魔法少女まどか☆マギカ ラタトスクの騎士   作:如月ユウ

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テイルズファンなら分かるかと思います


19話 本当の悪とは何か?

スマホから着信音が鳴り確認すると『暁美ほむら』と画面に写ていた。

通話するとほむらは少し焦った声をしていた。

 

「エミル、急いで来て」

 

「ど、どうしたの?」

 

「佐倉杏子が美樹さやかに決闘を申し込んだ」

 

「なんだって!?」

 

「二人は歩道橋で決闘するらしい。私もそこに向かってる。急いでとめて!」

 

「わかった、すぐ行く!」

 

通話を切る。

 

「エミル君どうしたの?」

 

「美樹さんが佐倉さんと決闘を…」

 

「決闘ですって!?」

 

「ほむらさんが先に行ってます。僕達もはやく行きましょう」

 

エミルはマミの手を引っ張って玄関を出る。

 

「時間がない。テネブラエ、空を飛べる配下をだして」

 

「わかりました」

 

テネブラエは魔方陣を召喚する。

 

「汝、ラタトスクの名において現れよ。いでよ!シャドウドラゴン!」

 

魔方陣から二階ほどの大きさの黒いドラゴンが現れた。

 

「マミさんはやく乗って!」

 

「わかったわ」

 

マミはエミル後ろに行きシャドウドラゴンの背中に乗るとシャドウドラゴンは翼を羽ばたかせて夜の空を飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歩道橋

「ここなら人目につかない。派手にやろうじゃない!」

 

杏子は魔法少女に変身した。

さやかもソウルジェムをとりだすと

 

「さやかちゃん!」

 

歩道橋の階段からまどかが来た。

 

「邪魔しないでまどか!これは私とあいつの問題なんだから!」

 

「駄目だよこんなの!絶対おかしいよ!」

 

「馬鹿には馬鹿のお友だちがいるんだな」

 

「そういうあなたはどうなの?」

 

背後にほむらがいた。

 

「約束が違うわ。美樹さやかに手は出さないと言ったしたはず」

 

「あんたの考えは手ぬるすぎるんだよ。あっちはやる気だぜ?」

 

「なら私が代わり戦う」

 

「ちっ、こいつを食い終わるまで待ってやる」

 

指で口にくわえているお菓子をさす。

 

「十分よ」

 

「(エミル…はやく来て!私じゃここまでしか時間を稼げない)」

 

ほむらは焦りの表情をしている。

 

「ど、どうすれば…」

 

このままだとさやかとほむらが戦うことになる。

 

「(魔法少女はソウルジェムを使って変身する…だったら!)」

 

「さやかちゃんごめん!」

 

まどかはさやかのソウルジェムを奪い、橋の下に投げようと両手を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然、強い風が吹いてきた。

 

「きゃあ!」

 

まどかはソウルジェムが風で飛ばされないように両手でしっかり包む。

 

「ほむらさん遅れてごめん!」

 

目の前にはエミルとマミが巨大なドラゴンに乗っていた。

 

「エミル君…?」

 

「これって…」

 

「本物のドラゴン?」

 

まどか達は本物のドラゴンを見て驚いていた。

エミルとマミが歩道橋に足を着けるとシャドウドラゴンは消えた。

 

「鹿目さん。なんで美樹さんのソウルジェムを持っているの?」

 

「それは…」

 

両手に持ったソウルジェムが一瞬で消えた。

 

「さやかちゃんのソウルジェムが!?」

 

「私が持ってる」

 

ほむらの手にはさやかのソウルジェムがあった。

 

「まどか、あなた取り返しのつかないことをしてしまうところだったわ」

 

「取り返しのつかないこと?」

 

「危うく友達を捨てるところだったよまどか」

 

歩道橋の手すりにキュゥべえがいた。

 

「魔法少女がコントロール出来るのはせいぜい100m圏内なんだ」

 

「コントロール?」

 

「一体どういうことだよ?」

 

「そのままの身体で魔女退治をしてほしいなんてとてもいえないよ。僕達の役目は契約したときに魂を抜き取ってソウルジェムに変えることなんだ」

 

ソウルジェムは人の心臓だとキュゥべえが言った。

 

「なんでそんなことを先に説明しなかったの!」

 

「聞かれなかったからね。」

 

「それじゃあ私達はゾンビにされたもんじゃないか!」

 

「むしろ便利じゃないか。ソウルジェムが砕けないかぎり君達は無敵さ」

 

杏子は怒りに任せてキュゥべえを掴もうとしたが

 

