魔法少女まどか☆マギカ ラタトスクの騎士   作:如月ユウ

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40話 修行の成果

「ごめんね家まで送ってくれて」

 

キリカと織莉子を狙わないとほむらは言ったが屋上で起きたあのことからあまり信用出来ずエミルは彼女の護衛を兼ねて一緒に帰っていた。

 

「いえ、夜遅くに女の子一人で帰るのは危ないですから」

 

「エミル君は優しいね」

 

「そうですか?」

 

「そうだよ。もしかしたらエミル君の前世はお金持ちで紳士なのかもしれないね」

 

「前世ですか…」

 

思わず苦笑いしてしまう。

 

「(ある意味前世が精霊と言ってもあまり違和感ないかもしれない)」

 

「それじゃあ明日学校で」

 

家に帰ろうと歩こうとしたら

 

「エミル君」

 

「はい。なんで-」

 

カシャリと音がするとキリカはスマホをエミルに向けていた。

 

「よし、エミルの写真ゲット」

 

「呉先輩!なんで写真撮ったんですか」

 

「写真がほしかったから」

 

ストレートかつわかりやすく答えた。

 

「写真消してください!」

 

「それはいや。エミル君の驚いた写真は貴重だからね」

 

「いいから消してください!」

 

スマホを奪おうとするがキリカは右へ左へとよける。

 

「エミル君は写真を消してほしいんだね」

 

「はい。今すぐに」

 

「なら私のことキリカって呼んでよ」

 

そんな事でいいのか?とエミルは思ってしまった。

 

「織莉子とマミだけ呼び捨てして私だけ仲間はずれみたいじゃないか」

 

「僕はそんな事…」

 

「そう思わなくても私は思うの」

 

「じゃあ…キリカ先輩」

 

「ん~呼び捨ては無理かな?」

 

「先輩ですから」

 

「なら名前で言うならいいよ」

 

「キリカさんで…いいかな?」

 

「よろしい」

 

満足そうに笑うキリカはスマホの画面を見せてエミルの写真を削除した。

 

「じゃあねエミル君」

 

「はいキリカさんまた明日」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリカside

「エミル君には悪いけど撮ったのは一枚だけじゃないんだよね」

 

私はスマホを開いてエミル君の画像を出した。

あのときエミル君は消してほしいと言うのを予測して連写モードに切り替えて何枚も写真を撮った。

 

「エミル君の写真が撮れて名前で呼んで貰えた」

 

まさに一石二鳥だ。

 

「こんなに楽しい毎日を送れたんだ」

 

エミル君がいなかったらあの退屈な毎日をなにもしないで過ごしていた。

 

「ここままずっと過ごせたらな…」

 

スマホの画面をエミル君の画像にしたまましばらく眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後

「エミル君今日は織莉子の家でお茶しないかい?」

 

「すいません。今日は少し用事がありまして」

 

「そ、そっか…」

 

キリカはエミルと一緒に織莉子の家に行こうとしたが断られてしまった。

 

「昨日と一昨日はすいません。今日から僕も魔女退治に参加します」

 

「エミルがいない間あたしがしっかり退治しているんだから」

 

さやかが胸を張っていた。

 

「ほむらさん。なぎさちゃんは参加とか出来ますか?」

 

「佐倉杏子に頼んで百恵なぎさを連れてくるわ」

 

「ありがとう」

 

「エミル君。なぎさちゃんを魔女退治参加させたくなかったんじゃないの?」

 

「ちょっと色々あってね。なぎさちゃんの事を考えれば魔女退治を参加したほうが良いかなって。もし僕達がいないときに戦えるようにしておこうと思って」

 

ワルプルギスの夜の戦力とは言わずなぎさが戦えるのか調べたかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(エミル君…なんで女の子と一緒にいるんだい?)」

 

キリカが尾行していた。

 

「(話している内容はわからないけど楽しそうな会話じゃなさそう)」

 

