東方絵札録~Card In The Illusion Village~ 作:竹馬の猫友
魔理沙「だな。」
うp主「あ、今回で結構動くよ。」
雪茂、魔理沙「「それここで言う!?」」
うp主「それより良く考えてみてくれよ。まだ雪茂幻想入りして一日経ってないんだぜ?」
雪茂、魔理沙「「お前が執筆するの遅いからだ!!」」
うp主「す、すまん。」
本編どぞー。
いい匂いがする…。
霊夢が帰ってきてご飯作ってるのかな。
二度寝をしてまだ完全に覚醒しきってない頭に鞭をうって動かし体を起こそうとする。
「痛っ!?」
上半身を起こそうとすると全身に痛みが走った。
なんというか激しい運動をした後の翌日みたいな痛みだ。
「ってそれ筋肉痛じゃん…。」
自分に突っ込みを入れる。
と、その痛みから先ほどの勝負を思い出す。
最後辺りになんかぶっといレーザーみたいなのが迫ってきて、無我夢中で謙信を憑依させてまではいいんだけど、どうもそこからの記憶が曖昧だ。とりあえず疲れたというのは覚えている。
ふと戦国大戦の謙信のカードを思い出してみる。
SR上杉謙信(うえすぎけんしん) 1530~1578
武力12 統率7 コスト4
越後の大名。幾度となく信玄と名勝負を繰り広げた。
「毘」の軍旗を翻し戦場を駆け、軍神と畏れられた。
計略…『毘天の化身』・・・武力と移動速度が大幅に上がり、兵力が回復する。
戦国大戦の数少ない4コストカード。デッキのコスト制限が9の為その大半を占める為デッキの作成が難しい。
が、大半を占めるだけのことはあり、そのカードの戦場での制圧力はとても高い。
それ相応の力をそのカードは持っている。
あ、もしかして疲れた原因ってコストが重かった所為か?
遊戯王のモンスターを召喚したときは一時的に体力を外に出すようなイメージだが、今回は違うみたいだ。
直接自分の体力を使い戦う。それが憑依のようだ。
そうなるとやっぱり身体を鍛えないと駄目だな。
たとえ憑依させても僕の素の体力、戦闘能力が低ければレベルが高い相手と戦えないだろう。
今回は練習だったから良いものの、本当に異変とやらを解決する手伝いをするとなると今のままでは些か心配がある。
と考えているとふと辺りが暗いことに気付く。
「あれ?そういえば今何時?って時計無いな。」
部屋の中を見回してみるが時計は無い。
雪茂が外に目を向けるともうすでに日は落ち茜色の空が広がっていた。
感覚的には5時とか6時ぐらいだろうか。
「ちょっと寝すぎちゃったかな。」
まだ僕たちが戦っていたときは太陽がほぼ上にあった気がする。
それほど寝ていたのだがまだ身体が若干だるい。
このまま寝ていたい。
ぐぅ~
しかし、そうは許さないと腹の虫が鳴く。
寝ていたいのは山々だがここは腹の虫に従うほうが良いだろう。
食べなければ体力も付かなければ身体に悪いだろう。
とは言ってもいかんせん身体が痛い。
しかしこれも一つの鍛錬と自分に言い聞かせ身体を起こす。
下手に辛そうな顔をしていると魔理沙や霊夢にまた心配を掛けてしまうだろう。
あくまで表面上は笑顔でいよう。
となにやら大それたことを言ってるような感じに聞こえるがあくまでただの筋肉痛である。
「よし。とりあえず挨拶してこよ。」
布団から出て、匂いのする方へ向かう。
台所へは行ったことは無かったが簡単に見つけることが出来た。
と、そこには霊夢ではなく魔理沙が料理をしていた。
「おはよ。いやこんばんはかな?」
「お、やっと目が覚めたか。」
料理をしているためこちらを向かず声だけ返してくる。
「うん。そういえば倒れた僕を看ていてくれたよね。ありがと。」
「べ、別に大したことはしてないんだぜ。」
ちらりと見える横顔が少し赤かったような気がするが気のせいだろう。
火を使ってるし熱いのだろう。
「ほ、ほら、そろそろ出来るぞ。居間で待っててくれ。」
「うん。了解。」
魔理沙に言われたとおりに居間へ向かい卓袱台を前にして座る。
しかし身体が痛い。
で、それよりも霊夢の姿が見えない。
まだ異変解決できてないのかな?だが朝に出て日が暮れても帰ってこないというのは遅くないのだろうか。
あとで魔理沙に聞いてみることにしよう。
それから5分ほどしてから鍋を持った魔理沙がきて鍋を卓袱台に置き、僕の対面に座った。
