転生して主人公の姉になりました。ダンまち編《凍結》 作:フリーメア
今回は作者の中で書きたかったところの一つです
ではどうぞ
魔法に関しては誰もいないときに使うか緊急事態の時だけ使うことになった。
和葉の魔法をベルに話したら「いいなぁ、僕も早く使いたい」と言っていた。
次の日
和葉とベルはヘスティアと朝ごはんを食べ、教会を出て行った。
「行ってきます、神様」
「行ってきます、ヘスティア」
「いってらっしゃい、ベル君、和葉君」
ヘスティアは笑顔で見送った。
ダンジョンに向かっている最中、和葉とベルは視線を感じその場に止まり、まわりを見た。
だがいくら探しても視線を送ってくる人物は見つからない。
いつの間にか視線を感じなくなったので気のせいかと思い始めた。
するとベルの後ろから声がした。
「あの、どうかしたんですか?」
その声にベルは驚き急いで後ろに振り返った。
ベルの後ろにいたのは
その女性はベルがいきなり振り向いたせいか固まっている。
「ベル、その人固まっていますよ」
「あ、す、すいませんっ!!驚かしてしまって!」
慌ててベルは謝るが
「い、いえ、こちらこそ驚かしてしまってごめんなさい」
どうやら二人があたりを見回していたのでそれが気になっただけらしい。
「お二人は冒険者なのですか?」
「えぇ、そうですよ
自己紹介がまだでしたね。僕の名前は和葉・クラネルです
でこちらが」
「弟のベル・クラネルです」
「和葉さんとベルさんですね
私はシル・フローヴァです
シルと呼んでください」
シルはにこやかな笑顔で言った。
どうやらシルは三人が立っているすぐ目の前にある〖豊饒の女主人〗と言うところで働いているらしい。
二人がダンジョンに行こうとするとシルに「今日の夜はうちで食べていってくださいね」と言われ、二人は了承した。
二人はダンジョンに入った。
昨日は五階層に行って死にかけたので今日はおとなしく三階層で稼ぐつもりだ。
もちろん魔法を試すつもりでもある。
「姉さん、今なら誰もいないよ」
「それなら使ってみますか」
ちょうど三体のダンジョン・リザードが現れたところなので試し撃ちしてみることにした。
ダンジョン・リザードとは壁に張り付いて移動をするトカゲ型モンスターだ。
「自然を操る造形魔法...無難に風で行きますか
詠唱は何でもいいと思うのですが...
【風よ、敵を切り裂く刃となれ】」
和葉が両手を前に出し詠唱を始めるとまず和葉の両手に風が集まり、徐々に刃の形になっていく。
「【ウィンドカッター】」
その言葉を合図に三枚の刃の形をした風がダンジョン・リザード一体につき一枚ずつ向かっていった。
すると
「「(はい/え)?」」
ダンジョン・リザード達を真っ二つにした。
いや、ここまではいい、想定内だ。
ではなぜ二人は驚いたのか、それは
「まさか、壁までも切り裂くとは...
完璧に予想外です...」
そう、風の刃はダンジョンの壁も切り裂いたのだ。
普通、ダンジョンの壁には傷つけることは難しい。ましてやまだLv.1で支給品の武器で傷つけることは到底不可能だ。
それを風の刃はパックリと簡単に切り裂いた。
ここでふと和葉は思った。
さっき集めた風を一つの刃にしたらどうなるだろうと...