エミル達が路地裏にはいりキリカもついていくと

 

「な、なにこれ…」

 

路地裏の景色が急に変わる。

 

「路地裏ってこんな感じじゃないよね…」

 

彼女が知っている路地裏といえば暗くてジメジメして灰色の壁だがこの場所は暗いがジメジメしていなく灰色とは程遠かった。

 

「というか建物と建物の間がこんなに広いわけがない」

 

周りを見渡すとエミル達がいなくなっていた。

 

「ど、どうしよう…エミル君がいない」

 

エミルを追いかけていたのはいいが見失っていた。

しかもこの場所は不気味なので長い時間いたくない。

 

「で、出口は…」

 

後ろを見るが人はいなく同じ景色が遠く広がっていた。

 

「そうだ。携帯を使えば」

 

スマホを取り出すが画面は『圏外』となっていた。

 

「なんで…さっきまで普通に道だったのに…」

 

異質な空間に恐怖を覚える。

 

「どうしよう…どうしよう…」

 

左右をキョロキョロ見ながら歩く。

 

「誰か…誰かぁ…いませんか…」

 

いるはずがないと思っていてもどうしても呼んでしまう。

遠くに人がいた。

 

「良かった…あの-」

 

声をかけようと近付くと

 

「ひっ…」

 

鉛筆で描いたような人の形をした化け物だった。

キリカを見つけるとゆっくり歩いてくる。

 

「こ、こないで!」

 

逃げようとしたら足がもつれて転んでしまう。

 

「あぅ…痛い…」

 

化け物はキリカに近付いていた。

 

「いや…こないで…」

 

立ち上がろうにも恐怖で力がはいらなかった。

 

「(誰か…助けて…)」

 

もう駄目かと思い目をつぶる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『魔神剣』!」

 

「(エミル君…?)」

 

エミルの声が聞こえてゆっくり目を開けると

 

「『襲爪岩斬破』!」

 

制服から黒を基準とした服装に変わりマフラーを巻いており、手には剣を持っていた。

 

「大丈…キリカさん!?」

 

キリカの顔を見るとエミルは驚いた。

 

「キリカさんなんで魔女の結界に!?」

 

「魔女?」

 

「あ~えっと…今は説明する時間がありません。僕から離れないでください」

 

手を前にかざした。

 

「汝、エミル・キャスタニエの名において命ず。さやかさん、来てください!」

 

目の前から魔方陣が現れてさやかが召喚された。

 

「ちょっとエミル、なんでいきなり-」

 

さやかが魔方陣から召喚されるとキリカは目を丸くする。

彼女も先ほど制服だったのに青色を元に軽装の騎士の服装にマントを羽織っていた。

二人の格好はまるでファンタジー世界に登場する剣士のようだ。

 

「人…?」

 

「あれ呉先輩じゃないですか。なんで魔女の結界に?」

 

エミルと話していたさやかがキリカを見て気付いた。

 

「理由はわからないけど多分キリカさんは巻き込まれたんだと思う」

 

「まあ…先輩が大丈夫ならいっか。エミル、はやくみんなのところに戻らないと」

 

「そうだね。キリカさん僕達と一緒について来てください」

 

「う、うん…」

 

「(怖いけど一人でいるより何倍もマシだよ…)」

 

一人でいるよりエミルと一緒に行動したほうが良いと本能が察していた。

エミルとさやかの間にキリカがはいると二人はキリカを守りながら魔女がいる最深部まで進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結界最深部

「ここだね」

 

「マミさん達いればいいんだけど…」

 

最深部に進むとマミ達は凱旋門のような建物に攻撃していた。

 

「まどかさん!」

 

「エミル君とさやかちゃんに…呉先輩?」

 

「良かった魔女がいる場所で合流出来て」

 

「エミル君いきなり走って行ったからビックリしたよ」

 

「声が聞こえたから戻ってみたらキリカさんがいたんだ」

 

