東方絵札録~Card In The Illusion Village~   作:竹馬の猫友

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やばい。本格的に東方の原作キャラ出さないとオリジナル小説みたいになってる…。

雪茂「とか言ってるけど今回も出てこないじゃん」

うp主「ネタバレはいかんですよ」



次回は原作キャラ出します。

では本編どぞー。


第33話 その道化は愚か者と名乗る

「お待たせした」

「い、いえ、全然」

 

 ストレングスは申し訳なさそうにしているが、僕の言葉の通りほんとに全然待っていないのだ。恐らく一分弱ぐらいなのではないだろうか。名前が”The Strengs”なのだ。さっきの動きを見るに脚力、腕力、体力、恐らく力に関係するものならば人間や普通の妖怪などと比べると恐ろしい差になるのだろう。

 そう言う風にストレングスのことについて考察していると不意に先程怪我をした左腕を掴まれる。力加減はまったくといって問題なかったため痛みは無かった。何をするのかと見ていると先程集めてきた草を右手で握り締める。その結果として右手からは緑色の液体が滴る。その液体を僕の傷口へと垂らしていく。少し染みるが別に我慢できないほどではない。少しジンジンする程度だ。「すまない。染みただろうか」というストレングスの言葉に首を横に振って否定する。そして傷口ほぼ全体に液体が行き届いたのか僕の左腕に布を巻きつけた。なぜ濡れているのか聞いたところ途中で勢いあまり水溜りに落としてしまったらしい。ちゃんと湖で洗ったらしいので別に構わないけれども。

 そんなこんなで僕の傷の処置も終わり改めてストレングスと自己紹介をする。適当な岩を見つけそこに腰を掛ける。ストレングスにも座るように行ったのだが「畏れ多い」と言って座らなかった。その結果僕の座る岩の前で肩膝を付き、忠誠を誓う騎士のような座り方をしていた。背中に背負っている大剣は下に降ろしている。

 

「改めまして僕は一応君の主。立花雪茂。よろしく」

「私は”タロットNO.Ⅷ The Strengs”呼び方は何でも構わない。私は主の剣となり、盾となり、馬となることを誓おう」

 

 そう言って僕に頭を下げる。随分と固い人だな、と思いつつ僕は改めて「よろしく」と言った。周りから見ればまるで僕が王様かのような状態で少し気恥ずかしくなったので「そこまで畏まらなくて構わない」と伝えたが「これが私なのだ」と言われてしまいどうしようも出来なかった。でも言葉遣いがその姿とミスマッチしていてなんだかシュールだ。

 

「そういえば君の効果は?」

「申し訳ない説明を忘れていた。私の正位置効果は”不撓不屈(ふこうふくつ)の力”。逆位置効果は”無気力による甘え”だ。詳しく説明すると正位置効果は不撓不屈の名の通り何にも屈しない強靭な力を与える効果。逆位置効果は簡単に言うと相手の戦意をそぎ落とす効果だ。至極簡単な効果だと思うぞ。それとラバースが説明し忘れていたようだが私達アルカナの力は相手の力量によって力が増減する」

「なるほど。了解」

 

 本人も言っていたがかなり単純な効果だ。故に難しいともいえるのだがここではあえて言うまい。ストレングスは恐らく一番多様するカードではなかろうか。弾幕ごっこ以外での話だが。攻めるとき、守るとき、逃げるときそのどれでも使える能力だ。ただし戦闘方法は近距離によるものになってしまうだろう。そう考察しているとストレングスが「自己紹介と効果の説明を終えたから戻る」と言いカードになって姿を消した。

 今回の件で色々分かったことがある。まず一つに大アルカナが自身の意思で姿を現す場合、カードの形態か人の形態かは自由らしい。”らしい”と言ったのはまだ2人…2枚?まぁどちらでもいいけれどそれしか姿を見ていないから断言できないのだ。もしかしたらカードによって出来る出来ないもある可能性がある。

