真・恋姫†演義~舞い降りる賢君~   作:残月

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更新が遅れて申し訳ありません。
理由の方は活動報告にも書きました。


太公望、別れを告げて雛の機嫌を損ねる

 

 

 

宴を終えた次の日、太公望は雪蓮に別れを告げていた。

 

 

「え~望ちゃん、もう行っちゃうの?」

「うむ、どうにも急がねばならぬ事態になっておる様なのでな」

 

 

既に旅支度を始めていた太公望に雪蓮は不満を漏らす。

太公望が洛陽を目指すと言って困惑したのは雛里や凪も同様だった。

つい昨日、建業に到着したばかりなのに直ぐに洛陽に向かう。明らかに焦りが見えるスケジュールなのだ。

 

 

「師叔、何かあったのですか?」

「ワシが旅を始めた理由の一つが見付かったのだ。急がねばならぬ」

 

 

太公望の口から告げられた言葉に反応を示したのは雛里と冥琳、そして雪蓮だった。

 

 

(師叔が旅を始めた理由……太公望様のやらねばならない事なら多分、国を揺るがす位の大事なんだ!)

(ふむ……この御仁は昨夜、雪蓮から聞く限りかなりの知恵者との事だったな……その者が慌てると言う事は厄介事か……?)

(ふーん、望ちゃんの旅の理由ね……何かは知らないけど面白い事じゃ無さそうね)

 

 

雛里、冥琳、雪蓮の順に頭の中で推理をする。

雛里は太公望と出会った際に言っていた事から推理を始め、その推理は的を射ていた。

冥琳は昨夜、雪蓮から聞いた話と太公望と交わした会話の中から推理をしており、これもまた的を得ていた。

 

雪蓮に至っては直感だが当たっているだけに恐ろしい物がある。

 

 

「お師匠様、荒事なのですか?」

「そうなる可能性は高いのぅ。頼りにしておるぞ凪」

「ハッ!」

 

 

事の次第を飲み込めなかった凪は太公望に質問をし、太公望はそれに答える。

太公望から期待されているとあり凪も元気よく頷いた。

 

 

「ハァ……これは止めても無駄そうね」

「雪蓮、おっと」

 

 

雪蓮は溜め息を零すと太公望に酒瓶を渡した。

 

 

「ねぇ……望ちゃん、旅が終わったらまた建業に来てくれる?」

「…………判らぬの。ワシは旅をしながらの生活が多かったからのぅ。何処かに留まった事はあまりないのだ」

 

 

 

太公望は崑崙山で修行をしていた時期を除けば放浪の旅をしている様なものだった。

封神計画を任されて以来、相棒の四不象と共に国中を飛び回っていた。一時期は周や桃源郷に居たが大概は旅をしていた。

この世界に来てからも同様で一つの国に留まる事は少なかったのだ。

 

 

「そっか……でもまた絶対に来てね。……待ってるから」

「うむ、ワシも楽しみにしておくとしよう」

 

 

楽しげに再開を約束した太公望と雪蓮。

そんな光景を見て雛里は頬をプゥと膨らませていた。

 

 

「ひ、雛里さん!?なんで膨れてるんですか?」

「師叔はいつも、ああだからです!」

 

 

凪は雛里の態度に驚きながらも尋ねた。

雛里はプンプンと擬音が聞こえそうな怒り方をしている。

 

雛里は太公望と最初の頃から旅をしている為に人に好かれやすい太公望を一番近くて見てきた。

桃香、星、華琳、雪蓮と旅に同行はしなかったが太公望を慕っていた。

太公望は朴念仁側の人間だから気付かなかっただろうか多かれ少なかれ、好意を持っていたのは明らかだ。

 

かく言う雛里もその一人で有り、凪も同様。

人知れずフラグを乱立していく太公望に雛里は少々ご立腹だった。

 

雛里は知る由もないのだが太公望は元居た世界でも割と人好きされている。竜吉公主や妲己を筆頭にビーナスや王貴人もそうである。

そしてその内の一人がこの世界に来ようとしている事は誰も予想していなかった。




グダグダでしたね。
次回から本格的に仙人界が動きます。
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