ラブライブ!×ゴジラ 破壊神と九人の女神   作:Misma

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長いことすみません、お待たせしました。
…うん、受験つらい…文章力が下がってる気がする…軍事に関する改訂もほとんど考えられてない(泣)
久しぶりにいろいろ覗いたら、またしても親しくして下さっていた方が居なくなっておられました…どんどん周りのユーザーさんが消えていくこの状況、この作者は無事完結出来るのか…!?
今回はオリジナルの設定が出てきます。今後、一応注意点としてタグに入れときますかね…
…後悔はしておりません。どう受け取められるかは結果を見るしかないんじゃ!
とまあ、ビクビクしながらこの文章を書いているのですが←

あと、事前に言っておきます。ギドラのファンの皆様、すみませんorz




最狂

地平線のはるか向こうで、一点が光った。

 

 

ゴジラは目標が消滅したことを確認しても、カイザーギドラを踏みつけたままその一点を睨み続けていた。

 

「本当に…やってしまったのね。あの怪獣は」

 

そう言った真姫を含めた九人の少女達は、光点から眼を反らしてその光景を拒むように閉じた。

今まででも、ゴジラを含めた怪獣達は、容赦なく幾多の人命を蟻のように踏み潰して来た。

しかし今、ゴジラはその中でも一番凶悪な、本来人類の叡知の象徴であった『核』という攻撃手段を遂に手に入れてしまったのである。

彼女達は、一瞬のうちに潰えたであろう数え切れない人間の命を、瞼の裏で祈った。

 

「「「…――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!…」」」

 

彼女らが十分に追悼しないうちに、長い間もがいてきたカイザーギドラが遂に三声を上げた。

三本の首が一斉にゴジラに向いて必死に光線を放ち、ゴジラの脚部に直撃させると、ゴジラは不快そうな唸り声を上げ、その脚を離す。

その隙にカイザーは立ち上がって翼を拡げ、ゴジラを威嚇しながら飛び下がり体勢を立て直す。

小美人が険しい表情をし、言葉を添える。

 

「カイザー…遂に『皇帝』としてのプライドを捨てましたか…」

 

 

「「「―――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!」」」

 

 

三本の首が同時に咆哮を轟かせるとー

全身のメタリックな体表の鱗の隙間から金色の光が漏れだし。

それまでより何倍も身体が大きく見えるほど、瞬く間に両翼が激しい豪炎に包まれ。

遂には、彼そのものが炎に包まれる。

胸の紋様が、一際眩しく輝いた。

 

 

「「「―――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」

 

 

「…体が、燃えてる…!?」

 

凛が唖然として発した言葉に小美人が続く。

 

「…言うなれば『バーニングギドラ』…

皇帝の名を捨て、自らの生命を脅かす敵の殲滅を目的とした形態…」

 

ギドラは早速口内を光らせる。エネルギーが蓄積されるうちに、口腔内に燃え拡がった灼熱の焔が雷と合体してスパークし、周囲に漏れだして放電が飛ぶ。それだけでも相当なエネルギーであろうことが想像出来る。

 

「…何てすごい力…!!」

 

「…それほど死にもの狂い、ってことやね」

 

生物の天敵である炎に抱かれながらも、それを味方に付けるという常識を超越した能力に絵里と希は驚くものの、小美人達は特に驚いた反応は見せない。

 

「確かに…この形態なら私たちはおろか、ゴジラにも勝てるでしょう」

 

ギドラから三筋の火焔と迅雷が竜巻のように絡み合いながら、万物を消し去る『超灼熱雷光反重力光線』が放たれ、ゴジラに直撃する。

凄まじい爆炎と雷光が共にうねりながらゴジラを包み込む。

ギドラは追い撃ちをかける。

今度は光線三本を首の方向を微調整しながら同時に撃ちー

目の前で一本に収束させる。

エネルギーが一点に集中したことで、更に効果範囲と熱量が倍増した光線を、ギドラはそのまま、ゴジラがいる地点に照射した。

一点から強烈に閃光が放たれ、白い火球が同心円状に一瞬で広がる。

電雷を纏った爆炎はやがて硝煙のねずみ色へと変わり、周囲を焼き始めた。

 

「…もっとも」

 

煙のドームの内部から、蒼い光が煌めく。

 

「『覚醒前』の話ですが」

 

硝煙を突き破り、蒼く細い光の筋がギドラの胸に点を作った直後―。

 

「……………!!!!!!!!?!?!!????」

 

