前回のあらすじ、姫路の転校疑惑が浮上した。俺達Fクラスは転校阻止のために知恵を振り絞っている中、雄二が明久と共に教室から出て行った。怪しいな・・・・よし、尾行開始!!
「「失礼しまーす」」
Fクラスから出て行った雄二と明久はとある部屋のに入って行った。
「あそこって・・・・なんだっけ?」
「確か・・・・学園長が居る部屋じゃったと思うが・・」
「・・・・・・あの部屋には仕掛けてない」
何を?と問い掛けたいのを我慢して俺達は扉に耳をくっつけた。ボゾボゾとだが、声が聞こえる。学園長と雄二と明久と・・・誰だ?秀吉に聞こうと扉から耳を離した瞬間―――
ガチャ←(扉が開く音)
どさどさ←(俺、秀吉、ムッツリーニが部屋になだれ込む音)
部屋に沈黙が奔った。気まずい・・・気まず過ぎる・・。ちなみに、下から俺・秀吉・ムッツリーニの順番なので上の二人が動かないと俺は動けない状態だ。
「・・・学園長、コレも貴方の差し金ですか?」
「さっきと同じようにアタシは知らないね」
「・・・・・そうですか」
そう言い残すと田中(仮)先生は何事も無かったかの様に出て行った。一体何なんだ?
「さてと、取り合えず―――――退いてくれムッツリーニ、秀吉」
「お、あぁ、そそうじゃな」
「・・・・・面目ない」
二人は俺が言ったと同時に退いてくれた。ホント良い子だなこいつ等・・。俺は立ち上がり服についた埃を払っい秀吉とムッツリーニの手を掴み雄二たちに向き直った。
「俺達お邪魔虫みたいだから失礼しました☆」
足早に部屋を出ようとするが―――
「待つさね餓鬼共」
「うおっ!?」
目の前に妖k――学園長の顔をした妖怪が立っていた。つーか、いつの間に!?学園t・・妖怪が瞬〇を使いやがった・・なんて声が雄二の方から聞こえたのは気のせいなのか・・。
「ちょうど良いさね。人数は多い方が有利だしね」
「もしも~し、何がですか~」
「ところでそこのバカ二人は何しに来たんだい?」
「無視かよっ!!」
俺がツッコミを入れると、ハイハイ分かったさね・・で?と聞き返してきた。一々腹立つなこの婆・・・。雄二の奴が一歩前に出た。さすが坂本雄二。バカ呼ばわりされて顔色一つ変えないなんて・・。
「Fクラスの設備について改善を要求しにきました」
「そうかい。それは暇そうで羨ましいことだね」
「今のFクラスの教室は、まるで学園長の脳みそのように穴だらけで、隙間風が吹き込んでくるような酷い状態です」
前言撤回。
「学園長のように戦国時代から生きている老いぼれならともかく、今の普通の高校生にこの状態は危険です。健康に害を及ぼす可能性が非常に高いと思われます」
丁寧な口調の中に危険な言葉がちりばめられている。雄二の奴、相当キレてるな・・。
「要するに、隙間風の吹き込むような教室のせいで体調を崩す生徒が出てくるから、さっさと直せクソババァ、というワケです」
うん。お願いも何も無いセリフだな雄二。そんな慇懃無礼な雄二の説明を受けて、妖・・学園長は思案顔になって黙り込んだ。
「あの、学園長・・・・・・?」
明久が心配気に声を掛ける。もしや、雄二の態度に腹を立てたのだろうか?なんて思ってるんだろうな・・・。
「・・・・ふむ、丁度いいタイミングさね・・・・(ボソ)」
ん?今何か小声で呟いたような・・・。嫌な予感がするな・・・。
「よしよし。お前たちの言いたいことはよく分かった」
「え?それじゃ、直してもらえるんですね!!」
妖・・学園長の言葉に目を輝かせる明久。良かった良かった、これで秀吉と明久の健康問題が一つ改善されたぞ。
「却下だね」
「「雄二、このババァをコンクリに詰めて捨てて来い(こよう)」」
「明久、もう少し態度には気を遣え。遼平、急に会話に出てくるな」
やべっ!!つい本音が!!
