東方絵札録~Card In The Illusion Village~ 作:竹馬の猫友
うp主「もうちょっとしたら出すよ。」
雪茂「お、よかった。このままじゃ戦国大戦のカードのイメージしか付かないなって。」
うp主「(ほんとは何も考えてないなんて言えない。)」
大丈夫です。ちゃんと考えてます。
本編どぞー。
「では行きますよ!」
「いつでも!」
その一言で僕のほうに弾が飛んでくる。
あくまで僕は素振りをしながらそれを避ける。
だが素振りをしながらというのは存外難しく変な体勢で刀を振ってしまったり、足運びが下手で躓きそうになってしまった。
だがそれでも弾は避け続ける。
先ほど妖夢ちゃんはあくまで弾に当たらず刀を振ることが大切と言っていた。
…そういえば魔理沙が手じゃなくても弾幕は出せると言っていた。
たしかに僕も憑依をしているときは鉄砲から出したりしていた。
てことは刀も…?
「ほら、ぼけっとしてると当たっちゃいますよ!」
そう妖夢ちゃんに言われてハッとする。
気付くのが遅ければ目の前の弾に当たっていただろう
「さすがに慣れてきましたか?」
「すこ…しはね…っ!」
避け続けながら刀を振るのはやっぱり大変だ。
ん?まてよ?そういえば妖夢ちゃんは”当たらないように”って言ってたな。
この刀で弾の軌道をそらせば…。
いやそもそも刀で弾は切れたり触れたり出来るのか?
…そうか。それこそ魔理沙の話で物からも弾が出せるということは自分の持っているものには自分のエネルギーが伝わるということなのだろう。
そのエネルギーを弾を撃つために使うのではなく刀に纏わせることが出来たら…?
…やってみよう。
刀に力を集中させる。
すると刀からゆらゆらとオーラのようなものが漂っているのがわかる。
思いのほか簡単に成功したらしい。
あとはこれで…。
「雪茂さん!」
再び妖夢ちゃんから声が掛けられる。
目の前には弾。
それを刀で下から切り上げる。
ザンッ
そのような音と共に弾が二つに割れて僕の横を通り過ぎる。
「ゆ、雪茂さん。それは…。」
「ん?これ?やってみたら出来た。」
と笑いながら言う。
そう。純粋に嬉しいのと楽しいという感情が沸きあがってきた。
なんでだろう。僕はもともと争いごとはあまり好まないんだけどなぁ。
「…すごいですね。こんなこといきなり出来るようになるなんて。」
「難しいの?」
「えぇ普通の人間ならば難しいでしょう。それに今気付きました。雪茂さんの霊力はどこか普通の人とは違います。」
「違う?」
「えぇなんていったらいいかわかりませんが。」
霊力に違いなんてあるのか。
指紋みたいな感じで人それぞれ違うって言うのなら分かる。
ただ今妖夢ちゃんが言ったのは普通の人とは違うと言った。
それが何を意味するのかは分からないけど今はあまり関係ないだろう。
「えっととりあえずその霊力を纏わせるのはすぐに出来ますか?」
「ちょっとまってて。」
一旦刀から意識を離す。
すると途端に刀からオーラが消えた。
もう一度刀に意識を集中する。
「…大丈夫。いつでも出来るね。」
「なるほど。雪茂さんは遠距離、近距離どちらの戦い方も出来そうです。」
おぉ。それって万能じゃないか。と心の中で歓喜する。
と妖夢ちゃんから「ただ、」と声が聞こえた。まだ続きがあるらしい。
「両方出来るということは中途半端になりがちです。私は近距離専門なので遠距離については何も言えませんがそのことは頭に入れておいたほうがいいと思います。」
「確かに。」
妖夢ちゃんの言うとおりだ。
どちらか伸ばすのであれば簡単だ。
しかし二つの戦闘方法となると練習方法も違うし、戦い方のスタンスも変わってくる。
難しいところだ。
「とりあえずその話は置いておいて練習に戻ってあと一時間ほどやりましょう。」
「了解です。師匠。」
「師匠。」とわざとらしくそこだけ強調して言うと顔を赤くして離れていった。
幽々子さんの気持ちが少し分かった気がした。
それから一時間ほど先ほど習得した技と回避を使用しながら弾を避け刀を振り続けた。
そして「終了」の合図がかかる。
「いくら、疲れが取れ、るっていっても、さすがに息、は、切れる、ね。」
と少し息を切らしながら話す。
「それもありますしなれない力の使い方をしたためだと思いますよ。」
「なるほど。」
縁側に座って話しているとそこに祢々ちゃんもやってきた。
ちなみに祢々ちゃんは木刀なのにヒュンという音が聞こえるほどの速さで振り続けていた。
それなのに全然余裕そうだ。
たしかに少し汗はかいているようだが。
「お疲れ様です。お二人とも。」
「お疲れ、祢々。」「お疲れ様。祢々ちゃん。」
二人でほぼ同時に喋ってしまう。
その為うまく聞こえなかったがたぶん祢々ちゃんには伝わっただろう。
「雪茂さん。」
「ん?」
妖夢ちゃんから話しかけられる。
「今日やってみてどうでしたか?」
「そうだね~えっとね、とりあえずは動けるようにはなったし、弾幕も切れるようになったしかなり進歩できたんじゃないかなって思ったよ。」
「なるほど。」となにやら考え込む妖夢ちゃん。
「そういえば今日の雪茂さんすごかったですね。なんか昔のお父さんとか思い出します。」
「お父さん?」
祢々ちゃんが手ぬぐいで汗をぬぐいながら今日のことを話す。
お父さんか。動きとか似てたのかな。
「はい。お父さんは武将だったんです。」
「武将!?」
「は、はいぃ。」
「あっとごめんごめん。いきなり大きな声出しちゃって。」
「大丈夫です。」とって微笑む祢々ちゃん。
武将…。何時の時代の子だ?
