プロジェクト始動後、即次年の夏にアニメって…
受験生の身にもなってください(つд`)
ー追記ー
GODZILLA2014のメインテーマ流しながら読んでみると、いい感じ?かなぁ…オープニングムービー意識してみましたので…作者の自分勝手ですが(笑)
「ゴジラ…」
芹沢の言った大怪獣の名を、穂乃果は確かめるように呟いた。
「彼は1954年3月1日、某国がマーシャル諸島にて行った、ビキニ環礁核実験によって誕生した怪獣だ」
「核…実験!? あのキャッスル作戦のですか…!?」
「そうだ」
メンバーたちが呆気にとられている間に、真っ先に海未が手を挙げて質問し更に問いを重ねる。
「あの、私にはそのような濃度の放射線下で生物が生存すること自体信じられないのですが」
「正確にはその島付近の洞窟に暮らしていた水生爬虫類から陸上哺乳類への進化途中の生物において、放射線物質の影響によりその遺伝子が突然変異を起こした…という説が今のところ有力だ」
「えっ…それってつまり…本当は生き残ってた恐竜が放射線で怪獣になったってことですか?」
花陽が聞くと、芹沢博士はゆっくりと頷いた。
「そうだ。マーシャル諸島の近くにあるラゴス島に恐竜が生き延びていたという事実は、後からの調査で判明した。
…不毛の大地に横たわる白骨死体を発見したことによって、だがな」
グレアム博士がメンバーたちに配った資料の中には、男たちの足元に横たわる、身長10メートルほどの恐竜らしき骨の写真があった。
「この核実験の残留放射線によって、島に生きていた動植物はおろか、放射線によって現在でも人が住めない土地になってしまった」
次に手渡された資料には、水爆投下後のラゴス島の様子が映っていた。
それは、死の大地と言っても過言ではないものであった。一面に広がるのは乾いた土地と、あまり日が経っていないのか、あちこちに散在する干からびた動植物。
「何て酷い…」
六十年前の風景とはいえ、あまりの惨状にため息をつく絵里。
「だが当時の現地状況を視察するための調査団は、そんな中で変わったものを発見した。それが、これだ」
三枚目の写真に映っているのは、上空から撮影されたラゴス島の浜辺の写真。だが其処には家をまるごと踏み潰せるほどの窪み、そして後ろに長い何かを引きずったような痕跡がはっきりと残されていた。
「これを知った米国政府は、直ちに国家機密レベルで調査を開始。そして開始から数ヶ月後、彼らはある映像を記録した。これはその一部始終だ」
そう言って芹沢博士はリモコンの再生ボタンを押した。
すると、部屋をずっと照らしていた画面のモノクロの海がノイズの混じった波の音を立てて動き始める。
サイレンが鳴り響く中、数多の背の高いアメリカ人が調査船の手すりを握り、向こうの海を見ながら騒ぎあっていた。
よく見てみると、ずっと遠方に光を放ちながらとぐろを巻いている渦潮のようなものが見える。
「この日は三隻の調査船がマーシャル諸島で海底調査を行っていた。だが午後三時頃、突然そのうちの一隻が白い光に貫かれ、そのまま沈んだ。これはその直後の様子だ」
メンバーが見守る中、映像はまだ続く。今度は光の渦が徐々に盛り上がって小山となりながら、波を立ててもう一隻の方に近づいていく。
「Look that! Is it Kraken!?」
「Oh…my god. I can’t believe my eyes.」
「No…no…no way! I must be dreaming!!」
搭乗員たちの悲鳴が飛び交う中、船に光がスピードを上げながら迫る。
船は速力を上げて離脱しようとするが、とても間に合わない。
やがて光を纏った大波が船にぶつかると思われたその時ー
突如波が静まり、山が消えた。
「…?」
映像の中も、投影室の中も静寂が包み込んだ次の瞬間。
「―――――――――――――――――――――――――――――――!!!!」
咆哮が上がった。
音源から何百メートル離れているはずの撮影場所を爆音が支配する。
現在と全く変わらぬ六十年前の雄叫びと共に、突然天高く上がった水しぶきの中から滝を被るようにしてソレは現れた。
