ラブライブ!×ゴジラ 破壊神と九人の女神   作:Misma

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 お待たせしました!
更新早めるとか言いながら、まだまだ苦戦しそうです…



友情

穂乃果を海未とことりが追いかけていった少し後のこと。

 

「…一体どうなってんのよ、これ…」

 

そう言ったにこを初めとする残されたμ’sのメンバーたちは、自衛隊の進軍に呆気に取られていた。

目の前で、幾多もの無機質な鉄の塊が列を作り、轟音を立てて前進していく。

周りの人々も何が起こっているのか分からないようで、隣の者と「戦争でもおっ始めるのか」とささやく者すらいる。

 

「確か、大規模な火災が起きた時は消火するために出動するって聞いたことあるけど…こんなに大層な武器なんか持っていかないわね」

 

真姫は首を横に振った。火を相手にさらに爆発を浴びせるような馬鹿はいないだろう。だがそれでは何故自衛隊はこんな重装備なのか。

 

「まさか大規模なテロ組織とか? こんなに都市部で早く広がる火災なんて、聞いたこともないわ…

…三人とも、無事でいてくれれば良いんだけど…」 

 

絵里が二年生の安否を気遣う間も、自衛隊の行進は続く。

 

だが、その時は突如として訪れた。

 

人々が進行するはるか向こうで巨大な爆発が巻き起こり、そこにあったあらゆるものを鈍く、赤く照らしたのである。

 

人々も自衛隊も、一斉にそれに反射的に視線を向ける。

それは引火したからというにはあまりにも大きく、その炎の形は禍々しいキノコ雲へと変わる。

悲鳴が起こり、人々の間に喧騒が起きる。

花陽が爆発の起こった方向を見ながら呟く。

 

「…あの方向って…?」

 

「……穂乃果…海未…ことり………!!!」

 

絵里の声が震え始める。メンバー内の雰囲気が次第に緊迫したものとなっていく。 

 

「…確かあそこって神田駅やったやんな…三人とも……まさか…!」

 

希の頬を、冷や汗が流れ落ちる。

 

「そんな…無事なワケないよ…!!」

 

凛が青ざめた顔で呟き、走り出そうとする。

それを逃さず凛の腕を掴む花陽。

 

「待って凛ちゃん!! 凛ちゃんまで行っちゃ、私…!」

 

「でもそれじゃ、あの三人が…」

 

「あんたたち、落ち着きなさい!」

 

にこの声がメンバー内に響き渡る。

凛と花陽を含め、六人となったメンバーたちが彼女の方に一斉に向く。

 

「今行ってどうなるの?また穂乃果の二の舞になるだけよ」

 

「だけど、今あそこで…」

 

「凛、あの二人の言葉、忘れてないわよね?必ず穂乃果を救って来るって…仲間の言葉を信じられない?」

 

凛は何かを言おうとするが、希によって遮られる。

 

「凛ちゃん、にこっちの言う通りや。あの二人のこと、信じよ?

大丈夫、きっとあの三人は戻ってくるよ。」

 

凛は俯き、燻った表情をする。

花陽が掴んだ凛の腕を強く握って呼び掛ける。

 

「凛ちゃん…もう、これ以上ここから人数を減らしたくないの。誰も危険な目に合わせたくないの。…だから、お願い」

 

そこで凛は涙を浮かべた花陽の顔を見た。

そして決心したように口を開いた。

 

「かよちんがそこまで言うなら…分かった」

 

メンバーの顔が安堵に満ちる。

μ’sは再び動き出した。

気がつけば武装した自衛隊の部隊はいなくなり、代わりに軽装の自衛隊員たちが避難指示をしている。

大声で何かを叫んでいるが、人々のざわめきのせいで詳しくは分からない。とにかく、ここに留まるのが危険なことは確かだ。

 

「よし、じゃあ迷わないように気をつけて。くれぐれも店に寄り道なんかしないようにね?」

 

絵里が冗談混じりにそう言うと、メンバー内でクスクスと笑いが起こった。

 

 

 

 

 

 

 

 「――――――――――――――――――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 何かが吠えるような爆音が響き渡り、笑顔がμ’sのメンバーたちからふっと消える。

人々のざわめきも無くなり、全てが沈黙の海に沈んでいく。

 

 

 

 ドオン、     ドオン、     ドオン。

 

 

 

これは何だ?地震か?いや…足音だ。

とてつもない大きさを持つ何かの。

とてつもない大きな何かが、こちらに近づいているのだ。

爆発と火炎が、神田駅から連鎖するように接近してきている。

 

 

 その時、甲高いジェット音が彼女たちの耳をつんざく。

見上げるとそこには鈍い銀色に輝く五機の戦闘機が飛んでいた。

だが、それらを彼女たちが目に捉えることが出来たのは、ほんの一瞬であった。

戦闘機が視界に入るや否や「青い光」が矢のように天を駆け、それらを貫く。

人々の頭上で派手な赤い火花が散り、地上を眩しく照らす。

煙の中から幾多もの金属の雨が市街地を目指して降り注ぐ。

それを見た者たちは悲鳴を上げ、少しでも破片から逃れようと縦横無尽に駆け回る。

そしてその内の一個が、μ’sのメンバーたちにも火だるまとなって、容赦なく降りかかる。

 

