東方絵札録~Card In The Illusion Village~ 作:竹馬の猫友
あ、土日はまた相変わらずシャドーボックス作ってました。
そのうち東方のカードでも作ってみたいなと思いつつヴァンガードのシャドボ作ってました。
本編どぞー
「あぁ、でも一つだけ条件があります」
「条件?いいぞ。受け入れられるものなら喜んで受けよう」
「基本的に外出等自由にしていただきたいのです。それにもしかしたらこの里に留まることができなくなる日が来るかもかもしれません。それだけです」
慧音さんは「なんだそのぐらいか」と言って喜んで受け入れてくれた。それから話を聞いてみると僕は慧音さんの代理のようなものとして扱うらしい。まだ会って1日も経っていないのに僕に任せて良いのか。と聞いたら、「雪茂は絶対に裏切ったり、こちらに害を与えることは無いと信じている」と、妙に強い信頼を得ていた。なぜかは分からないがそこまで信頼されているのならそれに答えなければいけないだろう。
そうして僕の里での生活は始まった。
普段は里の中をパトロールもとい、散歩をし、気が向けば森の中へ向かい能力の修行をしよう。と簡易的な予定を組む。ちなみに家は慧音さんの家の近くに一軒空き家があるらしいのでそちらを使わせてもらうことになった。少し小さいが僕一人だけ使うのであれば全然問題のない大きさだ。仮にも里の守護をやっていると言うことで少ないながらも慧音さんからお給金が出るらしい。…ボランティアのつもりだったのだけれどくれると言うのなら貰っておく。
と、その他にも聞きたいことがあったので聞こうと思ったのだが、慧音さんは学校があるらしくそちらへと向かっていった。やることがなくなってしまったのでパトロールをしようかと思ったのだがそれ以前に自身の能力についてもっと知っておいたほうが良いだろう。と思い先程説明されたこれからの自身の住まいに移動する。
中はしばらく使われていなかったのか少しほこりっぽかった為掃除をし、ある程度綺麗に整える。家具などはあとで揃えるとしよう。
掃除をしてから僕のやったことはまず今までに僕の前にでた、もしくは言葉を交わしたタロットカードの整理だった。申し訳程度に持ってきていた鞄の中からノートとシャーペンを出し、書き連ねていく。
今までに出てきたのは、道化師みたいなNO.0”The Fool”、一番最初に会ったNO.Ⅵ”The Lovers”、姿は見ていないけどNO.Ⅶ”The Chariot”、なんだかんだで助けられているNO.Ⅷ”The Strength”。
「まだ4枚…意外と全員と分かり合える日が来るのは長そうだ」
「そうですね。しかしよく考えるとこの約二日の間に4人と会えていると考えれば早いほうなのではないでしょうか?」
「そうかもしれ、な、い…ってあなたは!?」
独り言を呟くとそれに返事をしてくる女性の声。思わず気にせずスルーするところだった。僕の左のほうからその声は聞こえてきたのでそちらに目を向けるとそこには所謂金髪縦ロールの身分の高そうな女性がいた。もう慣れてきているのか驚きはしない。おおよそ僕の能力の一つだろう。雰囲気はまるで女王。かといってそこまで威圧的ではない。凛とそこに座りこちらを見ている。女性の顔は端正な顔立ちをしており翡翠色の瞳に吸い込まれそうな感覚を覚える。
「……人。ご…人。…ご主人?」
「あ、すみません。少しボーっとしてました。何の話でしたっけ?」
ご主人と言われているが気にしないで置こう。彼女らの僕の呼び方は別になんでも構わないことにする。あまりにもひどい場合はさすがに直してもらわなければいけないが。まぁでもそこまでひどい呼び方をする人はいないだろう。…フラグかな?
と、またボーっとしていたらしく目の前の女性に「ご主人!」と少し強めに言われ姿勢を正す。
「いいですか?私はNO.Ⅲ”The Empress”、女帝の名を冠するタロットでございます。あくまでタロットカードでの身分ですのでどうぞ気軽に接してください。まくし立てるようで申し訳ないのですが、私の正位置能力は情熱的な包容力。効果は対象を決め、その対象を何の力にも干渉されない障壁で守る能力です。簡単ですね。ただし、対象に選択できるものは生物でなくてはならず、尚且つ5人、または5匹までが限度となります。あと、守る対象に対する思いの強さで障壁の強度が上下します。ですので例えば5人守る場合、一人でも嫌いや、苦手と言った感情をもつ人物がいたならば強度は著しく下がります。そこらへんの弱小妖怪でも簡単に敗れるでしょう。まぁ何にも干渉されない障壁なのでそのぐらいのデメリットは無いと困りますね」
と、女帝は説明するが、実際この能力はかなり有効だろう。効果範囲などは分からないが何にも干渉されない障壁、これはかなり有用だと思う。まぁ逆位置能力にもよるけれど。逆位置能力まで有用となれば女帝とストレングスの二つの能力があれば大抵何とかなりそうだ。
「さて、もう一つの逆位置能力は、感情的な嫉妬。これは相手によっては少し危険な能力になってしまいます。呼んで字のごとく相手はご主人に対して嫉妬心を無意識に抱きます。ここまでなら良いのですがその嫉妬の大きさによって相手の力が増減します。つまり、相手が嫉妬すれば嫉妬するほど強くなります。ただ、無意識に発動しているので相手はその嫉妬心をコントロールすることが出来ません。つまり、意図的に嫉妬することが出来ないので力の増減は一定を保つはずです」
「なるほどね。戦車といい、少し癖のある能力だね」
まぁ正位置の能力が十分強いから何とかなりそうだけど。…まてよ、今思い出したけどラバースって能力の説明してなくないか?正位置と逆位置の能力名言っただけだったような…。今度聞いてみよう。と、考えていると女帝から願っても無い言葉が投げかけられた。
「そういえば、能力を使う目的で無ければ力の量を極限まで減らして多数のカードを呼べますがやってみますか?」
「お、複数出せるのなら是非に」
「了解しました」と言って女帝は目を閉じる。瞬間先程まで抜けていたような僕の力が少し戻ってくるのを感じた。恐らく女帝の力のほとんどが帰ってきたのだろう。そして女帝は目を開け「0からⅨまでお願いします」と言ったかと思うと狭い部屋に僕を含めて11人。人が終結した。そのうち10人は僕の能力だけど。
「こ、こうやって10人集まるとなんかすごいね。始めましての人も多いし、なんか緊張するな」
「そう緊張するでな「私まだ寝てたかったん「主とは初対面じ「HAHAHAすごいね!この人の「こんな老いぼれがまだ力になれるとはのう」」」」」
「あんたら!一人一人話しなさいな!」
と、見慣れない女性が声を出したかと思うと途端に静かになる。今まで騒がしかった室内が落ち着きを取り戻す。僕がその光景に呆けていると「自己紹介がまだの方、NO.の低い順から自己紹介を」と女帝が自己紹介を促す。
確かに能力による疲れは出なかったが、別の疲れが雪茂を襲ったのは言うまでもあるまい。そしてその自己紹介が終わるのは約2時間後のことだった。雪茂はその事をまだ知らない。
閲覧ありがとうございました。
と言うわけで雪茂の里での暮らしの始まりです。
ついでにラバースが能力について説明してましたが、あれが全てではないです。
しっかり者の女帝さんが補足説明をしてくださります。
ありがたくお聞きしておきましょう(次回)。
ではまた次回も宜しくです。