ラブライブ!×ゴジラ 破壊神と九人の女神   作:Misma

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お待たせしました!
ついにスクフェスも大型アプデでAquars参入か…
受験シーズンの私にゃあ関係ないですね←
今後の投稿についてですが、タグに不定期更新を入れようと思います。
本当に勉強が忙しくなってきたので、小説の更新が安定しないんです…(泣)
しかし、この作品は絶対に完結させようと思っています!
これから数ヶ月くらい空くこともあるでしょうが、どうかよろしくお願いします!


…そういえば、エヴァカラーの機龍はかっこよかったのに、例のゴジラを見た私は「えっ」となってしまいました…なんでや…なんであんな塗り方をするんや…(涙)
(好きな人はすいません)


再会

「…………」

 

怪獣災害による大勢の避難者達が、避難所の床をところ狭しと埋め尽くしている。

その中で一人、職人の姿をした、逞しい中年の男がいた。

彼は何も言わず、腕組みをして、厳然とした表情でシートの上にあぐらをかいて座っていた。

すると時々ふいに立ち上がり、周りを見渡して、何かを探す素振りをする。

しばらく周りを見渡した後、はぁ、とため息をつき、再び座る。

そして数分後。また彼は立ち上がり、周囲を見やる。

 

「…………」

 

その図体に見あわぬそわそわとした動作を繰り返す彼の側に、一人の女性が座っていた。

彼の伴侶らしきその女性の夫を見る目付きは少し厳しい。

またしても彼はため息をついて座る。それにつれ周りの視線も彼に向けられ始める。

そして数分後。

やはり落ち着かない様子で座っていた彼は何十回目にもなるため息をついて、またー

 

「…あなた!」

 

…立ち上がれなかった。

妻がチラチラと他人の視線を気にしながら小声で注意する。

 

「そのそわそわするの、そろそろ止めてくれない?周りの皆さんも気になってるわよ」

 

「…」

 

しばらくしてから、分かった、と言うように会釈する彼。

一度上げかけた腰を元に戻す。

 

「はぁ…ここに着いてからずっとこの有り様…。見てるこっちまで余計に心配になってくるわ」

 

妻の方は、再び座り込んだままじっと動かない夫を尻目にして、深いため息をついた。

そして、彼女自身も何かを探し求めるように宙に視線をやる。

 

「穂乃果…雪穂…あんた達、どこにいるの…?」

 

―――

 

「お母さんとお父さん、見つかんないね…本当にここにいんのかなぁ…」

 

「諦めちゃダメだよ! ここだってそこまで広くないんだから!」

 

雪穂と穂乃果は、人の海とでもいうべき場所の中を、何かを踏まないように気をつけながらさまよっていた。

広くないとはいっても避難所内のスペースは学校の体育館の何倍もある。一人一人の顔を確認していくのは十五分以内にはとても無理だろう。

 

「お母さーん! お父さーん! 居たら返事してー!!」

 

「…何度叫んでもダメ…生きてるのかなぁ…二人とも」

 

「大丈夫だよ! 絶対にお母さん達はここに居る! 信じなきゃ始まらないよ! 

もう叫んでダメだったら、館内放送使わせてもらうしか…!」

 

「それは良いかもしんないけど、もう後十分くらいしかないんだよ?

放送室の前もあんな調子だし、並んでたら約束の時間に間に合わないと思うんだけど」

 

雪穂は壁に掛かった時計を指差した。

その針は午後6時21分を指していた。

そして向こうの方の放送室には、数人の行列が出来ていた。

 

「うーん、そっかぁ…。残念だけど、雪穂が使った方が良いかもね。今は顔を合わせない方が、何かとややこしくないかも知れないし…あははっ」

 

穂乃果は出会った瞬間に号泣するであろう父親、しつこく子細を聞いてくる母親を頭に浮かべ、頭をかいて苦笑いした。

 

「それはダメ」

 

「…え?」

 

穂乃果は急に真剣味を増した雪穂の声に不意を突かれた。

彼女の視線が、まっすぐ穂乃果の瞳に注がれていた。

 