今の時代武将なんていない。つまり昔の人物ってことか。
「お父さんの名前は?」
「戸次統虎といいます。」
「べっきむねとら…。ってそれ立花宗茂じゃん!」
「そ、そうです。ご存知でしたか。」
いや、さすがにこれは驚く。
というより祢々ちゃんは五月雨という苗字だ。
誰が予想できるだろうか。
「って待って宗茂ってたしか子に恵まれないんじゃなかったっけ?」
「?いえ私は生まれてますよ?現にここにいますし。」
「じ、じゃあお母さんは?」
そうだ。宗茂は立花誾千代と結婚した。
もし祢々ちゃんが宗茂の子ならばお母さんは誾千代となる。はず。
「立花誾千代といいます。」
「やっぱりかーーー!」
この子は歴史上にはいないはずの子なのだ。
隠蔽?されたのだろうか。
そして何よりびっくりしたことは祢々ちゃんと僕は遠い時間の壁を越えて会っているということだ。
「お母さんのことも知っている…。それに今更ですが立花の姓…。もしかして雪茂さんも立花家の方なのでしょうか。」
「残念ながらそれは違うんだ。僕は祢々ちゃんから見ればかなり未来から来てるんだよ。」
そう、僕と祢々ちゃんは約500~600年の時間の差がある。
なので確かに立花家の人間なのだが昔と今では意味が違う。
僕は一般家庭の立花家の人間なのだ。
「そうなんですね。」
「でもびっくりしたよ。僕からしたら歴史上の人物に会えたんだから。」
「そうね。びっくりしたわ。」
いきなり後ろから声がかかる。
「…紫さんですか。」
「あら今回はびっくりしないのね。」
「…慣れたんです。」
後ろを見るとスキマから紫さんが出てきた。
もうかれこれ3、4回目だいくらなんでも慣れる。
というより少し図太くなったのかもしれない。
「たしかにこれだけの時間の差があるのはびっくりですね。」
「あぁ確かにそれもそうだけど、私がびっくりしたのはそこではなくて、あなた霊に取り付かれてるわよ。」
「はぁ!?」
なぜこのタイミングなのだろうか。
しかも霊って。
話の流れが急過ぎないだろうか。
「なんでこのタイミングで?」
「その取り付いている霊がさっきの話に関係しているからよ。」
霊が関係している?
さっきの話に?
「正確に言うとあなたの魂と一緒になっているといったほうが正しいかしらね。」
「魂に?」
「えぇ。」
現実とはかけ離れている話だ。
たしかに今も歴史上の人物と会っているし、まず何より世界が違う。
それだけでもびっくりだが、今度は僕の魂に関わることと来た。
「あなたの魂には武将が取り付いているわ。それもあなた達が良く知っている人物よ。」
「よく知っている…。」
織田信長?豊臣秀吉?徳川家康?
さすがに無いだろう。
でも良く知っているといえばこのあたりが有力だろう。
「名前は立花宗茂と言うわ。」
「はぁあああああ!!?」
随分とタイムリーな名前が出てきたものだ。
隣の祢々ちゃんも口を開けて呆けている。
妖夢ちゃんも先ほどの話を聞いていたためかびっくりしている。
「僕の中に!?」
「えぇそうよ。さっき妖夢が感じた霊力の違いはたぶんそれから来てるわね。」
これはすごいことになった。先祖が~とかなら分かる。
まさか魂に取り付いているとは。
「ただもうかなり昔の人物だから意識とかは無くて力だけ雪茂君に残ってるみたいね。」
「もしかして僕がいきなり戦えたのとかも…。」
「関係しているかもね。」
これからも驚くことはいっぱいあるだろうと思っていたがここまで驚くことがあるとは思わなかった。
しかしその日驚くことは尽きないことをこのときの雪茂はまだ知らない。
閲覧ありがとうございます。
ちょっと今回は短めになりました。
やっと最初に考えていた設定を出せました。
けれどその反面遊戯王要素というか他のカードゲーム要素うっすいなぁと感じている今日この頃。
なんとかコテ入れしたいと思います。
ではまた次回宜しくですー。