あれから約10分後、ようやく龍亞は落ち着きを取り戻した。
龍亞「ルイズゴメンね…、やっぱり迷惑だったよね。」
だが、自分の気持ちに整理がついてないのか、顔色は悪いままだった。
龍亞「ちょっと気分が悪いから、外の風に当たってくるね…。
夕食までには、戻るからね…。」
今の雰囲気に耐えきれない龍亞は、そう言って逃げる様に外へと走っていってしまった。
ルイズ「龍亞…、迷惑なんかじゃ無いのに…。
けど、本当に気分が悪そうだったけど、大丈夫かな…?」
ルイズはそう言って、鬼柳の方を見た。
すると、鬼柳の顔色は真っ青になっていた。
ルイズ「ど、どうしたの鬼柳まで!
何があったの?」
鬼柳「その…ルイズ様、龍亞様をあのまま1人にさせるのは、あまりよろしく無い気がします…。
龍亞様は今、心がたいへん弱っております。
その心に、今のシティの奴等の言葉を受けたら…。」
鬼柳の発言に、ルイズは少し状況を考えた。
そして、鬼柳の言いたい事を理解して、ルイズは青ざめていた。
ルイズ「本当だ!大変だよ!
鬼柳、今すぐ龍亞を探そう!」
鬼柳「はい!かしこまりました!」
ルイズと鬼柳は、龍亞を探すために大急ぎで隠れ家を飛び出していった。
ルイズ「龍亞…、速まらないでね!
今すぐ、ボクが探し出すからね!」
~~~シティの中心部~~~
その頃龍亞は、シティの中心部を歩いていた。
嫌、歩いていると言うよりは、ただ体が動いているだけだった。
「おい!あれって、もしかして噂の…。」
「そうそう、ゴドウィン長官をたぶらかしたって言う…。」
「あいつの妹と、その仲間はこのシティの誇りなのに。」
「おいそこの疫病神!お前みたいな奴が、シティを歩くなよ!」
龍亞は、シティの人達の罵詈雑言や暴力を受けて、その場にうずくまって動けなくなっていた。
「このクズが!お前のせいで、あの治安維持局は潰れたんだ!」
「速く死んじまえ!お前なんて、生きてる意味なんて無いんだよ!」
倒れて動かない龍亞に、シティの人達は容赦なく暴行を繰り返していた。
それでも、龍亞は何も感じてはいなかった。
龍亞(やっぱりな…。俺は何処に行っても、誰かに殴られ、罵倒されるんだな…。)
龍亞(何でだろうな…。俺の人生、どこで間違えたんだろうな…。
嫌だよ…嫌だよ…嫌だよ…嫌だよ…嫌だよ…嫌だよ…嫌だよ…嫌だよ…嫌だよ…。)
龍亞(死にたく無いよ!俺だって、幸せになりたいよ!
誰か俺の事、助けてよ!)
龍亞はうずくまりながら、涙を流していた。
それを見た人達は、それが気に入らなかったのか、余計に龍亞に暴行を加えた。
そして、そんな暴力が15分位続くと、人達は飽きが来てゆっくりと、その場から帰っていった。
龍亞(やっと終わったか…。けど、終わりじゃ無いよね…。
いつまでたっても、この地獄は終わらない…。)
龍亞(俺が死んだら、さすがにこの生き地獄は終わるかな…。
俺が死んだら、俺は幸せになれるのな…。)
龍亞はそう考えながら、その場から立ち上がった。
そしてまた、目的の無い道を独り、足を引きずりながら、ゆっくりと歩いていった。
自分が誰よりも、幸せになれる。
そんなあるはずの無い場所を、独りゆっくりと歩くしか、今の龍亞には救いが無かった…。
本格的に、龍亞の心が危ないですね。
このままだと、本当に命を自分から終わらせる、そんな最悪の事態になりかねません!
ルイズ!急いで、龍亞を見つけてくれ!