side一夏
何時ものメンバーに鈴を加え、俺達は食堂にて昼食をとっていた。
「なるほど、私と入れ違いで転校してきたのだな。」
「そ、そうよ・・・、アタシも貴女のことを知ってる・・・。」
にしても原作とは感じが全然違うな・・・、
箒は箒でイメージが柔らかいし、鈴は只の引っ込み思案だしな。
セシリア?只のドMだ。
「そうだ、良かったら鈴と友達になってやってくれないかな?
鈴ってこんな性格だからちゃんとした友達が少ないんだ。」
秋良が鈴の頭に右手を置きながら箒やセシリア、
そして一緒に付いてきた相川さんやのほほんさんに向け、頭を下げていた。
そりゃそうか、誰よりも鈴を気にかけてたのは秋良だったな、
友達が出来るか心配になるわな。
「俺からも頼む、何か合ったときに頼れる奴は大勢いた方が良いしな。」
ま、俺も気にならない訳じゃ無いから頼もう。
「いいよ~、よろしくね~。」
「よろしくね凰さん、私の事は清香で良いよ!」
「同じ織斑兄弟の幼馴染みだ、これからよろしく頼むぞ鈴。」
「よろしくお願いしますわ鈴さん。」
上から順にのほほんさん、相川さん、箒、セシリアの順番で鈴に声を掛けていった。
「あ・・・、ありがとう・・・!」
鈴は感極まって喜びの涙を流していた。
そりゃそうか、小学校ではマトモな友達って俺と秋良だけだし、
中学は比較的マシとはいえど、弾と数馬と女子の友達がチラホラしか居なかったしな。
ま、これでちょっとは学園生活が楽になるだろう、
後のサポートは秋良に任せても良いだろうな。
sideout
side秋良
一日の授業を終えて、俺は一人でアリーナの整備室の近くを歩いていた。
特に意味は無いけど、いつか必要になった時に場所がわからなかったら恥ずかしいから、
下見と場所を覚える為にやって来たんだ。
因みに兄さんはランチャーストライカーの試運転をするために第三アリーナにいる。
と言うより、俺もそろそろライトニングストライカー使った方がいいかな?
この世界に来てから一度も使って無いんだよね、
なんかアクタイオン社じゃあ新しいストライカーパックを作ってるって報告が来てるし、
それに活かしてもらうためのデータを取らなきゃね。
そう思いながら曲がり角を曲がろうとした時、
角から出てきた人と思いっきりぶつかってしまった。
「きゃっ!?」
「うわっ!?」
俺は身体がそこそこ出来てるから大丈夫だけど、
向こうは見た限り小柄だったから、俺とぶつかった拍子にかなりよろけていた。
「おっと、大丈夫?」
なんとか腕を掴んでこちら側に引き寄せる事で彼女を安定させる、
倒れられたりしたら大変だしね。
「う、うん・・・、あ、ありがとう・・・。」
「そっか、良かった・・・、っ!?」
嘘でしょ?
なんでこんなに早くからこの娘に会うの?
緩いウェーブがかかった水色の髪に眼鏡型のディスプレイを掛けた少女、
そんな特徴を持つのは原作でただ一人しかいない。
「更識・・・、簪?」
思わず口走ってしまった。
同時に彼女の身体がビクッと震えた。
「私の事、知ってるの?織斑・・・、えっと・・・、一夏?」
「え、う、うん、一応ね、それと俺は一夏じゃないよ、弟の秋良。」
多分兄さんとセシリアの戦闘を見てたからか、簪は兄さんの名を口にした。
「そうなの・・・、ご免なさい・・・。」
「いや、仕方ないって双子なんだし、それに兄さんの方が有名だし。」
自分で言ってて少し悲しくなるけど、今はどう考えても兄さんの方が目立っている、
それだけはどうしょうもない事実だしね。
「取り敢えず、改めて自己紹介するね、俺は織斑秋良、よろしくね。」
「更識簪、日本代表候補生やってる、呼び方は好きにして。」
「じゃあ簪、よろしくね、俺の事は秋良って呼んでね。」
俺が自己紹介を兼ねた挨拶をすると、割りとマトモに返事を返してくれたのでひとまず安心する。
「それで、秋良はなんでこんな所に?」
「なんとなく施設の構造を把握しておきたかったから、ふらっと来てみただけだよ、
簪はどうしてこんな所に?」
そう尋ねた直後、俺は激しく後悔した、
原作じゃ一夏の機体の煽りを受けて機体の開発が後回しにされてたんだ、
しかも今の俺の立場ってどう考えても一夏に近いよね?
「私もそんな所、気分転換してみようと思って。」
「あ、そうなんだ。」
口ではそう言ってるけど、それが本音かどうかなんて判らないからちょっと怖い。
「そうだ、貴方のお兄さんに伝えてくれる?」
「何を?」
「クラス対抗戦は私が勝つって。」
え?そんな事を言うって事は打鉄弐式は完成してるのかな?
