東方絵札録~Card In The Illusion Village~   作:竹馬の猫友

34 / 39
たいっっっっへん遅くなりました!
正直に理由を話しますとイラスト描いたり、シャドーボックスというものを作ったり、シャドーボックスを作ったり、シャドボを作ったりしてました。
はい。シャドボ作りに嵌りました。
ただ単にそれだけです。はい。特に体調とか崩してないです。仕事は忙しいですけど。
こんど東方のシャドボとかも作ってみようと思います。
ごめんなさい小説も書きます。



第34話 人里へ

 先程大ムカデから逃げるときに出来た傷がまだ痛む中、僕は森を進む。先程みたいに妖怪に襲われたらどうしよう。と考えたが立ち止まっているままでは何も進まないため、少し休んだ後に歩みを進めた。

 鬱蒼とした森の中を歩いているとどうも周りの音に敏感になってしまう。たとえそれが小動物の発した音だったとしてもそちらに過敏に反応し振り向いてしまう。木々が生い茂っている為に空から日は差し込むことは少ない。まったく差し込まないというわけではないのだが昼間だと言うのに薄暗いほどだ。だが、次第に木々が少なくなっていき、目の前に人里が見え始めた。

 歩き始めてから30分ぐらいだろうか。やっとの思いで見つけた村に歩みを向ける。恐らく村の入り口と思われる場所には体つきのいい男が2人立っている。恐らく門番だろう。その2人のほうへと向かっていく。

 

「すみません。ちょっとよろしいでしょうか」

 

 そう声を掛けると右の男が反応し少しこちらに歩み寄ってくる。

 

「どうした。旅人か?…と、怪我をしておるではないか。少し待っておれ」

 

 そう言ったかと思うと門番の1人がもう片方の門番へ目配せをする。もう一人の門番が首を縦に振ったかと思うと先程の門番が駆け足で里の中へ行ってしまった。ほとんど会話もせずに勝手に話が進んでいるので少し不安になる。

 そう思っていると左の門番が声を掛けてくる。

 

「ほら、こっちに来て座ってるといい。直に来るだろうが少しでも休んでいたほうが体にも良いだろう」

「ありがとうございます」

 

 突如来たのにも関わらず優しくしてくれることに驚きつつ呼ばれた門番の方へと向かう。そこには小さな切り株があった。恐らくこれを腰掛として使っているのだろう。なのでお言葉に甘えて座らせてもらう。

 切り株は適度な高さで切られており座り心地がいい。少し硬いが。と、座ったところで自己紹介をすることにする。

 

「…休ませて頂きありがとうございます。僕は立花雪茂と言います。えっと…ただの旅人です」

 

 旅人と言ったのは今の僕の置かれている状況が少し複雑な為に適当に言った言葉だ。まぁ強ち間違ってはいないのだが。まさか、自分の知り合いを殺され犯人にトラウマを植え付けられた挙句見逃され、そいつらを倒す為に強くなるために修行中なんて言えない。………長いな。僕の経緯。いきなり聞いても内容が入ってこないのではないだろうか。

 と、事件のことを思い出し若干落ち込みかけていると残った門番が少し明るめの口調で話しかけてきた。

 

「おう。俺は雪斎(せっさい)。見ての通り門番をやっている。旅人と言っていたが随分軽装なのではないか?…まぁ細かいことは詮索せんが」

「武器などは逃げる途中で投げてしまったので無いのですよ。特に深い理由はありません。…でもどうして僕みたいなよそ者に優しくしてくれるのですか?」

 

 嘘をつく必要は無いのだが流れに身を任せ武器などは投げ捨てたということにした。正確に言うと白玉楼に祢々ちゃんの刀を忘れてきてしまっただけなんだけど。取りに戻ろうと思っても紫さんのスキマで移動してきてしまった為に戻りようが無いのだ。…別に恥ずかしかったからごまかしたわけじゃないし。

 もちろん僕の嘘に気付くことは無く雪斎さんは先程と変わらぬ声で説明し始めた。

 

「そうだったのか。まぁ武器はいくらでも代わりが効くから大丈夫か。あと、俺らが警戒しないのは能力でお前を見たからだ。俺は能力者でなぁ、対象の人物や動物を見ると人間か妖怪か分かるのさ。だからこうして休ませたり、康友…さっきの門番な。あいつに里の警備隊のリーダーへ報告させに行かせたのさ。」

