東方絵札録~Card In The Illusion Village~   作:竹馬の猫友

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魔理沙「…………………。(そろそろ体が痛くなってきたんだぜ。)」

雪茂、妖夢、祢々「プリン美味しーーー。」

魔理沙「…………………。(イラッ)」

雪茂「もちろん魔理沙の分は別で作ってあるから安心してね。」

魔理沙「…………………。(雪茂お前…ホロリ)」

紫「プリンウマー。」

雪茂「……。」

魔理沙「キサマァァァァァ!!!(血涙)」




本編どぞー。



第24話 予定変更

腕時計に目をやる。

修行の為に設けられた期間の終了日までまだ時間はある。

だが、それは許されないらしい。

それを示しているのは今手元にある一枚の紙だ。

先程夕ご飯を食べ終わり、お風呂に入って、茶の間でみんなと雑談をしたり、修行の話をして、もう寝ようと自分の寝室に入ったときその紙はあった。

内容を簡単に言うと「待ちきれないから明日殺りあおう。場所は人里の入り口付近。時間は太陽がほぼ真上に来たぐらい。もし受け答えなければ巫女(霊夢)を殺す。」というもの。

確かにこちらから勝手に時間を止めていたのだから相手が何もしてこないという補償は無い。

むしろ今まで黙っていたのが奇跡のようなものだ。

だがあまりにも急な出来事にその場に立ち尽くしてしまった。

明日、先程紫さんの話していた殺人犯と対決することになる。それを考えると急に心臓の鼓動が早くなる。

そういえば魔理沙にも説明しなくてはならない。…今考えると魔理沙も時間の境界を無くしておいたほうが良かったのでは?まぁ今更と言うものだ。それに魔理沙なら戦いなれているだろうし心配も要らないと言うことで今回は省いたのだろう。

…立ち尽くして考えに耽ってる場合じゃない。今ならまだみんな起きているだろう。知らせないと。

そう思い僕は先程の紙を持ち茶の間に戻った。

 

 

 

「すみません。まだ起きてますか?」

 

そう言って茶の間の襖を開ける。3人はまだ寝ていなかったようでみんな揃っていた。

と、このまま立っているのもあれなのでいつも座らせてもらっている場所に座る。

そして手に持っている紙を机に置き口を開く。

 

「この紙が僕が使わせてもらっている寝室に置かれていました。内容は”予定を早めて明日戦う”と言うものです。急ですが従わないと霊夢の身が危ういです。」

 

そう言うと妖夢ちゃんと祢々ちゃんは驚いた表情を浮かべていた。

幽々子さんは「やっぱりね…。」と呟いているところを見るとある程度このような状況になるのを予測していたのだろう。やはり幽々子さんはかなり頭が切れる人なのだろう。

 

「急なのですが明日戦ってきます。妖夢ちゃんと祢々ちゃんもいいかな?」

「もちろんです!」

「わ、私も大丈夫です。」

「ま、私も特に止める理由も無いから大丈夫よ~。」

 

みんなの同意を貰い、後は時間を戻してもらうだけ。

しかし今紫さんを呼んでも大丈夫なのだろうか?結構夜遅くなってしまっているし、もう寝てしまっている可能性もある。と心配だったので幽々子さんに聞いてみたら大丈夫だろうとの事だったので呼んでみることにする。

 

「紫さーん!」

「そんなに大きな声を上げなくても大丈夫よ。」

 

いきなり後ろから聞こえてきた声にビクッと無意識に体が反応して跳ねる。

相変わらず心臓に悪い。

後ろを見てみるといつも通りに紫さんと、中国の民族衣装のようなものを身に纏った金髪ショートヘアーの女性が紫さんの横に立っていた。

ファサとその女性の後ろで何かが動く。…尻尾?1、2、3、…9本?多くない?

妖怪ということに驚かなくなったあたり僕も成長したんだろうな。

 

「どうしたの雪茂君?そんなに藍のこと見つめちゃって。一目惚れ?」

「違いますよ!誰かなと思ってみてただけです!」

 

先程の空気はどこへやら。

いつもの調子で話しかけられてしまったのでついいつも通り突っ込んでしまう。

 

「あらぁ、藍、あなたに雪茂君は魅力を感じなかったらしいわよ?」

「そう、ですか。」

「い、いえ、その、藍さん?はすごく魅力的ですよ!とってもお綺麗ですし!」

 

あ、やべ。これ嵌められた。紫さんめっちゃにやけてるし。

ちょっと周りを確認するとやはりにやけ顔の幽々子さん。なぜかじとーと見つめてくる剣士2人組。

 

「あらー大胆ね。とまぁ冗談はこのくらいにして…って藍!呆けてないの!」

「は、はいっ!」

 

なぜ藍さんが一喝されているのだろうか。

あ、もしかして僕の所為?…い、いや元を正せば紫さんが…。

と考えているうちに紫さんが話し始めた。

 

「さっきの話は聞かせてもらったわ。時間の境界だけど明日の朝戻すわ。理由は時間の境界を無くしたときが朝だったからね。まぁ数十分の誤差だったらなんとも無いからそこらへんは安心しなさい。あと問題は…」

「たぶん僕です。」

 

そう、僕以外の3人は戦闘経験もあるし強い。心配はほぼ無いだろう。

だがその点僕はどうだ?

