どうにも落ち着かないので投稿しました。
トラブルメーカーってある意味作者の代弁だったりする場合がありますね。はい、うちの明石です。すっごい書きやすいです。ただ、明石ありきで書くと一辺倒になりかねないのでそのうち封印します。
ゆるっとはっしんごー。
赴任当初、明石の襲来は吉報と凶報のフィフティーフィフティーだった。
ただ、とある冗長としか思えなかったアンケートに答えた端から急に吉報の方が多くなった。
別宅の縁側に腰掛けながら空を見上げ当初を振り返る。
某日。
「司令官様、ご下知を。」
「まずは普通に話しなさい。」
その言葉遣いに合わせられる自信がない、という文言は口の中で止めておいた。
「そうですか?なら、いつも通りに。」
ひざまずいて紙を差し出す姿勢から、普通に両手持ちで書類を差し出す姿勢に切り替える明石。
「ペーパーレス進めてなかった?」
「タブレットでの手相認証はありがたいんですけど、トラブルでデータが飛ぶと経過に整合性がとれなくなるので。」
「なんて?」
「えーっと、紙で証拠残しておこうってことです!」
「?」
「……んー、増設の許可をとったとらないってすったもんだがあっても良いように紙ベースの書類があった方が良くないですか?」
「あー!そういうこと!」
「そういうことです。さて、本題に戻りましょう。今回は、こちらのプランについてご相談と迅速な施工のための書類を持ってきました。」
「通る、って思ってるから書類持ってきてるんでしょ?」
「えぇ、あのアンケートに答えて頂いたので!」
さて、自信がある明石の寄越した書類を見る。
『施設長並びに職員向け温泉レジャー施設の増設』『施設長別邸の建築』とある。
「早い話、何?」
「早い話は企画書の方にあります!」
そういえば、今見てるのは承認待ちの書類でした。
「ほいで、き」
「企画書はタブレットです!」
「?」
何か矛盾を感じて頭がクエスチョンマークを吐き出した。
「こっちはペーパーレスしてんの?」
「はい!」
屈託のない笑顔。
「うーん…証拠の書類は紙ベース。そうじゃないのはペーパーレスってこと?」
「鶏の卵ですね!」
「慧眼ね。鶏卵から慧眼は分かりにくい。」
「それが分かるだけ、司令官も十二分にこっち側だと思いますよ?」
「人の獣性が見たくて水着着るようなのと一緒にされても困る。」
「…‥。」
疑問が多分に浮かんだような顔をして押し黙る明石。
その後、疑問が帰結すると同時に『あんたがそれを言うか?』というような味わい深い顔をし始めた。
『金剛(さん)にとんでもないことしてるのに?(って言うつもり?)』
発言の要所が被った。
『ハモった…』
被った。
両者、ばつが悪くなる。
心地の悪くない沈黙が流れる。
『お先にどうぞ』
二度あることは三度ある。
そして、示し合わせた訳でもないのにじゃんけんが始まった。
結果、勝った明石が先に話しはじめた。
「惚気を聞かせられるこっちの身にもなってもらえません?」
「惚気って……金剛ってそういうキャラだっけ?」
「惚気まくるタイプですよ?!ケッコンしてから何年経ってるんですか?!ボードにウォーターですよ?!」
「立て板に水ね?なんで金剛ナイズドされてんの?」
「失礼、仕切り直します。…おほん、ともかく惚気ならまだしも夫婦の夜間運営の話も聞かなきゃいけないのは困りものです。」
「それは注意しておく。ちなみにどこまで聞いちゃってる?」
「高速修復剤の私的使用が必要なことをやってるとか。」
「それ以上は掘り下げてない?」
「ノーコメントで。」
今度は言いたいことを口の中で止めてる顔をしている。結果紡いだのがノーコメント。
「沈黙は美徳っていうけど、沈黙って肯定ともとれるにゃー。」
「私の口から言わせないで下さい!」
「それはそう。」
何かに抵触しそうなので追撃は止めた。
閑話休題。
「温泉施設って具体的にはどんなの?」
「候補は2つです。男女が水着で入るレジャー施設か男女別で入る多数の温泉をふんだんに詰め込んだ温泉施設です!」
「今の浴場から脱却するか、それともパワーアップかってことね。」
「ご名答!」
温泉だけに?とは言わないでおいた。冷える。
「温泉だけに!」
「水風呂作るの止めて?」
「てっきりハモるかと。」
「せめて暖房つけよ?」
「むぅ…」
お互いがお互いに毒されてる気がする。
「で?別邸って言うのは?」
「そのままですね。例えるなら社宅から一軒家です。」
