クラス丸ごと異世界漂流記~神と勇者と禁断の果実~   作:レイブラスト

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狩人襲来~異星人復活

一真達が洞窟に入って行ったのと同時刻。一真達が召喚された惑星の遙か上空……宇宙空間には、一隻の巨大な船が居た。それは彼らが入った遺跡を真っ赤な地図のようなもので表すと、3つの小さな着陸船のようなものを射出。それらは大気圏に突入し、遺跡付近の森へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

洞窟は滑らかな下り坂になっており、そこを変身を解除して進んでいくと壁に何やら壁画のようなものが見え始め、ついには天井がかなり吹き抜けた通路のような場所に着いた。

 

「かなり広いな……どうやって地下にこの空間を作ったんだ?」

 

「さあな。つーかそれ以前にこの壁画に描かれいるのはなんだ? 巨人がトカゲを狩る図か?」

 

「詳しいことは後だ。それよりここを隈無く調べて、一通りマッピングするのが先だ」

 

「マッピングすると何か貰えるの?」

 

「表彰とかなりの賞金が手に入る。ただし、途中罠で命を落とす者もいるから、制覇できた人間はそういないが」

 

それを聞いて柏木が「物騒な話だ……」と壁にもたれかかっていた。

 

 

 

 

この時一真達は気づかなかった。柏木のもたれかかった壁の一部が凹んだことに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遺跡の最深部では柏木によってある仕掛けが動き、冷凍されていた巨大なソレが釣り上げられた。ソレは卵管と繋がったまま拘束具で頑丈に固定されており、冷凍状態から目を覚ますと同時に誰にも聞こえぬ叫び声を上げながら卵のようなものを生み出していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃地上では、入り口の見張りを任された者達が休んでいた。それを見たフィロナスとヴェルクは呆れていた。

 

「ちょっとちょっと。みんなすっかりサボってるけど、いいの? 一応入り口を砂のドームで覆って、外にゴーレムを配置してるみたいだけど」

 

「何せレベルはともかく、普段から弛みきってる連中だからな。ほっとけば全滅なんてことも有り得るぞ」

 

「そういや、みんなギルドハンターとして雑魚狩りばっかしてたらしいね。だからソウジ様が居なくなった途端にまた調子付いてんだよ。……それより、何でソウジ様は私達をここの護衛に回したんだろ」

 

「そりゃあれだ。お前が妊娠してるからだろ? 俺の子を……さ」

 

「無理はできないもんね……」

 

まだ目立っていないお腹をさすりながらしんみりと言うフィロナス。すると池上という男子生徒が外へ出ようとしていた。

 

「おい、どこへ行く?」

 

「ゴーレムの様子を見てくる。さっき戦闘してた音が聞こえて止んだからな」

 

「気をつけてな」

 

短く告げると、池上はドームに作られた小さい扉から外へ出た。

 

池上の目に飛び込んできたのは信じられないものだった。ゴーレムは全て壊されており、中には原型を留めていないものもある。

 

「何だよこれ……誰がこんなことを……」

 

そんな彼の様子を、サーモスコープ越しに誰かがじっと見つめていた。それに気づいたのかは知らないが池上は視線を上げる―――瞬間、ソイツは彼に襲いかかった。

 

「うわああああああああああああああっ!!!!」

 

「「っ!?」」

 

突然の悲鳴にその場にいる全員が警戒し、武器を構える。直後ドームの壁がいきなり破壊され、更に近くに居た男子生徒が透明な何かに体を貫かれ、うめき声を上げたのを最期に倒れた。

 

「きゃあああああああああ!!」

 

「な、何なの!?」

 

「知るか! 魔法を撃て! 撃ちまくれぇーっ!!」

 

混乱しつつもがむしゃらに魔法による弾幕や斬撃を放つ。が、女子生徒2人が相次いで心臓を貫かれて死に、残る西川も衝撃と共に壁に磔られた。

 

「うぐっ!? ぐ、はぁ……!?」

 

何が起きたのかわからずにいると、彼の腹部から今まで見えなかった長槍型の武器が姿を表し、それを認識すると同時に彼は絶命した。

 

「クソッ! 何なんだ一体!」

 

悪態をつきながらヴェルクは魔法弾を放つ。と、それが襲撃者に偶然当たった。自分を見つけた褒美なのか、襲撃者はカメレオンのように姿を隠していた光学迷彩を解いて姿を表した。

その背丈は優に2メートル以上あり、身体中に様々な防具と装備をつけており顔には銀色のヘルメットを装着している。

 

「こ、コイツは……ッ!!」

 

「ウオオオォォォォォッ!!」

 

力強く吠えた襲撃者はヴェルクを一撃で殴り飛ばした。壁に頭をぶつけたヴェルクはそのまま気絶して倒れる。

 

「ヴェルク! この……ひっ!?」

 

フィロナスは立ちはだかろうとするが凄まじい威圧感にたじろぎ、その隙を狙われて首を掴まれてしまう。

 

「あ、あぐっ……!」

 

右腕に装着した近接武器を構える様子を見て咄嗟にお腹を庇う。すると襲撃者の様子が一変した。彼はサーモスコープの視界を別のものに変えてスキャンする。そして彼女のお腹に子供が居ることがわかると、その手を放した。

 

「げほっ、げほっ!」

 

咳き込むフィロナスを尻目に彼と、新たに光学迷彩を解除して現れた2人の襲撃者は洞窟へと入っていった。

 

「今のは……何だったの……」

 