漆黒のドーム状の熱線が、ギドラをまるごと包み込む。

ギドラは地面に爪を突き立てて粘るが、経験したこともない熱と爆風と殺気を伴った熱線により、炎に包まれているはずのギドラの黄金の身体は確実に焼かれー

遂に地面自体が蒸発する。

踏ん張る対象が消えたギドラは、そのまま衝撃に耐えきれず数km先にほぼ平行にすっ飛んでいった。

 

煙の中から姿を現したゴジラが、浮き出た血管に未だに光をたぎらせながら熱線を止める。

ギドラは、熱線によって出来た『道』のど真ん中に倒れていた。

 

立派な紋様が刻まれていた胸は奥深く抉りとられ、血も出ずどす黒い窪みとなり、そこを中心として前方の身体はほぼ全域が黒ずみ、あの炎の鎧の輝きは見るべくも無かった。所々皮膚が融解し、骨が覗いているのが余計に痛々しい。

両翼は数ヶ所が残り火としてしか燃えておらず、彼がさっきまで見せていた豪華絢爛さも幻のように消え去っていた。

 

「……一発…だけで…!?」

 

真の力を解放したギドラを、熱線一発で、そして数分でほぼ無力化。

もはや狂っているとしか言い様のないレベルの実力を、ゴジラはその身に宿していた。

初めて身が熔ける苦しみに、ギドラはめちゃくちゃに三本の首をしならせて咆哮を上げる。

それでもかの王は足踏みする度にゆらりゆらりと体を揺らせ殺意を醸し出しながら、皇帝の息の根を止めんと道を歩む。

ギドラは恐怖に眼を見開き、一斉に口を開く。

喉奥が光ると、威力は進化前ほどに劣るものの、先ほど何度も見たあの雷が放たれる。

反重力光線だ。

ゴジラに三本とも直撃する。ゴジラの全身が金色の光に包まれる。

 

しかし。

 

「……………………………………………………………………」

 

ゴジラが地面から動くことはない。

 

「何をしても無駄です。今の彼にとって、ギドラはもはや敵ではありません」

 

小美人の言った直後、ゴジラに収束している光線に変化が生じる。

金色に輝いていた雷に、徐々に紫色がかかっていき、三本の光線の接触地点が、後方の背ビレー結晶体の集合体ーに集まっていく。

ーそして、遂に背ビレに全ての光線が集まった時。

 

「…?」

 

背ビレからギドラの口内へ、紫色の光が反重力光線を染め上げながら『逆流』した。

 

「…………!?!!???!」

 

ギドラの体が宙に浮き。

 

「「「――――――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」

 

ゴジラに向かって、高速で引き寄せられ。

 

「?!!?!???!!!」

 

首根っこを掴み取られ。

 

「………―――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

勢いに任せ地表に叩きつけられる。

そして相手が起き上がらないうちにゴジラはギドラを足蹴にしながら顎を限界まで引き延ばし、右の首に食らいつく。

噛みつかれた首は悶絶の咆哮を上げ、頭を振り回して抵抗する。

残った首も、ゴジラの顔面に向かって光線を発射する。

もちろんそんな悪あがきは、抵抗にすらならない。

構わずゴジラは更に牙に力を入れる。

そのうちに噛まれた箇所からは鮮血が漏れ始め、それはやがて大きな川となってゆく。

メキメキと皮膚は確実に割かれ、かつては熱線すら通さなかったはずの彼の身体は、もはや今では噴水の如く溢れだした血によって真っ赤に染められていた。

 

「…うぅっ」

 

花陽が思わず眼を反らし、えずきそうになる。

少女達が見るにはあまりにも残酷な光景に、他のメンバーもまともに見ようとはしなかった。

 

牙が神経まで到達したのか、徐々に噛まれた首の力が無くなってぐったりとしていく。

ゴジラはその様子を見ると、即座に一旦口を開いて何十本も奥深くまで届いていた牙を引き抜きー

もう一回それらを噛み締め、引きちぎった。

 

大量の血潮が吹き出し、首が宙を舞う。

まるでギロチンに掛けられたかのようにして目の光を失い落下したソレは、地面をたちまち赤で染めた。

 

ゴジラは、次は左の首に眼をつける。

危機を感じ取り、光線を放とうと喉を光らせたソレを、彼は顔全体ごと鷲掴みにする。

鳴り響く悲鳴。

しばらく辛うじて形を守っていた顔も、遂には限界を迎えー

ゴキゴキッと粉砕される音が鳴った。

飛び出る目玉。脳味噌。骨。

中身が撒き散らされ、その首の顎から上はほとんど崩壊した。

そして完全にゴジラが拳を握りしめると手中にあった肉や血はバラバラになり、繋がれていた首はダランと重力に従って項垂れた。

 

