龍亞の闇 心の悲しみ   作:なめらかプリン丸

68 / 241
第68話

~~~ジャックの部屋~~~

 

ルイズ「龍亞、調子はどうだい?」

 

ルイズが扉を開けると、ジャックのベッドに龍亞が座っていた。

 

龍亞は、ルイズを見ると笑顔で迎え入れた。

けれど、その笑顔は儚く消えそうな、そんな笑顔だった。

 

龍亞「調子は良いよ…、ごめんね、俺がこんな状態だから皆に迷惑かけて。」

 

謝る龍亞の頭を、ルイズは優しく撫でた。

 

ルイズ「大丈夫だよ。龍亞は悪くない。

それに、ボクは迷惑だなんて思ってないよ。」

 

シグナーとダークシグナーとの戦いが終わってから、龍亞の心には大きなダメージが残ってしまった。

 

自分のせいで、沢山の人々の魂が生け贄になってしまった事、そのせいでシグナーの皆を、傷付けてしまった事。

 

そして、元に戻った事で、本当に独りになってしまった事実が、今の龍亞を苦しめていた。

 

ミスティは、元の女優業に忙しく、カーリーは、ジャックとハネムーンに行っている。

 

そして鬼柳は、ダークシグナーだった時の罪滅ぼしとして、1人放浪の旅に出ている。

 

ルイズ「龍亞、例え世界中の人間が龍亞の敵になっても、ボクは、ボクだけは最後まで君の味方だよ。」

 

龍亞を慰めるルイズだが、次の龍亞の言葉に何も言えなかった。

 

龍亞「そう言えばルイズ、家族は楽しい?」

 

龍亞に悪気はない。

何故なら、ルイズにアキの家へ住むように言ったのは他でもない、龍亞自身なのだ。

 

ルイズには、せめて家族の愛を知ってほしい。

家族の大切さを感じてほしい。

 

その思いで、龍亞がアキに頼んでいたのだ。

 

ルイズ「た、楽しいよ。けど、ボクは龍亞さえ居れば良いんだ。

他に何もいらないんだ。」

 

龍亞「駄目だよルイズ、君は普通の人間なんだ。

家族と過ごして、家族の愛を受けるのは当然なんだよ?」

 

そう諭す龍亞だが、ルイズは最後までこの事を反対していた。

何故なら、龍亞自身が家族からの愛情を知らないからだ。

 

それなのに、自分よりもルイズの事を心配して考えている事に、申し訳がなかった。

 

龍亞「そんなに暗い顔しないでよ。

俺の心配なんてしなくていいよ。これで元の独りぼっちに戻っただけだよ。

それに、少しの間だけでも、仲間って呼べる人に会えて俺はもう、充分だよ。」

 

そう言って寂しく微笑む龍亞を見ていると、ルイズは心が苦しくなっていた。

 

自分が龍亞を戦いに、巻き込んだせいで龍亞をもっと苦しめている。

これ程、自分が憎いと思った事はない。

 

ルイズ「龍亞、ごめんなさい。

だから、ボクが必ず君の為に生きるよ。

これからは、君に苦しい想いなんて絶対に、させるもんか!」

 

ルイズは龍亞に聞こえないように、固く誓ったのであった。




龍亞良い人過ぎるでしょ。
それなのに、こんな仕打ちは酷すぎるよ。

けど、ここまで見てて思った事は、龍亞の中には、遊星達とは心の距離があるみたいですね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。