魔法少女まどか☆マギカ ラタトスクの騎士   作:如月ユウ

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13話 騎士対槍兵

金属同士がぶつかり合う音が響く。

 

「なんで使い魔を放っておくんだ」

「言っただろ?グリーフシードは魔女しか持ってないって。だから魔女になるまで放っておくんだよ。」

 

「人が死ぬんだよ!」

 

「だから何だってんだよ」

 

杏子が槍を突くとエミルはバックステップでかわす。

 

「使い魔は人を食べて魔女に成長する。それをあたし達が食べる。食物連鎖は習っただろ?」

 

「そんな考えをする人は僕は許せない!」

 

エミルは地面を蹴り接近する。

 

「そんな甘い考えをしてたら私に勝てないぜ!」

 

槍を横に振るがエミルは跳躍して

 

「『崩蹴脚』!」

 

急降下して杏子に蹴りをいれるが

 

「遅い!」

 

槍で防がれて吹き飛ばされる。

 

「ふっ!」

 

エミルは空中で体勢を整える。

 

「少し本気を出そうか」

 

槍の柄の間から鎖が現れてジャラジャラ鳴らしている。

 

「あ、あの武器は…」

 

「多節棍ですね」

 

「多節棍?」

 

テネブラエが説明する。

 

「短い棒を鎖などで連結した武器です。しかもあれは仕込み製の槍。かなりやっかいです」

「解説ご苦労なこった。つまりこういう事も出きるんだよ!」

 

多節棍を振ると剣に絡まりエミルから引き剥がされる。

 

「僕の剣が…!」

 

「ヤバかったら使い魔を召喚したって良いんだぜ?」

 

「使い魔?」

 

「おそらく魔物の事を言っているのでしょう」

 

「どっちでもいい。武器がなきゃ何も出来ないだろ?」

 

杏子は余裕をみせて挑発する。

 

「テネブラエ」

 

エミルは小声でテネブラエに話しかける。

 

「一瞬でいいから隙をつくってほしい」

 

「わかりました」

 

「なにこそこそ話してる?」

 

「ちょっとした作戦会議だよ」

 

エミルは杏子に向かって走る。

 

「武器なんか無くて勝てるのか?」

 

槍をエミルに向けようとした瞬間

 

「テネブラエ!」

 

テネブラエがエミルと杏子の間にはいる。

 

「なっ…!」

 

突然目の前に現れたテネブラエに驚いて槍で突くのを戸惑った。

その隙にエミルはスライディングして剣を拾う。

 

「『獣招来』!」

 

体内のマナを消費して身体能力を上げると

 

「は、はやくなってるだと!?」

 

突然、エミルの動きがはやくなり剣の動きは鋭くなっていく。

杏子は戸惑いながらも槍で応戦し、エミルが突進して斬りつけようとして槍で防ぐが

 

「(剣が軽い?)」

 

受け止めたとき力をこめていないのに疑問に感じたときには遅かった。

 

エミルは跳躍して杏子の背後にいた。

 

「『裂破絶掌撃』!」

 

突き攻撃をなんとか避けたが頬に掠れる。

 

「まだまだ!」

 

エミルは跳躍する。

 

「同じ技はそう何度も-」

 

「『空牙衝』!」

 

蹴りをすると予想していたがエミルは剣を振り衝撃波を放ち杏子は衝撃波に巻き込まる。

 

「『牙連轟天襲』!」

 

エミルは杏子ではなく槍をねらって斬り上げ、斬り下げると同時に槍が遠くに離れる。

杏子は槍を拾おうとしたが

 

「動かないで」

 

杏子の目の前に剣が向けられる。

 

「これ以上傷付けたくない」

 

「情けをかけているのか?」

 

「僕は君と争う理由はない。それに-」

 

路地裏の奥から足音が聞こえる。

 

「マミさん達が戻ってくる。素人がいても3対1は不利なのはわかるでしょ?」

 

「わかったよ」

 

杏子は仕方なく負けを認めるとエミルは剣を引いた。

 

「エミルだったな。次に会うときはこうは行かないからな!」

槍を拾い跳躍して壁を蹴り、路地裏から離れる。

 

「エミル君!」

 

まどか達が路地裏から戻ってきた。

 

「エミル大丈夫?」

 

「うん。けっこう強かったけどなんとかなったよ。」

 

「何も出だし出来なかった自分が情けない」

 

さやかは悔しがる。

 

「仕方ないよ。魔法少女になかったばかりだし剣の使い方なんて素人だから」

 

「ぐっ…何も言えない」

 

「エミル君、怪我はない?」

 

「大丈夫ですマミさん。どちらかといえば相手に怪我をさせたかな…」

 

「なんであんな奴の心配するのよ」

 

「争いとかは嫌なんだ…女々しい感じがして…」

 

「エミル君…」

 

暗い雰囲気になりそうになりエミルはなんとかしようと話し出す。

 

「ま、マミさん。使い魔はどうなりました?」

 

「しっかり倒したから心配しないで」

 

空を見ると夕方から夜になりそうになっていた。

 

「あの、今日はここまでにしませんか?色々ありましたから」

 

「そうね。エミル君も佐倉さんと戦って疲れているしね」

 

「帰ろっかまどか」

 

路地裏から出ようとしたが

 

「エミル様」

 

テネブラエがエミルを呼び止める。

 

「どうしたのテネブラエ?」

 

「少し時間をもらってもよろしいでしょうか?」

 

「わかった。ごめん、僕はもう少ししてから帰ります」

 

「わかったわ」

 

「じゃあねエミル。また明日」

 

「またねエミル君」

 

「うん、また明日」

 

まどか達が路地裏から出る。

 

「そろそろいいでしょう」

 

「テネブラエ?」

 

「そこにいるのはわかっています!出て来なさい!」

 

テネブラエが叫ぶと上からほむらが降りてくる。

 

「暁美さん…」

 

「エミル様とマミさんが魔女退治していたときもいましたね」

 

「えっ、暁美さんが見てた!?」

 

「佐倉杏子が勝つと予想していたけどまさか倒すとわね」

 

「エミル様の実力はこの程度ではありません。今のエミル様は半分の力しか使っていません」

 

テネブラエは臨戦体勢をとる。

 

「なぜ私達を監視していたのですか?」

 

「貴方達が知る必要はないわ」

 

ほむらが立ち去ろうとしたが

 

「魔女の正体を知っていると言ったらどう思いますか?」

 

ほむらが立ち止まる。

 

「証拠は?」

 

「あくまで推測です。まず魔法少女は希望。魔女は絶望これは対称しています。まるで光と闇のように。次に魔女の出現。これはマミさんから聞いた話です。魔女は使い魔が成長するかグリーフシードが穢れることで魔女が生まれます。しかしこれは間接的な現れ方です」

 

そこでテネブラエは疑問に感じた。

 

「それで疑問に感じたのはソウルジェム。ソウルジェムはグリーフシードに穢れを移さないとどんどん溜まってしまう。もしその穢れを限界まで溜めたら…」

 

「まさかテネブラエ…」

 

「グリーフシードに穢れを限界まで溜めたら魔女になるならソウルジェムも同じようにしたら魔女になる可能性があるかと私は推測します。」

 

「…」

 

ほむらは黙ってしまう。

 

「反論がないということは推定と判断してもいいですね?」

 

「ここでは話せないわ。着いてきて」

 

ほむらは路地裏を出て行く。

 

「追いかけましょうエミル様」

 

「う、うん」

 

エミルとテネブラエはほむらに着いて行く。

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