GOD EATER 2 RB 〜荒ぶる神と人の意志〜   作:霧斗雨

21 / 32
第21話。
ハルオミの聖なる探索四連戦。
あとカノンがぶちかます。


第21話 聖なる探索

ギルの神機の一件から一夜明けたその日、レイはハルオミに飲もうと呼び出された。

奢ってくれるなら、という条件も飲んでくれたので、レイはラウンジで待つというハルオミの元へ向かった。

既にハルオミは飲み始めており、その横に座り、用意されていたジュースを一緒に飲み始めると、不意にハルオミが真面目に話しかけてきた。

 

「世の中には、本当にいろんなヤツがいる……」

 

「はぁ、いますね」

 

それは、ゴッドイーターになってからつくづく思っていることだ。

ブラッドのメンバーだけでも、個性豊かなのである。

極東のメンバーも、各々の技量、個性はブラッドに負けず劣らずの面々ばかりである。

 

「でもな、これだけの数の人がいるのに人間にはたった2種類しかいないんだ……それについて、俺の中では常にある考えが渦巻いていて……ずっと、答えを求めている」

 

「はぁ」

 

なんだか雲行きが怪しくなってきたと薄々感じ始めたレイは、そろそろ離脱しようかと腰を浮かす。

が、ハルオミはそれを許しはしなかった。

 

「その探索に、付き合ってほしい」

 

「はぁ……ん!?」

 

「まず、男として、お前に聞いておきたい」

 

「うえっ!?」

 

「女性を見るとき……お前はまず、どこを見る?」

 

ずい、とハルオミに詰め寄られ、レイは逃げられなくなったことを悟った。

 

「はぁ!?え、えー、い、一般的には……胸なんじゃね?」

 

そんな風に人を見たことがないレイにとって、答えにくい質問である。

なので、未保護集落にいた時のおっさん連中が言っていたことを答えてみることにした。

確か胸がどうたらこうたら言っていたはずだ。

 

「……青いな。脚、だろ。最近の俺のムーブメントはな、脚……それも、ニーハイだ」

 

「青いとか言われた。はぁ、ニーハイねぇ……いやまぁ、俺としちゃ何でもいいわけで……」

 

「ニーハイの要諦は、ソックスの口ゴムとボトムスの間に出来る領域、その太ももの、わずかな輝き……たとえるなら、朝、山の端から顔を出した曙光のような……それが、今、俺の求める女性の美だ……いいだろ?」

 

レイの意思など関係なく、ハルオミはニーハイについて語り始める。

出してくる例えが嫌にリアルすぎて、コメントがどうもしにくくて困る。

 

「いや、いいだろって言われても困んだけど……ハルさんがいいならいんじゃねぇ?」

 

考える事を放棄し、ハルオミの意見に適当に同調しておく。

どれだけ熱を持って語られたとしても、興味が持てなければそれは聞いている側からすればある種の退屈をもたらすのだ。

今のレイは、そういう状況だった。

 

「決まりだ。今度モデルを見つけてくるから、ミッション行こうな。聖なる探索の始まりだ……!」

 

「あー、これ、続くのね……」

 

レイはうんざりしながら、しばらくこれに付き合うことを悟った。

 

ーーーー

 

次の日、ハルオミに呼び出されて向かった先には、一人の女がいた。

 

「紹介しよう、キャリーだ」

 

「初めまして!シンガポール支部所属、キャリー・ユーです!」

 

「ども。つか、このために知り合い呼んだんすか……?」

 

レイは呆れて言った。

 

「こないだ、偶然会ったばかりなんだ。彼女、休暇で極東に来ててさ。このイベントの話をしたら、是非にって休み延長して、あっちの支部からわざわざ神機を遅らせたんだぜ」

 

「昔、極東のテレビ局でバガラリーっていう番組をやっててそれが大好きで、一度極東に来てみたかったんです!よろしくねっ!」

 

どこかで聞いたようなアニメのタイトルを紹介してくれたキャリーは、心底この状況を楽しんでいるようだった。

つまり、この子はノリが良かったのだ。

 

「そういうわけだ。それじゃ、俺たち3人で行こうか」

 

「りょうかーい」

 

拒否権など、無いことはとうに知っていた。

ひとまず、キャリーを含めた3人でミッションに行った。

まあ、行ってしまえばやることは普段と変わりない。

転がってくるコンゴウ2体を、適当にあしらいながら背中のパイプ、尻尾、顔を砕く。

正直、コンゴウ2体程度ならもうそこまでバリバリ警戒しなくても相手に出来る。

キャリーとハルオミのアシストもあり、そこそこ早く終わった。

終わってみると、既にキャリーの姿はなく、ハルオミが一人佇んでいた。

 

