クラス丸ごと異世界漂流記~神と勇者と禁断の果実~   作:レイブラスト

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狩人対異星人

一真達が道を戻り始めてから少し経過した頃。2人の男子生徒と女子生徒が目を覚ました。辺りを見渡すとまず顔に張り付いた生物が近くで死んでいることに気づき小さく悲鳴を上げ、更に他のクラスメイト達の顔面に未だに生物が張り付いていることに恐怖を抱く。

 

「どういう状況なの、これ……」

 

「さあ……う゛っ!?」

 

突然男子生徒が胸を押さえて苦しみ出し、続いて女子生徒も苦しみ出す。あまりの痛みと苦しさに悶えていると胸の辺りから血が滲み、そして―――

 

「「ギィイイイイイイイイイイッ!!」」

 

2人の命と引き替えに、肌色の蛇のような生物が2体胸から飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから一真達は元来た道を戻り始めていた。途中生け贄の間に入ろうとしたが入り口が閉ざされていて入ることができず、仕方なく彼らだけで帰ることにしたのだ。

帰る途中とはいったものの常時警戒状態で、クラスメイト達は勇者の装備を、ディオナとセシルは剣を、一真、竜也、紫音、ソウジは斬月・真、ガオファー、バリアスーツサムス、マジンカイザーSKLになっている。

 

だがそんな彼らを見つめる者達がいた。遺跡へ入り込んだ襲撃者だ。彼らの内の1人がサーモスコープで武器を持っている者を見抜くと、他2人と共に光学迷彩を作動させて移動する。

 

何も知らずに歩く大山。だが皆の視線が一時的に彼からずれた瞬間、首に特殊繊維でできたワイヤーを引っかけられ、うめき声すら出せずに真上に引っ張り上げられた。そして彼の居た場所に、彼の使う剣がカランと音を立てて落ちた。

 

「何だ今の音は!?」

 

「何か物が落ちたんだ。ってちょっと待て……この剣、卓のだ!」

 

「嘘! じゃあ彼はどこに!?」

 

「落ち着け! 落ち着いて、グループ毎に円陣を組め!!」

 

パニックに陥りかけるクラスメイト達をソウジが纏め上げ、円陣を組ませる。そして再び歩き出そうとした時、ある2人の男子生徒の胸に赤い∴マークのライトが当てられた。「これは何だ?」と首を傾げている内にライトは頭へと向かい、そして―――2人の頭が、飛んできたプラズマ弾によって消し飛んだ。

 

「きゃあああああああああああああ!!」

 

「な、何か居る! やっぱり何か居るんだ!!」

 

「畜生、どこにいやがる! かかって気やがれ―――うわあああああっ!?」

 

1人の男子生徒が勇ましく叫んで剣を構えた瞬間、斜め上から飛んできたネット・ランチャーで包まれ、アンカーで床に固定される。更にアンカーの巻き取り機構でネットの拘束力が強くなっていき、特殊製のワイヤーが彼をじわじわと切り刻んでいく。

 

「た、助けてくれぇ!!」

 

「待ってろ! 今コイツで……なっ!?」

 

助けに入った男子生徒は炎を纏った剣でネットを焼き切ろうとしたが、逆に剣が折れてしまった。しかもネットには火が燃え移った様子すらない。

どうるすか決めかねていた時、ネット・ランチャーを放った襲撃者が光学迷彩を解除しながら床に着地。手にした長槍スピアを一気に伸ばすと、助けようとした2人の心臓を次々と貫き、ネットに捕まった男子生徒も貫き殺害する。

 

その様にクラスメイト達は悲鳴を上げ、セシルとディオナは臨戦体勢を取る。が、一真達4人は別の意味で驚いていた。

 

「まさかあれ……プレデターか!?」

 

「なんで彼らがここに居るんだ!」

 

「フィクション云々は置いといて、成人の儀式をする為じゃ!?」

 

「なら奴らもここに居るということか!? ええい、俺はなんてところに連れてきてしまったんだ!!」

 

そう、彼らの目に映る襲撃者の姿は地球で放映されていた映画『プレデター』に出てくるプレデターそのものだったのだ。

 

「もう無理だ! こんなとこさっさとおさらばするぞ!!」

 

「う、うん!」

 

痺れを切らした1つのグループが固まって逃げようとした。しかしいざ走り出そうとした瞬間、リーダー格の男子生徒が背中から透明な刃で貫かれていた。やがて彼を刺した刃がその持ち主である襲撃者ごと姿を表していく。2人目の襲撃者は両腕に備えた伸縮自在の一枚刃、シミター・ブレイドの1つで彼を刺し殺したのである。

 

既に事切れた男子生徒を床に落とした瞬間、我に返った仲間が攻撃しようとする。が、襲撃者はそれよりも先に回転しながらシミター・ブレイドを振り回し、他の4人全員を真っ二つに切り裂いてしまった。