「能力…ですか」

「あぁ。”妖怪かどうか見抜く程度の能力”っていう能力だ。この里の警護には打ってつけの能力だわな」

 

 なるほど。さっきもう一人の門番とアイコンタクトをしていたのはそう言う意味があったのか。しかし、能力にも色々あるんだな。この人の能力は完全に戦闘向きじゃない。僕の能力が戦闘に使えるもので助かった。

 お互いに自己紹介済ませ、世間話をしていると東條さんが「おっ」という声を上げ里のほうへと顔を向ける。僕も釣られてそちらのほうへと視線を運ぶ。そこには先程の康友と呼ばれた門番の人と、青い服を着た髪の長い女性が歩いてきていた。

 

「この者です。慧音さん」

「なるほど…確かに妖力は感じられないな」

 

 髪の長い女性、慧音と呼ばれた女性は僕のほうを落ち着いた様子で一瞥すると腕の怪我に気付いたらしくこちらに駆け寄ってくる。

 

「少年!怪我をしてるではないか!大丈夫か!?痛みは?出血は?誰にやられた?この怪我の処置は自分でやったのか?」

「え、えっと…」

 

 えー…冷静な人だと思っていたけど一瞬でそのイメージが崩れ去った。慧音さんに肩を掴まれガタガタと体を揺さぶられながら慧音さんのイメージを頭の中で変える。

 

「慧音さん。その状態だと質問しても答えが返ってこないですよ」

 

 と、雪斎さんが見かねて止めるよう促す。心の中で「ナイス!雪斎さん!」と言いながらサムズアップをする。その言葉に慧音さんがハッとし僕の肩から手を退ける。

 

「す、すまない。つい怪我を見て心配になってしまって…」

「大丈夫ですよ。痛みもあまり酷くは無いですし、知り合いに処置してもらったので大丈夫です。ちなみにこの怪我の張本人はでっかいムカデみたいな妖怪でしたけど、それも知り合いが撃退してくれたので大丈夫だと思います

 

それとなく僕の能力については知り合いとして説明しておくことにした。…そのほうがややこしくならなくてすみそうだし。

 

「知り合い…か。少年は今一人のようだが……そうかお気の毒に…」

「へ?」

 

どうやら慧音さんは勘違いをしているらしい。と言っても一人で森から抜けてきたというのを考えればそう言う風に考えてもおかしくは無いか。

 

「あー、いえ、その知り合いはですね…」

「私が直接説明したほうが早いのではないだろうか。主よ」

「…っ!?」

 

呼んでもいないのに絶妙なタイミングで出てくるストレングス。いきなり僕の後ろに現れるものだから慧音さんがびっくりしてバックステップを取る。雪斎さんは目を見開き驚き、康友さん…だったか。もう一人のほうは何がなにやらという様子で不思議そうにストレングスのほうを見ている。

 

「少年!離れろ!貴様!今までどこに隠れていた!?…気配を感じなかったことを考えるとかなり強い妖怪か…」

「いえ、ちょっとまっ」

「ちょっと待ってください慧音さん」

 

慧音さんが完全に敵意をストレングスに向け戦闘体勢を取る。今にも攻撃しそうな状態だったので僕が止めさせようと声を掛けようとすると、雪斎さんが僕の言葉を遮って慧音さんに止めるよう話しかける。

 

「いきなり後ろから出てきたんだ!怪しすぎる!」

「私の能力でこの方を見てみたんです。まず最初にこの方は妖怪ではありません。何よりこの方には神力が宿っています。つまり…」

「まさか…神…?」

「え、そうなの?ストレングス」

「さぁ?私には分かりかねます」

「知り合いだったのか!」

 

ナイス突っ込みです、慧音さん。とは言わない。と、知り合いだと分かってしまったのに気付く。果たして話してよいものなのだろうか。まぁ助けてくれた(休憩しただけだけど)恩もあるし、この3人には話しておいても良いだろう。

 

「ところで主よ。どこかで飯を取らぬか?」

 

ごめんストレングス。ちょっと引っ込んでて。

 

意外と無頓着なストレングスに頭が痛くなるのを覚える僕だった。




閲覧ありがとうございます。
里の登場人物ですがまぁ戦国武将から取ってます。
あ、ちなみにシャドボ見たいって方はぜひツイッターをば。たぶん”竹馬の竹猫”で検索すれば出ると思います。(露骨な宣伝)

次回の更新できるだけ早めにがんばりますー。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。