ラブライブ!×ゴジラ 破壊神と九人の女神   作:Misma

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遅くなってしまい、申し訳ありません!
何かこの頃改めて過去の投稿を見てみると恐ろしい gdgdぶりで。
大幅改変、章結合も考えた方が良いかなぁ…
あーそれにしても昭和ガメラ最高すぐる。
ガメラ対バルゴン、ガメラ対ギャオスを続いて見たんですが、終わって直ぐにガメラコールを叫びたくなりました…敵怪獣も、個性が際立って素晴らしい奴らで、ギャオスの飛行シーンは今でも頭に残っています。
後、ゴジラは直接しゃべらないように、また穂乃果達の描写をもっと書き込むと言う風にそのうち編集しようと思っています。あんまり皆さんにとっては変わらないと思いますが…一応の報告です。


組打

夜明けのUTX学院近くの路上で、雪穂達は座り込んで虚空を見つめていた。

 

「…亜里沙」

 

雪穂の声は、かすかに震えている。

亜里沙は掴まれている自分の腕に、より一層力が入るのが分かった。

 

「…雪穂」

 

彼女と同じ方向を見ているこちらも、雪穂の腕を離さまいと強く握る。

 

二人の目線の先で、ビルがドミノを倒したように連なって崩れていく。

その中から時々姿を見せるは、二匹の巨大な獣。

その二匹は吼えて互いに倒れ、取っ組み合いながら、周りの障害物をその巨体で巻き込んでゆく。

 

午前3時50分頃、秋葉原駅付近に居座って破壊活動をしていたゴジラに、突如として出現した謎の怪獣、ラドンが挑発。ゴジラはこれに応じ、市街地の真ん中で戦闘を開始した。

ゴジラは通り過ぎたとばかり思っていた雪穂達を含む避難者は、安心も束の間となり戦闘に巻き込まれた。

戦闘場所はゴジラの進行ルートを逆行するように移り変わり、今や秋葉原駅と天下の女子高、UTX学院がすぐ近くに見える位置にいた。

 

「あそこでお姉ちゃん達を待とうってテレビまで出て言ったのに…」

 

そう雪穂が示している公園は、既に二つの巨体でもみくちゃにされている。

 

「雪穂…何で彼らは争ってるの?」

 

「分かんないよ。そもそもどうしてあんなのがいるかすら。

本当に、国や自衛隊は何をしてるの?このままじゃこの街が…」

 

荒々しき怪獣同士の戦いは、過熱していた。

ラドンがゴジラを踏んづけてマウントを取る。鉄をも容易く切り裂くその嘴でーゴジラの体を勢い良く刺す。

ドスッ、ドスッ、と鈍い音がするが、ゴジラの表情には苦悶は見られない。

効き目が無いと理解したラドンは相手の目を狙おうと、ゴジラの顔を睨み付ける。

頭を振り上げながらゴジラの見開かれた瞳を見ー

 

それを奥深くまで射抜かんと、頭を振り落とす。

 

ゴジラはそれを見逃さないとばかりに、ラドンの嘴を両手で掴んで「白刃取り」した。

 

同時に息が塞がれ、ラドンは思わず悶える。

それでもなお力で押そうとするラドンを、ゴジラはさらに力を込めて押し返す。

両者の腕力のせめぎあいの結果ーゴジラは重心をずらし、ラドンの嘴を自身の近くの地面に突っ込ませた。

 

彼の嘴が、コンクリートを深々と貫く。

 

態勢を立て直そうと、ラドンがそれを抜こうとした瞬間。

 

 

頭を地面に突っ込ませて前屈みになったラドンの体を、ゴジラの巨大な足が蹴りあげた。

 

「!!!!!!!!!!!!!」

 

そのまま綺麗な放物線を描いて飛ばされ、ラドンは近くにあった証券会社に背中から衝突した。

 

目の前で行われる、正真正銘の「殺しあい」。

 

巨大なものがぶつかり合うその気迫、その殺気に、雪穂達は足が凍りついていた。

逃げなくてはならないことは分かってはいる。

分かってはいるのだが、怯える体がそれを許さない。

そんな時。

 