思ったら出来ることなら即実行が和葉だ。
「【風よ、敵を切り裂く刃となれ】【ウィンドカッター】」
和葉は先ほどと同じ詠唱をした。
一つに集めた風は先ほどの刃よりも二回りほどでかい。
それを壁に放つ。
すると
「「...」」
二人は絶句した。
なぜならその刃は奥行き一メートル、幅二十センチ、高さ二メートルほどの傷をつけたからだ。
「姉さん」
「何ですか、ベル」
「その魔法、僕が前にいるときは使わないでね...」
「完璧にコントロール出来るようになるまでは使いませんよ...(多分)」
「今絶対多分とか思ったよね!?絶対使わないでよ!?」
他にも詠唱なしでも簡単な操作なら使えることが判明した。
ちなみに和葉が「これ、空気を操って敵のまわりの酸素を抜けば窒息しますよね」と言ったらベルが「なにそれこわい」と真顔で言っていた。
ダンジョンから出て二人は自分達の家に帰り、ステータス更新をした。
ベル・クラネル Lv.1
力:I 85⇒H 123│耐久:I 23⇒I 63│器用:I 96⇒H 139│敏捷:H 172⇒G 225│魔力:I 0⇒I 0
魔法:【】
スキル:【】
和葉・クラネル Lv.1
力:H 120⇒H 157│耐久:I 61⇒I 95│器用:H 114⇒H 158│敏捷:H 170⇒G 223│魔力:I 9⇒I 30
魔法:【
・造形魔法
スキル:【】
ステータスの上がり具合がおかしいが、モンスターを三桁近く倒したからだろうと判断し納得した。
二人はヘスティアにこの後一緒にご飯を食べに行かないかと誘うとヘスティアのテンションが上がったが、ベルが今朝あったシルのことを話している間に機嫌が下がっていって最終的には「今日はバイトの打ち上げがあるから二人で行って来なよっ!!」と怒って出て行ってしまった。
ベルは相も変わらず理由が分かっていないが、分かっている和葉はため息をついた。
夕方、約束通りに和葉とベルは〖豊饒の女主人〗に食べに来た。
中に入るとシルがいて奥の席に案内された。
「あんたらが今朝シルが言っていた姉弟かい
今日は奮発してくれるそうじゃないか
たらふく食っていきな」
今話しかけてくれたのはこの店の主人、ドワーフのミア・グランド、元一流冒険者らしい。
そこまで奮発する予定ではないのだが...シルを見ると舌を出して「ごめんなさい」と笑顔で謝っていた。
ベルは(ごめんじゃねぇ!!)と思った。
店の料理を食べていると何やら騒がしくなった。
気になりそちらを見てみると大人数で店に入ってきた。
「皆!遠征お疲れさん!ということで宴やぁー!」
どうやら今入ってきたのは【ロキ・ファミリア】みたいだ
エセ関西弁で話している少女がこのファミリアの主神、ロキ。
【ロキ・ファミリア】の中には当然アイズがいた。
ベルは食事の手を止めアイズを見ていた。
するとおそらく酔っているのであろうベートがアイズに話しかけた。
「そうだアイズ、あれ、皆に聞かせてやれよ」
「あれ?」
「あれだよあれ、昨日助けたトマト野郎のことだよ」
その一言でベルは自分のことだと分かった。
「なんやなんやぁ?昨日なにかあったんかいな?」
ベートの言葉が気になった者達が集まっていった。
「それがよぉ、遠征から帰ってくる途中でな?ミノタウロスの群れに会ったんだよ
そいつらを片付けていたらよぉ、何匹か逃げやがってよ
そのうちの一匹が五階層まで上がってな?そこで雑魚二人がミノタウロスとやりあってたんだよ」
ベルはもうそれ以上聞きたくなかった。
その先にあることを言って欲しくなかった。
「でな?女の方はミノタウロスに傷をつけたんだがよぉ、男の方は傷がつけられなくてな?そのままミノタウロスに吹き飛ばされたんだよ
そっから女が一人でやっててな
はっきりいって男の方は足手まといだったな」
その言葉でベルは立ち上がり店から出て行った。
「なんやぁ?」
和葉は静かにお茶を飲んでいたが立ち上がり
「ごちそうさまでした
シル、これお会計です」
お金を払い出て行こうとしたが誰かが呼び止めた。
「待って」
振り向くとアイズがいた。
「おや、ヴァレンシュタインさんじゃないですか
どうしたんですか?」
「ごめん...あの子にも、伝えて欲しい...」
どうやらアイズは先程のベートの言葉でベルが傷つき出て行ったと思ったらしい。
「いえ、ベルは傷ついたのではなく、悔しかったんですよ、何も出来なかった自分が...」
そこで和葉はベートを見た。
「あぁ?んだよ、文句あんのか?雑魚が」
「いえ、文句があるわけではないですよ、本当のことですしね
ただ...」
そこで切り、和葉は─
「僕をあんまり怒らせない方がいい
何をするか、自分でもわからないから」
─殺気を出した。
その殺気は店の中にいたロキを除く下級冒険者からアイズ達、一流冒険者達までも固まらせた。
和葉は殺気をおさめ「それでは」と出て行こうとしたがロキに「ちょっと待ちぃや」と止められた。
「何ですか?神ロキ」
「呼び止めたんは、嬢ちゃんの所属ファミリアと名前を教えて欲しいんよ」
「なぜです?」
「こんな尋常やない殺気をだしたらそらぁ気になるやろ
安心しぃや、別に報復とか考えとらん。普通に気になっただけや」
しばらく和葉は考え、別にいいかという結論にいたった。
「分かりました
僕は【ヘスティア・ファミリア】所属、名前は和葉・クラネルです
それでは弟を追いかけなきゃ行けないので僕はこれで」
和葉は店を出て行った。
「あんのドチビ、ヤバイ子をいれよったな」
ロキは先程の少女を思い出していた。
「にしても可愛かったなぁ、ウチに入ってくれんかなぁ?」
...結局ロキはロキである。
なんか和葉がチートっぽくなってしまった...
何だよ、一流冒険者をも固まらせる殺気って...
和葉「書いたのは君でしょう」
...ま、まぁ!原作を壊さなければいいよね!
※8/17二人のステータスを追加しました