アパートから戸建てに変わるようなものだと言う明石。
「とりあえず、家の概要は?」
「そーですねー…まだ、『建てたら?』って勢いで発案してるので具体的には詰められてないんですけど……『こんな家が良い』とかってあります?」
現状、ノリだけのようだ。キャンバスを用意するのが明石なら、そのキャンバスに極彩色をぶちまけるのが僕だ。たまに逆転するけど。
「理想の家は武家屋敷かなあ。そうでないなら、和室のある家がいい。」
「ほう。」
意外、という吹き出しが明石に貼り付いていた。
「なんでそんな意外そうなのさ」
「いえ、司令官のことですからディストピア風な機械マシマシなお宅をご所望かと。」
「あのアンケート無駄だった?」
「追加しても良いんですよ?」
「丁重にお断り申し上げます。」
「えー!?」
「逆になんでさ…」
「いえ、大黒柱に身長刻みたいじゃないですか!」
「なんて?」
「お世話になってる人のことを知りたいのは自然じゃないですか!」
最初からそう言え、と歯まで出かけたが止めた。
「…‥……で、コンセプトは出したけど材料は要る?」
「そうですねー、どこまで回帰するかなんですよねー。」
これはわかりやすい。
「流石に刀置くまでは…ぁ~……」
言葉尻が上昇下降する。口よりも頭が回ってしまった。
流石に腰に提げた二振の置き場所は欲しい、と。
「作った私が言うのはなんですけど、腰の物邪魔じゃないですか?」
「ヴっ…」
変な声が出た。
変な閃きは奇天烈なヒラメキで解決する。
「刀置きがあれば掛け軸とか掛けられますよ?」
「同じこと考えてた。」
こんな調子で別邸の話は進んだ。
「で、次に温泉施設の話なんですけど。」
「すっかり忘れてた。」
理想を脳内で広げたせいで現実が見えなくなっていた。
「混浴型のレジャー施設にするか、男女別かって話だっけ?」
「左様です。」
なんというか、おやつのチョコかドーナツかどっちか決めろと言われている気分だ。だったら、
「どっちもやっちゃえば考えなくてよくない?」
チョコドーナツを作ればいい話だ。
「…そうでした、際限のない増築の許可を政府から頂いてましたね。」
「そういうこと。」
その後、中身をどうするかで意見を交わし話し合いは終わった。
この話から半年経った頃。土蔵や古風な庭園や瓦屋根つきの立派な門構えとそれに連なる漆喰の壁のある司令官別邸が出来た。
重厚な門を開け、しばらく歩くと入浴施設と言った具合。
縁側から腰をあげ、タオルと手拭いと桶を持って温泉施設に向かう。レジャーの方には今は用が無いので、女湯、混浴とある横にある男湯をのれんをくぐる。女々しいのれんと雄々しいのれんの狭間に草書体で混浴の文字ののれん…『こだわりました!』と明石のドヤ顔が目に浮かぶ。浴室に入ると、一面に日の出の富士の壁とともに多様な浴槽が僕を出迎える。良からぬことを考える面々の目の保養になる気配を感じたが、明石曰く許可証が無いと同行できないようにしたとのこと。なら混浴は何だと聞きたいが、曰く『そーいう場』とのこと。要らんことすな。新婚3択の『私』が必ずどっちかにくっついてくるタイプにしよった…。何が悲しくて『飯とワタシ』がセットになるんだ…。そんなことした覚え…いや、あるな。
余計なことを考えてるうちに体は綺麗になっていた。
カラスの行水気味だった僕はしっかり自律神経を整える機会を得たのだった。
と、まあ、そんなことを思い出した。
実を言うと、最新話を投稿した後ならアンケートの回答数が見込めるのではと思い筆を執りました。
それでは、次回の話とアンケートをよろしくお願いします。
表現について聞きたいです。
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難しいと感じる(やさしく書いて)
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今のままでいい(書きたいように書いて)
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簡単すぎる(文学に寄せて)
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キチゲ解放求ム
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対象年齢上げて(タグ増加)