「きゃあぁぁあぁあああ!!」

 

走り出した彼女たちのすぐ後方に破片が着弾し、軽い地鳴りを引き起こす。

隣で若いカップルが破片に潰され、火に飲まれていく。

 

「みんな、上に気をつけて!」

 

絵里が言った側から近くにあった車が破片に直撃し、爆発、炎上する。

そんな時、一人μ’sの中で他のメンバーから走るのが遅れているメンバーがいた。

 

花陽である。

 

もともと怖がりな彼女は、メンバーたちの中で一番、自分の後方と上空から迫りくる脅威に恐怖を抱いていた。

そのせいか何度も足が竦み上がりそうになり、もつれ、転びそうになる。

 

「お願い、私の足…言うこと聞いて…」

 

少しずつではあるがメンバーたちと彼女の距離が離れていく。

 

「待って、みんな…待ってぇ…」

 

手を伸ばし、泣きそうになる花陽。

その時、後ろから彼女を、突然強い衝撃が襲った。

花陽はうつ伏せに突っ伏してしまう。

 

 

「おい!! もたもたしてねぇで道開けろ!」

 

男性のものであろうか、乱暴な声が聞こえたと思うと彼女の隣を誰かが駆け抜けていく音がする。

もはや周りの人たちは、自分たちが助かることしか頭にないのだ。

花陽がやっとこさ視線を戻した時には、周りには人っ子一人も居なくなっていた。

見えるのは、馴染みのある街が火に包み込まれる風景と、空から落ちてくる火の雨だけだ。

 

「誰か…誰か、助けて…」

 

声にならない声で、花陽がいつもにも増して悲痛な叫びを上げる。

彼女がもうすぐ絶望に押し潰されようとした時だった。

 

向こうから数人の少女たちがはぁはぁ息を切らしながら走ってくる。

 

μ’sのメンバーたちだ。

 

そしてその内の一人が何かを言うと、全速力でこちらに駆けてくる。

その顔がはっきりと見えた時、花陽は救われた気がした。

 

「凛ちゃん……!」

 

星空凛は花陽の側に来て荒い息を静めると、彼女に疲労を見せず微笑んだ。

 

「かよちん…!」

 

「何で…戻るなんて危険なのに…」

 

花陽がそう聞くと、凛は首を横に振って答えた。

 

「だってかよちんも言ってたじゃん。私たちから離れないで、て」

 

「凛ちゃん…」

 

花陽はそこまで言うと何も言わず凛を抱きしめた。

凛もまた、友人のぬくもりを感じながら花陽の手を握った。

 

「さぁ行こう、皆が待ってるよ」

 

花陽も、確かに自分を護ってくれる者がいるという安心感を得て、走り出そうとした。

 

だが、果たして現実はそうはいかなかった。

 

彼女たちが足を踏み出した瞬間、その真後ろで大きな地鳴りが轟いた。

 

「…………え?」

 

凛と花陽は自分たちを襲った地震のごとき衝撃に、思わず態勢を崩す。

 

「いっつ…!」

 

そのまま二人は地面に再び倒れこんでしまった。

膝を思い切りついてしまった花陽は頭の中が混乱しつつも、なんとか顔を持ち上げる。

 

『次は一体何が起こって…』

 

花陽は怯えた目で後ろを振り向いた。

 

「いたたた…かよちん、ケガはない?」

 

凛が頭をさすりながら花陽を見ると、彼女はずっと目を見開き、石のように固まって動かなくなっていた。

 

「…?」

 

不思議に思った凛は後ろに視線を向け、花陽と同じ方向を見た。

次の瞬間、凛の呼吸は止まった。

 

 彼女の目の前は、真っ黒だった。

とはいっても、夜で周りが暗闇に包まれていたからではない。

目の前の地面を、家をまるまる数個は潰せそうな「黒い塊」が地面にひび割れを作って踏みしめていたからだ。

それの表面は焼けただれたかのような様相を呈しており、その先には四本の鋭い巨大な「爪」が生えている。

 

「二人とも!今すぐそこから離れて!!!」

 

真姫の鋭い叫びに花陽と凛はビクッとして、メンバーたちの方を見た。

にこも、真姫も、絵里も、希も、全員の表情は上方を見ながら一様に驚愕と恐怖に支配されていた。

彼女たちがつられるように視線を上に寄越すとー

 

 

そこには、ビルを裕に越す、黒い『顔』があった。

鋭牙が無数に並んだ口からは蒸気が立ち上ぼり、殺気と激怒が充満した眼光が前方を見つめている。

業火をバックにしながら堂々と直立するその漆黒で恐ろしげな風貌は、まさに「鬼」。

その筋骨隆々とした体が、煙の中から姿を見せ初めていた。

 

「…嘘…だよ…ね…?」

 