 

「おいどうする!? このままじゃ逃げる前に全滅するぞ!」

 

「い、一旦奥へ戻ろうぜ! なあ、そうしようってば!」

 

「それはいいが、どうやって奴らの注意を引く?」

 

「俺に任せろ!」

 

一真は右手にSと書かれたロックシードを取り出し解錠すると、ソニックアローにセットする。

 

『ロック・オン!』

 

そして取り出したスイカロックシードを放り投げると、力一杯弦を引いてスイカロックシードを狙い撃った。

 

『コネクティング!!』

 

するとスイカアームズが召喚され、無人のままヨロイモードに変形してスイカ双刃刀を握ってシミター・ブレイドを持っている方の襲撃者に攻撃した。

 

「グルルルルル!?」

 

戸惑いの唸りを上げながら、応戦する襲撃者。その光景に別の襲撃者も目を丸くする。

 

「今だ! みんな逃げろぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

全力で叫んだ竜也の声にクラスメイト達がグループで纏まりながら逃げ出す。が、それは一真達が向かおうとしていた方向ではなく、バラバラであった。

 

「お、おい! みんなどこへ……ああもう!」

 

さすがに構っていられず、竜也達は奥へと走った。襲撃者の1人は別のグループを追いかけ、1人はスイカアームズと互角に張り合い、戦闘に加わっていなかったもう1人の襲撃者は紫音の持つ武器を求め、一真達を追いかけて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一真達とは違う方向に逃げたグループの1つは、しばらくして通気口と思われる穴しか周りに無い部屋に来ていた。

 

「い、行き止まりだ!」

 

「でも大丈夫だよ! 夕凪が出してくれたゴーレムが時間を稼いでくれてる筈だし」

 

女子生徒の1人が言うが、言った直後に部屋にシミター・ブレイドを構えた襲撃者が入ってきていた。肩で息をし仮面に傷が入っているが、彼はスイカアームズをどうにか打ち倒してここまで来たのである。

 

「嘘だろ……どうしろって言うんだよ……」

 

誰かが発した絶望的な声と共に襲撃者がシミター・ブレイドを構え振り上げる……が、それは振り下ろされることはなかった。

襲撃者の体を黒い槍のようなものが貫いたからだ。傷口から緑の蛍光色の血液を溢れさせながら彼は、自分を貫く槍のような尾に持ち上げられる。そして襲撃者と生徒達の前に尾の持ち主が姿を表した。

 

全身を黒い外皮で覆い、前後に細長い頭部と長い手足が特徴的。目はなく、唇は震えており常に涎が滴っている。この見る者に畏怖を与えるその生物は襲撃者の顔面を近づけると、口の中にある第二の顎インナーマウスを射出。ヘルメットごと頭部を貫き、襲撃者を殺害し骸を放り捨てた。

 

「す、すげぇ!」

 

「俺達を助けてくれたのか?」

 

生徒達は希望を抱き始めるが、黒い生物は彼らを見ると近づき、吠えた。

 

「キシャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

その途端、そこら中に開いている穴から黒い生物が次々と出現。悲鳴を上げる彼らを何処かへと連れ去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方とある別の1グループでも似たようなことが起きていた。逃げてる途中で襲撃者に追いつかれ、攻撃を受けていた。

 

「クソッタレェェェエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!」

 

「化け物めぇぇぇええええええええええええええええええ!!」

 

「畜生ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

がむしゃらに斬撃や魔法弾を撃つが襲撃者は軽々と避け、奪い返した武器プラズマキャスターを使って次々と撃ち殺していく。そして最後の1人になった女子生徒を追い詰めようとした時、襲撃者は彼女の後ろに居る黒い生物に気づいた。

 

すぐさま右腕に装着されたリスト・ブレイドを展開して斬りかかるが、ギリギリで避けられ女子生徒を切り裂き殺害してしまう。低く唸りながら、襲撃者はスピアを投擲して生物の身体を貫く。悲鳴を上げて抵抗する生物に彼は近づくと、リスト・ブレイドで頭部を突き刺して殺害する。が、代償としてリスト・ブレイドは生物の持つ強酸性の血液によって溶けてしまった。

 

やれやれと言わんばかりにカタカタと声を出す襲撃者。だが次の瞬間、背後から別の黒い生物が飛びかかり、プラズマキャスターを弾き飛ばしてしまった。

襲撃者は生物を背負い投げで放り投げると、ネットランチャーを使って動きを封じる。そのネットは生物を食い込むが、少しずつ血で溶けていく。襲撃者は最後の武器である短剣を引き抜いて振り翳すが、後一歩のところで生物が脱出。マウントポジションを取られ、頭部をインナーマウスで貫通され絶命した。

 

「ギィエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!」

 

襲撃者を倒した生物は、勝利の雄叫びを上げた。

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