東方絵札録~Card In The Illusion Village~   作:竹馬の猫友

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祢々「私の出番少なくない?」

うp主「申し訳ないと思っている。」

祢々「まだ雪茂さんと×××も○○○も△△△△すらしてないんだよっ!」

うp主「止めろ!それ以上言うんじゃない!(伏字修正待ったなしだな。)」

祢々「うぅ~~~……グスッ。」

うp主「そんなあなたに朗報です。祢々さんの登場する番外編を書いてありますのでご安心を。」

祢々「それ別世界の私でしょぉ~~~!」




ほんとにごめんよ。
本編どぞ~。

12/15 13:03 追記 文章の修正を行いました。


第26話 もう一つの能力

目の前には真っ赤な血の池を作る祢々ちゃん”だったもの”。

横たわる胴体の近くにその首は転がっていた。顔の部分が下になっている為表情が分からない。

叫び声が妖夢ちゃんだけだったことから多分一瞬にして殺されたのだろう。

そしてその胴体の傍らには涙を流し両膝を付いて嗚咽する妖夢ちゃんの姿。祢々ちゃんが切られた時に浴びたと思われる血が顔の右半分を濡らしていた。

そしてその光景をみて笑っている男の姿。

その手にはナイフ。血で濡れていることからそれが凶器だと分かる。

だが常人には普通ナイフで苦しむ声を上げる暇も与えず首を落とすなど出来ないはずだ。

と、男が僕が扉を開けてその光景を見たのに気付き口を三日月の形に歪める。

 

「クヒッ…クヒヒッ…。」

 

何が、何がおかしいんだよ。

声に出そうとしても出ない。あまりの光景に絶句してしまっていた。

以前美鈴がナイフで刺されたのを見た。だが、そのときとは違う。明確な死。

それが僕を恐怖に突き落とす。

 

「よぉ雪茂君よぉ?どうした?巫女は大丈夫だったか?」

 

違う。霊夢も大切だが今はそうじゃない。

 

「ん?こいつか?」

 

僕が声を出せずに目線だけ祢々ちゃんのほうにやると、男はその視線に気付いたらしく僕に聞いてくる。

そして歪めた口をさらに歪ませ、

 

「殺したけどなにか?なんとなく殺したけどなにかあるか?」

 

ごく自然に普通に日常的に「おはよう。今日も良い朝だね。」のように気軽に言ってきた。

ただ口は不気味に歪んでいたが。

魔理沙が後ろから「どうしたんだぜ?」と言って外の様子を見ようとするがそれを静止させる。

そして魔理沙と霊夢を残して外に出ると扉を閉めた。

 

「どうした?いや、どんな気持ちだ?」

 

なぜ、僕はあの時2人を外に待たせておくことに了承してしまったのだろう。

なぜ、この拠点に来ることを了承してしまったのだろう。

そんな今更遅い後悔の念が僕の頭をグルグルと巡る。

…僕は気が付くと祢々ちゃんの死体のところに向かっていた。

男は黙ってみているだけのようだ。先程の質問に答えなかったことで逆上しなかったところを見ると結構短気ではないらしい。

そしてそんなことを思いつつ祢々ちゃんの死体の横に跪く。

 

「ごめん……僕が…ぼく……が…ああああああああぁぁっっっっ!」

 

叫んだ。涙を流しながら叫んだ。

たった数日の間だったが祢々ちゃんは僕に色々と親切にしてくれた。

修行を終え僕に「お疲れ様です。」と笑顔で手拭いを渡してくれた祢々ちゃんが頭の中に思い浮かぶ。

しかし目を真っ直ぐ前に向けてみるとどうだろうか。

そこにはもう祢々ちゃんはいない。あるのは首と胴体。

いつでも刀を抜ける体勢にしていたのにも関わらず首を切られてしまった無残な死体。

気が付くと僕はその手に握られていた祢々ちゃんの刀をいつの間にか手に取っていた。

 

「なぁ、感動的で涙を誘うような悲劇の映画のワンシーンのところ申し訳ないがそろそろいいか?」

「…なにが。」

 

自分でもびっくりするぐらい冷たい声が出た。

そして涙を拭い、男のほうに向かって立つ。

 

「なにがって早く()ろうぜ。もう一人いねぇけどな。」

 

男はそう言うとクヒヒッと不気味に笑う。先程の一件があったというのにいつの間にか僕の頭はとても冷静になっていた。感情が抜け落ちたように冷たい目で、冷たい表情で、冷たい感情で男を見る。

 

「相方…。」

「んぁ?」

「…あぁ、相方連れてこいよ。」

 

「そうだったな。ちょっと待ってろ。」と嬉しそうな表情を浮かべ人里のほうに男が向かっていたのを確認すると、妖夢ちゃんに駆け寄る。

 

