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IS学園
そこはISに関わる少女達を育成する世界唯一の教育機関である。
日本はもとより、海外からも多くの生徒が日夜勉学、
訓練に励んでいる。
だが忘れてはいけない、
彼女達も所詮は十代の少女、
勉学以外にもやりたいことは多々ある。
ある者は裁縫、またある者は料理、そしてまたある者は音楽など、
それぞれ多種多様な趣味を持っている。
人様の迷惑にならない程度に、しかし自分が楽しめる様な活動を各々が行っていた。
だが、ある一団は特定の人物に極端に迷惑がられている。
その団体はIS学園のある一角を週に一度占拠し、
何やら会合を開いているそうである。
今日はそんな彼女達の活動を少し覗いてみよう。
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IS学園の大会議室、
本来ならそこは職員会議等に使われるのだが、
この日は別の事に使われていた。
集まっているのはざっと五十人程だろうか、
学年問わず相当数の女子生徒が揃っていた。
だが、何やら様子がおかしい。
全員顔を赤くし、荒い鼻息で何かを待っているようであった。
『んんっ!あーマイクテスト、マイクテスト、よし、聞こえてるな?』
会議室のブラックボードの前に一人の女子生徒が立つ。
その少女とは、世界初の男性IS操縦者兄弟である織斑兄弟の幼馴染み、
篠ノ之 箒であった。
彼女はその手にマイクとリモコンを持ち、
一度深呼吸した後、その場にいる全員に向かって喋る。
「さあ!皆様お待ちかね!!我ら薔薇の園の第四回活動です!
いつも以上に男と男の恋愛について熱く語りましょう!!」
『ウオォォォッ!!』
箒の掛け声に、十代女子とは思えない叫び声を上げる面々。
この場に一夏と秋良がいれば、その端整な顔は恐怖にひきつっていたであろう。
そう、彼女達こそある特定の人物、
つまり一夏と秋良に極端に迷惑がられている団体、
薔薇の園、通称、腐女子組合である。
「静粛に、それでは今日見ていただくのはこちらです!!」
そう言いつつ箒はリモコンを操作し、
何やらスライドを映す。
そのスライドには、一夏がシャルルに料理を食べさせている写真がデカデカと映し出されていた。
『ウオォォォォォォッ!!』
先程の比ではない大きさの叫び声が会議室を比喩表現ではなく揺らす。
「一シャルキター!!」
「良いわ!!凄く良いわ!!」
「モッピー、ナイスカメラワーク!!」
場の空気が一瞬にして騒がしくなる、
彼女達にとってはイケメン×美少年は高級食材(?)である。
「静粛にお願いします、では本日の議題!!
この後、一夏シャルルはどうするのでしょうか!?」
何やら凄まじく危ない臭いがする議題だが、
当事者達がいないこの場ではそんな物など何の意味も為さない。
「はい!」
「会員番号25番!」
勢い良く手を挙げた女子生徒を箒は指名する。
「はい!一夏君が――
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side妄想
『シャルル、旨いか?』
『うん♪とっても美味しかったよ一夏♪』
一夏の問い掛けにシャルルはニッコリ微笑む。
『そうか、そろそろ俺もデザートを頂くとするかな?』
『え?甘い物なんてもう無いよ?』
『何言ってんだよシャルル、あるじゃないか。』
『えっ・・・?あっ・・・。』
一夏はシャルルに近付き、首元に指を這わせる。
彼の目はまるで獲物を見つけた肉食獣のようであった。
『俺の目の前にこんなに旨そうなスイーツがな。』
『一夏・・・。』
『良いよなシャルル?』
『うん・・・。あっ・・・。』
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『キター!!!!!!』
会員番号25番の妄想に、
一部は狂喜し、一部は恍惚の表情で鼻血を流していた。
見た目麗しい少女達なだけに、行動が色々と残念である。
「うむ!素晴らしい!他には何か無いか!?」
箒自身も鼻から大量の血を流しながらも、
他に意見(?)がないか尋ねる。
「はい!」
「会員番号30番!!」
「私は寧ろシャルル君が――
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side妄想
『美味しいね一夏♪』
『そうか、なら良い。』
『あっ、僕もう一品食べたいなぁ。』
『何言ってる?もう料理は無いぞ?』
『あるじゃない。』
『ッ!?シャルル!?』
シャルルは一夏を押し倒し、彼の胸板を指でなぞる。
『こんなに美味しそうなメインデイッシュがね♪』
『や、やめろシャルル・・・。』
『一夏は僕の事、嫌い・・・?』
『嫌いな訳ないだろ、寧ろ好きだから・・・。』
『嬉しいよ一夏♪大好き。』
『・・・、好きにしろ。』
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『も、萌えェェェェェッ!!』
先程とはまた違う叫びが会議室を揺らす。
今度は全員が荒い息を吐いていた。
「素晴らしいッ!!そろそろ時間も無いので、
最後、何か無いか!?」
箒は鼻血と涎を拭きつつも尋ねる。
「はい!」
「会員番号15番!!」
「私は秋良君も絡めた――
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side妄想
『兄さん!!』
『秋良!?』
『俺との夜は嘘だったのか!?』
『お、俺は・・・。』
『たとえ秋良でも、一夏は渡さないよ!!』
『俺の方がシャルルより兄さんを気持ち良くしてやれるんだ!!』
『なら、一夏に決めてもらおう!!』
そう言いつつ、シャルルと秋良は一夏に詰め寄っていく。
『シャルル、秋良、やめろ・・・!』
『覚悟してね一夏?』
『俺とシャルル、どっちが良いか、ちゃんと決めてね?』
『俺は・・・、二人とも好きだから・・・、・・・、勝手にしろ。』
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『ムッヒョォォォォォッ!!』
もう何と叫んでいるかも分からない様な声を上げ、
組合員達は狂喜乱舞していた。
はっきり言って凄く恐い・・・。
「素晴らしいッ!!本日の結論!!
一夏はツンデレ受けが似合う!!」
『異議無し!!』
「本日はこれで閉会!以上!!」
最早何と言って良いかも分からなくなってきた。
薔薇の園、通称、腐女子組合の活動はこれからも続いていく。
同じ頃・・・。
「「うおぉぉっ!?」」
「うわぁぁっ!?」
凄まじい悪寒を感じた二名の男子生徒と、
一名の男装女子が居たとか、居なかったとか・・・。
「な、何今の!?」
「分かんない、て言うか分かりたくもない!!」
「腐女子恐い腐女子恐い腐女子恐い腐女子恐い。」
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次回予告
一夏は秋良は専用機持ち達と訓練する、
そこに近付く影があった。
次回インフィニット・ストラトス・アストレイ
因縁
お楽しみに!