残りは、真ん中。

 

超能力さえ超越するゴジラの力に、もはや威厳など何処へ行ったのか、ギドラは正面には向かいながらも、一歩一歩とその化け物から後ずさっていく。

無論相手の逃亡など許さぬその王は、その一歩に合わせて自らも相手に向けて一歩前進する。

ギドラは相手に逃亡すると気づかれぬように、ゆっくりと翼を相手に威嚇するかのように広げて咆哮を上げる。

ゴジラはそれに対し、何の行動も取ることなくその様子を窺っている。

相手から何の反応もない状況が数十秒ほど続いたところで、ギドラは遂に痺れを切らした。

翼を拡げ、なりふり構わず大地から飛び立つ。

数回羽ばたいて浮上し、地面から距離を離した後、一つの首だけで格好がつかないものの、大きくゴジラに向かって吼え、一気に上空へと上昇していく。

 

ゴジラはその様子をしばらく目で追っていたが、やがてギドラの飛んでいく方向に体を向ける。

 

彼は慌てる素振りも見せず、まずは尻尾を上にしならせた後、地面に打ち付けて埋まらせ固定する。

その後に両足を踏み直し、その身体自体を目標に合わせるかのように微調整した。

 

ゴジラが今何をしようとしているのか、彼女達も容易に察する。

 

その間にもますますゴジラから距離を離してゆくギドラだったが、このまま無事に逃げ通せる等と考えた者は、一人も居なかった。

ゴジラが口腔を上空へと向ける。

そこに、紫の光が満ちていく。

息を吸い込み、体を仰け反らせる。

何kmと離れている彼女達の地点でさえ、ゴジラに向かって風が流れ始める。

 

「まさか…本当に、やる気…!?」

 

絵里はゴジラの視線の先を確認すると、メンバー達に伝える。

 

「みんな、デカイのが来る!一緒に伏せて!」

 

そう伝えると同時に、風が止んだ。

 

「…っ…!」

 

言い終わらないうちに先の紫の閃光に僅かに遅れ、衝撃波と爆風が一挙に彼女達に押し寄せる。

ゴジラを中心とした地盤や街がめくり上がり、カスとなって消える。

一本の細いドーム状に拡がる熱線が、空を紫色で染め替える。

何者もが止めることの敵わない、その核の柱が目指した場所は…

当然。

 

 

「…―――――――――…」

 

 

何もかもが破壊される音の中で、遥か上空の成層圏で大きめの光点が出来ると共に、微かな断末魔が恨めしく微かに鳴り、そして消えた。

 

 

―――――――

 

「…キングギドラ、ゴジラが放った光線による消滅を確認しました」

 

MONARCH日本支部指令室のオペレーターの一人が、淡々と事実だけを伝えた。

そこには、ゴジラの実力に絶望する力も、生存を喜びあう力も無かった。

すべてがゴジラによって消滅してゆく様を、ただ目の当たりにするしかなかった。

 

「笑えますな。本部の核攻撃の脅威も、忌まわしきドラゴンも消滅したのにも関わらず、こんなお通夜のような有様とは」

 

ステンツが皮肉ったが、紛れもなく自分もその雰囲気を構成している一員であることは理解していた。

 

「…ここにいる人間全員が、ゴジラを畏れている。それだけのことだ。」

 

芹沢博士は、モニターに映された「怪獣王」となった存在に目を奪われながら、呟いた。

 

「ゴジラ…これ程の力を持つお前とは、一体何なんだ?」

 

一生出ないであろう疑問を本人に問いかける芹沢。

 

「悲劇の過去を持つ、救われるべき存在か?ただの巨大生物か?自然界の歪みか?破壊と人の血に餓えた外道か?