「あなた達、逃げ遅れてるわよ! 早く此処から離れないと…」

 

声がした方を振り向く。

同時に雪穂達は「あっ」と声を上げたきり、何も言わなくなった。

相手は怪訝な顔をしている。

 

 

「あなた達はお姉ちゃん達と戦った…A-RISE!」

 

 

まさかこんなところで彼女達に会うとは。

声をかけた少女、綺羅ツバサの目が見開かれる。

雪穂が何を言おうか決めあぐねている内に、ツバサが雪穂と亜里沙の肩を掴み、揺さぶった。

 

「もしかしてあなた達は…穂乃果さん達の家族!?」

 

雪穂が何かを言おうとしたが、その前にこの機を逃すまいと言うかのように、ツバサの口から次々に言葉が飛び出る。

亜里沙、あんじゅと英玲奈はそのあまりに必死な口調に、言葉を挟む余地もない。

 

「突然のことで申し訳ないのだけれど、穂乃果さん達の安否は分からない?

どうしても、あの子達が無事かどうか、私は本当に心配で心配で…

今、穂乃果さん達はどこにいるの?それだけでも…それだけでも良いから…」

 

いつものスクールアイドルのPVで見るクールでスタイリッシュな彼女と、目の前のすぐ近くですがりながら懇願している少女とは、全く違う人物にすら見える。

 

「…すみません、私も分からないんです。姉にも電話してたんですけど、逃げてる途中で落としてしまって…」

 

「…そうなの」

 

肩を掴む彼女の力が緩み、その整った顔が悲しそうに俯くと。

 

「ツバサ!! こんなところで止まってる場合では無かったんじゃないのか!!」

 

英玲奈の怒声が鳴り響き、ツバサがはっとして振り返る。

 

「悪いけど、今は生きてるか分かんない他人の安全まで気にしてる場合じゃないのよ!?」

 

亜里沙の手を繋いだあんじゅの指差す方向ではー

 

ラドンがぶつかったビルから再びゆっくりと此方に顔を向けて起き上がり、ゴジラへ負けじと咆哮を上げて迫っていく。

ゴジラはそれに答えるようにくぐもった唸り声を上げ、ビルをはっ倒しながらラドンへと向かっていく。

 

「っ…そうね。ついつい必死になってしまったわ、ごめんなさい。

さぁ、一緒に離れた所に行きましょう」

 

気を取り直したように冷静さを取り戻しながらツバサは言うと、雪穂と手を取り合って共に走り始めた。

雪穂は慌ててツバサに付いていこうと、足を早める。

ビルや住宅の合間を駆け抜ける中、彼女はふと真後ろに振り向いた。

再びゴジラとラドンはぶつかり合い、お互いの頭をラドンは長大な翼、ゴジラは逞しい腕で殴り合う。

雪穂はその胸に思った。

 

 

『お母さん、お父さん、お姉ちゃん…μ’sのみんな…一体何処にいるの?』

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

夜も明け、空は曇りながらも遠くの山が見えるようには明るくなったほどー

小美人の一人が目を瞑りながら静かに告げた。

 

「もうすぐです…モスラは今上空から下降しています。直に見えるはずです」

「モスラ…。一体どんな怪獣なのかな。出来るだけ、怖くない子だったら良いんだけど…」

 

花陽が不安そうな表情で声をすぼめると、凛は横から彼女の顔を覗き込んだ。

「大丈夫だよ!こっちの味方なんだから、きっと優しい感じに決まってるにゃ!」

「き…きっとそうだよね!」

その時、一人の自衛隊らしき男が芹沢博士に駆け寄ると、格調高い声で叫んだ。

 

「南南西、レーダー範囲内に正体不明の物体確認!! モスラと思われます!!」

 

破壊された基地の前に集まる軍勢、そして博士やμ’sのメンバー達の間の緊張が急速に高まる。

未知の新たなる怪獣ーモスラとの遭遇に、誰もが好奇心と不安を覚えていた。

 

「!!!!!!!!!!!」

 

