兄妹とIS
燃える自分達の家。
父と母の悲鳴。
常人なら嘆き咽び泣く光景だろう。
ただ、俺達にはどうでもよかった。
ミサイルを切り裂いて行く白き騎士。
それは、神々しささえ感じるほど強く気高かった。
暫くして火は収まり悲鳴も聞こえなくなった。俺達が燃え尽きた家を眺めていると一人の女が近づいてきた。
「あらら、ミサイルが当たっちゃったか。二人ともこの家の子でしょ?どう?私が憎い?」
その問いでミサイルの原因が分かったが俺達は首を横に振る。
「憎くないの?面白いね。なら何か欲しい物ある?なんでもあげちゃうよ?」
「あの空にいた奴が欲しい。二機。異なる強さを持った物が」
俺がそう言うと妹も口を開く。
「私も欲しい。あの空にいた物が。そして、すごい速さで飛んでみたい」
すると女は、
「うんうん。あの素晴らしさが君たちにも分かったか‼。なら、君たちが欲しい物を作ってあげるよ。だから家族になろ?」
そう言って女は手を伸ばす。
俺達がその手を掴む。
「私は篠ノ之 束。君たちの名前は?」
「俺は雷 こいつは妹の風」
束は、俺達が名乗ると満足そうに頷き愉快そうに笑った。俺達の意識はそこで途切れた。
俺は、ベットから起き上がり頭を手櫛で撫でる。懐かしい夢を見たな。あれから束ねぇとの生活が始まったんだったな。まぁ、あの夢を見た理由が分かるけどな。あっ、風が起こしに来た。
「雷~起きてる?。お待ちかねのISの完成日だよ?」
「起きてるよ。そんな楽しみな日に寝坊なんかしないよ」
そんな会話をしていると、下から束ねぇが
「雷く~ん、風ちゃ~ん早く降りてきて~私お腹すいた~」
と言ってきた。
束ねぇからの催促の言葉とその理由を聞き二人でくすっと笑ってから一階に降りていく。束ねぇともう一人の家族は料理が全くできないので俺と風が毎食準備をしている。本当に楽しい毎日だ。
家がミサイルで吹き飛んだ翌日。俺達は、束ねぇの家族になって雨宮の名字を貰った。それからは、あの空を飛んでいた物、ISの勉強したり家事をしたり戦闘訓練をしたりしていた。
そして、今日は,,,,
「それじゃあ、お披露目だよ~」
目の前にある物にかかってる布を束ねぇともう一人の家族、クロねぇが取っていく。そこに現れたのは黒に赤のラインが入った二機と、白くて装甲が薄い機体だった。
「黒い機体が雷くんの専用機の暴風と陽炎でね。白いのが風ちゃんの専用機なんだけど、データが集まりきれなかったから間に合わせ用の機体の流星だよ」
束ねぇの説明を聞きながらカタログスペックを見ていく。暴風は、武器が大剣だけのシンプルな近距離専用の機体で、陽炎は暴風と逆のコンセプトで遠距離専用の機体だった。武器はミサイルポットが二つとスナイパーライフルそれとアサルトライフル、護身用のコンバットナイフだった。
デザインは、暴風は腕は薄い装甲があるだけで隠し武器とかは無い。脚部に関してはブースターがあるだけでこちらも隠し武器は無い。
陽炎は、全体的に装甲が厚く肩と脚部にミサイルポットが内臓されていた。
風の流星は、武器は鎌と西洋風の双剣とシンプルで、機体のキャパシティが許す限りブースターが背部と脚部に着いているスピード特化型の機体だった。
「それともう一つお知らせがありま~す」
束ねぇがそんなことを言ってくるがいつも道理のどうでも良いことだろうと聞き流そうとしたが次に聞こえた言葉に耳を疑った。
「雷くんと風ちゃんにはIS学園に入学してもらいます~」
「「はあっ?」」
とある三月の出来事だった。