戦ったことがあるといっても練習やお試し程度で魔理沙と戦ったぐらいだ。ましてや元の世界で喧嘩をしていたわけでもない。

それに覚悟。紫さんは”殺しても構わない”と言った。つまりそれほど危険だということだろう。しかし僕は今までそんな危険な相手と戦ったことも会ったことすらも無い。

そして僕の力。まだ完全に能力を把握出来てないし、それに体力もほぼ伸びていない。まぁ持久力はついたと思うが。

そんな3つの要素が僕を不安にさせる。

 

「…そうね。言いにくいけどあなたはまだ弱いわ。だけど自分にもっと自信を持って良いと思うわよ。あなたは臨機応変に能力を使っている。それは普通元の世界から来た人間だったら出来ない芸当だわ。なんたって難しいもの。普段からそういうことをやっていれば別だけど、元の世界にそんな要素は無い。…それが出来るあなたは器用だわ。」

 

そう優しい顔で紫さんが僕に話しかける。

器用…それに自信を持て、か。

 

「はい。ありがとうございます!」

「お礼を言われるようなことはしてないわ。とりあえず時間の境界についてはさっき言ったとおり。これ以上は特に私からは言うことは無いけど質問とかはある?」

 

質問か…。ならさっきから気になっていることを聞こう。

と、学校みたいに手を上げる。

 

「はい。雪茂君。」

 

紫さんもわかっているのか先生みたいに僕に当ててくる。

ちょっとクスッとしながら質問の内容を言う。

 

「今回はなぜ紫さんだけでなく、藍さんも一緒だったのですか?」

「あ、完全に忘れてたわ。ただ単にこれからも会うことがある可能性があるから一応顔合わせをさせようかと思ったのよ。」

 

なるほど。つまり別にこのタイミングじゃなくても良かったと。

もしかして藍さんも結構苦労人なのでは?なんか妖夢ちゃんとかと同じ雰囲気を感じる。

お疲れ様です。

と心の中で同情の念を送る。

そんなこちらの視線に気付いたのか藍さんがこちらにニコッと微笑んだ。

そんな笑顔にちょっとどぎまぎしつつ「分かりました。」と紫さんに言う。

 

「ならついでだわ。今のうち自己紹介済ませちゃいなさい。」

「了解です。」

「分かりました。紫様。」

 

そういってこちらに藍さんが近づいてくる。僕も座ったままなのはマナー違反だろうと思い立ち上が、ろうとしたのだが、立ち上がった瞬間足の力が一気に抜けた。そのままガクンと前に崩れ落ちる。

倒れる瞬間に紫さんがまたもや先程のにやけ顔をしていたのは何でだろうか。

と倒れかかった瞬間自然と目を閉じてしまう。

床にぶつかるのを覚悟していたがポフンという柔らかい弾性のある物体に僕は顔から突っ込んだ。

おそるおそる目を開けるとそこには二2つの大きい肉まんが…って!

 

「ごごごごめんなさい!」

「い、いや、私は大丈夫だ。…結構大胆なのだな。」

「え、あの、違っ…!」

 

あらぬ誤解を受けてしまったようだ。藍さんは顔を赤らめてるし。紫さんは先から笑いを堪えてるし。後ろを見れば「うわー。」とでも言いたそうな目で3人して僕を見てるし。

 

「ゆ、雪茂君。ぶふっ…せ、せめて、ひ、人のいないところで…ぶふぁっ!」

 

もう紫さん完全に笑ってますやん。

確信犯だな。と思っているとみんなも気付いたようで紫さんをジト目で見る。

そんな目線に気付いたのか慌てて紫さんがいつもの冷静な表情を繕う。

…さっきもそうすればよかったのに。

 

「と、まぁ冗談は抜きにして、改めて式神の藍よ。」

「紫様から紹介に預かったとおり紫様の式の八雲藍だ。以後よろしく頼む。」

「僕は外来人の立花雪茂です。こちらこそ宜しくお願いします。」

 

そういって握手をする。

それを見届けてから2人はスキマの中に消えていった。

もしかしたら紫さんは僕らの緊張を解くために先程のことをしたのかもしれないな。

と思っていると不意にまたスキマが開く。そこから紫さんが上半身だけ乗り出し一枚の写真を取り出す。

 

「さっきの写真いる?」

「いりませんよ!!」

 

紫さんはどうやらそこまで考えていないらしい。

てかいつ写真撮ったんだよ。

…別にほしくなんてないし。う、嘘じゃないぞ!

って誰に言ってるんだか…。

疲れているのだろう。早く寝よう。

 

残っているみんなに「おやすみなさい。」とだけ言って自分の寝室に戻る。

明日は急に訪れた決戦の日。

勝たなくちゃ。誰も犠牲も出さずに。




閲覧ありがとうございます。
犯人の身勝手さ、サイコパス感をもっと出したいと思っている今日この頃。
身勝手さはちょっとずつ出せてきたかなと。
こう言うと私があれな人に思われるかもですが犯人組の会話書いててちょっと楽しい。
と日常会話を書いてて思っちゃいました。
安心してください。狂ってませんよ。(とにかく明るいあの人風に)
余談ですが犯人組の名前の由来はありません(キリッ)。

ジェイド「ほう?なるほどなぁ。だってよ。カロン。」
カロン「…むかつく。…死ねば?」
うp主「申し訳ございませんでしたぁぁぁあっぁぁあ!冗談です。」

ザクッ

うp主「んぎゃああああぁぁぁ」

はい。本当は由来はありましてジェイドのほうは実際にいた切り裂きジャックの犯人の名前をもじって。
カロンのほうはギリシャ語で冥界の川の渡し守から。です。



ちょっと長くなってしまいました。
また次回よろしくですー。
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