俺とバカと召喚獣   作:屋代屋

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第二十話

「さてと・・・明久と葉月の2人でこの喫茶店のチラシを配ってきてくれ」

 

俺は教室に残った2人に中華喫茶『ヨーロピアン』と書かれている紙を手渡した。そのチラシを嬉しそうに葉月が貰うと、勢いよく教室の外へと出て行った。和むな・・。

 

「葉月ちゃーん!待って!そんなに走ると転んじゃうよ!!」

 

「明久・・・気を付けろよ」

 

葉月の元に向かおうとする明久に小声で忠告する。今は店に対する妨害だけだが、もしかしたら明久たちにも手を出してくるかもしれない。本当は着いて行きたい。明久だけならそこらの奴ぐらい大丈夫だが、葉月も一緒だとなると逃げる事も戦う事も出来ないだろう。本当に・・・本当に、着いて行きたいのに・・。そんな俺の考えに気付いたのか明久はニッコリと笑うと―――

 

「本当に危ない時は遼平が来てくれるでしょ?」

 

「っ!!・・・・あぁ・・・そうだったな・・・よし、行ってこい!!」

 

俺は勢いよく明久の背中を叩いた。バシンと痛そうな音がしたが気にしない。目尻に涙を浮かべながら明久は先に行った葉月を追いかけて行った。にしても・・・

 

「子供を持った親の気持ちがこの歳で分かっちまうなんてな・・・」

 

「全くじゃな・・・」

 

「・・・激しく同意」

 

「のわっ!?ひ、秀吉!?みゅ、じゃなかった・・ムッツリーニ!?」

 

ちょっと嬉しいような気持ちに浸っていると何処からか秀吉とムッツリーニが出てきた。うおぉ・・マジでビビッた・・。

 

「戻って来んものじゃから迎えに来て見れば・・・。皆は何処にいるんじゃ?」

 

「雄二と姫路と島田は快く俺の願いを聞いてくれた。明久は島田の妹の葉月とチラシを配りに行ってもらった」

 

俺が言うと秀吉は顎に手を当てて何やら難しい顔をした。一体どうしたんだ?

 

「あっ・・・秀吉、お前携帯落としただろ?Aクラスの変態(久保)が拾ったって電話が掛かってきたぞ?」

 

「へんt・・・う、うむ、気付かんかったのぉ・・」

 

「丁度向かおうとしてたし・・・行くとすっk《こんにちは こんにちワン☆ ありがとう ありがとウサギ☆ 》ん?メールだと?」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

俺の着信音になぜか冷たい視線を向ける秀吉とムッツリーニ・・・なぜだ?この着メロかなり気に入ってるんだが・・?携帯の画面を見ると差出人は―――優子だ。

 

「優子からメールか・・・何々?『こっちに来たなら顔ぐらい見せなさいよ!!まったく・・・まぁいいわ、秀吉の携帯は私が預かってるから早く来なさいよ。』だそうだ・・」

 

「姉上が持っておるのじゃな?!では、早く行かねば!!」

 

優子が自分の携帯を持っている事を知ると秀吉が慌てだした。なんでだ?くb――変態が持っているんじゃないなら安心の筈、しかも秀吉と優子は双子なんだからこれほど安心できる人は居ないはずじゃ・・・?

 

「(違うんじゃ姉上!遼平とは連絡を取りやすいようにする為に!!)ぬあああああ!!」

 

「(・・・・身内にも見られたくないモノが!?)ッ!!」《ブシャアアアアアア!!》

 

「お前等に何が起きてんだ!?」

 

突然、頭を抱えて叫びだした秀吉。何にも関係ない筈なのに急に噴水の如く鼻血を噴出したムッツリーニ。何なんだ!?取り合えずorz←の格好で項垂れている秀吉を起こし、さらに止まらないムッツリーニの鼻血を必死に止めてAクラスへと向か――――

 

「ん?・・・・・・・・・・・秀吉、先に行ってろ」

 

「ぬ?!りょ、遼平!?何処に行くのじゃ!!」

 

「・・・・・・速い」

 

――――――――――

―――――

 

秀吉とムッツリーニから離れた俺は校舎裏に居る。理由は――――

 

「まさか気付かれてたとはね・・・・やはりキミは注意するべき人物の様だ」

 

「学園長室以来ですね―――――竹原教頭」

 

俺の後ろに居たのは文月学園教頭の竹原だった。コイツと会ったのは学園長室だけの筈なのになんで名前を知ってんだ?ストーカーか!!

 

「ストーカーではないよ。私はこの学園の教頭だ、名簿くらい幾らでも手に入る」

 

「読心術でも使ってるんですか?それともストーカーと自覚してるんですか?」

 

「さすがわFクラスの生徒だ・・目上の人間に対する言葉遣いが成ってない」

 

「人の背後をコソコソ付き纏ってる人間に言われたくありませんね」

 

「ははは、手厳しい」

 

竹原はくすくすと笑っているが何の為に付き纏ってたんだ・・?そこまで目立つような事はしていない筈だ・・・多分。もし、候補を挙げるとするならば――

 

「――――優勝賞品」

 

「・・・・・・・・・」

 

竹原が笑うのを止めた。顔から表情が消えていく。どうやら大当たりのようだ。しかしここで一つの疑問が浮かび上がった。優勝賞品は『白金の腕輪』と『如月ハイランド・プレオープンプレミアムチケット』だが、『白金の腕輪』を教頭の竹原が手に入れても使うことはできない筈。つーか、手に入れる意味が分からん。一方、『如月ハイランド』のチケットも同様に手に入れても意味は無いはず。元より、俺(達)に付き纏う意味が無い。

 

「優勝賞品と俺達は関係無い筈ですよね?」

 

「関係があるんだよ・・・奪われてしまっては取引が出来ないからね」

 

「取引・・・一体何を言ってるんですか?」

 

「おやおや・・まさか学園長から何も聞いてないのか?」

 

竹原が不適に笑う。ババァから聞いていないだと?

 

「どうやら本当に知らない様だな・・・まぁいい・・知らないのならば君には用は無い」

 

竹原は振り返るとそのまま歩いて行く。知らないのならば君には用は無いだってさ・・腹立つなぁ・・・。兎に角、秀吉たちを追いかけ様と後ろを向いた時「あぁ・・一つ忠告だ」

 

「召喚大会で優勝しない・・まぁ出来無いと思うが、もし優勝するつもりなら止めた方がいい」

 

「どういう意味ですか・・・」

 

「君達の安全《・・》の為に言っているんだよ・・・楽しい思い出のままで居たいだろ?」

 

「・・・アイツ等に手ぇ出したら殺すぞ」

 

「手を出すか、出さないかは君たち次第だよ・・・」

 

それではと言って立ち去って行く竹原。一体何がどうなってんだ・・。

 

「楽しい学園祭の筈が・・・・何だこのミステリアスな雰囲気・・・」

 

兎に角今は秀吉たちの後を追う事が先だな・・。

 

俺はAクラスへと足を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




竹原のキャラが立ちすぎてる(°Д°;))

誰だよ!?

予想外のシリアスになってしまったorz

つ、次はが、がんばるゾ☆((汗
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