「あなたは…」

 

エミルは肩を震わせ怒りを抑えていた。

 

「あなたは…どれだけ人の心を弄ぶんだ…」

 

「弄ぶなんて。僕は-」

 

「人の心を何だと思っているんだ!」

 

怒りを抑えきれず爆発させた。

 

「人は心があるから泣いたり、笑ったり、怒ったり、悲しんだりすることが出来る」

 

自分の胸に触れる。

 

「だから人は心を大事にしようと思う。心があるから人は強くなれる。けど、あなたはそれを人の身体から取り上げた!それはみんなの心を弄ぶことなんだ!」

 

キッとキュゥべえを睨む。

 

「あなたは人の心を弄ぶ化け物だ!」

 

エミルは叫ぶように言った。

 

「(エミル君が怒る姿を見るのはじめてみた…)」

 

まどかはエミルのはじめてみる表情に驚いていた。

 

「君達はいつもそうだね。事実をありのままに伝えると決まって同じ反応をする。わけがわからないよ」

 

表情一つ変えず事務的に話す。

 

「どうして人間はそんなに魂の在り処にこだわるんだい?」

 

「なら逆に聞きましょう。なぜあなたは魂を在り処にこだわらないのですか?」

 

動揺しているまどか達の代わりにテネブラエがキュゥべえに聞く。

 

「そのままの身体で戦えば傷ついて、ときには身体を失うこともある。なら魂を抜き取ってコンパクトにすれば心臓が破壊されても血を全部抜き取られてもソウルジェムと魔力があればすぐ元通りだ」

 

「私はその考えを否定します」

 

「なんで否定するだい?とても便利じゃないか」

 

「あなたはこう考えなかったのですか?今のさやかさんのようにソウルジェムが他の人の手に渡ったらどうなるのかと」

 

さやかのソウルジェムはほむらが持っている。もしその気になれば壊すことも出来る状況。

今のさやかの運命はほむらが握っているようなもの。

 

「確かにそれは気付かなかった。今後、新しい魔法少女が生まれる前に解決しないといけない課題になるね」

 

「課題ですか!?あなたはどれだけ人を…!」

 

「やれやれ、これだとまるで僕が悪者みたいじゃないか」

 

「当たり前だ!お前は私達を…!」

 

「何が当たり前なんだい?」

 

キュゥべえは疑問に感じていた。

 

「確かに僕は魔法少女について色々省略したけど君達はそれを知って得するかい?それに…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「この世に悪があるとすればそれは人の心じゃないのかな?」

 

「人の心…?」

 

「何が正しくて何が悪いのは君達が決めるだろ?それは人それぞれの価値観で決まることじゃないか」

 

まるで過去の君達はどうななのかと聞いているようなものだった。

その問いに答えられる人は誰もいなかった。

 

「契約したくなったらいつでも声をかけてよまどか」

 

そう言ってキュゥべぇは立ち去った。

 

「これが…私達の…」

 

「マミさん…」

 

「大丈夫よエミル君…大丈夫」

 

マミはエミルの手に触れる。

 

「ごめんなさい…これは言わなかった私の責任よ」

 

「ほむらちゃんもしかして…」

 

「えぇ、知ってたわ」

 

「お前なんでこんな大事なことを!」

 

杏子は怒りの矛先をほむらに向ける。

 

「佐倉杏子。あなたはこの事を話して信じたかしら?」

 

「それは…」

 

「暁美さん…このことエミル君の家で…」

 

「話すつもりだったわ」

 

「ごめんなさい…あのとき私…気が動転して…」

 

「いえ、魔法少女が魔女になることを話して動揺するのは当たり前よ」

 

「魔法少女が魔女になる?」

 

「ソウルジェムが限界まで穢れると魔女になるのよ」

 

「嘘だろ…」

 

「それと魔力の使いすぎだけではなく負の感情を背負いすぎても魔女になる」

 

「キュゥべえのやつ。その事を…」

 

「知ってても教えなかったわ」

 

「あいつ…どれだけ私達を…」

 

杏子を奥歯を噛み締める。

 

「これが…私の…」

 

さやかはほむらに返してもらったソウルジェムを見つめる。




キュゥべえが言った台詞はファンタジアのエドワード・D・モリスンの言葉です
PS以降はダオスの言葉になったのですが
これには続きがありまして
モリスンですと「しかしそれは同時に善でもある」
ダオスの場合は「そして最も恐れるもの。勝たねばならない敵、それは自分の心」
と言います
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