クラス丸ごと異世界漂流記~神と勇者と禁断の果実~   作:レイブラスト

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アームズチェンジ

「あー、クソ……完全にはぐれちまった」

 

穴に落ちた後、セシルさんとはぐれてしまった俺は斬月 メロンアームズに変身し、探して回っていた。だがそうすんなりと事が進む訳もなく、目の前には人間並の大きさのサソリがわらわらと向かってきていた。

 

「おまけに一体何なんだよ、コイツ等……」

 

 

スコルピオン

種族 スコルピオン族

性別 雄/雌

レベル 80

格闘 425

射撃 211

防御 478

技量 240

回避 420

命中 420

魔力 136

 

特殊スキル 麻痺毒

 

備考 かつて地上を闊歩していた、獰猛なスコルピオン族の末裔達。尻尾の毒針で刺した相手を痺れさせる他、両手のハサミで相手を切り刻む。彼らが増えつつあることは、エンペラースコルピオン復活の前兆である。

 

 

 

見た目よりもヤバイ奴らだった! 毒持ってるのは当然として、地上を闊歩してたってマジなの? しかもエンペラーって何か親玉っぽいけど、コイツ等ゴキブリの如く大量にいやしませんか?

 

「ええい、考えるのはやめだ! とりあえずセシルさんと合流する! 邪魔する奴らはぶっ飛ばしていくのみ!!」

 

俺は別のロックシードを解錠すると、メロンロックシードを取り外して戦極ドライバーにロックした。

 

『スイカ!』

 

『ロック・オン!』

 

真上に巨大なスイカアームズが現れる。……ここ、洞窟だけど暴れて大丈夫だよな? 案外広いし。色々心配しながら、俺はカッティングブレードを倒した。

 

『ソイヤッ! スイカアームズ! 大玉・ビッグバン!!』

 

「っしゃ来いやぁ!!」

 

気合の一声と共にスイカアームズが落下。完全に俺を包み込むと『ヨロイモード!』の音声と共に、『仮面ライダー斬月 スイカアームズ』にアームズチェンジした。

 

「さて、行くか!」

 

スイカ双刃刀を右手に構え、俺はスコルピオンの群れを薙ぎ倒しにかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せぇいっ! たぁっ!!」

 

俺はエンペラースコルピオンを相手に、互角に……いや、少しずつ押され始めていた。

金属よりも硬いその表皮は、俺の攻撃を悉く弾いてしまっている。それを知っているのかそうでないのか、エンペラースコルピオンは口元をカチカチと鳴らしてハサミを高々と上げていた。

 

「チッ、勝利の雄叫びか? だったらソイツは、これを受けてからしやがれっ!!」

 

俺は剣を地面に突き立て、全身に気を集めていく。これが俺の切り札……普段は抑えている、ダークエルフとしての力を全て解放する。並大抵のモンスターなら、姿を見ただけで震え上がる程だ。

それでも奴は、驚きはしたが怯えはしなかった。

 

「よぉく見ておけ。これが! 俺自身忌避している、ダークエルフの力だぁぁぁぁああああああああああああああ!!」

 

一気に接近し、その背に自慢の拳を振り下ろす。

 

ズガァァァァァァァン!!

 

「やったか? …………んなっ!?」

 

だが奴は、信じられないことだが、俺の全力を食らって少し身体がへこんだ程度だった。どんだけ頑丈なんだよ、コイツは! いくら伝説のモンスターだからって、こんなのアリかよ!?

 

「むしろ伝説だからなのか? これは―――がっ!!??」

 

不意に、背中に何かを刺したような鋭い痛みが走った。まずい……毒針か……!

 

「クソッ……!」

 

急いで離脱し、壁にもたれかかるがもう毒が回り始めたようで目眩がし、足下が覚束なくなり座り込んでしまう。

 

「ここが、俺の死に場所って訳かよ……畜生……!!」

 

死にたくない。その思いが身体を、心を支配する。

ダークエルフとして生まれ、恐れられてきた俺を、恐れるどころか手を差し伸べてくれた。初対面なのに助けようとしてくれた、アイツを…一真を試験監督として無事に返すまでは!

 

(まだ死ねない……こんなところで俺は―――!)

 

徐々に迫ってくるエンペラースコルピオンを前にして、俺は目を閉じた―――

 

ドガァァァアアアアアッ!!