甲高い鳴き声がしたかと思うと、海のように空一面を覆う雲が乱れ始める。

雲の動きを見る限り予想通り規格外の大きさで、横の長さも入れればゴジラをも越えそうだ。

それは二対の羽のようなものを鳥のようにゆっくりと羽ばたかせながら、雲の中から突き抜けた。

そしてその姿が肉眼でもはっきり見えるほどになると。

 

そこにいる者達全員が息を呑んで、しばらくそれに目を奪われた。

 

曇り空に、静寂の中舞いながら映え渡る、黄色、黒、赤の極彩色のコントラスト。

まるで蛾と言うより蝶のようなそれは、誰かに「美しい」と言われるために生み出されたかのよう。

この世のものとは思えぬその流麗な紋様は、最初に見た人間は言葉さえ出なくなるであろう。

そしてその怪獣の青い眼差しは、いわば「虫」の顔をしていたのにも関わらずーその奥に母性のような、力強くも包み込むような感情を感じることが出来た。

 

「とっても…綺麗…」

 

それが、モスラを眼前に捉えたμ’sの内、花陽が最初に放った第一声であった。

 

ゴジラとはまた違う、あまりに美しいものに遭遇した時に感じてしまう「畏怖」という感情が、彼女達を駆け巡る。

 

そうしている間に、モスラは人間達の前に降り立とうと下降していく。

 

ちょうど影の真下辺りでほおけていた人間達は、その時になってやっとこのままだとどうなるかに気付き、急いで走って離れていく。

やがて、モスラは基地前の人間達が集まるヘリポート上に滞空し、姿勢を安定させてから下降を始めた。

高度が下がるにつれて少しずつ風は強くなり、穂乃果達もたまらず目を肘で覆った。

地上約十メートルに達したところでモスラは脚を伸ばしー

多くの人間が見守る中、優雅に着陸した。

 

 

「これが、守護神モスラ…ですか」

 

 

羽を休める彼女を目の前にし、海未が憧憬が交じったため息をつく。

「こんな生き物が、この世にいたなんて…」

その横で、箱から歩みでた小美人が、決意の籠った瞳でμ’sを見上げた。

 

「さぁ皆さん、行きましょう。ゴジラ達は、私たちを待っててはくれません」

 

「そうだね。……みんな」

 

穂乃果は頷き、後ろを振り向く。

ーみんな、希望を、信じてるよね?

其処にいるのは、彼女と同じく仲間と運命を共にすると決めた、八人の姿。

そのことに悔いはないと言っているのが、無言でも穂乃果には分かる。

 

「きっと、みんな…気持ちは同じだよね!」

 

微笑することりの言葉そのものが、九人全ての想いを代弁するかのよう。

穂乃果は未だに重苦しく垂れ込んでいる空を、右手を高く掲げーそして握りしめた。

 

「みんな…この空を青く染めよう。希望の光で全てを照らして、もう一度たくさんの人に笑顔を届けよう!

だって私たちは雨が降ったって、雪が降ったって…いつでもそうやって乗り越えてきたもの!!」

 

そう、その相手が火を吐く怪獣であろうとー

あの穂乃果が雨を止ませたあの時のように。

彼に、この九人の力を見せつけてやろう。証明するのだ、破壊するのではない、彼女達の「強さ」を。

そして、悲しみに暮れた人々にとっての、生きるための希望と成るのだ。

 

そう、「μ’s」という、音楽の女神に。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

騒がしい。

 

ゴジラは、あらゆる生き物が居なくなった街のど真ん中で、ラドンとにらみ合いをしていた最中に「何か」を感じた。

非常に小さく、だが今までのものとは全く違う、不思議な感じ。

さっきまで彼が本能的に感じていた強大で巨大な者の存在感ではなく、彼が少しでも力を加えれば簡単に潰れてしまいそうなほど極々矮小で、だが何故か彼の心の中で存在感を増していく、そんな反応。

そしてその中に、見覚えのあるものもあった。

それは、あまりに小さくあまりに自分に対して非力の癖に、さも自分が英雄のように思い込んで舞い上がっている、そんな思念。しかもそれは「九つ」に増えている。仲間が増えたと思われる。