凛が魂を奪われたかのように呆然としている。

花陽はもはや心ここにあらずと言った様子で何も言えず、今にも気を失いそうだ。

そんなことなどお構い無しに、怪物は低く唸ると近くの建物に鋭い爪を持つ手を叩きつけた。

同時に、凛と花陽の隣にそびえ立つマンションの屋上付近が吹っ飛ぶ。

凛たちの真上で破砕音が鳴り響き、瓦礫の雨が凛と花陽目掛けて降り注いでくる。

 

「……!!!」

 

同時に、凛は未だ動けない花陽の腕を思い切り掴み、体を抱き寄せた。

 

「かよちん、危ない!!」

 

「……え?」

 

建物が崩れる音が盛大に響き渡った。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 四人のメンバーたちは、目の前の瓦礫が積み重なった山と、その向こうに立つ黒い影を目の当たりにしていた。

 

「…………」

 

どのメンバーも、ただただ呆然としている。

そのなかで絵里がボソッと呟く。

 

「…いやよ…」

 

絵里は、瓦礫の山に向かって一歩足を踏み出した。

 

「凛…花陽…そんなの…イヤよ…!!」

 

そう言って走り出そうとする彼女を、希が止める。

 

「えりち! 今から行くのは無謀や!」

 

「そんな…そんなの…目の前で…仲間が…!!」

 

 

「落ち着いて、絵里! まだ死んだって決まった訳じゃないわ!」

 

「そうよ、絵里! あんたまで巻き込まれたらどうすんのよ!?」

 

真姫、にこも急いで止めに入る。

絵里の気持ちは分かりすぎるぐらいに分かる。彼女たちだって助けに行けるのならばすぐにだって行きたい。

だがここで絵里にそれを許せば、また同じことが起こってしまうかもしれないのだ。

 

「もう私はこりごりなのよ!仲間たちが離ればなれになってくなんて!!」

 

絵里は死に物狂いで少しでも瓦礫の山に近づこうとする。

 だがその時ー彼女たちの耳を低い重低音がつんざいた。

思わず彼女たちは言葉を止め、目線を上げる。

 

そこにあるのはアスファルトを思い切りめり込ませながらこちらに歩みを進める怪物の姿。

 

希は、メンバーたちに向けて叫んだ。

 

「…みんな…逃げて!!!!」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「それで、マスメディア関係のネットワークがほとんど破壊されたというのは本当なのか?」

 

 

ライトが照らし出す薄暗い廊下を、芹沢博士とヴィヴィアン・グレアム博士が厳しい表情で歩いていた。

 

「ええ…ゴジラが最初に放った熱線により、メディアが集まる港区は既に壊滅状態にあり、

 生き残った局や日本政府にも掛け合ったのですが、災害への対応に追われ、我々と話すどころでは無いとー」

 

芹沢博士はギリッと歯を噛み締めた。

 

「クッ…もっと我々が早く来ていれば…」

 

「博士、我々にはもっと別の目的があります。今はそれに集中しましょう」

 

やがて二人は大きな広場が見渡せる大きなテラスのようなところに出た。

その広場の中心には、全長70メートルはあろう怪物が山のようにそびえ立ち、所々にケーブルのようなものが繋がれていた。

その目を瞑っている顔はまるで鳥類のようであり、鋭い嘴が今は固く閉ざされている。

何よりも目立つのはそれがマントのように羽織っている翼。それは下手すれば怪物自体よりも大きいのではないかというような長大さだ。

 

「…例えば、コレの異変の沈静化です」

 

芹沢博士は以前から研究対象としているその怪物を一瞥した。

 

「…そうだな。……以前は心臓の拍動、呼吸速度何においても異常は見られていなかったのに、今頃になって強力な麻酔をしているにも関わらず時節発生する痙攣…やはり「彼女たち」の言う通り、この怪獣…『ラドン』もゴジラの気配を感じ取っているのか?」

 

「ラドン」と呼ばれたその怪物は、何とも答えない。

 

「…私は信じます。科学的にはとても信じられませんが、発言が現実と一致しているのは事実です。」

 

芹沢博士は手すりに両手を掛け、複雑な表情をした。

 

「だが…今となってもあんなことがあったとはとても思えない。…我々は夢でも見たのか?」

 

「「決して夢ではありません!!」」

 

二人は何処からか聞こえた「彼女たち」の声に気づく。

 

「…どうやら、そのようだ」

 

芹沢とグレアムは何かを確信したように後ろを向いた。

そこには異民族風の衣装をまとった、人形のように小さな二人の女性がテーブルの上に立っていた。

 

「さて…今回もあなたたちの『意思』を伝えに来たの?」

 

グレアム博士は、以前に初めて会った時に彼女たちに教えられた名前を口にした。

 

 

「『小美人』さん」

 

 




何か一気に詰め込んでしまいました(汗)
そろそろ怪獣を知らない方のために怪獣図鑑でも作った方が良いのでしょうか?
あっでもラブライブ!のキャラ知らない人のためにも…まぁ何か考えときますw
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