「絶対に今、この場でお母さん達の顔を見た方が良い。

だって、私が今こうしてお姉ちゃんの顔を見るのだって、これで最後かもしれない。

もうあの日常が、今度こそもう戻らないかもしれない」

 

「雪穂…そんなことには絶対しないよ」

 

「だって、あの時は本当に運が良かった。 

あの三本首が来てなかったら、お姉ちゃん達は死んでたかも知れない。

お姉ちゃんには申し訳ないけれど、私達には、μ’sがあの怪獣を簡単に退けられるとは思えない。

本当は行ってほしくないって思ってる。

街とか他人のために死ぬくらいなら、家族と一緒に逃げてほしいって言いたい」

 

雪穂はそう一気に吐き出すように言った後、一息つくように大きなため息をついた。

 

「でも、お姉ちゃん達μ’sは行っちゃうんだろうね。自分たちの大切な何かのために。

でもさ、責めて『別れの挨拶』ぐらいは保険で言っといて損は無いって私は思う」

 

まっすぐな彼女の言葉を聞いていた穂乃果は

 

「最後かもしれない…か」

 

と呟き、目の前で右手に拳を作り、握りしめた。

 

 

「♪~♪~♪~♪~」

 

 

その時、避難所内に大きくチャイムが鳴り響いた。

避難者達の顔が不安げにあちこちを向く。

 

「…何だろう?」

 

穂乃果と雪穂は首を傾げ、その後の声を待った。

やがて、男の野太い声がマイクを通して発せられる。

 

「避難所内の皆様、ただいま緊急放送を行っております。今から行う指示に、冷静かつ迅速に対応をお願い致します。6時25分現在、二体の巨大生物がこちらに接近しているとの情報が入っております。

更に、彼らの発射する光線の射程範囲内に現在地が含まれていると断定されました。

至急自衛隊員が避難誘導致します。余計な荷物は持たず、隊員の指示に従い、お年寄りやお子様を優先して落ち着いて避難してください…」

 

館内は一斉にどよめいた。

二人は顔を見合わせる。

 

「嘘…こんな時に…!?」

 

確かに、ここが安全であると決まっていた訳ではなかったが、それでもタイミングが悪すぎる。

 

「お姉ちゃん! 早く探さないと、今度こそ離ればなれになっちゃうよ!?」

 

「でも、こんな中じゃ、余計に…」

 

そうこうしている間に、自衛隊員が館内に入ってきた。

隊員達は呼びかけながら手振りで出口を指し示し、避難者達を誘導する。

その急ぎようから、どうやら時間はあまりないようだった。

避難者達は、出口に近い者から外へと滝のようになだれ込んでいく。

穂乃果と雪穂の周りでも、次々と立つ者が現れた。

 

「お年寄りやお子さんを優先してください! 焦らず迅速に!」

 

隊員達の呼びかけも空しく、避難を急ぐ人の濁流はますます秩序を失っていく。

やがて穂乃果達も人の海に巻き込まれた。

 

「…こんなんじゃお母さん達に会うなんて…」

 

後ろの人に押され、穂乃果達は強制的に出口へと流されていく。

 

「おい! 早く行け!」

 

「ここもぶっ壊されるかもしんねーんだぞ!」

 

「ちょっと、押さないでよあんた!!」

 

周りで聞こえる心ない罵声。それも、怪獣から逃れたい一心であるがゆえだ。

やがて二人は投げ出されるように避難所の出口から出た。

外に出た瞬間に走り出す人もいた。

すると、何処からか聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「穂乃果ー! こっちよー!」

 

その声のした方を見ると、絵里が人混みの外から手を振っていた。

周りには、μ’sのメンバー達もいる。亜里沙はおらず、どうやらどこかに引き取ってもらったようだ。

 

「みんな!」

 

穂乃果達は、人をかき分けながら人混みを脱し、なんとか彼女らの前に抜け出す。

 

「どう? みんなは見つかった?」

 

穂乃果が聞くと、大体は首を縦に振った。

 

「全員、知り合いに会ったりして連絡は取れたみたい。穂乃果は?」

 

絵里が聞くと、穂乃果は首を横に振った。

 

「ううん…ずっと探したんだけど、全然見つからなかった。放送も使おうかって話にもなったんだけど…」

 

穂乃果は後ろの人混みに視線を向けた。

 