 それとストレングスが補足説明をしてくれた相手の力量による力の増減。単純に考えて相手の力が強ければこちらの効力が薄くなるということだろう。しかし、力が数値で見えない世界でそれを考えながら勝負するというのは中々に難しいものがある。…例の犯人2人組みにはどのぐらい効果があるのだろうか。もし、またどこかで事件を起こしたならば次こそ僕が捕まえる。

 

「とりあえず腹パンだな」

「ひぃっ!」

「へ?」

 

 突如後ろから聞こえてきた声に間抜けな声を上げてしまう。気弱そうな少年、いや青年だろうか、そんな声が後ろから聞こえてきたのだ。そちらを見てみると随分と奇抜な服を着た男性とその傍らに座る真っ白な犬が目に入った。この世界と似つかない服装からして恐らくこの人達も僕の能力から生まれたのだろう。

 

「痛いのは駄目ですってぇぇぇ」

「いや、あなたを殴ると言ったわけじゃないんだけど…」

 

 どうやらこの男性、僕が口にした「腹パン」に過剰に反応してしまったらしい。現に今も僕のほうを見てびくびくしている。その反面犬はお座りをしてじっとしている。…この差はなんなのだろうか。

 

「あ、そうなの?なんだぁーびっくりしちゃうじゃんさー」

 

 AHAHAHAとさながら外国のバラエティーのような笑い方をしながら僕の肩を叩く。そのピエロのような奇抜な格好とその言動が見事に胡散臭さを醸し出している。苦手だ。と心のどこかで感じた。だが、もし自分の能力から生まれたのならせめて言葉を交わしておく必要があるだろう。

 

「えっと、一つ質問なんですけど、あなたは僕の能力の一部であってますか?」

「お?やっぱり気付いちゃう?気付いちゃう感じですか?………だーいせーいかーい!」

 

 と、男がどこからか取り出したクラッカーをパンッと鳴らす。…その言葉遣いというか喋り方はどうにかならないのだろうか。どこかイラッときてしまう。

 

「じゃ、私の自己紹介をば。”タロットNO.0 The Fool”と申します。愚者と書いてThe Foolでございます。どうぞフールとお呼びください」

 

 と言ってくるりと一回転。その後に綺麗なお辞儀を見せてくれたと思ったらこちらに手を差し出してきた。握手かと思い手を差し出してみるとフールの手からポポンと2輪の赤い花が出現した。言動が完全に道化師(クラウン)なんですが、という突っ込みは無粋だろうか。そう思いつつ花を貰おうとするとその手を背中のほうへと移動させる。その結果僕の手は空を切ることになり、フールのほうを見るとにっこりと実に人当たりのいい笑顔で笑う。その瞬間フールが後ろに回した手を前に持ってくる。その手に握られていたのは2輪の赤い花ではなく100輪は超えるであろう花束だった。その光景に圧倒されていると「おぉっと大切なことを忘れていました」とフールが言ったかと思うと花束が一瞬にして花びらを散らして消える。

 

「何を忘れていたんですか?」

「いえ、ただ私の効果について言っていなかったと思い出しまして」

 

 あぁなるほど。と心の中で納得する。フールの手品に圧倒されていて完全に忘れていた。フールのやっていることはTVでよく見るマジシャンの手品のようなのだが、フールがやるとなにやら引き込まれるものがある。やはり愚者というより道化といったほうが正しいような…。

 そう考えているとフールが説明を始めた。

 

「私の効果は珍しくてですね、正位置、逆位置共に二つ効果があるのですよ。まず、正位置効果の一つ目は”無邪気な自由”。これはゲームで言うところのデバフ効果を受けないというものです。例に漏れずこの効果は相手の力量により変化します。もう一つは”天真爛漫な発想力”。まぁ簡単に言いますと頭の回転が速くなります。かなり。代償として楽観主義の考え方に近しくなります。まぁあまり影響は無いでしょう。多分。では続きまして逆位置効果です、といいたいところですが、メモ等よろしいでしょうか?と言っても気にせず続けますけど。」