「……キャリーなら、もう行っちまったよ。極東を見て回るんだと。青春とは過ぎ去る矢のごとし……決して俺達を待っちゃくれない……ああ、二度と戻らないからこそかけがえのない輝きもある……ニーハイって、いいもんだな……」

 

「満足できたようで良かったっす……」

 

ーーーー

 

暫くして、再びハルオミに飲みに誘われたレイは、再びラウンジに赴いた。

勿論、ハルオミの奢りである。

 

「お前さ……年上、ってどう思う?」

 

「今度はなんすか」

 

「ほんとにガキだった時はさ、自分も含めてハタチ超えたらオッサン、オバサンだと……そう思う時期もあった。でも人生は長いだろ、成長と共に人は学び、考えも変化するんだ。今回だって……ニーハイにハマったからこそ……「隠してるのがいいんだよ」って、気が付いた」

 

「はあ」

 

始まった、とレイは半ば諦めながらハルオミの話に耳を傾ける。

 

「隠されてるからこそ自由にイメージが羽ばたくあの感じ……今の俺のムーブメントは、低露出、だ」

 

「ああ、所謂ナナと真逆のヤツね」

 

レイが露出と聞いて思い浮かぶのは、ナナである。

たまに思うのだが、あの服装、寒くないのだろうか。

というか恥ずかしくないのだろうか。

まあ、極東に来てから思ったのだが女性ゴッドイーターの服装は、際どいものが多かったりするので、もう気にすることはほとんど無いのだが。

人それぞれ、色んな好みがあるものである。

 

「想像力って、人間の証だろ。絶妙に隠されたボディラインとかドレープの間から出てる肌とか……想像力をかき立てられないか?」

 

「……そうなんじゃねぇっすか?」

 

全くかき立てられたことのないレイは、再び流れに身を任せる。

ここまで来たら行くところまで行くしかないのだろう。

 

「決まりだ。例によって、モデルは探しとくわ。聖なる探索は、次なる高みを迎える……!」

 

「……そこそこにしといて下さいよ」

 

ーーーー

 

次の日、ハルオミに呼び出されたところには、案の定前回とは違うが一人の女がいた。

 

「こちらは、カミーユ。欧州から、物資搬送の護衛任務中だったんだけど……」

 

「仕事中にナンパされるとは思わなかったわ。カミーユ・ランブラン。マルセイユ支部所属、よろしく」

 

「なんかすんません。ハルさん、何やってんすか……」

 

一瞬手が出そうになったが、流石に手を引っ込める。

こんな人でも一応先輩である。

 

「ほんとよね。ハル、あなた何考えてるの?」

 

「働くだけが人生じゃないだろ。出張だって「旅」なんだぜ?」

 

「ふふ……お言葉に甘えて極東の風に吹かれてみようかしら」

 

「あ、吹かれてみなくてもいいんすよ」

 

「楽しもうぜ!」

 

ハルオミが用意してきたミッションは、ヴァジュラの討伐任務だった。

いやいや、こんなノリで相手にするようなやつじゃないと内心で喚きながら前足をひたすら叩く。

ヴァジュラがたまらずダウンしたところを叩いて叩いて叩きまくった。

流石は物資護衛を任されていただけあって、レイの動きにカミーユはついてきていた。

討伐が終わってみると、前回と同じようにカミーユの姿はなく、ハルオミが一人佇んでいた。

 

「……カミーユなら、もう行っちまったよ。彼女ほど有能なら、休む暇もないんだろう……だけど、それでいいのか……?仕事に振り回されるだけの人生で……なあ、カミーユ、そのクールな表情の下の、お前の心を……はあ~、隠されたままってのも、またいいんだよなあ~」

 

「……俺これいる意味あんのかなぁ」

 

ーーーー

 

それからあまり立たない頃、再び飲みに誘われたレイは、ハルオミを訪ねた。

例に漏れず、奢りである。

 

「お前、寿司は好きか?」

 

「まあ。美味いっすよね」

 

この流れで行くともしや今回は大丈夫か、という淡い期待を、次の瞬間ハルオミは打ち砕いてくれた。

 

「ネタ、そしてシャリ……寿司のミニマリズムを、俺達は軽視してた気がするんだ。俺は最近、あのシンプルさには、何かがあると思い始めた……」

 