「そっか…間に合わなかったんだね…」

 

ことりが同情の視線を向けると、穂乃果はしゅんとしたように頭を垂れた。

 

「少し心配ですが、雪穂とはここで別れなければならないかも知れませんね」

 

雪穂は少し不安そうな表情をしたが、何も言わず頷こうとした。

 

 

「…あれっ? あれは…」

 

 

穂乃果は、その時懐かしい声を聞いた気がした。

 

「穂乃果…? それに、雪穂も…?」

 

「……………!?」

 

穂乃果と雪穂、そしてμ’sのメンバー達が人混みの中に目を凝らすとー

 

 

そこには、穂乃果と雪穂の両親が人の濁流に埋もれ、流されていた。

 

 

「お母さん! お父さん!」

 

「穂乃果!? 雪穂!? 本当にあんた達なの!?」

 

「…………!!」

 

高坂姉妹の両親は、世にも信じられないという表情で人混みを抜けてくる。

やがて両親が人混みを抜けると、母はじっと穂乃果と雪穂を交互に見た。

 

「本当に…あんた達なのね?」

 

「うん、そうだよ…って、うわぁっ」

 

穂乃果の言葉は途中で途切れた。

何故なら、そこで母に二人まとめて両腕で抱きしめられたからだ。

 

「あんた達…生きてたのね…」

 

温かみと共に、肩に僅かに涙が落ちるのが分かった。

穂乃果達が流した涙よりは少なかったけれど、今までで一番愛情のこもった涙だった。

 

「……………」

 

その後ろでは、父も横を向いて腕組みをしながら、静かに漢泣きをしていた。余程心配していたのだろう。

 

「もう、両方ともこんなところで泣くのはよしてよ…」

 

それを見つけた雪穂が、呆れながらもどこか安堵の表情で言った。

 

「本当にみんな生きてて良かったわ。どの子にも連絡がつかないと知った時は、生きた心地さえしなかったのよ。

みんなはご家族とは会ったのかしら?」

 

穂乃果達の母が涙を拭きながら聞くと、絵里が答えた。

 

「はい。どのメンバーも、家族や知り合いに連絡を取ったんで大丈夫です」

 

「そうなの…それなら良かったわ。どの子のご家族も非常に心配されてたらしいから良かったわ…

そういえば…それなら、何でみんながここにいるのかしら? 早くご家族のところに戻ったらいいのに…」

 

やはり問いかけられた質問。

少しメンバー達の表情が固くなる。

 

「それが…とある事情がありまして」

 

「事情?」

 

海未の言葉に、穂乃果の母は首を傾げた。

 

「ここでは決して言えない理由なんです。私たちの中にも、そう言って家族と別れたメンバーがいます」

 

そう言うにこも、そのうちの一人だ。

 

「そこまでして家族と別れる理由…? そんなに知られちゃまずいことなの?」

 

「ま、まずいって、そう言うことではなくて…とにかく、今知られちゃちょっと困ることなんです」

 

真姫が少し言葉を詰まらすと、彼女はさらに突っ込んだ。

 

「知られちゃ困るって…あなた達、今はあの化け物が迫って来てるのよ? 

女の子だけでほっつき歩くなんて、危険にも程があるわ!」

 

いつもはメンバーに寛大な穂乃果の母も、さすがに厳しくせざるを得ないようだ。

 

「…………」

 

父親が、心配そうな顔で穂乃果達を見る。

穂乃果は、助けを求めるように彼に視線を向けた。

釣られるようにして、メンバー達の何人かも、彼を見る。

彼もしばらく迷うように黙りこくっていたがー

やがてそのまま何も言わず、強い眼差しで彼女らを見た。

それは、「言いたいだけ言ってみろ」というような眼だった。

 

その視線の意を汲み取ったのか、メンバー達は互いの顔を見て、決心したように頷いた。

次は凛が口を開く。

 

「穂乃果ちゃんのお母さん…私たちμ’sは、本当に今、やらなきゃいけないことがあるんです!

それは、聞いたら本当に無謀だなって思われちゃうことだと思うんです。だけど…」

 

凛に続いて花陽が勇気を受け止めるように言葉を繋げる。

 

「それでも…私たちは、それをしなくちゃならないんです! この街を、家族を、命を愛する私たちが…!