 

 じゃあ聞くなよといいたくなったがその言葉を飲み込む。こんなところで関係を悪くしたくないのだ。といってもそんな言葉でフールが怒るとは到底思えないけれど。

 この短時間で分かったのはフールは一言で言うと変わり者だ。愚者の癖に道化を振る舞い、そのくせ僕への忠誠は感じられる。それが先程の説明の口調から感じられる。自分の効果をきちんと知ってもらおうとしたのだろう。まぁ僕の予想ではあるが。

 

「まず一つ目の逆位置効果は、”我侭な落ちこぼれ”。簡単です。相手を幼児退行させます。」

「…ふーん。え、まってそれ強くない?」

 

 正位置効果は存外普通というか地味だったものに対して逆位置効果がひど過ぎる。チートだ。そういわれても仕方が無いくらい強いだろう。なにせ幼児退行だ。そうなってしまったら勝負ではない。一方的にこちらから攻撃出来るであろう。それか相手が勝負を投げてどこかへ行ってしまうか。そんな強い効果なのだからデメリットがあっても釣り合うか分からない。と色々言おうとしたのだがフールの言葉によって遮られる。

 

「もう一つ私の能力の説明をするのを忘れていました。私の能力はランダム発動です。”我侭な落ちこぼれ”は私の効果の中、大アルカナの中でも上位の能力です。まぁ上には上がいるんですけどね。そのためのランダム発動なのですが当たる確立が極端に低くなっております。そのため狙って使うことが出来ないとだけ付け加えておきます」

 

 なるほど。と、少しは納得できた。ただ、さっきのフールの言葉。大アルカナの中でも上位。他にもっと強い効果を持っているものがいるらしい言葉回しに少し怖くなってきた自分がいた。そんな強い効果、僕に使いこなせるのだろうか。そんな不安が頭を過ぎる。しかしパンッというクラッカーの音でその考えはかき消される。

 

「はいはい。暗い顔をしての考え事はBADですよ。もう一つの効果の説明しますね。”愚者への嫌悪”。これだけ例外でして常時発動です。どの効果を使っても絶対に付随してきます。内容は周りをイライラさせます。なんででしょうね?HAHAHAHA」

 

 それだよ。と突っ込みたくなるが押さえる。なるほど、さっきから感じる謎のイライラはその効果の所為か。…ただ単純にフールの言動に対してイラついてるって言うのも絶対含まれているだろうけど。癖はあるし効果の強弱の差が大きすぎて使いずらそうなイメージを受ける。まぁ状況判断して使わなければいけないだろう。

 

「あ、ちなみにこの犬の名前はタマって言います」

「わ゛んっ!!!」

「ごめんって…すみません!ウソです。本当の名前はミケで、いやーーーーやめて噛まないで!ただの冗談じゃないですか!すみませんって!ほら謝りますから!ほら土下座です!ジャパニーズDOGEZAで、ぎゃああああああ!そ、そこ!喉は駄目ですって!!さすがにカードとはいえ痛いんですって!!てかあなたもフールの一部でしょう!?ぎゃぁああああぁぁああ!」

 

 冗談を言ったら犬に全力でしばかれるフール。もしかしたら犬もイライラしていたのではと思える。いいぞもっとやれ。僕のその気持ちが伝わったのか犬は噛むことをしばらく止めなかった。

 一頻り噛み終わった後の満足そうなあの犬の顔は一生忘れまい。ちなみにフールは「…こんな僕ですが宜しくお願いします」とさっきとはまったく違うテンションで一言僕に言うと消えていった。




愚者さん。マジ道化。
この小説書いてて最近「戦国と遊戯王の要素いらなかったのでは」とか軽く後悔しています。まぁ今更なんですけどね!
章でも変えれば何とかなるか…?
まぁ処女作だししょうがないね!
先生の次回作にごk(ry
いや、まだ終わらないよ?

と言うわけでちょっとテンションの高めのあとがきでした。
ではまた次回宜しくですー。
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