「今日はきのこ鍋だぜ。ちょっと多過ぎたかもな。」
「おぉ~おいし…そ…う?え?」
感嘆の声が不安の声に変わる。
何せ見た目が明らかに危険そうなきのこが鍋の中に入っているからだ。
「ん?どうした?食べようぜ。」
「ごめん魔理沙。ちなみに毒とかは大丈夫?」
「それに関しては大丈夫だぜ。見た目はあれだけど結構おいしいんだ。」
「ならよかった。」
ほっと胸を撫で下ろす。
あまり食欲の沸く色ではないけど食べてみよう。
魔理沙が鍋と一緒に持ってきた箸できのこを一つつまむ。
~少年少女食事中~
たしかに味はおいしかった。
ただあの紫色で赤い縞々の入ったきのこは見た目的にもう食べたくない。
もう一度言う。味はおいしかった。
「おいしかった。ご馳走様。魔理沙。」
「どういたしましてだぜ。」
と、魔理沙が片付けに入ろうと鍋を持とうとする。
しかしさすがに作ってもらって看病までしてもらったのに何もしないというのはどうももやもやする。
「ちょっと待って魔理沙。僕が片付けるよ。」
「別にこのくらい大丈夫だぜ。さっきまで倒れてたんだ。ゆっくりしとけって。」
「う、うん。」
少しもやもやするがここは優しさに甘えておこう。
明日何かお礼をしよう。
少しすると魔理沙が戻ってきて僕の対面に座った。
先ほどから姿が見えない霊夢のことを聞かなければ。
「そういえば霊夢はまだ帰ってきてないの?」
「まだ帰ってないぜ。というか帰ってたら私も自分の家に帰るんだぜ。」
「そりゃそうだね。」
と少し会話をしていると魔理沙がちょっとだけ席を外すと言って立ち上がった。
どこへ行くのか聞こうとしたのだが、「おぉっとそれを聞くのは野暮ってもんだぜ。」と江戸っ子かよ!と突っ込みを入れたくなる言葉を残して行ってしまった。
ってことはまだ異変は解決していないらしい。
それか危険な目に遭っているとか。
…あまり深く考えても仕方ないか。
たぶん霊夢が遅いのは前者の方だろう。
きっともう少しすれば帰ってく…。
パサリ。
いきなり目の前の卓袱台に紙が落ちてきた。
「へ?」
突然のことだったので間抜けな声を上げてしまう。
見たところ普通の封筒のようだが、ここは非常識が常識の幻想郷。
この封筒も普通ではない可能性がある。
とりあえず先ほど席を外した魔理沙を待とう。
目の前の封筒とにらめっこをしてから約二分。
魔理沙が帰ってきた。
「おかえり。」
「ただいまだぜ。それよりその机の上の紙袋は何だ?」
魔理沙は対面に座って聞いてくる。
というか紙袋って…。あ、そうか。
たぶんこっちじゃ封筒なんて使わないのだろう。
だから存在を知らないのか。
と一人で納得する。
「いや、それがさっきいきなり目の前に現れてまだ中身は確認してないんだ。」
「ふーん。そうか。んじゃ空けてみようぜ!」
魔理沙は言うよりも早く卓袱台の上の封筒を取ると開封した。
なにか面白いものが入ってるのではないかと思ったのだろうか。
ちょっとテンションが高い。
なにかしら仕込んでるんじゃないかと思ったがそれは杞憂に終わったようだ。
中身はただの手紙だった。
そもそも封筒だったら入ってるものは大体手紙だろう。
「なんだただの手紙なんだぜ。雪茂読んでみたらどうだ?」
と、先ほどまでのテンションが目に見えて下がった魔理沙は、興味がなさそうに僕に手紙を渡してきた。
「了解。」
魔理沙から手紙を受け取る。そして魔理沙は机に突っ伏した。
「つまらないんだぜー。」とか言ってるけど気にせずに几帳面に三つ折りにされた手紙を開く。
そこには、
拝啓 立花雪茂殿 霧雨魔理沙殿
時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
あ、堅苦しいのやめるわ。
んでいきなりなんだけど、異変?とか言うのを起こしたんだわ。
したら霊夢とかいう紅白の巫女さんが来てあんたを退治するとか言うから、
ちょっとだけ痛い目見てもらって今こっちで監禁してる。
助けたかったら来いよ。ただ来ていいのは人間だけだ。
だからこの手紙は秘密だ。他のやつらに話してみろ。
巫女を殺すぞ?
殺されたくなければ、俺らで殺し合おうぜ?
日時は3日後の昼頃。
場所は人里から少しはなれた森の中だ。
近くまでくりゃわかる。
それじゃあ楽しみにしてるぜ?