「一瞬でもまともな話題と思った俺が馬鹿だった。一応言っときます、低露出はどうなったんすか?」

 

あれだけ聞いて、普段通りロクでも無い話になることが予想できるだけでも、自分に嫌気がさすが、もう後の祭りである。

 

「バカだな……冒険の中で一番の宝物は、回り道だろ。次のムーブメントは、シンプルな……「生脚」、だ」

 

そんな格好の人いたっけなぁと思い浮かべるが、思い当たる人はいない。

しかし、ハルオミのことである、どこかしらから連れてくるのだろう。

 

「ホンモノに、飾りなんか要らない。飾らない脚を見てそこにみなぎる命の息吹を、ただ感じ取ればいい……」

 

「はあ」

 

「決まりだ。モデルの心配はいらない、俺が全力で探す。聖なる探索も、佳境に入ってきたな……!」

 

「……これ、早く終わんねぇかなぁ」

 

ーーーー

 

次の日、ハルオミに呼び出され向かった先には、いつものパターンで一人の女がいた。

が、どうやら何か言い合っているようである。

 

「……そんなこと、もう忘れろよ」

 

「そのセリフ、あなたにそのまま返すわ……」

 

何のことやらさっぱりだが、このままここで立っているわけにもいかないので、2人に近付いてみる。

 

「おっと……」

 

「あら……」

 

「なんすかその反応」

 

なんとも言えない反応をされ、些か機嫌を悪くしたレイを見て、ハルオミは苦笑した。

 

「よお、遅かったな。今回のモデルは、イネス……リオ・デ・ジャネイロ支部から視察に来てる」

 

「あなたがブラッドの……ハルから話は聞いています。私はイネス・アルメイダ、お会いできて光栄です」

 

「そりゃどうも。ハルさん、またナンパっすか……」

 

この問に答えたのは、ハルオミではなくイネスだった。

 

「イエスでもあり、ノーでもある……この人にナンパされたのは2年前、お互いロシア支部にいた頃にね」

 

「ホント偶然だけど、久しぶりに会えたからさ。再会を祝して、誘ってみたってわけ」

 

「それじゃあ、行きましょうか。この目でブラッドの戦いを見たいわ」

 

「ああ、最高のものが見れそうだ……!燃えて来た……!このままミッションに行くぞ!」

 

そのテンションについていけない、とは言い出せず、ハルオミの用意したミッションを確認する。

対象はシユウで、前回よりも楽な相手で少しホッとしながらミッションに出た。

まずは頭を結合崩壊させ、両手羽を砕く。

シユウにはブラッドアーツ、ダンシングザッパーが当てやすく、レイにとってやりやすい相手である。

イネスとハルオミのフォローもあり、楽に倒すことが出来た。

その際チラッと見えたのだが、ハルオミがブラッドアーツを使えるようにっていた。

ちゃっかりした人である。

終わった時、案の定イネスの姿は最早なく、ハルオミが一人佇んでいた。

 

「……イネスなら、もう行っちまったよ。まさにとんぼ返り、ってヤツだな……極東の自然を、もっと見せてやりたかったな……散りゆく花に、移ろいゆく四季……俺は、この極東が好きだ。世界中を旅してきたが、ここまで美しい場所はない。だから皆、生脚をさらして、この自然を大いに感じ取るといいぜ……!」

 

「……そんなことしなくても感じ取れるっすよ」

 

ーーーー

 

その後、再び飲みに誘われたレイは、これで聖なる探索とやらが終わることを祈りつつハルオミを訪ねた。

勿論、奢りである。

 

「長きにわたり、俺の探索に付き合ってくれたわけだが……見えたことがある。覚えてるかな、男は女性のどこを見るか、って話をしたこと……あの時俺は、胸を否定した……それが、ずっと引っかかってた」

 

「はあ」

 

「すまん!俺を許してくれ!やっぱり、胸だ……!分かったよ、自分を飾らないのが、本当のオトナなんだってな……それに気付かせてくれたのは……お前だ」

 

なんだか感謝されているが、最初のレイの意見は未保護集落にいた時のおっさん連中の一般論である。

密かにおっさん連中に良かったな、認められたぞと祝いの言葉を投げかけながらハルオミの次の言葉を待った。

 

「世界は終わりなき円環だという。俺達の探索のゴールは、どうやらスタート地点らしい……」

 

「ああ、やっと終わるんすね……」

 

こんなくだらないことで理に気がつくとはなんとも言い難いが、ようやく終わりが見えたことを密かにレイは喜んだ。

 