「…大丈夫?」

「ね、ね?…ね…ね?ごめん、ごめん、なさい。わ、わた、私!私!!」

「落ち着け。とりあえず小屋の中に行こう。まだ男が来るまで少しは時間があるはず。」

 

取り乱して足取りもおぼつかない妖夢ちゃんを抱えて小屋へ向かう。

中にいた魔理沙に「終わったら全部話すから今は2人をお願い。」とそれだけ伝えると僕は外に出る。

なぜだろう。頭はこんなにクリアーなのに2対1という明らかに不利な状況にしてしまったんだろう。

だけどなぜか負けないビジョンしか沸いてこなかった。

と、祢々の死体を何時までもそのままにしておくのはまずいと思ったので、血で汚れることも構わず小屋の近くに移動させた。申し訳程度に首は元の場所に、手を組ませて瞼を閉ざしておいた。そのときの祢々の表情は驚きの表情をしていた。しかしそこから苦痛の表情は読み取れなかった。

そして先程祢々の手から拝借した刀を改めて見る。

あのお風呂場のとき感じたあの感覚。嬉しい。と言う感覚がまた感じられる。

そして何の気無しにその刀を鞘から抜く。

その瞬間頭に声が鳴り響く。

 

「やっとお主と話が出来るのぅ。」

 

ハッと周りを見渡すが誰もいない。

 

「すまんな驚かせて。儂は宗茂。お主の魂に眠る老いぼれの魂じゃ。」

「それがどうして今になって…?」

 

思わず疑問を声に出してしまう。

しかしあの男達、遅い。そろそろ来ても良い頃なのではないか?

と考えているとまた声が頭に響く。

 

「その刀じゃよ。その刀に儂の魂の欠片、とでも言うんじゃろうか。それが眠っていての。その欠片がお主の魂に眠る儂を呼び覚ましたのじゃよ。」

「…まぁわかりました。…でなんの用です?」

「冷たいのぅ。まぁいいじゃろう。お主に力添えをしてやろうと思ってな。」

 

力添え。魂の存在なのにそんなことが出来るのだろうか。

 

「出来るんじゃよ。あ、思ったことは儂にも伝わるから口に出さんでも良いぞ。ちなみに力添えというのは、お主が良く使っている”憑依”と言う技。あれを生き物の魂でも出来るようにしてやるぞ。」

 

そんなことが出来るようになるのか。いや、それは嬉しいけれどその対象の魂はどうなる?

 

「一時的に借りるだけじゃよ。解けば戻る。ただ借りてる間はその者は寝てしまうがな。ちなみに4人まで憑依させられるぞ。…まぁその分お主の体力の消費もひどいんじゃがの。」

 

力については分かった。

ですがなんであなたがその力添えを出来るんですか?

 

「儂も能力もちじゃったからじゃよ。その能力のおかげで西国無双とか呼ばれたんじゃ。力添えが出来る理由は分からん。」

 

なるほど。と理屈は理解できませんが分かりました。

今から僕は二つの能力を使える、と言うことか。

 

「そうじゃ。ほれ先程のやつらが来たようじゃぞ。」

 

そういわれて人里のほうへと視線を向ける。

先程の男と、その後ろに随分とのんびりとした足取りでこちらに向かっているカロンと呼ばれた少年が付いてきていた。

 

「よう。またせたな。お別れは済んだか?」

「あぁ。大丈夫だ。」

 

また男はクヒヒッと不気味に笑う。

…その笑い声は精神衛生上良くないな。どうにも腹が立ってくる。

 

「他のやつらは?」

「避難させた。俺一人でやる。」

 

あくまで強い自分を演じるため一人称を変える。

 

「…随分と舐められたもんだな。まぁいいか。カロン。お前は?」

「…OK.…No problem.」

「なんで英語なんだよ…。まぁいいか。んじゃやろうぜ。おっとちなみに俺はジェイドだ。よろしくしなくていいぜ。んでこいつはカロン。」

「お前達に名乗る名前は生憎持ち合わせてないんだ。悪いな。て、言ってもお前らはもう知ってるだろうけどな。」

 

怒りでどうにかしてしまったのだろうか。

勝手に言葉が口から漏れ出してくる。

しかしこれだけ挑発紛いの事をしても怒らないあたり、変わっている犯人だ。

 

「まぁいいか。…It's show time!」

「…ジェイドも英語。…後悔しないでね?」

「お前らは俺が叩っ切る!!」

 

そう言って刀を居合い抜きの要領で構え、僕は踏み出した。




閲覧ありがとうございます。
覚醒ですわぁ~。
といっても力を借りてるだけなので雪茂の能力ではないんですがね。
出来れば暗い雰囲気を早く脱したいところなのですが…。


まぁ次回また宜しくです~。

ちなみに投稿時間がやたら早いですが予約投稿なので早起きして書いてるわけじゃないです。…ってさすがに分かるか。
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