魔法少女まどか☆マギカ ラタトスクの騎士   作:如月ユウ

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48話 決闘前の会話

再び目を覚ますと窓から朝陽が射していた。

しばらくして織莉子とキリカが目を覚ます。

 

「おはようエミル君」

 

「おはようございますエミルさん」

 

「おはようございます」

 

エミルは二人に挨拶を交わすとキリカは腕を上げて背中を伸ばす。

 

「なんか今まで寝て中で一番すっきりした気分だよ」

 

「そうね。エミルさんと寝たからなのかしらね」

 

「僕はあまり寝れてないですかね」

 

朝食を済ませたあと織莉子の豪邸を出ようとしたら

 

「おはようみんな」

 

久臣がスーツを着ていて鞄を持っていた。

 

「おはようございますお父様」

 

「織莉子のお父さん?」

 

「キリカちゃんははじめてだね。僕は美国久臣。織莉子の父です」

 

「はじめまして呉キリカです。織莉子の友達です」

 

ほむらには気に食わない態度をとるがそれなりに社交辞令はあるようだ。

 

「おはようエミル君。昨日は良く眠れた?」

 

「実はあまり…」

 

「夜遅くまで話したからね。その様子だと寝不足かな?」

 

「はい…」

 

「お父様、エミルさんとお話をしたのですか?」

 

「昨日の夜にね」

 

久臣が織莉子に近付いてそっと耳打ちする

 

「エミル君を狙ってるなら僕も協力するよ」

 

「お、お父様!」

 

織莉子が顔を真っ赤にすると久臣は楽しそうに笑う。

 

「娘にもようやく意中の人を見つけたからね。父親として嬉しいものだよ」

 

「もう知りません!キリカ、エミルさん行きましょう」

 

「あぁ、待って織莉子」

 

織莉子は大股で歩いて先に行ってしまいキリカもついて行く。

 

「これは帰って謝らないとね」

 

久臣は肩をすくめる。

 

「あの久臣さん」

 

「なんだい?」

 

「必ず織莉子さんを家に連れて帰しますから」

 

「そうか?わかった娘をお願いね」

 

「はい!」

 

エミルが言った言葉の意味は理解していないだろう。

 

だが今はそれで良い

 

このあと廃墟で決闘を行うから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廃墟の入口にはすでにまどか達がいてまどか以外は魔法少女に変身していた。

 

「それで廃墟の何処で勝負するの?」

 

「その前にグリーフシードを僕に渡してください」

 

ほむらはエミルに近付いて手のひらにグリーフシードを置いた。

 

「ありがとうございます」

 

織莉子とキリカのソウルジェムにくっつけるとソウルジェムの穢れがグリーフシードに移される。

 

「それでそっちは誰が戦うの?」

 

ほむらと杏子が前に出る。

 

「泥棒猫とその仲間が相手ってことね」

 

織莉子とキリカが魔法少女に変身する。

 

「マミ、昨日の答えを聞かせてもらえるかしら?」

 

織莉子は優しい笑みを浮かべて答えを聞いてくる。

マミはいまだに不安と迷いの色を見せていた。

 

「私は…」

 

「マミさん」

 

エミルがマミに声をかける。

 

「マミさんはどうしたいんですか?」

 

「それは…」

 

「まどかさんを殺したいですか?」

 

「っ!」

 

身を強張らせる。

 

「まどかさんを殺すのも織莉子さんと戦うのもマミさんが決めてください」

 

「エミルあんた!」

 

さやかがエミルに突っ掛かろうとしたがまどかに止められる。

 

「マミさんが決めたのなら僕はなにも言いません。それは勇気を出して決めたことですから」

 

「勇気…」

 

自分はなにがしたいのかどうしたいのかわからない。

まどかは魔法少女になると言って心の支えになってくれた。

織莉子は数少ない友達。

マミにとってどちらも大切な存在

 

まどかを殺すと言ったらマミもそれに従っていただろう。

 

まどかとエミル

どちらか選べといえば迷うことなくエミルを選ぶ。

 

だがエミルは自分で決めろとマミに言った。

まどかを殺すのか織莉子と戦うのか。

 

 

 

 

「マミさん」

 

まどかはマミの手に触れる。

 

「私のことを殺そうとしているなら私は構いません。マミさんが決めたのなら私もエミル君と同じようになにも言いません」

 

「鹿目さん…」

 

危ない立場なのにまどかはマミのことを心配している。

彼女はエミルとは違う優しさを持っている。

 

エミルは親身に接して一緒に考えてくれる優しさ

 

それに対してまどかは他人のことを優先してくれる優しさ

 

 

 

病院でまどかが魔法少女になると決心していたとき心が跳び跳ねるように嬉しかった。

今まで孤独に耐えて魔女と戦っていた自分に仲間が出来るなんて思わなかったから

 

「エミル君…お願いがあるの」

 

「なんですか?」

 

「私…エミル君ために戦うって言ったよね?」

 

だけどと言葉を続ける。

 

「今だけ…この瞬間だけ鹿目さんのために戦っていいかな?」

 

懇願するようにエミルに聞く。

 

「鹿目さんが魔法少女になるって言ったとき心が軽くなった。涙が出るほど嬉しかった。私は…あの気持ちだけは嘘にしたくない!」

 

心の中で思っていることを吐き出すように叫ぶ。

 

「マミさん。僕は言いましたよね?マミさんが決めたことなら僕はなにも言いません。それは勇気を出して決めたことですからと」

 

「エミル君…」

 

涙が出そうなのを堪える。

 

「美国さん。あなたの誘いはとても魅力的だったわ。

エミル君と過ごす毎日。それが本当に出来るならこれ以上にない幸せよ。

だけどそのために鹿目さんを殺すことはできない。鹿目さんも私の大切な人だから」

 

「…」

 

織莉子は黙っている。

 

「私は今この瞬間だけ鹿目さんのために戦う。そのためなら」

 

マスケット銃を召喚して織莉子に向けた。

 

「私はあなたと戦うわ」

 

「そう…マミならわかってくれると信じてたのに」

 

ため息をつくと織莉子は水晶玉を召喚する。

 

「それならマミ、私もあなたと戦うわ」

 

「暁美さん、佐倉さんごめんなさい。二人のどちらか私と代わってほしいの」

 

「ならあたしが代わるべきだな」

 

「ありがとう佐倉さん」

 

「マミ、あんたの思いをあいつらにぶつけろ」

 

「えぇ、もちろんよ」

 

ニィと笑っている杏子はまどか達の所に戻り、マミはほむらの隣に行く。

 

「エミル君と鹿目さんのため」

 

「エミルさんとキリカのため」

 

「エミルとまどかのため」

 

「エミル君と織莉子のため」

 

「「「「私は負けない!」」」」

 

大切な人と過ごす毎日を得るため四人の魔法少女による決闘が行われた。

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