だから…どうか行かせて下さい! 私たちμ’sの…本当に勝手なお願いです!」

 

彼女が最後まで言うのを見届けると、穂乃果はみんなの前に立って両親を見つめ、そして語り始めた。

 

「お母さん、お父さん! 私たちは、もう一刻も早く行かなきゃならないの!!

お母さん達の気持ちは本当に分かる。私たちだって、出来るならずっと家族といたい。

でも、その家族のために、危険な目に会ってでもやらなきゃいけないことがあるの。

だから行かせて。私たちのわがままを、どうか許して!」

 

そう言うと穂乃果は、初めて両親の目の前で頭を下げた。

 

「「どうか…お願いします!!!!」」

 

メンバー達の声が一斉に響き渡る。

穂乃果の両親がしばらく困惑していると、横から雪穂が話しかけた。

 

「お母さん、お父さん。お姉ちゃん達は、本当に本気で成し遂げようとしてることがあるの。

これが出来なかったら、きっと「みんな」が後悔することになるの!

だからそれを知ってる私からも、お姉ちゃん達にしたいことをしてもらいたい。…ダメ?」

 

「…」

 

「…」

 

走る沈黙。

周りに人はかなり少なくなっていた。残っているのはほとんど自衛隊員である。

近いうちに彼女らも強制的に避難させられるだろう。

二人の大人は、頭を下げたままでいる少女達をしばらく見つめていた。

 

「…本当に、そんなに大切なことなのね?」

 

「…!」

 

全員が、一斉に顔を上げて穂乃果の母を見た。

 

「分かったわ。あなた達がそこまでやりたいことなら、やってみなさい。…あなたは?」

 

「…………」

 

彼女らの決意を鑑みたのか、夫も無言でこくり、と頷いた。

 

「…お母さん! お父さん!」

 

「でも、一つだけ約束しなさい」

 

穂乃果が顔を輝かせると、彼女はそれを見計らったように言葉を挟んだ。

 

「…必ず、生きて帰って来なさい。あなた達を待ってる人は、たくさんいるんだから」

 

 

その言葉は、九人の心にズシリと重く響いた。

 

生きて、帰って来る。

 

それは、もしかしたらこれからすることを知っている彼女らにとっては難しいことかも知れない。

でも、それでも彼女の言う通り生きて帰らねば、目的を達成したとしても誰も報われない。意味がない。

これは、絶対守らなければならない約束。

 

「分かった」

 

穂乃果は真剣な顔で答えた。

 

「帰って来る。絶対に!」

 

―――

 

「…雪穂ちゃん、別れる時泣いてたね…」

 

ことりが苦笑いして穂乃果に話しかけた。

 

「うん、私もびっくりしちゃった! いつもの雪穂はもっとむすーってしてるのに。さすがにみんなの前じゃ泣かないかなって思ってたんだけど」

 

穂乃果はそう言いながら頬を膨らませ、「いつもの雪穂」の顔をしてみせた。

 

「…多分そんな顔じゃないと思うわ」

 

真姫が呆れた顔をすると、にこが横から口出しした。

 

「でも、当たり前だと思うわ。自分に近い人がこんな時にいないのは、誰だって心配なもんよ」

 

「あー…確かに、にこちゃんのとことか大変そうだよね」

 

穂乃果が同情するように言うと、にこは軽いため息をついた。

 

「ええそうよ、本当に。たまたま避難所で会えたは良かったけど、お別れの時本当に妹達が泣いて泣いて…

ママが空気を読んでくれて引き留めてくれたけど、一緒にいることが出来なくて申し訳ない気分になったわ」

 

「やっぱりみんな…大切に思ってくれる人はいるんやね。一人として本当の意味で『孤独』な人なんていない」

 

孤独という言葉を聞いて誰もが一瞬、何かの姿が浮かんだ気がした。

 

「…余計に負けられないわね」

 

絵里の視線の先にあるのは、ビル群の向こう側に広がる大火災。

時は既に夜。

確かに警報の通り、火の手と轟音がこちらに迫っている。

「孤独」な者達はいまだに闘いを止めようとしないようだ。

 