背中には青に光る剣山を携え、天にそびえ立つ黒き巨体を持つ、彼の持ち上げた右足の真下にあるのは、
ーちっぽけで無力な「オモチャ」そのもの。
足が降り下げられると共に、その地点で大量の水が破片、震動と一緒になって巻き上がる。
唖然として、棒立ちで言葉すら発せられぬ搭乗員たち。
そんな彼らをー
六十年前の怪獣、ゴジラは顔だけこちらに向け、数百メートル先から牙を剥き出しにして睨み付けた。
思わず、画面の前の彼女たちの息までもが止まる。
「Ahhhhhhhhhhhhhhhhhhh」
μ’sが反応したのは、画面内のアメリカ人の叫びだった。
ゴジラがこちらに向かって来て人々が蜘蛛の巣を散らすように逃げ回る中、その叫びはあっという間に広がっていきー
急に、画面が真っ白になった。後にはフィルムを回す音だけがただ響いている。
「…この後、調査船は急いで速度を上げて彼を振り切り、ゴジラもまた深追いはしなかったおかげで彼らは九死に一生を得た…だが、この発見が米国初め世界の国々の為政者達に衝撃を与えたのは紛れも無い事実だ」
画面に映ったものは、「MONARCH」と研究者が集まる画面を背景としてデカデカと表示される文字。
「その後の調査でゴジラはビキニ環礁核実験の影響で生まれた怪獣と断定。米国を初めとした先進諸国が集まり、ゴジラ対策を目的とする国際機密機関、『MONARCH』が設立。
最終目的は…ゴジラ討伐だ」
今度は戦闘機や戦艦が海上に現れたゴジラに向かって戦闘態勢に入った様子が映し出された。
戦艦が二つゴジラを取り囲んで砲撃し、戦闘機が真上から爆撃する。
「―――――――――――――――――――――――――――――――――!!!!!!!!」
全方位から攻撃を受け、咆哮するゴジラ。
だがその表情に苦悶らしきものは見えない。
「プロジェクトの開始直後は、誰もが彼を現代兵器で十分対処可能と考えていた。プロジェクトも直ぐに終了すると、当たり前のように思われていた。そしてその結果はー」
如何にも怪物を打ち倒さんとする勇ましいシーンの後に訪れたのはー
「惨敗」
映される、去り行くゴジラの背中をヘリコプターから映した映像。その後ろにはー
転覆して真っ二つに割られた数多の戦艦。破片となって海上に浮かぶ戦闘機。
「…What is this creature?」
絶望に染まった英語がやけに耳に響く。
「その後何度か彼が出現する度攻撃を繰り返したが…
成果は上げられないまま、時間だけが過ぎた」
次々に当時の状況が、次はカラーで写し出されていく。
何処かの島の浜辺に打ち上げられてまっ逆さまになった戦艦。
画面の外から投げ飛ばされた戦闘機が突っ込んで炎が上がる駆逐艦。
艦上で逃げ惑う軍人たちに上空から吹き付けられる、強烈な光の濁流。
そして、腕が無く、目が虚ろとなって何も話せなくなった若者。
「…っ」
メンバーたちの幾人かが、思わず目を画面から背ける。
「ゴジラをもはや只の生物では無く、名前通りの『怪物』と判断した我々は、奥の手をついに使うことになる。
…『核』だ」
沈黙の中、バラバラだった彼女らの驚きの視線が一斉に芹沢に向けられた。
「核…!?」
映像では何か大きな容器のようなものの中に金属の塊がゆっくりと差し込まれている。
それに刻まれているのは放射能のハザードシンボル。
「今から考えればあまりにも安直だったが…我々にとってはもはや最後の切り札だった」
映像は科学者がホワイトボードの前に集まってゴジラの出現地点を予測しているものへと変わりー
やがて映される、海上を映す望遠レンズ。
「そして19○○年○月○日ー最初の水素爆弾投下…その名は『Dragon slayer』」
何も無かった海にー
僅かに、膨らみが出来る。
「9,8,7」
英語で数えられるカウントダウン。
メンバーたちは思わず息を呑んで画面を見つめる。
「6,5,4」
続いて現れる、幾つもの剣山。
「3,2,1」
そして、低く、野太い唸りが上がった瞬間。
「…Fire」
その声と同時に、画面を
「ドンッ」
という音と閃光とが覆う。
遮られる咆哮。