…それとも…『神』なのか?」

 

ゴジラは天高く吼える。自らはここにいると誇示するかのように。

だがその咆哮は案の定、その存在を証明するだけで、その存在の意味を教えてはくれない。

 

「ゴジラは…ゴジラなんですよ。それ以上でも、それ以下でもありません。

ただ、ゴジラがしたことを、私たち人間が後から見て理由付けしているだけです」

 

隣でグレアム博士がさっきの感情的な様子とは裏腹に、淡々と言葉を紡ぐ。

そう言った直後、彼女は厳しい表情をして、赤くなった眼を細めた。

この「災害」に、今更泣いてもどうにもならないと悟ったのだろうか。

 

「彼女達も本部も失い、自衛隊も在日米軍も人民救助と治安維持に専念している今は、私たちはひたすら現実を見守ることしか出来ません。国連に通じる本部の権力が消滅した状況で援助を要請したとしても、反撃を恐れて攻撃を拒否されるのがオチです。何の手の施しようも有りません」

 

「まぁ、どこの国もこの報に恐れをなし、今のところ様子見に徹しているのは幸いだ。

…それでも、これくらいで奴が満足して帰っていくとは思えんがな」

 

画面内で、その眼球が蒸発しているのにも関わらず、ゴジラは低く唸りながら周りを見渡しー

何十kmも先の街に灯る、無数の光点に目を向けた。

 

「やはり…ヤツはまだ破壊行動を続ける気なのか!?」

 

ステンツが狼狽した表情を見せると、芹沢は静かに頷いた。

 

「奴はあくまで邪魔者を排除しただけだ。まだ本命を果たしてはいない」

 

槍のような背ビレが、一層強く光輝く。

彼は姿勢を屈め、存在しない両眼である方向を睨み、牙を剥いて唸る。

 

渋谷・新宿方面。超高層ビル群が並び立ちきらびやかなその場所は、ゴジラにとっては憎しみの対象そのものだ。

 

数多にそびえ立つ槍のうち、頭に近い3本の根元から、次々に蒸気が漏れ出し始める。

するとその3本の槍は他よりも頻繁にそれぞれ点滅し始め、方向を調整するかの如く一本ずつが特定の方向に傾いた。

方向が固定された後、その槍の下でエネルギーが蓄積されるような音が鳴り、それらは次第に高くなっていく。

 

「結局は…核が落とされようと落とされまいと、この街の運命は変わらなかったということか」

 

芹沢は自分たちの無力さを嘆くかのように、口調を強めた。

 

突如音が止まった後。

 

彼の背中の槍があった場所で、爆発が起きた。ゴジラが眉間に皺を寄せる。

内側から血のような体液が飛び散ると共に、三つの紫の光点が夜明け前の夜空を駆け、彩る。

紫の光線の尾がそれらに続くかのように曲線を描き、神秘的とも言える光景を創造する。

 

その三つの槍は、300m上空で大爆発を起こした。

炎が夜空を派手に飾る。

すると、その中から破片らしき小さな光点が、クラスター爆弾の如く空を覆い尽くす程に現れる。

それらは流れ星の如く、まっ暗闇を紫色の尾で埋めつくしながら街中へと沈んでいきー

 

巻き起こる光と音の嵐。

 

荒ぶる熱焔の津波が、街のすべてを灰へと還元していく。

 

 

ゴジラは暴走を止めない。

渋谷・新宿だけでなく、あらゆる方面へがむしゃらに背中の結晶体を発射してゆく。

明かりの灯る上空で、必ず結晶体は破片をばらまいていく。

 

数分も経たないうちに、港区・渋谷区・中央区・文京区はゴジラの爆撃に曝された。

 

 

「作戦、失敗。…か」

 

 

ただ一言放たれたステンツの発言が、重い響きを伴って聞こえた。

 

ラドンやキングギドラが破壊した時とは桁違いの範囲を、ゴジラは一瞬で火の海にした。

背中から炎を吹き出し、槍を装填する間も、ゴジラは手を緩めない。

体の節々ー尻尾から、脚から、腕から、胸へと光が血管を通して集まっていく。

それは首筋に伝わっていき、最終的には口内へと達する。

ゴジラは息を吸い込む。

それは、まるで自分の中から湧いてくる怒りを、言葉にしてぶつけようとするが如く。

そして、大いなる怒りは、黒い輝きを以て街へと叩きつけ―

ることはなかった。

 

 

 

「!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

極彩色の羽根が、一閃した。すぐ画面外にその姿を消す。

思わず芹沢博士達は息を呑む。

ゴジラは大きな反応もせず、その影が消えた方向に眼を動かす。

再びそのゴジラに体当たりした影が表示される。

 

 

「あれは…!!」

 

 

グレアム博士が、またしても涙ぐむ。

それは、さっきとは全く違う意味を持った涙だった。

 

「モスラ…! そしてー」

 




(ジ・アート・シンゴジラ、買いたいんだけど金と時期がなぁ…)
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