ベルには何故リリルカが俯いているのかは分からない。だけどベルはリリルカに笑ってみせる。

 

「これからもよろしくね!」




盗られていないは言ったが、落としてないとは言ってない(`・ω・´)ドヤァ
和葉「ドヤ顔しないでください。イラッときますので」
(´・ω・`)ショボーン
和葉「ていうか魔法の設定無理ありません?」
仕方ないよ。ナイフを落とさない方向も考えたけど、そうするとリューの手をとるシーンがなくなってしまうからね
リューの手をとらないと一八階層の会話が成り立たなくなっちゃうと思ったんだよ
和葉「そうでしょうか?」
多分ね

おかしい所がありましたらご指摘よろしくお願いします。
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