テネブラエはまどかの側に離れず配下に指示を出している。

 

「エミル様。あの門が魔女のようです」

 

「わかった。テネブラはキリカさんをお願い。さやかさんいこう」

 

「オッケー」

 

キリカをまどかとテネブラエに任せて二人は魔女に向かって走った。

 

「名前まだでしたね。鹿目まどかって言います」

 

「えっと…私は呉キリカ…」

 

「呉先輩も怖いですよね」

 

「君は怖くないのかい?」

 

「なんていうか…慣れちゃいましたから…」

 

乾いた笑いをする。

 

「あれって何なの?」

 

「あれは魔女です」

 

「魔女?」

 

魔女といえば黒いローブを着て大きい鍋をかき回しているイメージを思い浮かぶ。

 

「魔女は結界のなかに隠れていまして。人を誘い出して襲いかかるんです」

 

「誘い出すってことは君達もその魔女に?」

 

「いえ、私達は自分の意思で魔女の結界にはいったんです」

 

「結界にはいった?」

 

「魔女を倒さないと他の人に被害が起きるんです。それを防ぐには魔女の結界にはいって魔女退治をしないといけません」

 

「それが君達なのか?」

 

「私はちょっと違うかな…呉先輩と同じように戦えません」

 

「ならなんで…」

 

「戦えない私でもなにか出来るんじゃないかなって思いまして」

 

「私よりしっかりしてるね…」

 

びくびく怯えているキリカは魔女退治をしているエミル達を遠くからみる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『瞬迅剣』!」

 

さやかは足に力をいれて踏み込み、使い魔に突き攻撃をする。

 

「『散沙雨』!」

 

エミルが使用する秋沙雨より突きの回数は少ないが連続で使い魔に突く。

 

「『魔神双破斬』!」

 

衝撃波を放ったあとすかさず斬り上げと斬り下げをする。

 

 

「さやかのやつすっかりエミルが使う技に浸透しているな」

 

槍を多節棍に変えて使い魔をなぎ払う。

 

「美樹さんも技を言いながら戦うようになったのね」

 

嬉しそうにマミは笑う。

 

「なんで叫びながら戦うんだ?」

 

「怯えて戦うよりいいじゃない」

 

マスケット銃を召喚して使い魔に向けて撃つ。

 

「エミル君、主役は譲ってあげる。とどめはお願いね!」

 

「なぎさも手伝うのです」

 

ラッパを取り出して吹くとシャボン玉が出てきて使い魔に当たって割れると爆発した。

 

「お兄ちゃん今なのです!」

 

「わかった!」

 

マミとなぎさが使い魔を倒し魔女に続く道のりをつくりエミルはその道を走る。

 

「終わりだぁ!」

 

跳躍して剣を振り上げた。

 

「『魔王地顎陣』!」

 

剣を叩き付け巨大な衝撃波が魔女を包んだ。

 

「『虎牙破斬』!『魔神空牙衝』!」

 

さやかが上下二段斬りのあと衝撃波を放ち、突き攻撃で追い打ちをかけると魔女は消失した。

 

「エミル、手出して」

 

「こう?」

 

「はいっ!」

 

手を上げるとさやかはエミルの手を叩いてハイタッチした。

 

「なに…いまの?」

 

「なにってハイタッチ」

 

「うん。それはわかるけどなんでハイタッチ?」

 

「あたしとエミルのコンビネーションがバッチリだったからね」

 

「確かに最後のあれは良かったよ」

 

「でしょ~?」

 

手を後ろに組んでにやにやする。

 

「お兄ちゃん、なぎさも戦えるのです」

 

「うん、なぎさちゃんも魔女退治の戦力になることがよくわかったよ」

 

「えへんなのです」

 

腰に手を当ててなぎさは威張る。




エミルとさやかのハイタッチはTOVの戦闘終了のエステルとリタを真似てみました
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