~~~路地裏~~~
俺は、暗い路地裏で膝を抱えて、座り込んだ。
そして、堪えきれない涙が俺の目から、流れた。
大通りでは、俺を探し回る人達の、非難や罵倒がまだ聞こえる。
何で俺はいつも、こうやって独りになるんだ。
俺が何をしたって言うんだよ。
寂しいよ、悲しいよ。
誰か俺の事を、愛してくれよ。
男「ならば、心の闇を受け入れて、我らの王になるしかありません。」
そこには、アルカディアムーブメントで会った、フードの男がいた。
けど今回は、前の時みたいに黒いオーラは、無かった。
それよりも、他の人とは違い、俺の事を必要としている気がした。
男「龍亞様は、十分に耐えました。しかし、あんな連中のために傷付く事は、もう止めましょう。」
龍亞「どうして、こんな俺なんかに優しくするんだよ。」
俺は、涙でクシャクシャになった顔で、男を見つめた。
男「それが、我々の願いであり、龍亞様の中に眠る王の願いだからです。」
それが願い。
じゃあ俺は、この人についていけば幸せになれるの?
悲しみや苦しみが無くなり、愛してもらえるの?
俺の心の中に、色々な感情が渦巻いている。
龍亞「けど、俺には力が無いし、幸せになる資格もないんだ。」
俺はまた、膝を抱えこんだ。
すると、後ろから誰かが抱き締めてきた。
それは今までで一番優しく、一番暖かかった。
振り替えると、夢の中で会った黒髪の女性だった。
女性「大丈夫よ龍亞。力なんて無くても良いんだよ。」
その女性は、とても心地のよい声だった。
とても良い匂いで、心が満たされている。
女性「君の存在は、ボクの生きる意味なんだ。ボクは、君の心から作られた存在。
けど、君を愛する気持ちは本物だよ。」
俺の心から作られただって。
よくわからないけど、一つだけわかる事がある。
それは、この女性の言葉に、ウソや偽りは無い事だ。
本当に俺の事を必要としている。
龍亞「じゃあ、俺を助けてよ。もう限界なんだ。」
すると、女性が俺の唇にキスをしてきた。
初めての大人のキス、俺は拒む事無く、抱き締めた。
~~~数分後~~~
そこには、もう女性の姿がなかった。
男「お目覚めですね。お待ちしておりました。」
男は、龍亞の前に膝まずいた。
龍亞は、ゆっくりと立ち上がった。
だが、いつもと雰囲気が違う。
龍亞「これで、やっと君を呪縛から解放してあげるよ。」
そこには、ダークシグナーの格好をした龍亞がいた。
そして、人格はあの女性のものだった。
龍亞「ボクの大好きな、愛しい龍亞。ボクは幸せだよ。」
そして、男と龍亞は闇の中に消えていった。