龍亞の闇 心の悲しみ   作:なめらかプリン丸

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第218話

龍亞「そんな事よりも、速く止血とかの処置をしなきゃ!」

 

暦「だから、心配するなって!むしろ、お前達の方が心配だ。これから、スイッチは俺が押す。」

 

暦は立ち上がり、足を進めた。

 

その場から少し歩くと、今度は緑色のスイッチが現れた。

 

暦「また、このスイッチ1つだけか…。お前達、なるべく俺から離れておけよ!」

 

龍亞とルイズが離れたのを確認して、暦はそのスイッチを押した。

すると、地面から虎ばさみが飛び出し、暦の右の足首を捉えた。

 

まるで、木が折れるような、鈍い音が響いた。

 

暦「ウグッ!グァァァァァァ!

だ…大丈夫だ!こ…、こんなも…んは、何とも無い…ぜ。」

 

暦は、声にならない程の苦しそうな声をあげた後直ぐに、龍亞とルイズを心配させないように、強がった。

 

ルイズ「大丈夫な訳無いでしょ!さっきの音、貴方の右足、折れてるはずよ!」

 

暦「だから!これは、捻挫だわ!」

 

そう言いながら、暦は力ずくで虎ばさみを引きばかした。

暦の右足は、おびただしい出血、そして足首は有らぬ方向に曲がっていた。

 

龍亞「もう、これ以上は無理だよ!これ以上、暦兄ちゃんが傷つく所を、見たくないよ!」

 

ロデニア「いや~、まさかそこまで、自分の体を犠牲にするとは、予想外だよ暦。」

 

暦「やはり、ずっと見てたのかロデニア。随分と、趣味が悪いな。」

 

龍亞「ロデニア!速く、出口のスイッチを出せ!」

 

すると、ロデニアは嬉しそうに笑い始めた。

 

ロデニア「そんなに出して欲しいなら、そうだな……、決めた!

暦、今すぐここで、自分の左目を取れ。そしたら、スイッチを出してやる。」

 

ロデニアからの、狂気に染まった要求に、龍亞の顔は真っ青になっていた。

 

ロデニア「フハハハハハ!流石に、そこまでは出来まい!一生この部屋で、苦しむが良い。フハハハ…!」

 

ロデニアが、高らかに笑ったが、その笑いが止まるほど、衝撃的な事が起きた。

 

暦「おい、お前の望み通りにしたぞ。さっさと、スイッチ出せや。」

 

暦の右手には、何かが握られて、血がついていた。

なんと、自分の左目をこの場で取ったのである。

 

暦の行動に、龍亞とルイズ…そしてロデニアは声を出せないほど、驚いていた。

 

暦「なんだ?左目だけじゃ、満足しないのか?だったら、次は何だ?右目か?足か?それとも、内臓か?」

 

ロデニア「な…お前、自分が何をしたのか、わかってるのか!」

 

暦「うるさいな。お前がやれって、言ったんだろうが…。」

 

龍亞「ロデニアの言う通りだよ!どうして本当に、実行するんだよ!」

 

龍亞は泣きながら暦に聞いたが、当の本人は無邪気に笑っていた。

 

暦「気にすんなよ龍亞。俺の体1つで、この部屋から出れるなら、安い物だぜ?」

 

ロデニア「じ…上等だよ!面白い。お前のその行動に免じて、スイッチを出してやる。

最後まで、お前達を見てたいが、そうも行かないらしい。残念だ。」

 

ロデニアの声が終わると、3人の目の前に青色のスイッチが乗った、台が現れた。

 

暦「どうやら、これが出口のスイッチらしいな。」

 

ルイズ「暦!こんなの、間違ってるよ!

お前は…、お前は、これで良いの!本当にこれが、お前の望んだ幸せなのか!」

 

ルイズは泣きながら暦に抱きついた。

抱きついた…、と言うよりこれ以上歩かせない様に、止める様だった。

 

暦「ルイズ、前も言っただろ?俺は、運命を受け入れたって。例えそれが、死ぬ運命だとしても、大切な人を護れるなら、それ以上の幸せは無いさ。」

 




な!なんて事なんだ!

まさか、暦に待っていた運命が、死だったなんて…。
そんなの、残酷すぎる!
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