俺とバカと召喚獣   作:屋代屋

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はぁい!!ヤンデレと腹黒の違いを文章で表せないです!

明久の腹黒はどうやら勉強会の頃になりそうですわ・・・。




第二十六話

会場の空気が凍った。誰も言葉を発しない。歓声も悲鳴も驚愕の声も・・何もかも。俺は隣に立つパートナーの明久を見つめたまま立ち尽くした。状況に頭が着いて行かない。

 

「ごめんね?雄二」

 

苦笑しながら手を顔の前で合わせる。

 

「霧島さんの召喚獣の点数は僕よりも、雄二よりも遙かに上でしょ?だから誰かが囮にならないと倒せないと思ってさ・・・それで刺しちゃった」

「刺しちゃったって!!パートナーでしょ!?」

 

明久の説明に、正気を取り戻した木下が怒鳴る。翔子の方は黙ったまま下を向いている。

 

「パートナーだよ?」

「じゃぁ、何で!!」

「終らせる為だよ」

「っ!?」

 

明久の言葉に木下が息を呑む。明久の顔からは表情が消えた。本当に明久なのか・・。俺の知っているバカ(明久)は表情のコロコロ変わる奴だ。ポーカーフェイスなんて言葉とは無縁のバカの筈・・。

 

「さっきも言ったけど、霧島さんの点数は僕たちの遙か上。一撃で消そうとしても霧島さんの武器は刀、小回りが利くから一撃でも喰らったらそこで終わり。負ければ速いけど負ける訳にはいかないからね」

 

確かに、翔子の武器は刀だ。小回りも利いて、鍔迫り合いに持ち込まれたら明久の木刀なんて簡単に切れる。考え込む俺をよそに、木下が叫ぶ。

 

「それと終わらせるのと何の関係があるのよ!まさか私なんて目じゃない何て言わせないわよ!!貴方との点数の差は私だって大きいのよ!」

 

自分が相手にされなかった事の怒りなのか顔を赤く染めながら叫ぶ木下。俺がやられてしまった以上、明久1人で289点の木下の召喚獣と戦う事になる。一方の明久の召喚獣は84点。一撃でも喰らったら即終了。そんな木下に明久は首を横に振る。

 

「別に木下さんが弱いとか、そんな理由じゃないよ?ただ、木下さんの相手は僕1人でも出来るからだよ」

「だから、ソレが弱いって言ってるのと同じなのよ!!」

「ご、ごめん・・。あの・・上手く・・・言えないけど・・その~・・」

 

明久の言葉にさらに怒気を強めた木下。流石の明久も慌てて言い直そうとする。俺は内心息をついた。明久の雰囲気がいつのもに戻った。アレは一体・・・・。

 

「ふざけんじゃないわよ!!覚悟なさい!!」

 

ダッ!と走り出した木下の召喚獣。真っ直ぐに明久の召喚獣に向かってくる。木下の召喚獣の武器はランス。一撃の攻撃力が大きい武器だ。

 

「――――ランスは」

 

突撃してくる木下の召喚獣を見つめながら明久が口を開いた。避ける動作も何もしていない。このままじゃマズイ!!

 

「あきひs―――」

「はあああああああ!!!」

 

木下の召喚獣が明久の召喚獣を貫いた。

 

 

 

 

 

 

 

――――かに見えた。

 

「ランスは一撃の攻撃力が高いし、複数戦には向いてる。けどね」

 

ランスの先は明久の召喚獣を貫く事無く、召喚獣の脇の下を、横腹を紙一重で突いていた。

 

「一対一の戦いの時には、その一撃は隙が生まれやすいんだ」

 

ズシュッ!

 

木下の召喚獣の喉元に木刀が突き刺さる。

 

本当に一瞬だった。

 

「なっ!!」

 

絶句する木下。それと同時にアナウンスが響く。

 

『Aクラス 木下優子さんの召喚獣が倒された事によって、勝者・Fクラス 吉井・坂本ペアに決まりました!!』

 

「ふぅ・・」

 

俺の隣で明久が息を付く。どうやらコイツもコイツで、緊張していたようだ。俺も開放感からか頬が上がるのを感じた。舞台から降り様としていた俺達に後ろから声が掛かった。

 

「吉井君・・・」

「木下さん・・。あの、あれは決して木下さんが弱いからzy「ありがとう」ふぇ?」

 

怒鳴られると思い、必死に弁解しようとした明久の言葉を遮り、木下が微笑む。・・・・何だ、これは。

 

「そうだったわよね・・・。吉井君は召喚獣の操作技術が学園一なのは知っていたけど、コレほどだったとはね・・・・勘違いで頭に血が上りすぎちゃったわ」

「僕の方こそ・・誤解を招くような事を言ったし・・・」

 

どうやら誤解が解けたようだ・・。

 

かなり強引な流れだと思うだろうが、はっきり言って全て作者の責任だ。俺達キャラには何の関係も無いからな。今更ながら、これまでの小説を読んでいてもかなり強引にh―――――

 

「雄二どうしたの?ブツブツ独り言なんて言って」

「はっ!俺は一体何を!?」

 

危ねぇ・・・。謎の電波に侵食される所だった・・。気を取り戻すために首を振ると、背中にトンと軽い衝撃があたった。何だ・・・?がっちりと腰に手を回されている所を見ると、物ではなく人だ。首を後ろに捻ると――――――。

 

「―――――翔子?」

「・・・・・・」

 

翔子が俺の後ろに居た。顔を背中に埋める様にしている所為か表情は見えないが、少しばかり肩が揺れている。もしかして・・・・泣いてんのか?

 

「代表、本気でグランドパークのプレミアムチケットをゲットして坂本君と行こうとしてたのよ」

 

よほど悔しかったのか、はたまた、負けたのが悔しいのか分からんがとりあえず、翔子は泣いている様だ。どうしたものか・・・。ふぅと溜め息をついた俺の隣で明久があっ!と声を上げた。

 

「ねぇねぇ、霧島さん。ちょっといい?」

「・・・・・ぅん」

 

明久が翔子の肩を叩き、少しばかり俺と木下から離れた所に行った。コソコソと明久が耳打ちをしている。何を話してるんだ・・。

 

「――――――」

「・・・・・」

「――――――――」

「・・・・!?」

「―――――――」

「・・・・・!!」

 

何故だろう。激しく嫌な予感しかない・・。耳打ちされている翔子の表情がどんどん明るくなっていく。かwゲフンゲフン。

 

「――――だから・・・ね?」

「・・・・・(コクコクコクコク)」

 

何処かの特産品の如く、首を縦に振る翔子。問いただしたいが、その前に俺は司会の先生によって強制的に退場させられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・吉井はいい人」

「結婚式には呼んでね?」

「・・・・(ポッ)」

 

 

 

 

 

「―――――ッ!!」

 

さ、寒気が・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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