 

…あぁ。そういうことか。

 

ゴジラは何の感慨もなく理解した。

 

「蟻」達は、無駄に知恵と執着心だけは優秀だ。

自分たちはなるべく顔を合わせず、彼を殺すために様々な手を使って来た。

痺れる網を被せて来たり、火を吐く鉄の塊を多数繰り出して来たり、方法は多様であった。

その中でも一番彼が苦しんだのが、何度も自分を覆った、「あの光」。

あれを喰らう度に今でも引きずる「あの時」の記憶、そして負の感情が、否応なしに自分の脳内を圧迫するのが何よりも苦痛だ。

彼の生命力の前には何の効果も無かったが、彼自身をもはや破壊以外のことを考えさせなくするまでには「効いていた」。

 

ーそして、奴らの中でいよいよ自分を「中」から侵略しようとする者が出てきたのだ。

こんなことが何回続くのだろう。やっと「使命」を果たせると言うのに、奴らはそうやって自分を邪魔しようとする。

 

九つで一つを形作ったそれは、どんどん輝きを増していく。

彼が最も忌み嫌う、「光」だ。

まるで彼とはいろんな意味で「正反対」な思念は、どんな怪獣よりも彼を静かに苛立たせた。

 

「あの光」も、「この光」も、同じ「蟻」共のモノならばー

 

今すぐにでもそれを目の前の怪獣共と一緒にその光ごと踏みにじり、焼きつくし、そして悶え苦しませながら地獄の淵に叩き込んでやる。

それが例え奴らにとって大切なモノを守る為であっても、容赦はしない。

なぜなら彼にとっては、それは只の「破壊対象」でしか無いのだから。

 

 

さて。

 

 

ゴジラは再び目の前のラドンを睨み直した。先ずは目の前のことから処理せねばならない。

 

彼は、ゴジラが一向に攻撃して来ないことに疑問を感じ、翼を広げて威嚇している。

彼も確かに「蟻」達の反応は感じ取ってはいたのだが、最優先の目的は「王」の決定。

ラドンは、自分に邪魔な者はもちろん蹴散らすが、ゴジラほど「光」に敵意は持ってはいない。

しかもその反応も小さな者達のモノであるからか、さほど興味も無いのである。

 

その間に耐えかねたラドンが先行する。地面が陥没するほど蹴りだし、彼は空中に飛び上がる。

一気に彼を中心とした建造物を烈風で薙ぎ倒しながら急上昇し、翼を広げてからのー

 

ゴジラの胸に向かって、急降下滑空蹴り。

二度目の突風、そして衝撃波がさらに被害を拡大させる。

 

僅か数秒の間隔で行われた強力な攻撃に、ゴジラはさすがに顔を歪ませた。

そのまま後ろに倒れ込んだ彼を追撃するべく、ラドンは再びゴジラを踏みつけ、咆哮。

同じ手を使われまいと、ゴジラは隙を突いてラドンの脚を握りしめ、そのまま横の地面に投げ付ける。

ラドンはもんどり打って転がったが、何とか受け身を取って体勢を立て直すと、彼は手元に「手頃なモノ」があることに気づいた。

ゴジラはうずくまっているラドンを追い詰めようと、口元に青い光をたぎらせて近づいていく。

そして、ゼロ距離で熱線をぶちかまそうと大股で一気に詰め寄った瞬間ー

ラドンは顔を持ち上げ、体を起こした。

その手に握られるものは、もぎ取られた煙突。

 

ゴジラの口が塞がれる。

あまりの勢いの良さに、ゴジラは数歩後ろによろけ、そのうちにラドンは体当たりをかます。

後ろに吹っ飛ぶゴジラ。

その方向に有るのはー

 

 

UTX学院だった。

 

 

彼らの、少女達をも巻き込んだ壮絶な闘いはー

まだ、終わりそうに無い。

 




何か、私の作品って視点移動が多い気が…
読者でこんがらがる方は居られないか心配です。
遂にUTX学院も怪獣の被害に…早く来てくれ、μ’s!!
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