・・・、あ、そうか、俺らの機体ってアクタイオン社が製作したって事になってるから、
倉持技研は打鉄弐式だけを製作出来たんだな、
よし、これで後ろめたいことは無いね。
「分かった、伝えておくよ、だけど、兄さんを甘く見ない方が良いよ?」
「分かってる、彼はどう見ても普通じゃない。」
俺も普通じゃないんですけどね~。
そんな事より、今は聞きたい事が有るんだよね。
「さっきからこっちを見てくる人がいるけど、どうする?」
少し離れた場所にある物陰からジーっとこちらを見てくる人影に、
俺は溜め息をつきながら簪に訊ねてみた。
「放って置いて、どうせストーカーだから。」
「・・・。」
いや、あの髪型に髪色は簪の姉、更識楯無だよね?
この子、実の姉をストーカー呼ばわりしてるよ。
・・・、あれ?一瞬スゴいデジャヴが・・・?
なんか、俺の身近にいるよね、姉に対して辛辣な人。
「わ、分かった、放っておこうか、それじゃあまたね、簪。」
「またね、秋良。」
そう言って、俺と簪はそれぞれ別の方向へと歩いて行った・・・。
sideout
side一夏
一日の授業を終え、俺は一人第三アリーナにてランチャーストライカーの試運転をしていた。
展開されるターゲットをバルカンで、ミサイルで、そしてアグニの大出力ビームで、
全て撃ち落としていく。
一通り撃ち落とした後に息をつき、
エネルギーの減り具合を見る。
やはりと言うべきか、アグニを使った時だけ減りが大きい。
撃てる回数が十回とか、流石にエネルギー消費悪すぎだろうが。
そりゃそうか、原作で言うところの零落白夜みたいなもんだしな、
仕方無いと言えば仕方無いのだろうが、使いどころを考えないとな。
エールストライカーも試してみたいところだが、時間があまり無い事だしやめておく。
まあ、クラス対抗戦でI.W.S.P.の代わりに使っても良いんだが。
「考えても仕方無いな、もう一発。」
そう言いつつ、一つだけ射出されたターゲット目掛け、
アグニのトリガーを引いた。
赤い光条が迸り、ターゲットを貫きながらもなお走り続け、
アリーナのシールドに阻まれて止まった。
って、おいマジかよ、シールドに穴開きかけてんじゃねぇか、
下手すりゃ一人殺せるな、間違いなく。
やれやれ、無人機が来たときに使うとするかね、
こんなの対人戦闘で使えねぇよ。
そんな事を考えつつ、俺はストライクを解除しアリーナを去った。
だが・・・、
「ぶえっくしょん!!」
誰だ人の噂しやがった奴は・・・。
sideout
side簪
夕食時、私は本音に誘われて秋良達と食事をすることにした。
一緒に食事をする人達と自己紹介して、
お互いに下の名前で呼び合える様になった。
正直凄く嬉しい!
だって私、同年代の友達って本音以外にいなかったからね。
まあそれは良いの、今はそれよりも大変な事があるの。
驚いて良い?やっぱり似てるあの双子!
どっちがどっちかまったく判らない、
だけどなんとなく雰囲気だけが違う事に気付ける。
秋良が明るい雰囲気を纏っているのに、一夏はどこか冷たい、闇の様な雰囲気だった。
「ねーねーオリムー。」
「「ん?どうしたんだ(どうしたの)のほほんさん?」」
返事をするタイミングとかもまったく一緒なんだ・・・。
ある意味すごい・・・。
「どっちがイッチーで、どっちがアッキー?」
「本音、それ聞いたら駄目だと思う。」
本人達に凄く失礼だよ、どっちがどっちか分かってもらってないのって、
結構キツいらしい。
「「さあ?当ててみて?」」
『同じ口調で喋り出した!?』
一緒のテーブルにいたセシリア、清香、そして私も突っ込んでしまった。
と言うより、この二人同じ口調で喋ったら雰囲気まで一緒になるのね、
これって一つの能力だよね?
あ、でも判っちゃった、意地悪に笑うのが一夏で、
楽しそうにしてるのが秋良だ。
「えーっと、左が一夏で右が秋良!」
「「正解(だ)」」
「やった!!」
良かった~、これで外してたらかなり恥ずかしい所だった。
「っと、レクリエーションも程々にしといて、今は飯にしよう。」
「そうだね、朝食や昼食と違って時間に追われてる訳じゃないけど、
早く済ますに越したことは無いね。」
そう言いながらも、一夏と秋良は自分達の食事に手をつけていく。
私も早く食べて、皆ともっとお話しようっと。
そう思いながらもかき揚げうどんに手をつける、
うん、いい味してる。
sideout
side???
「あぁぁ!!簪ちゃん可愛いわぁ~!!あんなに無邪気に笑うのって何年ぶりかしら!?
随分と長いこと見てないわ!!おっと、写真撮らないと!!」
「なんの写真を撮る気なんですか?」
「決まってるわよ!簪ちゃんの可愛い笑顔を・・・、ってぇ!?
虚ちゃん!?いつの間に!?」
「つい先程からです、さ、行きますよ、さっさと仕事してください。」
「ちょっ!?待って!今は簪ちゃんの写真を~!!」
sideout
はいどーもです!
最近感想が減って少し悲しいとです。
さて次回予告
クラス対抗戦が始まり、一夏は鈴と対峙する。
しかし、そこに乱入する者がいた。
次回インフィニット・ストラトス・アストレイ
クラス対抗戦
お楽しみに!