人魚姫の話はご存じだろうか?
人魚はとある王子様に恋をして魔女と契約して声と引き換えに人間の足を手にいれた。
しかし王子は別の女性と結婚して人魚は海の泡となって消えてしまった。
なぜこんな話をしたのか?
もし人魚が海の泡となって消えるまえに別の契約をさせる者が現れたら?
この物語で例えるなら
もしさやか(人魚)がエミル(別の契約をさせる者)と契約をしたら?
魔女の結界
エミルと杏子は魔女に接近していた。
しかし魔女は車輪を召喚して襲いかかる。
「二人の邪魔はさせないわ!」
マミがマスケット銃を構えて車輪に向けて撃つ。
車輪は銃弾にあたると逸れて別の場所に移動した。
契約するにはまず魔女を弱らせないといけない。
エミルと杏子は魔女に接近をして攻撃。
マミはまどかとさやかを守りながら魔女が召喚した車輪を撃ち接近している二人の道をつくり
ほむらは状況に応じてマミと一緒にエミル達の道をつくったり魔女に攻撃したりする。
まどかはさやかの遺体を守っている。
テネブラエは配下を召喚して指示を出している。
「『飛燕瞬連斬』!」
突進斬りをすると跳躍して横に回転斬りをする。
「おらぁ!」
杏子も跳躍して魔女に攻撃する。
レヴォナスはスプラッシュを詠唱すると魔女の上空に大量の水が現れて叩き付けた。
ほむらはマシンガンを構えて魔女に向けて撃ちエミル達を援護する。
魔女はエミル達の攻撃に怯まず剣を振りかざす。
「うわっと」
エミルは紙一重でかわした。
「倒さないで戦うのはけっこう難しいな」
「だけど美樹さんと契約するには弱らせてからじゃないと契約は出来ない」
「わかってる。だから私がやれることは前に進んでいくしかない!」
杏子はまた接近して槍を振りかざすが魔女の剣で防がれる。
「なっ…」
魔女は剣を振ると杏子は吹き飛ばされて壁に激突する。
「杏子ちゃん!」
「大丈夫だ…まどか」
瓦礫から起き上がった杏子は魔力を使い自分の身体を治療する。
「さやか…お前信じてるって言ったよな?この力で人を幸せにするって。そうだろさやか!」
杏子は車輪を蹴散らしながら進む。
しかし車輪全てを防ぐことは出来なかった。
左右から車輪がきていた。
杏子はあたるのを覚悟した。
二発の銃声が響き車輪は杏子から外れる。
「佐倉さん油断しないで!」
「サンキューマミ」
杏子に接近する車輪はマミがマスケット銃で撃ち杏子は魔女までの道筋を走る。
「エミル!さやかの腕を狙え!」
「わかった!」
エミルは右側、杏子は左側に走る。
「マミ!お前の十八番の出番だ!」
「明美さん、鹿目さんをお願い」
マミはリボンを使い巨大なマスケット銃を造る。
ほむらはマミの邪魔をさせないため取り回しが良いサブマシンガンに変えて車輪の進行を阻止した。
「ティロ・フィナーレ!」
巨大したマスケット銃が魔女に向かって発射された。
直撃すると魔女は怯んだ。
「エミル!」
「うん!」
エミルと杏子は同時に跳躍して魔女の腕を切り落とす。
「ここで終わるわけにはいかない!」
エミルは地面に着地すると剣を下段に構えて体内のマナを闘気変える。
闘気を溜めた瞬間全力疾走し魔女に近付く。
「うぉぉぉぉぉ!」
魔女に近付いて何度も斬りつける。
「負ける…ものかぁぁぁぁ!」
突進斬りをして背後に回り
「『魔王獄炎波』!」
魔女に向かって剣を叩き付け闇の獄炎で焼き付くす。
魔女の肩から力が抜ける。
「エミル様!」
テネブラエが叫ぶとエミルは剣を逆手に構えてもう片方の手を魔女にかざす。
魔女がいる場所に巨大な魔方陣が現れる。
意識を集中していると魔方陣は輝き始める。
「さやかちゃんにも同じのが!」
さやかにも魔女と同じ魔方陣が現れた。
「おそらくさやかさんに反応しているのでしょう」
「どうなるの」
「わかりません。今はエミル様を信じるしかありません」
何も出来ないまどか達はただエミルが契約する姿を見守るしかなかった。
「魔法少女の契約で絶望を産むなら僕は希望を産み出す」
二つ魔方陣が全体が輝きだし結界を包む。
「それが僕の…ラタトスクとの契約だ!」
???
