闇影の軌跡   作: 黒兎

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休み明けの英語のテストの点数が悪すぎてまともに執筆出来る状況じゃ無かったんで遅れました。
これからも更新遅れるかもしれませんが、末長くお付き合い下さい。


天帝初の学院生活

 あの無茶苦茶なオリエンテーリングから約二週間が経った。学院生である以上、勉学は必須である。そして、今日も授業がある。

 

「ー皆さんもご存知の通りかつてエレボニア帝国は存亡の危機に瀕していました。」

 

 と講義を続ける胡散臭い眼鏡を掛けた教官。トマス・ライサンダー。この教官の担当教科は歴史学だ。

 ゼダスはこの教官から漂うこのなんとも言い難い何かに疑問符を浮かべていた。この気の抜けていながらも、謎の雰囲気。思い当たる節があり過ぎて何がなんやら……。と頭の中で推論を立てていると、

 

「獅子心皇帝と呼ばれているドライケルス皇子が挙兵した辺境の地ですが……リィン・シュバルツァー君。その地が何処かご存知ですか?」

 

 とトマス教官にリィンが当てられた。ゼダスは一目リィンを見て長考している様に見えた。その様子を察して、横の席にいる現在リィンとギクシャクした関係にあるアリサがノートの端に答えを書いてスッと見せ、リィンは無事にやり過ごした。ゼダスは

 

「(何だ……アリサ、やれば出来るじゃん。お互い謝りたいみたいだが、後はタイミングか。)」

 

 と柄にも無く微笑ましく思った。

 そして、時は流れ、夕焼けが照らす教室での世に言うHR(ホームルーム)って物を行っていた。Ⅶ組の担当教官のサラは、

 

「ーお疲れ様。今日の授業も一通り終わりね♡」

 

 と労いの言葉を掛けてきた。

 別に疲れているわけでは無いんだが、とゼダスは内心呟いた。

 

「前にも伝えたと思うけど明日は《自由行動日》になるわ。」

 

 自由行動日。

 サラ教官の話を纏めると休日では無いが、授業は無いので何をするかを自分で考える必要がある日らしい。学院の施設も開放されていていて、一通り使える。更に、ゼダスには関係無いが部活も自由行動日にやっている事が多いらしい。因みにサラ教官は一日中寝ているそうだ。流石、酒大好き私生活駄目教官。全員それには苦笑いせざるを得なかった。

 

「ーそれと来週なんだけど、水曜日に《実技テスト》があるから。」

 

 漸く来た初実技テスト。士官学院だし、戦闘関連なんだろうけど、評価にも入るそうなので、満点を目指すつもりだ。

 そして、全員が聞き逃せなかったのは、

 

「そしてーーその実技テストの後なんだけど。改めて《Ⅶ組》ならではの重要なカリキュラムを説明するわ。」

 

 その言葉に一同困惑(ゼダスを除く)。その状況にサラ教官は

 

「ま、そういう意味でも明日の自由行動日は有意義に過ごすことをおすすめするわ。ーーHR(ホームルーム)は以上。副委員長、挨拶して。」

 

 といい、副委員長、あの貴族嫌悪のマキアスが応える。因みに委員長は天才眼鏡っ娘のエマだ。

 

「起立ー礼。」

 

―――*―――*―――

 

 

 そうして学生の身なら、天国といっても過言では無い放課後へと突入した。

 今、現在教室にいるのは、帰る用意をしているゼダスと、リィンとエリオット、ガイウスの四人。だが、ゼダス自身からは近付く事を極力し無いのだが、意外な事にこの前からあの三人はゼダスに近付く様になった。

 そして思い出されるのは、第三学生寮でのある出来事だ。色々な問題を抱えているⅦ組の面々を半強制的に食事の席で……まぁ、色んな事をさせたのである。

 ゼダスのその料理の腕前の関係上、Ⅶ組全員+サラ教官の朝、昼、夕食全てを担当している。そして、飯の席で話し合いさせたら、思いの外そのギクシャクした関係が若干だが確実に戻っていたのだ。先程のアリサの行動が良い模範例と言えるだろう。然し、ユーシスとマキアスの関係には全く影響しなかった。

 

「(人間の欲の一つ、食欲を纏める事ができると色んな事が可能になるのはやっぱり良いなぁ)」

 

 とゼダスは思った。エリオットは

 

「《実技テスト》かぁ……ちょっと憂鬱だなぁ。魔導杖もまだちゃんと使いこなせて無いし。」

「そんなに心配なら一緒に稽古でもしておくか?明日、付き合うぞ。」

 とリィンは心配していた。しかし、

 

「あ、うん……ありがたいんだけど。実はこの後、クラブの方に顔を出そうと思ってるんだ。」

 

 とエリオットが言うと、ゼダスは

 

「吹奏楽部か?」

 

 と聞いた。するとエリオットは

 

「えっ、なんで分かったの?」

「勘だ、勘。」

 

 とゼダスは適当に答えた。そして、ガイウスは、

 

「ああ、オレは美術部という所に入ろうかと思っている。」

 

 その言葉にゼダス、リィン、エリオットの三人は驚いた。ゼダスは

 

「意外だな。ノルド高原からの留学生だから、馬術部かと思ってたよ。」

「故郷にいた頃はたまに趣味で描いていた。ほぼ我流だから、きちんとした技術を習えるのはありがたいと思ってな。」

 

 ガイウスの絵が気になるなぁ〜?などと部活について話しているといきなり教室の扉が開かれた。そこからやって来たのは、サラ教官だ。

 

「良かった。まだ、残ってたわね。」

「サラ教官。」

「どうしたんですか?」

 

 とリィンとエリオットが突然のサラ教官に疑問を唱えていた。

 

「いや〜、実は誰かに頼みたいことがあったのよ。」

 

 とサラ教官は続けて、

 

「この学院の《生徒会》で受け取ってほしい物があってね。」

 

 このタイミング、わざわざ生徒会が渡してくる物、と言えば、

 

「(生徒手帳か……)」

 

 とゼダスは思っていた。

 

「ま、誰でも良いから取ってきて欲しいのよ。」

 

 とサラ教官が頼むと、

 

「ーだったら、俺が受け取ってきますよ。エリオットとガイウスはクラブ見学に行くし、ゼダスは何時も通り寮で飯を作るだろうから。《生徒会》って所に行けば良いんですね?」

 

「それじゃ、ヨロシクね♡」

 

 とリィンがサラ教官からの厄介事を頼まれた所でゼダスは第三学生寮へ帰って行った。

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