この更新速度はなんとかしないといけない気がするけど、大して待ってる人もいないのでいいやと投げやりな感じです。
壊してしまいたい。
だって、そうしなければ俺が壊れてしまいそうだから。
辛くて、悲しくて、寂しくて、
裏切られて。
一つになることを許容して、光に包まれて。確かに俺はあなたの幸せを願った。けど違う、そうじゃない。あなたが俺にしてくれた約束は何処に消えた。
苦しい。
あなただけだったのに。
俺が信じたのはあなたしかいなかったのに。
なのに、なのに、あなたも俺を裏切り、棄て去るのか。
認めない、認めない、認めない、認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めない認めないッ!
呪ってやる。
殺してやる。
滅ぼしてやる。
この世、全て消え去れ。
結局、全てが地を穢す塵芥だ。俺の敵だ。お前たちなんか大嫌いだ。
ゴミ掃除をしよう。汚れてしまった全てを洗い流そう。この世には俺だけ居れば十分だ。他のだれもいらない。たった独り、俺だけで完結していれば良い。
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「お前、友達いないだろ」
淋しい奴だ。阿部 鏡夜という男は吐き棄てた。
もはや完全に異界とかしたゲイムギョウ界であった場所。渦の中心は混沌。天も地もなければ、上下左右という感覚すら曖昧。目の前にいるハズなのに遠くに感じ、距離という概念も機能していない。気をしっかりと保たねば己という存在すらあやふやになり、喪失してしまいそうな程だ。
「友なんていない。必要ない。欲しくもない。邪魔なだけだ。俺は俺だけで十分だ。己の中に他人が介在するのが嫌だ。誰かを想うことなんてもう嫌だ。誰とも関わりたくない」
ああ、分かってしまう。目の前の災厄の顕現と表すに相応しい存在が述べることが。
同類だからか、この男は初めから1人だったワケではないことが分かる。最愛の人か、親友か、何にせよ己にとって大切な人を喪ったのだろう。
全てが信じられなくて、全てを拒絶して、零から始めた自分だからこそ、理解できる。その感情はとても辛いものだ。だからと言って他人が分かち合ってやることは出来ない。時が癒してくれるなどということもなく、己で気持ちの整理をつけるしかない。
「先輩としてアドバイスしとくぜ。そういうのは全部忘れろ、もしくは気にならない程の何かをしろ。俺はそうやって誤魔化してきた」
ふと脳裏をよぎるのはかつての友。その顔が瞼の裏に浮かぶだけで気分はブルーになる。心が弱い方だというのは自覚している。何時までも引き摺っている自分は女々しいのだろう。もしくはそれだけ彼女達が阿部 鏡夜という人物にとって大きな意味を持つ存在だったのか。
しかし、誤魔化し続けた成果だ。もうあの時何を思ったのか、そんな事も分からない。必死に生きたハズの彼女達との時間は朧げに、儚い春の夢の如き幻に。
解決なんてしてない。けれど区切りはついた。
「全てを消せばそれで良いだろう。面倒な手間などかける意味もない」
「何も分かっちゃいない。時間が経てば解決はしないがある程度の整理はつくって言ってんだ」
「ほう?整理か。さすがは二度目な貴様は手慣れているワケか」
悪意の塊が目を細めた。こちらを挑発するような口ぶりもあり、彼は眉を顰める。
「阿部 鏡夜。お前の闇を見たぞ」
闇?彼は反芻するように呟き、首を傾げた。だが、戸惑ったその顔は次の瞬間驚愕へと変わる。
「なぜだ?なぜ、貴様は阿部 鏡夜なんだ?過去に貴様は死に、己の全てを捨て阿部 鏡夜になった」
何故知っている?!
そんな疑問が自然と溢れる。だが落ち着いて考えれば目の前で蠢く闇のテリトリーであるこの空間にいる時点で自分の事など筒抜けだとしてもおかしくない。
「阿部 鏡夜としての全てを否定したというのに未だその名を名乗るのは何故だ?かつて死んだ時のように捨て去らないのはどうしてだ?」
「……分かんねぇよ。俺だって知りたいさ。なんで俺が阿部 鏡夜なのか。いくら考えても分からない」
「結局、貴様は逃げただけだろう?どれだけの高説をたれようとその本質は俺と何も変わらない。他人を傷つけるか、否かだ。阿部 鏡夜であることを否定しないのは、名を変えようと、顔を弄ろうと、何をしたとしても貴様が目を背けた過去が追ってくるからだろう?」
「……それは…」
「俺は嫌だ。何時までもその過去に怯えて生きるのなんて嫌だ。だから潰す、呪う、殺す、消し去る。俺は俺を苦しめる全てから俺を解放する」
憎悪の果てに狂うのがこの獣。
「邪魔をするな、臆病者。過去に追われ、逃げる事しかできない貴様に俺を止める事なんて出来るわけがないだろう」
闇の波動は一層強くなる。
スキアスの呪詛に応じるように闇が脈動し、辺りを影に堕とした。
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「……ぅぁ、頭いてぇ…」
最近はいつもこれだ。
眠りに落ちて目が醒める度に酷い頭痛がする。
何か夢を見ていた気がするがそれもこの痛みのお陰で陽炎のように消えてしまう。結果として頭痛が治る頃には全てを忘れてしまうのだ。だが、それがどうしようもなく愚かに感じる。これがいつかの命運を分けるのでは?と思うほどだ。予知夢のような何かの知らせなのかと勘ぐるが、分からないという結論にしかならない。
主人様にも相談したがあまり気にしても仕方がないと言われた。けれど、これは……言い知れぬ不安がある。どうしようもなく胸がざわつく。良くない。これは良くない兆候だ。
ぼうっとした頭で辺りを見渡すと、ボロボロのコンクリート製のビルの内部。かつては窓ガラスがはまっていただろう穴からは薄気味の悪い紫色の空がこちらを覗き込んでいた。
ガリガリと頭を掻き、深呼吸一つ。
未だ頭痛の余韻を残した脳を働かせる。
今日も1日、主人様の忠実な部下としての仕事をしなければ。とっても面倒くさい。
このちょくちょく混ざってくるよく分からないやつ。