のんびり艦これ   作:海原翻車魚

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お久しぶりです。

やっぱり、春イベ厳しいですね。前段で手一杯です。E4で雲龍さん掘ろうかな。
あっ(嘉島[かしま])に関しては作者の知人にいたりするので暫くしたらネタで使います。

では、行ってみましょう。バアアアアアアアアアアアアアアアニングゥ!ラアアアアアアアアアアアアアアアアブ!


カレー…?

 あくびが出る温かな昼下がり。 

 それを噛み殺してふと思った。

 今、この大会で当番なるものを決めても意味があるのだろうかと睡魔を打ち払いつつ思った。

 

 四時間前のことである。 

 今日は誰が献立から調理までを担当するのか考えていると立候補してくれた子が何人かいた。

 喧嘩のような様相を呈しそうだったので、にっちもさっちもいかずにカレーを作り始めた。

 野菜の仕込みを始めるというタイミングで台所戦争は勃発した。

 「HEY!提督!手伝うネー!」

 「…司令官、弥生も。」

 「しょ、しょうがないわね。カレーの下ごしらえとなったら手伝ってあげても…良いわよ?」

 「提督、お手伝い致します。」

 「私も、ふつつかながら…」

 「司令官、作戦指示を。」

 「みんな…」

 玉ねぎを切り終えたタイミングで同時に言われても困るのが本音だ。というか厄介な仕事が終わったタイミングで手伝うって言われたら邪推してしまうのも仕方ないのではと自己弁護してみたりした。

 目をつむり思考する。

 喧騒が強くなり始めたのを確認しようと右目だけちょっと開けて様子を見ると、そこは背景に炎やら火花やらが飛び交うのが見えるぐらいに白熱した修羅場だった。

 「Hmm?提督は私のhelpを望んでいるネー」

 「…英国にカレーなんてあったけ?」

 「アンタらこそ、私の昼食の邪魔しないでくれるかしら?」

 「提督は日の本に育ち、日の本に生まれたカレーがお気に召すのでは?」

 「あ、あの!カレーなら得意料理ですっ!」

 「カレー…Ураааааааа!」

 皆、目から火花が飛んでた。

 物理的に見えるくらいに鋭い目。金剛、弥生、叢雲、鳳翔、大鯨、響の目が鋭い。

 大鯨は鋭いというか狼狽というか、我を通しているだけな感じがする。

 火災を液体窒素で解決するが如くの暴挙をやってしまえと何故か吹っ切ってしまった。

 「…じゃあさ。」

 「What?!」

 「何?!」

 「何です?」

 「材料は切り終わってる。ルゥもある。鍋も今しがた大量に見つけた。」

 「つまり…?」

 響が生唾を飲み込んだ。

 他の艦娘もそれに倣うかのように僕を見据える。

「潰し合いね。燃えるじゃない」

 叢雲が察した。

 誰がどうかの問題やら何やらをクリアするには料理大会にすれば良いのだ。

 潰し合いとなってしまったのは言葉の綾なのかもしれない。

 耳の無線機に手を当てる。

 ノイズ混じりの起動音が不快感をもたらす。

 「大淀さん、感度チェック。」

 《良好です。どうかされました?》

 「ちょっと丈夫でスペース取らないような机が8個欲しい。あと、コンロとかお玉とか調理器具も見合った感じのも」

 《分かりました、明石さんにも手伝ってもらいます。》

 「悪いね、こんなこと頼んで。」

 《いえいえ、御安い御用です。》

 ブラウン管テレビを切るかのような音が再び不快感をもたらす。

 僕の無線機も改良の余地有り。

 ここでふと赤城に思い当たった。

 冷蔵庫から食材を盗み食いするならここは狩り場なのでは、と。カレー大会なんて開いたら食料が無くなるのではと考えた。

 しかし、現実は予想の斜め下を行った。

 赤城はしょんぼりと食卓用に用意された椅子に座っていた。

 「……。」

 バイブレーション赤城ともマナーモード赤城ともとれる感じでガタガタ震えていた。

「響?」

 思わず、一番近くにいた響に聞く。

「何だい?司令官」

「赤城さん元気無くない?」

「それは、ほら。」

 響の小さな人差し指は黒い笑顔を浮かべた鳳翔さんだった。

 少し遠目で見ても怖い。

 食材を運んでた天龍が通りかかる時に半ベソになるほど怖い。

 もっと分かり易い娘で言えば、べろんべろんの隼鷹の酔いが一瞬で醒めた程。

 

 今さらだがこの大会を開いても大丈夫なのか本気で考える必要が出てきたことに思わずため息が出た。

 叢雲に近づく一人の影。

「叢雲ちゃん。ルゥが薄いよ、何やってんの?」

 白雪がアドバイスをしていたが、彼女の台詞が某白い基地の某天馬上官を彷彿とさせた。




はい。カレー大会始まりました。金曜日の設定です。
まだ、神風とUちゃんしか来てないんですよねぇ。春イベ難しい?!でも、基地航空隊は今後普通に使いたいんですよね。個人的には結構楽しいです。



それではまた次回。

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