呟いた直後、彼女は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いくつか部屋を調べた後、全員である一室に入った。そこには石でできたベッドのようなものが7つ程あり、その上には人骨が寝かせてあった。加えてベッドにはそれぞれやや大きめの穴が開けられていた。

 

「ここは一体何の部屋なの?」

 

「恐らくは生け贄の間だ。何周期かに一度、選ばれた人間を神に捧げる儀式に捧げたんだろう」

 

ソウジが紫音の質問に答える。生け贄の間か。何か不気味だな……。

 

「古文書にはかつてのジェルローナにも存在していたと記されていたが、実際に見るのは初めてだ……」

 

「俺もです。ただ…遺体の傷口が気になりますけど」

 

「と言うと?」

 

「骨が全部外側に向かって折られてるんですよ、これ。まるで何かが飛び出たみたいに…………!!」

 

遺体を見ながらディオナさんと会話していた竜也は俺と目を合わせると、同時にある考えに至った。

 

「エイリアンが飛び出した後の特徴に似ている……じゃあまさか……」

 

「どうした一真? ぶつぶつ呟いて」

 

「……いや、みんなどんな気持ちで生け贄になったんだろうって」

 

適当に誤魔化すが、見れば見るほどかの有名な映画『エイリアン』に出てくる穴の開いた死体に似ているように思える。ただの偶然だとは思うが。

 

「どうやらこの下にも部屋がありそうだな。次はそこに行くぞ」

 

「待ってくれ。俺達のグループはここに残っていいか? まだ色々と調べたくてさ」

 

「構わんが、勝手にいなくならないでくれよ」

 

1つのグループを生け贄の間に残し、俺達は次の部屋に向かうことにしたが……どうにも不安だな。残った奴らに何も無ければいいが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生け贄の間の真下の部屋はやや薄暗く、奥には三体の銅像が並んでおり、どれも左手を差し出してその上に何か武器のようなものが置いてある。

 

「何だろこれ。何かの武器か?」

 

「壁画に似たようなものが書いてあるぞ」

 

興味深げに覗き込むセシルにディオナさんが促し、俺達も気になって見てみると仮面を被った戦士が大きなトカゲのようなものと戦う絵が描かれていて、戦士の肩に乗っている武器はそこに置いてあるものに非常にそっくりだ。……あれ? この構図どこかで見たような……気のせいだと信じたいが。

 

「よくわかんないが、見たこともないお宝ってことは確かだな。魔王、これ持って行っていいか?」

 

「ダメだ。こういうのはトラップが仕掛けられている確率が高い。今の目的はマッピングだし、他の部屋へ行こう」

 

武器を見ながら言う柏木の言葉にソウジは反対するが、柏木は「いいじゃん別に」と武器に手を掛けた。

 

「俺達が敵わない奴が出たらアンタが戦えばいいだけだし。卓、お前も手伝え」

 

「あいよ!」

 

「!? よせ! 触るんじゃない!!」

 

慌ててソウジが止めに入るが遅く、柏木と大山はさっさと武器を3つとも取り外してしまった。その直後、今まで武器が乗っていた手が上へと動き、指先が上を向いた。

 

「な、何だ!?」

 

「わかるわけないだろ!」

 

困惑の声が上がる中、俺は急速に込み上げてくる嫌な予感を押さえられずにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方武器を取られたことをディスプレーを通じて知った襲撃者達は焦ったように顔を見合わせると、姿を消して彼らのところへ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

柏木と大山が武器を取った時、生け贄の間では大きな変化が起きていた。部屋の出入り口が突然降りてきた壁により閉ざされてしまったのだ。

 

「え!? ちょ、何が起きたの!?」

 

「下で誰か変なことしたんじゃないの?」

 

「何してくれてんだよおい……俺達閉じ込められたじゃんか……」

 

やれやれと男子生徒が頭を振った次の瞬間、石のベッドの傍にあった穴から茶色い卵のようなものが迫り上がってきた。

 

「何だこりゃ……」

 

思わず小さめに出した炎で透かして見ると、中で生物のような何かが蠢いていた。やがて卵の上部が花びらのように開き、そこから生物が出ようとしていた。

 

「ね、ねぇ。この部屋ってなんて呼ばれてたっけ?」

 

「生け贄の間って言われてたけど……まさかね……」

 

顔を引きつらせながら呟いた直後、生物が一斉に飛び出した。

乳白色で人間の顔程の大きさがあり、8本の足をガバッと開いて長い尻尾を持つ―――その情報を認識するより早く、生物はその場にいた全員の顔に張り付いた。

 

「んんぅうううううううううーっ!?」

 

「うわあああああああああああああ!!」

 

5人の悲鳴が木霊し、それは真下の部屋に居る一真達まで聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「い、今の悲鳴は!」

 

「上に残ってる奴らのだ!」

 

真上の部屋から聞こえてきた悲鳴に困惑が大きくなる。その中でも特に狼狽えていた柏木を、ソウジは睨み付けた。

 

「だから言ったんだ! トラップが仕掛けられてる可能性が高いと! 見ろ、お前のせいで上の奴らがその犠牲になった!」

 

「そ、そんなこと言われてもしょうが無いだろ! もう発動しちまったし、戻そうにも戻せないし」

 

「チッ! 仕方ない……予定変更だ、遺跡から出るぞ。上に残したのは助けられるなら助けるが、無理な場合は諦める」

 

有無を言わせぬ迫力に誰からも異論は出なかった。ちなみに3つの武器の内2つは大山がアイテムボックスに仕舞い、残る1つは柏木だと不安があるとのことで紫音が持った。

 

無事出られるといいんだが、大丈夫なのか……?

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