「でも、私たちはゴジラに、何を伝えれば良いの? あの怪獣は、次は私たちの言葉を聞いてくれるのかな?」

 

花陽が不安そうなのも無理はない。

あの時暗闇の中で彼女らが見たのは、ただただ孤独を貫き通し、絶望そのものとなった獣の姿だったのだから。

あの化け物が、次は都合良くこっちの話を聞いてくれるのか。そもそも話を理解できるのか。

 

「それでも、やるしかないよ」

 

だが、穂乃果は譲らなかった。

 

「私たちがあのことを誓ったなら、絶対やり遂げなくちゃ。

私も少し見失っていたけれど、みんなのおかげでそのけじめがついたから。

…今は細かく考えなくていい。とにかく、力の限り頑張ってみようよ!」

 

八人もまた彼女によって決意を新たにしようとした、その時。

 

 

「「皆さん!」」

 

 

同時に二つの声が響いた。

 

「…どうやら、早くも迎えが来たようですね」

 

海未がそう言いながら苦笑して路地に目線をやるとー

 

そこには小美人が二人並んで立っていた。

 

「小美人さん、もう芹沢さん達には伝えて来てくれたの?」

 

凛が屈んで小美人達に話しかける。

 

「ええ。お二人とも本当に喜んでいらっしゃいました」

 

「良かったー! モスラさんは?」

 

「モスラは、山の方に避難して羽の傷を回復しています。焦げただけなので、直に飛べるようになるはずです」

 

「それじゃあ、もうすぐ出発出来るってことですよね? 

私たち、決めたんです! もう一度ゴジラに立ち向かおうって!」

 

「…………」

 

穂乃果が元気よく返事をすると、小美人は押し黙った。

 

「……どうしたのよ? 何か具合の悪いことでもあるの?」

 

真姫が怪訝な顔で聞くと、小美人は重い口を開いた。

 

「…申し訳ありません。お気持ちは非常に嬉しいのです。しかしながら、少し予想外の出来事が起きまして…

かなり状況が複雑になっているのです」

 

「…複雑?」

 

「…一体何? 言ってみてよ」

 

にこが聞くと、小美人は周りを見渡してから彼女らは真剣な表情で語り始めた。

 

「…実は、巨大生物対策本部…もといMONARCH日本支部に、総合本部司令官、ウィリアム=ステンツという男が突然やって来たのです」

 

「ウィリアム=ステンツ?」

 

「そうです。星空さんと小泉さんは、彼と芹沢博士の議論をお聞きになったことがあると思います」

 

「あっ…あの車の中の…」

 

「あれはどっちかというと喧嘩にしか見えなかったにゃ」

 

「彼は、総合本部の意向により、当支部へ派遣されました。そしてヘリコプターで降り立った彼とその部下は、すぐさまそこを本部の直接管理下に置いたのです」

 

「それって…そんなにヤバいことなの?」

 

絵里が聞くと、小美人はこくりと頷いた。

 

「あなた方の周りで、避難指示が出ませんでしたか?」

 

「そういえば…何か慌てた様子であそこでも避難指示が出ましたね。怪獣が近づいているとか言って…」

 

「それは建前です。もっと重要なことのために、MONARCHは『東京全域』に避難指示を出しているのです」

 

「東京…全域!?」

 

海未は、信じられないというかのように、手で口を覆う。

 

「…つまり、どういうことなんですか?」

 

ことりが恐る恐る聞くと、彼女達は答えた。

 

「MONARCH本部は、基本的に怪獣は『完全に存在を抹消すること』を目的にしています。つまりそれには、怪獣を消し去るほど強力な兵器が必要になる、ということを意味します」

 

「…まさか…!」

 

全員が話を飲み込めないうちに、小美人はそのまま言葉を続けた。

 

「単刀直入に申し上げます。

…ステンツは、新型爆弾によって東京ごと三大怪獣を葬ろうとしているのです」

 

少女達はその説明を、半分分かったような、分かっていないような状態で聞いていた。

 

 

またしても彼女らに、新たな脅威が迫っていた。

 

 




さあて、今回も展開が遅いぞ…
まだまだ物語はこれからですw
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