のんびり艦これ   作:海原翻車魚

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とりあえず、20回くらい書き直さなきゃ行けなかったんでのんびりを書きながら鬼門をクリアするとこまで持っていきます!どうぞ!


壁と空と別の壁

 僕は泣いていた。

 目の端からつぅと涙が走る。

 目頭を押さえても止めどなく溢れ出る。

 目頭がどんどん熱くなっていく。

 咽びながらも手を動かさなきゃいけないことに愕然もしていられないのが堪らなく悔しい。

「司令官」

「………」

「提督ゥ………」

「………」

「……司令」

『まだ(デースかー)?!』

 叢雲、金剛と弥生が急かす。

 そんなことを言われても困る。

 目から流れるこれが止まらないことには急ぐことも敵わない。

「司令官、作戦命令を」

「ちょっと待って響」

「電の本気を見るのです!」シャキン!

「電ちゃんは大人しく座ってて」

「はい、なのです。」しゅん…

「もっと私に頼っても良いのよ?」

「雷ちゃんも座ってて。当番僕だから。」

 さっきから玉ねぎを切るところから仕込みが終わってない。

 

 

 

 目を醒ますとバイブ音が聞こえた。

 枕元の携帯に手を伸ばすと、表示には5時の時刻と《ソラ》と表示された着信の画面あった。

先日の《嘉島》と同じで高校時代の友人。クラス内での主に話していたのが彼らだから電話番号が少ないのはしょうがない。

 

[受話]のアイコンをタップすると、久々に聞いた声。

 

「よー!」

「ん」

「テンション低いぞ!張り切ってこうぜ!」

「止めろ、何時だと思ってる」

「そっちは知らない」キリッ

「切っていい?」

「まてまて、お前も着任したんだろ?」

「面倒だから切っていい?」

「分かった、手短に言うから」

「ん」

「嫁艦は決めとけ?」

 

《よめ》?《ヨメ》?《夜目》?《嫁》?

 

「ケッコン相手決めておくと戦略にも幅が出るぞ」

「……」

 

ブチィ!

 

ツー、ツー、ツー……

 

 

朝からテンションMAXの人に置き去りにされてポカンとなった。

 

「ふぅ」

 

少し長く息を吐いて、軍服に着替える。まだ、変に柔らかいところがあって少し不快に感じる。

日めくりのカレンダーをめくると、今日の当番は僕らしい。どうしよう……

 

 

 

「鳳翔さん、執務室に」

《はい。》 

 

マイクを鳳翔さんの部屋に切り替えて放送。

 

 

コンコン

 

「失礼します。」

 

スタスタスタ……

 

ゆっくりと入ってきた鳳翔さん。

 

「大きい鍋ってある?」

「ありますけど……」

「どれくらい?」

「力士さんが入るくらいのならありますけど……」

「それでやってみます。有難う御座います。」

 

 

 

<ガチャ>

 

 

鳳翔さんが部屋を出たあと、電報が来た。

内容は堅苦しいモノではなかった。というか叢雲から。

 

『水上観測機』なるモノが出来たらしい。

 

 

「金剛さんに装備させよ」

 

タブレットを操り金剛さんに持たせる。画面には艦娘の写真とその脇に黒いバーがあってそこをタップすると今所持している武器……というか艤装を表示する枠が出てくる。そこから装備させたいモノを選ぶとタップしたバーに積むというモノだった。

 

「丸!ちょっと待て!」ガコン!

「んなぁ?!」バァン!

「オフッ……」ドタン!

 

突如、天井のタイルを外して現れた嘉島。びっくりして麻酔銃でHSしちゃった。

 

 

「いつつ……HSとはやるな。落ちちまった。」

「何でいるんだよ?!」

「酷いなぁ、折角内地……もといお前のところに遊びに来たのにさ。」

「何に乗ってきた……」

「この子」

「球磨だクマー」

「俺の嫁」

 

ワシャワシャワシャワシャ……

 

「クマ~♪」

 

 

そう言うと彼は球磨の頭を撫で始めた。クマなのに子猫の様に目を細めた。

 

「タブ見せてみ」

「ほい」

「何で41持ってんの……って、金剛改装済みかよ。ついでに霧島もいるし…伊勢日向もいるし……赤城いるし……隼鷹も」

「スゴいの?」

「運営に賄賂でも渡した?」

「なわけ」

「…解せぬ」

「どうせ僕よりいい装備あるんだろ?」

「まあな」

「じゃあ、2-4突破とかよゆーなんだろ?」

「やってみるか」

 

 

 

2-4

 

金剛の頭には二人の小さい人間がいた。僕と嘉島だ。

 

道中はカスダメで損害は無いに等しい。

 

ボス前に嘉島が行った。

 

「真ん中ルートだから安定するな。しかも、損害軽微。行けんだろ」

「おう。」

 

~ボスマス~

 

「ヘーイ…」

「どうした金剛」

「観測機から戦4重2とのreportデース」

「…構わん!掃討しろ!」

 

 

夜戦にもつれ込み、辛くもS勝利。

 

 

ドロップ艦を見るなり嘉島は叫んで吐き捨てた。

 

「えっ?!ちょっ?!オマ……死ねエエエエエエ!」

「アイエエエエ、ナンデ?!」

「大鯨とかオマアアアアアアアアアア!」

「お、落ち着け!」

 

 

こんなことを言って嘉島は帰っていった。話によるとこの『大鯨』という子は中々出る子じゃないらしく、熟練の提督達もこの子の捜索で悶えるらしい。よくわからないけど……

 

 

まあ、祝勝会も兼ねてカレーパーティやろうか。

 

~冒頭に帰る~

 

 

玉ねぎ切り終わらないよー……

 

 

「HEY!提督ゥ!hurry!hurry!」

「はいはい」

 

玉ねぎ切りを金剛さんが手伝ってくれた。少しはかどったが……カレーが出来るにはもう少しかかりそう…。

カレーってこんなに手がかかる奴だっけ…

 

あっ、他人の分まで作るからここまで手間取るんだ。




投稿遅れてすいません。2-4ボスドロで一発で大鯨を引き当てました私です。
 
とりあえず、軽空母にする前に蒼龍を改二にせねば……彗星(江草)が手に入らないじゃないか!?

初月可愛いよ。
叢雲もふもふ。
文月のあらんことを。
ぽいーぽいー!

次回もおたのしみにー。
通常海域、イベント、全体的なのんびりは気まぐれで変わるのでご容赦下さいな

対象年齢上げたバージョンいりますか?

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