画面は、上空からのヘリの映像に切り替わる。
空から見るキノコ雲は無音の中、まるで生き物のように真上へと延びていた。
「それでも…傷一つ付けられなかった」
何故か縮んでゆくキノコ雲から出た青い光が、投下した爆撃機を貫いた。
真っ白の映像が映される部屋を包む沈黙が、更に深まる。少女たちは彼の理不尽な強大さにただうちひしがれ、絶望し、閉口していた。
「何でなの…」
真姫の静かながらも怒りを押さえ込んだような呟き。
「何でこんな化け物がいるってことを何十年も黙っていたの?…もしコイツの存在さえ知ってれば、私たちは…私たちは…!!」
机の下で手を握りしめながら今にも怒声を張り上げそうな彼女に、にこが肩を掴んだ。
「真姫、それ以上は…!」
「答えるわ」
「…グレアム博士!」
グレアム博士は真姫とにこに頷いて、それからメンバーたちを見渡した。
「私たち『MONARCH』は、世界中の人々に事実を隠蔽していたという重い罪を作ってる…今さら言い逃れなんて出来ない。
そのことも含め、あの怪獣のことも今から話すわ。
一般人にこれを話すのは、あなたたちが初めてよ」
いきり立っていた真姫も乗り出していた体を元に戻し、腕組みをして耳を傾けた。
「さっきの続きになるけれど…結局、核爆弾でも彼に有効打を与えることは出来なかった。関係者の科学者は全員怯み上がったわ。
核兵器すら物ともしない生物なんて、聞いたことも無かったんだから当然ね。
前代未聞の事態に反応を示したのは、当時核開発を推進していたアメリカ、ソ連を中心とした国々。
…いつどこの国に上陸するのか分からず、はたまたもし事実が発覚すれば、核兵器廃絶運動が活発になって核抑止に対する世論が大きくなり、核推進の妨げになるかもしれない。もしくは最新の兵器で怪獣を殺すことが出来れば、それほどのパワーを持つ国として他の大国を威嚇出来る、等々。
時は冷戦に突入する時代、様々な国の目論見や策略が交差した結果導かれた結論は…
新兵器を一刻でも早く次々に開発し、どこの国よりも先にMONARCH内で怪獣を駆除する競争をすることだった」
唖然とした空気が流れ。
「…そんな…理由で…?」
穂乃果の震えた声が聞こえる。
所詮、ゴジラ対策も国々のパワーゲームの一環に過ぎなかったのだ。
そしてその結果、何の関係もない一般人が犠牲となっているのだ。
「それからは、彼がどこかの海上に出たかと思えば何処かの国の新型核兵器が投下されるという、まるでもぐら叩きのような状況が何度も繰り返されたわ。何回も、何十回も…ね。
でも、ゴジラは国々の意図をまるで裏切っていった。以前の数倍の新型兵器が投入されれば彼の皮膚は放射線を吸収して数倍強固になり、数十倍なら数十倍、数百倍なら数百倍…と、一度使った手は二度と効かないようになっていったの。冷戦が終わった後、いつの間にかMONARCHの核兵器投下の理由は以前とは全く変わっていたわ。
…それは、恐怖。
どんなに綿密に、どんなに合理的に、どんなに科学的に作戦を立てても計画の全てを破壊される。
そう、何をやっても、彼に勝てないことへの、ね」
生物学者として今までそんな体験を何回もしたのか、淡々と語る彼女の瞳は何処か悟ったような色を帯びていた。
「そしてその中で、更に厄介な事態が起こったの。…ラドン発見よ」
「…ラドンって…さっきの大きな鳥さんのことですか?」
声を発することりの挙手に、グレアム博士は目を向けた。
「厳密には鳥類の『鳥』では無く、太古に生きた恐竜『プテラノドン』の突然変異種と言われているわ。本来あのように突然変異して巨大化する生物は滅多に見られないのだけれど、ゴジラの存在、その討伐の為の核兵器の乱用による空気中の放射線濃度の増加、大気汚染、地球温暖化が原因の気温上昇や異常気象などで、あなたたちの知らない間に自然界は様相を変えてきているの。彼も、そんな中で誕生した怪獣…。
二十年ほど前、阿蘇山麓で彼は冬眠状態で発見された。地元の住民から不自然な地響きがする、と政府から報告が有ったため調査を進めたのだけれど…まさかもう一匹の怪獣が見つかるなんて思いもしなかったわ」