「(ここは…)」
さやかは水中の中にいた。
「(水の中だけど息は出来る…)」
なんで水中の中にいるのかわからないがさやかにとってはどうでも良かった。
「(魔女になる前に恭介に好きって言えたからいっか…心残りがあるとすれば…恭介の返事かな?聞いてから絶望すれば良かった…)」
ゆっくりと目をつぶり意識を手放そうとした。
「(本当にいいの?)」
さやかの頭から響く。
「(美樹さんは本当にそれでいいの?)」
「(だれ…?)」
「(僕は…契約者かな?)」
「(契約者?)」
「(美樹さんがもし望むなら契約をする)」
「(いまさら契約なんて…)」
「(魔法少女の契約は絶望を産む)」
キュゥべぇが契約した悪魔との契約。
恭介の腕を治す代わりに魔女に変貌する魔法少女になる。
「(僕の契約は希望を産み出す)」
謎の声は希望を産み出すと言う。
「(希望?)」
「(キュゥべぇで絶望したのなら僕は希望になる)」
「(何で私に契約しようとするの?)」
「(僕は君を助けたい。絶望から救いたいんだ)」
「(こんな私でも…?)」
「(うん、契約したいなら…)
」
目の前から光に包まれた少年が現れる。
「僕の手に触れて」
「けど私…まどかに酷いこと言っちゃった…」
「鹿目さんに謝ればいいよ」
「そんな資格、私には…」
「資格とかじゃないんだ。謝る気持ちがあるなら十分だよ」
「でも…」
「出来る出来ないじゃない…やるかやらないかだよ」
「…」
「鹿目さんに謝りたいんだよね?」
「うん…」
「喧嘩別れしたままお別れしたくないよね?」
「うん…」
「みんなの元に帰りたいんだよね?」
「帰りたい…」
「僕が連れて行ってあげる」
「本当に?」
手を差し出すとさやかはその手に触れた。
「行こう、みんな美樹さんを待ってる」
少年は輝きはじめてさやかを包んだ。
工事現場
全体を包んだ光がなくなると魔女の結界は消えた。
「さやかちゃん…?」
「さやかはどこ行った…?」
さやかの遺体はなくなり魔女がいた場所にはエミルしかいなかった。
「エミル君、美樹さんは?あと魔女はどこ行ったの?」
エミルは無言で手を前に出して魔方陣を召喚する。
ゆっくりと魔方陣から誰かが現れる。
現れたのは
「う…ん…」
制服を着たさやかの姿だった。
「さやかちゃん!」
まどかはさやかの元へ走る。
「まど…か?」
さやかは目を開けてまどかの顔を見る。
「良かった…本当に良かった…」
抱きついて涙を流す。
「ここは…?」
「ここは工事現場よ美樹さん」
「マミさん…」
「さやか…本当にさやかなんだな?」
「あたし以外誰がいるのよ…」
「そうだよな…」
杏子は涙を拭いた。
「契約成功ですね」
「うん、良かった…ちゃんと契約出来て」
「ありがとうエミル。あなたのおかげで美樹さやかの運命を変えられた。あなたがいなかったら美樹さやか…いえ、ここにいる全員が絶望に堕ちていたわ」
「そんな僕は…」
「いえ、エミルのおかげで美樹さやかは救われた。それだけは誇っていいわ」
二人はさやかが元の姿に戻って喜んでいるまどか達を遠くで見ていた。
「(良かった。美樹さんが元の姿に戻って…)」
エミルはふらつきはじめる。
「エミル?」
「(これで美樹さんは…すくわれ…)」
前に倒れて意識が遠く離れる。
キュゥべぇの契約でさやかは絶望するが
エミルとの契約によってさやかは救われた
この契約が魔法少女を救う救済論の第一歩