「まったく、このバカ共が失礼しました。どうか理由をお聞かせ願えますか、ババァ」
「そうですね。教えて下さい、ババァ」
「変態ホモ野郎(雄二)と同じくお聞かせ願えますか、顔面廃棄物クソババァ」
「・・・・お前たち、本当に聞かせてもらいたいと思ってるのかい?」
学園長・・もとい、ババァは呆れ顔で俺達を見る。なんだ?俺達変な事でも言ったのか?
「理由も何も、設備に差をつけるのはこの学園の教育方針だからね。ガタガタ抜かすんじゃないよ、なまっちろいがきども」
・・・・・キレていいか?
「それは困ります!そうなると、僕らはともかく身体の弱い子が倒れて」
「―――と、いつもなら言ってるんだけどね」
明久の言葉を遮り、学園ty・・・ババァが顎に手を当てて続きを話し始める。
「可愛い生徒の頼みだ。こちらの頼みも聞くなら、相談に乗ってやろうじゃないか」
交換条件か。ただでは引き受けないってか・・・。
「・・・・・・・」
おや?珍しく、雄二が何の反応もしない。口元に手を当てて何かを考えている。
「その条件って何ですか?」
明久が黙り込む雄二に代わって話しを促した。
「清涼祭で行われる召喚大会は知ってるかい?」
「ええ、まぁ」
「知らないとでも言って欲しいのか?あぁ?」
「礼儀を知らないのかいクソ餓鬼。ふぅ・・じゃ、その優勝賞品は知ってるかい?」
「はぁ?優勝賞品??」
賞品があることさえ知らないんだが・・・。大体、出場する気が無かったし、確か大会には島田が姫路と出るハズだしな・・俺が潰すわけにもいかんだろう・・。
「学校から贈られる正賞には、『白金の腕輪』、副賞には『如月ハイランド・プレオープンペレミアムペアチケット』が用意してあるのさ」
ペアチケット、と聞いて雄二がビクッと反応した。雄二の奴・・ペアチケット欲しいのか?
「で、それと交換条件に何の関係があるんだよ。簡単に説明しろ」
「アンタとは一度、話し合う必要があるさね。・・・まぁ、このチケットに良からぬ噂があるらしいからね。できれば回収したいんだよ」
「「良からぬ噂?」」
「なんでもこの『如月ハイランド・プレオープンプレミアムペアチケット』を使うとカップルを結婚までをプロデュースという名の強制婚約に持ち込むらしいってね」
「なんだとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
突然雄二の奴が叫び声を上げた。ビビッた~。
「どうしたのさ、雄二。そんなに慌てて」
「何だ何だ?まさか、霧島に『もしもプレオープンのチケットを手に入れれたら一緒に行ってやるよ』なんて安請け合いしたんじゃないだろうな?」
「何で知ってるんだ!?はっ、まさかお前が翔子にこの事を吹き込んだのか!?」
「はっ、その手は思いつかなかった!!」
「アンタ達の関係性が知りたいね」
ハァっと大げさな溜め息をついて話を戻す学え・・・ババァ。
「要するに『このチケットは賞品としてダメ!でも、もう賞品登録しちゃったどーしよう・・・よし、こいつ等に任せちゃえ☆』って事だな?」
「なんだか色々おかしいけど・・まぁ、そんな所さね」
ババァがエ〇ァの碇ゲン〇ウの様に手を組んだ。なんだかさまになっている気がする。
「とは言え、あんた達で大丈夫かどうか心配だね・・」
「オイ、その賞品を取って来てやるから設備を何とかしろ」
「バカ言ってんじゃn――「この条件を認めない場合こちらもそれなりの行動を起こすぞ?こっちは良いネタ持ってんだぜ?学園長センセイ?」――アタシの可愛い生徒だからね特別に認めてやっても良いさね」
俺の声が聞こえたのか急にノリ気になったババァ、賢明な判断だと思うぜ学園長センセイ。交渉は終ったとばかしに後ろを振り返ると秀吉に明久が泣きついている。
「うおっ!?ど、どうした?!」
「遼平・・・お主・・・・っく!・・・」
「何?!『っく!』って何?!おい!明久!何で泣いてるんだ?」
ポン←(雄二が俺の肩に手を置く音)
フルフル←(後ろにいるムッツリーニが首を振る)
何でそんな聞き分けの無い子を諭す様なしぐさをするんだ・・・。間違ってないぞ・・俺は、間違ってなんかいないんだああああああああああああああ!!
「小此木遼平・・・・要注意ですね・・・・」