翌日。出撃メンバーは俺に瑞鶴に大井、瑞鳳、榛名、神通の6人。軽く俺と大井でキャッチボールした。肩壊すもん。
「では、みなさん行きましょう」
旗艦の榛名がそう言うと、その後に俺、大井、神通、瑞鳳、瑞鶴と続く。
「大丈夫ですか?」
榛名さんが声をかけてきた。
「何が?」
「いえ、初の出撃はみんな緊張するものですから」
「まぁ俺は昔から大事な場面でおさえとかしてたしなぁ……」
「はい?」
「や、なんでもない」
そのまま海面を6人で滑る。で、榛名が止まった。
「どうした?うんこか?」
「空母の皆さん、索敵お願いします」
俺の質問を鮮やかに無視して榛名が言った。すると、ずいずい2人が艦載機を飛ばす。
「おお………」
いつ見ても艦載機ってのはスゴイ。あんなちっこい飛行機からドゥルルルルッと弾丸を放てるんだもんなぁ……俺もあれ乗りたい。
「敵艦隊発見!」
瑞鳳の鋭い声で、全員の顔が引き締まる。
「数は?」
「重巡2、軽巡2、駆逐2」
「爆撃してください」
榛名が言うと、そのまま爆撃。重巡1、駆逐2を沈めてきた。
「すっげ……」
「九三式酸素魚雷やっちゃってよ!」
隣から大井が雷撃した。
「主砲、砲撃開始!」
「砲雷撃戦、開始します!」
さらに榛名、神通と砲撃。速攻で終わってしまった。俺なんかが出る幕なんてこれっぽっちもなかった。
「………俺の艦隊怖い」
「皆さん、進撃します」
榛名が言うと、全員が後から続く。スゲェな……改めて尊敬するわ。強いんだなみんな。これ俺なんで来たんだろう……。思わず目を腐らせてると、「どうしたの?」と瑞鶴に聞かれた。
「いや、な……俺ここにいる意味あったのかなって……」
「あるよ。木曾を見取り稽古させるために連れてきたんだもん」
「? そーなの?」
「うん。だからちゃんと見てなさいよ。何もしなくていいから」
それはそれで助かる。働きたいわけじゃないしな。と、思ってたら間に大井が入ってきた。
「ちょっと、うちの木曾ちゃんをなめないでくれる?すごいんだから」
「お、おい大井姉ちゃん」
「つまんないわよあんた……」
「偶然だ!」
なんてやりながら移動してると、榛名の声がした。
「索敵お願いします」
索敵する瑞鳳と瑞鶴。ビュッと艦載機を飛ばす。
「敵艦隊発見!」
「爆撃してください!」
そのまま爆撃する。
「木曾ちゃん」
「なんだよ」
「何もするな、なんて言われて黙って見てる気?」
「いいだろ別に。それはそれで楽出来る」
「情けないわね……。それに、今後のためにちゃんと自分の実力を見せておいた方がいいわよ」
「わーったよ……」
「大井さん!先制雷撃!」
「あ、ごめんなさい‼︎」
神通にいわれて慌てて魚雷を放つ大井。当然、外した。
「ごめんなさい、外しました!」
「大丈夫、私が……」
と、瑞鶴が弓を再び引き絞る。すると、隣の大井が俺の脇腹を肘で突いた。分かってるさ。俺はその後ろでロージンバック(特製)を軽く握った。
「アウトレンジで、決めたいわね!」
弓を放つ瑞鶴。俺は砲弾を持って振り被った。そして、的を真っ直ぐ見据え、ロックオン。
「俺に勝負を挑むバカはどいつだ?」
そう言うと、ビシュッ!と音を立てて投球。
「っ⁉︎」
瑞鶴の艦載機を追い越して、俺の砲弾は真っ直ぐ空母何級だから知らないが、そいつの胸に向かう。そして、ドシュッと音を立てて胸に砲弾は減り込み、爆発した。
「………」
バッとこっちを振り返る瑞鶴。
「………投げたの?」
「ええ、まぁ」
「…………」
ぼんやりする瑞鶴。
「! 瑞鶴さん魚雷!」
神通の声が響いた。それに反応し、前を向く瑞鶴。
「あっ……」
躱すまで反応しきれない瑞鶴。俺は特製グローブを着けてその魚雷をショートバウンドを取るように逆シングルで捌いた。
「〜〜〜ッぶね!」
うおぉ……魚雷は強く握り過ぎると爆発するからな……。
「ってぇな、この野郎ッ‼︎」
すぐさまバックホーム。魚雷の癖に海面すれすれを飛び、また敵に減り込み、爆発させた。
「ふぅ……大丈夫か?」
そして瑞鶴に聞いた。すると、なぜか顔を赤くする瑞鶴。
「だ、大丈夫よ。ゴメンなさい」
「別にいい。さて、さっさとら終わらせんぞ」
「う、うん!」
そのまま戦闘を続けた。