P.S.あ、おまけ付けたから見とけ。
見ていて気分の悪くなる手紙だった。
というか語学力が無いのかこの犯人は。
あとおまけを付けたと書いてあった。
あまり良い予感がしないが、封筒の中を見てみる。
と中には、さっきは気付かなかった写真が一枚入っていた。
そこには、手足を縛られ猿轡をさせられ横たわる霊夢の姿があった。
それだけだったらまだ良かったかもしれない。
――霊夢は血まみれだった。
身体のそこら中に切り傷が見て取れる。
たぶん出血の原因がそれだろう。
あと目はうつろでどこを見ているか分からない。
そして涙の跡なのか鼻水の跡なのか良く分からないほど顔を汚していた。
一瞬見ると死んでしまっているのではないかと錯覚してしまうほどに霊夢はやられていた。
「ッッッ!?」
吐き気なのかよく分からないものがこみ上げてきた。
咄嗟に手で口を押さえる。
手が震える。恐怖なのか、怒りなのか、悲しみなのか。
自分でよく分からなくなる。
途中で魔理沙がそんな僕の状態に気付き背中を擦ってくれる。
だんだん落ち着いてくる。
この写真は魔理沙には見せないほうがいいだろう。
座布団の下に隠した。
「とりあえず落ち着いたか?」
「…うん。ありがとう。」
心配そうな顔で魔理沙は俯いている僕の顔を覗き込んでくる。
精神的にはだいぶ参っているが何時までもそうしていられない。
少し息を整えてから魔理沙に手紙の内容を簡単に伝えた。
「てかこのふざけた手紙の差出人誰なんだぜ?」
「それが分からないんだ。手紙にも外の袋にも名前が書いてないし。」
「そうなのか。」
そう。外の封筒も手紙にも名前が書いていない。
だから知っている人物かどうかすら分からない。
といっても僕はまだ来て間もないからどの道分からないんだけどさ。
「あ、そういえば。異変を起こしたって書いてあったけどその異変ってどんなの?」
「あー、えーっとな人里の人間がみんなして引きこもっちまったんだ。」
引きこもる?それだけなのか。
たしかに一斉に引きこもるというのは変な話だが、妖怪に襲われて恐怖で外に出ないという可能性もある。と思う。
先ほどの心の乱れが嘘のように頭が回る。
それは霊夢を助けたいが一心が故に雪茂をそうさせているのだろう。
「と、まぁそれだけじゃなくてだな。村人全員が「怖い。食われる。」って口にしてるんだと。」
「なるほど。」
とは言ったもののそれだけの情報だとよく分からない。
…3日後か…。
さすがに身体を鍛えるのには厳しい期間だな。
「…どうするかな。」
「なにがだ?」
「いや、残り2日で何が出来るかなと思ってね。」
「う~ん。」と唸る魔理沙。
僕はもっと自分の能力について調べよう。
相手は殺し合おうと言っている。先ほどの弾幕ごっこなんて生易しいものじゃないだろう。
とりあえず明日は能力について考えるのと、練習。
明後日は身体を休めて魔理沙とよく話そう。
「とりあえず風呂に入るか。身体を暖めてリラックスすればいい案も浮かぶだろう。」
「…うん。そうだね。」
「んじゃ沸かしてくるぜ。」
タタタッと外に出て行く魔理沙。
そうか、現代じゃないからボタン一つでって言うわけにはいかないのか。
また魔理沙には面倒をかけちゃったな。
だが、霊夢が酷い目に遭っているのに自分たちはこれでいいのかと少し自己嫌悪してしまう。
だが魔理沙の言うことにも一理あると思う。
しかし、それよりも違う不安が頭の中を埋める。
「(名前も素性も分からない。そんな得体の知れないものに、果たして自分や魔理沙が太刀打ちできるのだろうか?)」
玉砕覚悟で今から突撃して奇襲を掛けたほうがいいんじゃないのか?
……いや、それは駄目だ。まず具体的な場所が分からない。
突撃して相手を倒せず逆鱗に触れて霊夢を殺される。そんなオチは絶対駄目だ。
霊夢が心配だからといってあまり焦ってもいい結果は出ないだろう。
「はぁ…。」
霊夢も魔理沙もいない部屋で雪茂はため息を吐く。
決戦まであと―――3日
閲覧ありがとうございます。
秋の山 緑の中に 赤く映え
瞳に映る 椛の葉かな
あ、三連休なんとなく姉と短歌作ってました。
上手じゃないんですけどね。
というわけで(どういうわけだろう)話が動きましたね。
出来るだけ早めに更新します!(何時とは言わない)
次も宜しくお願いします。