「とんでもない答えを、見つけちまったな……!帰ろう……命を育む、約束の地へ……!一緒に、来てくれるか?」

 

「もう今更過ぎて何も言えねぇ」

 

「ありがとう……!今回のモデル探しは、骨が折れそうだが……俺は、やって見せる!お前のためにもな……!」

 

「……いや、無理しなくていいんすけどね」

 

この後、ハルオミの見つけてきたモデルによって、酷い目を見ることをこの時のレイはまだ知らなかった。

 

ーーーー

 

その日は、ハルオミと分かれてすぐ呼び出され、何のために別れたんだろうとか思いつつ、呼び出しの場所に向かった。

いたのは、ハルオミ1人である。

 

「あれ、1人っすか」

 

「飾らず、奢らず、初心に返る……分かってるな?今回のモデル探しは、本当に骨が折れた。俺の人脈を持ってしても、な……だが、現れたんだ。困り果てた俺の前に、青い鳥が……!カノン、カモン!」

 

ハルオミの拍手と共に現れたのは、白と黒のコスチュームに身を包んだ第四部隊所属のカノンだった。

 

「さっきたまたま通りかかった所を、捕まえただけなんだけどな」

 

「あの……これ、ちょっときついんですけど……」

 

カノンがジト目でハルオミを見る。

 

「それでいいんだ。同行者の生命力の活性を高めるため、布地を切り詰めている」

 

「はあ……あれ……?なんでブラッドの副隊長さんが?」

 

ハルオミの説明に納得していないのか、カノンは訝しげな目をハルオミに向ける。

そりゃ、あの説明では納得出来ないだろう。

その際、レイに気がついたらしく、カノンは驚きに目を丸くした。

 

「あっ、いや、んー、聖なる探索、つーか……」

 

「聖なる探索……?」

 

なんと言い訳しようものか、しどろもどろになりながら言った一言は、カノンの顔をさらに険しくする。

とはいえ、他になんと言えばいいのかわからないので、言い繕うことすら出来ない。

 

「さ、衣装デザインが持つ同行者活性効果の検証実験に行くぞ!」

 

「あ……はい!よろしくお願いします!」

 

カノンの背中をバシ、と叩きながら笑う。

それと同時に、カノンがピン、と背筋を伸ばした。

こんなんで大丈夫か、とか思いながら向かった先は、煉獄の地下街で、討伐対象はコンゴウ堕天とクアドリガである。

 

「クアドリガかぁ。あんまやったことねぇな」

 

とりあえず、面倒くさいコンゴウ堕天から仕留める。

通常のコンゴウと同じく、パイプ、尻尾、顔を破壊して切り裂く。

コンゴウ堕天は、あっという間に崩れ落ちた。

 

「さて、後は」

 

コンゴウ堕天撃破とともにエリアに侵入してきたクアドリガは、ほとんどの行動時に背中のミサイルポッドからミサイルを射出し、広範囲を攻撃してくる。

その上、巨体にそぐわない機動力まで有し、高火力で、何より硬い。

非常に面倒くさい相手である。

 

「んじゃ、俺突っ込むんで。ハルさんサポートよろしく」

 

「あいよ」

 

ハルオミがクアドリガの排熱器官にバレットをぶち当てる。

その間に、レイは横から回り込んでミサイルポッドにブラッドアーツ、ダンシングザッパーをヒットさせる。

巨大な相手に対して、レイがよく使う手だ。

高火力だろうとなんだろうと、とにかく叩いて壊せば弱体化できるという自論からくる突撃である。

その時だった。

カノンの放ったバレットが、レイめがけて一直線に飛んできたのである。

 

「っ!?」

 

咄嗟にミサイルポッドを蹴って、後ろに飛んだ。

瞬間、バレットがミサイルポッドに命中して結合崩壊を起こした。

お陰で当たらなかったが、爆風に煽られ当初の予定よりもマグマのギリギリに着地することになって肝を冷やす。

 

「なっ、なっ!?」

 

驚きのあまりに声が出ない。

避けなかったらどうなっていたのだろうか。

カノンは、神機を構えたままうっすらと笑みを浮かべて言った。

 

「射線上に入るなって、私言わなかったっけ?」

 

「言ってねぇッ!」

 

思わずそう叫んでしまった。

カノンは相変わらず、あははははと笑いながらバレットを発射しまくっており、近づくことが出来ない。

レイは同じ様に距離をとっているハルオミの元に駆け寄り、問い詰める。

 

