ずっとやりたかったことを、ついに始めてしまいました。
ゴジラとラブライブ、どちらのファンの方にも納得されるような作品を書きたいです!
とはいえ、コラボするものがものなので、μ'sのメンバー達が全員生き残って、希望を持てるエンディングにしたいともちろん思っております。ですが、相手が相手なので、かなり危うい展開が出てくる可能性が十分あり得ます(汗)。なんたってあの怪獣王ですから。
鬱な場面が出てくると思うので、ほんわかしたい方は即ブラウザバックを。
なんと今回のオープニングは、おっさんしかでてきません。すいません(土下座)
ま、ちょっとの我慢ということで···(笑)
夜の太平洋。
月に照らされた海上を、海上自衛隊の哨戒艇「いそうみ」は走っていた。
「えらく静かなもんだな」
その艦長が、ぼんやりと艦長室の窓から太平洋を眺めながらそうつぶやく。
何処までも続く海洋は、永遠に続くのではないかと思われるほどの広大さだ。
「ええ、全くです」
まだ就任して間もない副長が手を後ろに組み、彼もまた景色を見ながら答える。
「しかしまあ、ここら辺りで謎の沈没事故が多発しているとは、世の中物騒なものだ」
「それを受けての海上警備とはいえ、こんな様子じゃ実感が湧きませんね」
副長は服の中からなにかを取り出した。
それは、彼の家族の写真だった。そこには彼とその妻、そして幼い息子が写っていた。三人とも、幸せそうに笑顔をたたえている。
「···家族の写真か」
「はい、寂しい時はこれを見て自分を励ますんです」
その彼の顔を見て、艦長は自分の家族の顔を思い出した。
「···俺も早いとこ帰って、元気なとこ見せてやらなくちゃな」
そう言った瞬間だった。
「!?」
突然艦内を激しい揺れが襲う。
「ぐあっ!!」
あまりに大きい衝撃に、二人は床に倒れ込む。
「一体···何が起こって···」
「分からん!だがまずは状況の把握だ!!」
何とか辛うじて立ち上がると、艦長は管制室につながるマイクを握りしめ、叫んだ。
「何が起こった!!管制室、応答せよ!!!!!」
二秒程間が開いてから、パニックに満ちた声がマイクから発せられる。
『こ、こちら管制室!本艦のレーダーに巨大な物体の反応が···
……うわああああああああああああ!!』
直後その声は消え失せ、後に聞こえるのは水が入ってくる轟音と幾多の悲鳴だけ。
「どうした!応答せよ、管制室、応答せよ!!応答せよ!!!」
艦長がいくら叫んでも、向こうからは返事はない。
すると、どこからかなにやら不気味な、まるで何かが吠えているような音がした。
それはまるでだんだん近づくように大きくなり、耳をつんざく程に音量を増してゆく。
「な···なんだ、この音は!」
副長が震えた声で耳を塞ぎながらそう言った。
なおもその爆音はなり続け、威圧感が際限なく耳を揺さぶる。
やがて、不自然な船体の傾きと共に何処からか漏れた水が足元を流れ始める。
ついに耐えかね、艦長は思わず部屋を飛び出した。
「艦長!!待って下さい!!」
副長の悲鳴のような声が、彼の後ろから聞こえる。
『一体何が起こっているのだ!?こんなことは私も初めてだ……!!』
本来ならばここで、彼は艦長として命を惜しんで冷静な指示を出し、事の対処に当たらねばならなかった。
しかし、彼は今、それが出来るような状態ではなかった。
彼の脳裏に映るのは愛する妻、そして息子の顔。死ぬまでして彼らと永遠に別れる勇気は、残念ながら今の彼には無い。例えどんな状況であろうと。
やがて艦長は老けたせいであまり続かぬ息をこらえ、甲板に躍り出た。
目の前を覆うは巨大な黒い物体。
空を見上げた瞬間、彼は自分の目を疑った。
そこにいたのは、艦の全高を裕に超す獣だった。
その目からはどんな獣にも劣らない殺意を剥き出しにし。
その逞しい腕は艦の両端を掴んで今にも引きちぎろうとし。
その背中には炎のように青白く光る不気味な背ビレを携えていた。
「化け物···」
後からやって来た副長が、上空を見上げながら消え入るような声で呟く。
その言葉を待っていたかのように、その化け物は艦をへし折ろうと
両腕に力を加える。まるで生き物のように、艦は悲鳴を立てて折れ曲がっていく。
船上がぱっくりと谷のように割れる。
足元が傾いてほとんど垂直になり、成す術もなく二人の男は海へ落ちて行く。
艦長の心は何故か自分でも分からない程穏やかだった。
自然に死を受け入れていた。
それは彼が自分の人生に満足していたからか、それとも自分が帰ることは出来ないと悟ったからか。
自分でも分からぬ内に海面に叩きつけられる。
ただ、家族のことを思い出しながら彼は薄れ行く意識の中で、ふと思った。
『何故、あの獣は怒っているのだ?』
以上、おっさんだらけのオープニングでした(笑)
この獣は、もちろんお馴染みのあのお方です。
次はいよいよμ'sの皆が出てきます。ちゃんとメンバー達を
魅力的に書きたいところです。ノートに先に小説を書いていってるので、
そこまで遅くはならないと思うけども···(汗)