 

「おっしゃ貫通―――ってどわああああああああああああああ!?」

 

―――瞬間聞こえてきたのは、何かが壁をぶち破る音。思わず目を開けた時に映っていたその正体は……テールコングを撃退する際に変化した姿の一真だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スコルピオン達を全滅させた後、俺はスイカロックシードを解除して壁に耳を当てていた。僅かながら、壁の向こうから物音と声が聞こえるのだ。

 

「……やっぱりだ」

 

結果はビンゴ。向こうではセシルさんが何かと戦っていた。多分、エンペラースコルピオンって奴とだろう。

 

「どうにか合流したいけど、スイカは使えないし……」

 

黒く染まったスイカロックシードを見て言う。こんなことなら、解除しなければよかった。

他に壁を貫く手段は……って、貫く?

 

「そうか! その手があったか!」

 

あるロックシードを手にすると、すぐにそれを解錠してドライバーにセットする。

 

『フォーゼ!』

 

『ロック・オン!』

 

そしてカッティングブレードを倒す。

 

『ソイヤッ! フォーゼアームズ! 青・春・スイッチ・オン!!』

 

音声と共に頭にアームズが被さり、『仮面ライダー斬月 フォーゼアームズ』へと変わった。そしてこうなった時の決まり文句はただ1つ!

 

「宇宙、キタァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

あのポーズをして、全力で叫ぶ。洞窟だから反響しまくるのなんの。

 

「いや、こんなことしてる場合じゃないんだ」

 

気を取り直し、カッティングブレードを二回倒す。

 

『ドリル・オン!!』

 

やたら高いテンションの音声と共に、左足にドリルモジュールが出現する。少し感触を確かめると、俺は右腕のロケットモジュールを操作し、壁に向かってロケットドリルキックの構えをつくる。

 

「行くぜ! ライダーロケットドリルキィィィィィィィィィック!!」

 

エンジンを噴かし、壁をドリルで突き進んでいく。少しすると、俺は壁を貫通して向こうにある広い空間に出ていた。

 

「おっしゃ貫通―――ってどわああああああああああああああ!?」

 

喜んだのも束の間。目の前に馬鹿でかいサソリが現れ、思わずソレをドリルで蹴っ飛ばして着地した。

 

「びっくりした……何だコイツ? もしやエンペラースコルピオンって、これのこと?」

 

 

 

エンペラースコルピオン

種族 スコルピオン族

性別 雄

レベル 400

格闘 2550

射撃 1995

防御 2874

技量 2269

回避 2017

命中 2366

魔力 2000

 

特殊スキル 破滅の猛毒

 

備考 スコルピオン族最強の存在。様々な毒を操り、その身体からは武器や防具となる素材が山ほど手に入るが、入手以前に倒すことが困難である。

 

 

 

「強いなおい! いきなり3桁て!」

 

偵察を掛けたら思わぬステータスが出てきたので驚く。そりゃこんなに強いなら、セシルさんでも敵いそうにないわな……。

 

「てか、セシルさんは!?」

 

慌てて周囲を見渡すと、壁にもたれてぐったりしているセシルさんが見えた。何事かと思って偵察を掛けたら思わぬものが目に入った。

 

 

 

状態異常 死の毒

 

 

 

何か明らかにヤバそうだ! 大丈夫か!?

 

 

 

死の毒:エンペラースコルピオンが持つ毒の一種。体内に回ると動くことができなくなり、半日後に死亡する。治療法はない。

 

 

 

ヤバすぎる奴だったぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!! え! これこのままだとセシルさん死ぬの!? ……そんなのダメだ! 目の前で見殺しにはさせない!

 

「その前に、コイツをどうにかしないとな」

 

俺はドリルを食らってイライラしているらしい、エンペラースコルピオンへと向き直る。どうもコイツは見た目やステータスからして、力自慢らしい。

 

「だったら目には目をでいくか」

 

『マンゴー!』

 

新たなロックシードを取り出しながら言うと、解錠してドライバーに取り付け、カッティングブレードを倒した。

 

『ロック・オン!』

 

『ソイヤッ! マンゴーアームズ! Fight of Hammer!!』

 

一風変わった西洋風な音声が鳴り響き、同時に『仮面ライダー斬月 マンゴーアームズ』へのチェンジが完了した。

 

「改めて、勝負といこうか!」

 

マンゴパニッシャーを振るいながら、俺は巨大なサソリを睨み付けた。

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