「ハルさん、なんすかあれ!?」

 

「いやぁ、カノンちゃんはいっつもあんな感じなんだ。ま、ご愛嬌ということで」

 

「先に言え!死ぬかと思ったわ!」

 

彼女は要するに、二重人格、というところなのだろう。

さっきまでの印象とは、まるで別物である。

 

「とりあえず、近づけねぇ……!」

 

いくら何でも1人に任せっぱなしと言う訳にもいかないが、あれに巻き込まれたら流石に命が危ない。

動きを合わせる、合わせないの問題ではなく、合わせられない。

とりあえず、神機をアサルトに変化させ、援護射撃を行いながら様子を見る。

暫らくすると、カノンの砲撃が止んだ。

 

「こんな時に弾切れなんて。クソッ」

 

恨めしそうに神機を睨んでいる。

弾切れ、つまりOP切れだ。

 

「よっしゃ、今ァッ!」

 

カノンの集中砲火をくらい、既に排熱器官と前面装甲も結合崩壊を起こし、ボロボロになっているクアドリガに襲いかかる。

ダンシングザッパーを繰り出し、命中させる。

ハルオミがキャタピラにスラッシュレイドを当てる。

空中攻撃の最中に、カノンが神機を構えているのが見えた。

どうやらOPが回復したようで、ド派手に1発ぶちかますつもりなのだろう。

ハルオミもそれに気がついたようで、回避行動をとる。

が、レイは空中攻撃の真っ最中で、回避行動が取れない。

またミサイルポッドを蹴って離れてもいいが、結合崩壊を起こしていてさっきよりも脆くなっているため、避け切れる程の跳躍が期待出来ない。

なので咄嗟に、ブラッドアーツのフライングロータスを繰り出して後ろに離れ、そこから身体を半分ひねってエアリアルステップを繋げて距離をとる。

瞬間、カノンのブラストが火を吹いた。

その1発が、既にボロボロになっているクアドリガに止めを刺した。

断末魔を上げながらクアドリガが倒れ、レイは即座にコアを回収する。

 

「お疲れさん。よくあそこから逃げれたな」

 

「どうも。咄嗟に繋げただけだったんすけど、上手くいってよかったっす……」

 

離れていたハルオミに声をかけられ、レイはため息をつきながら答えた。

今回のは流石にやばかった。

思い出すだけで冷や汗が垂れる。

 

「やりました〜」

 

「あー、うん。良かったな」

 

さっきの豹変が嘘のようににこやかな笑顔を浮かべるカノンに、レイは苦笑いを浮かべながら答えるしかなかった。

 

ーーーー

 

アナグラに戻り、ラウンジのソファに腰掛けるカノンを見ながらハルオミは言った。

 

「……カノンなら、まだあそこにいるぜ。我らが第四部隊の精鋭だもんな。ああ、いつも通りの極東支部だ。飾る必要のない、俺たちの帰る場所……ここに家があるから、旅に出ることが出来る……そんな当たり前のことに、改めて気づかされたよ」

 

「……旅?」

 

レイはハッとしてハルオミを見る。

まさか、旅に出るつもりなのだろうか。

 

「ああ、また一緒に、真実を探す旅に出よう。俺たちの戦いは、まだ始まったばかりだぜ……!」

 

「……もう勝手にやって下さい」

 

レイは、心底呆れてしまい、一つ盛大にため息をついた。




終始楽しんでいるハルさんと、終始興味の無いレイとの絡みの回でした。
そもそも私がハルさんにそこまで共感できないせいで深く突っ込めないのが原因だったりするのですが、きっとレイもこういうことに興味はない人だと思います。
ハルさんのムーブメントについていくのは大変です。
まあ、レイにも人並みの恋愛感情はあるでしょうので、そのへんも書いていけたらなぁと思っています。
とはいえ、誰とくっつくんだコイツ。
あと、今回カノンがやらかしてくれました。
教官先生につなげるためにハルオミエピをここまで進めたって言うのもあるので、ゲームとは進行がずれてしまっているけれどももうそこは気にしないようにします。
さて、あと2回くらいキャラエピ消費に使って、ナナちゃんブラッドアーツ覚醒イベントに入っていこうと思います。
あれ、進んでない。
そうそう、もうすぐリザレクションの体験版が配信されますね。
やりたい、滅茶苦茶やりたい。
そしてアニメがもうすぐ終わってしまいますね。
もっとして欲しいなぁ。
いろいろする事があるこの頃ですが、頑張って書かないと。
感想、お待ちしています。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。