「じゃあ…その時殺そうとは思わなかったんですか?」
冷たく飛ぶ、絵里の厳しい質問。
「最初はそうしたわ。でも案の定彼は、冬眠中でさえもミサイル攻撃を受け付けないほどゴジラ並みの頑丈さ、生命力を有していた。核攻撃も検討したけれど、ゴジラのような事態になることを恐れ、何処の国のチームもこのまま寝かせた方が良いという結論に達したの。それに彼を研究すれば、同じ怪獣であるゴジラに関しても何かが分かるかもしれない…そう考えたの。変よね。もともと怪獣を討伐する為の機関だったのに、殺すこともせず研究する機関になっちゃうなんて…
結局現在でも怪獣の弱点らしき弱点は掴めていないわ。六十年前から、ずっとね」
グレアム博士は、自虐的な笑みを浮かべた。
「そしてもうひとつ。うちでは管理していないけれど、もう一体怪獣がいるわ」
「…まだ、居るんですか?」
「「それは、私たちがお答えしますわ」」
海未の言葉に答えたのは、さっきまで箱に座って静かに話を聴いていた小美人であった。
立ち上がった彼女たちは、机の上を一歩、二歩進み、メンバーたちを見上げる。
「その怪獣は、つい最近までこの機関によって発見されておりませんでした」
「彼は今でこそ『隕石』の形をしておりますが、今にここにやって来るでしょう」
「『隕石』…?」
「彼は、宇宙からやって来ます」
「…宇宙?」
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感じる。
強者の気配を。
彼は、真っ暗な視界の中に地球の景色を見た。
それは、地球を支配していると「思い込んでいた」小さな生物を盛大に踏みつけ、一瞬にして辺りを火の海にする化け物の姿。
彼はかつて、人工衛星に搭乗させられ、ゴジラ対策の為に放射線照射実験をされる予定の「ドラット」という三匹の生物だった。だが衛星は原因不明の爆発を遂げる。研究者一同は実験は失敗した、と思っていた。
…だが、しぶとく彼らは生きていた。
宇宙空間に放り出された彼らは強烈な宇宙放射線を浴びながら、奇跡的な適応進化を起こした。
三匹の生物は合体、融合して一体となった。
皮膚は放射線すら受け付けない黄金の鱗に覆われ、
角の付いた三つの凶悪な面構えに三つの首。
背中からは雄大で荘厳な輝く翼。
そして首並みに長い二本の太く長大な尻尾。
全長は尻尾も含め、130メートルほど。
隕石のような蛹の中で彼はまさしく、ドラゴンの形をした怪獣となったのだ。
暗闇の中でも分かる。青い、かつて自分が生まれた星。
動物的本能が呼んでいる。今こそ奴と戦うのだと。決着をつけるのだと。そして、王を決めるのだと。
覚醒を待ちながら、宇宙怪獣「キングギドラ」は、地球へと向かっていった。
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「無理だよ…」
首を横に振り、絶望で震える花陽の声。
「核も効かない生物に……普通の女子高生の私たちが勝てるはずがない…!」
泣きそうな顔で出される至極真っ当な意見。
「おじさん、本当に…私たち、出来ることなんてあるの…?
凛、とても勝てるとは思えないよ…」
凛の言葉に賛成するかのように、部屋の空気が重苦しくなっていく。
「そうでなければ、今この場に君たちがいることは無い」
あくまでもはっきりとした口調で芹沢博士は応じる。
「じゃあ…私たち、何をするんですか? …あの化け物に。教えて下さい」
穂乃果の真っ直ぐな視線が二人と小美人を捉える。
「お答えします」
小美人の両方が、前に一歩出る。
「聞かれても、お疑いになるかもしれませんが…良いでしょうか?」
メンバーたちは、ゴクリと唾を呑み込んで彼女の言葉を待った。
「まず簡潔に述べます。唯一、あなた方がこの東京を救う術…それは…」
「彼との精神接続…『ドリフト』です」
パシフィックリムネタ、分かる人いますかね?
つまりは記憶を共有することでゴジラの精神に内から入り込む、て感じです。
よりによってなんで穂乃果達なのかは次回で明かすつもりですが、なんて言うか、やっぱりぶっ飛んでしまいましたねw